『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
テーマ「雨に佇む」
好きな人と喧嘩をしてしまった。
そのまま走って外に出てきてしまったから、雨が降っているのに傘もレインコートも、もちろん無い。
なんて馬鹿なんだろ、こんなことをしてもあなたは追ってきてくれないのに。
どうして私、………
泣きながら座り込んだ。
それからしばらくして、なぜか後ろから抱きしめられた。
なんだ、
来てくれるんじゃん。
モノミユを応援してくださっている皆様へ
いつもモノミユを応援していただき、誠にありがとうございます。
かねてより音楽活動を休止していたベーシスト
イマイ・イマイマですが、この度、モノミユを脱退することになりました。
応援してくださっていたファンの皆様には残念なお知らせとなってしまい申し訳ございません。
脱退理由につきましては、彼自身の私生活事情によるものです。
メンバー全員で話し合い、脱退という結論に至りました。
今後については、サポートベーシスト しまちゃんを迎えての活動となりますので、これからもモノミユを応援していただけると幸いです。
よろしくお願いします
2024.8.27
モノミユ
雨に佇む
よかったら、駅まで一緒にどうですか
よかったら、駅まで一緒にどうですか……
心のかなで繰り返し呟く。傘の柄を握る手に力がこもる。
昼間はまぶしい青空が広がっていたのに、授業が進むにつれ雲行きは怪しくなり。ホームルームの終わった放課後にはとうとう雨が降りだした。
雨に佇む彼を見かけた時にはチャンスだと思った。口うるさい母親の言うこと聞いて折り畳み傘を持って来てよかった。
見つめる先のクラスメイトは山田君。同じクラスだというのにほぼほぼ喋ったこともなく。席も遠ければ共通の友達もおらず。ただただ見つめることしか出来ない、もどかしい状況をひっくり返す大チャンス!相合傘で距離を縮めてみせるっ。いざっ。
お目当ての彼に踏み出そうと顔を上げると。
あれ…あれあれ~…。どんより薄暗かった空模様にうっすら光が射している。文字通り通り雨、雨は一瞬にして止んでしまった。
バチリと山田君と目が合う。
「雨、止んでよかったね。日頃の行いがいいからかな」
いかにも善人そうな屈託のない笑顔。邪な私とは違う。日頃の行いの明暗がくっきり表れてしまった。
項垂れながら傘をしまっていると思いがけない声が掛かる。
「伊藤さんも、駅までだよね。よかったら、一緒に帰る?」
「っぜひ!」
果たして。日頃の行いが良かったのはどちらか。
『雨に佇む』
傘を忘れて、大急ぎで家に帰る。
屋根の下に入る前に、立ち止まってみた。
何も考えずに、ただ降り注ぐ雨粒を見つめていた。
なにしてるんだろう、私。
髪も服も顔も全部ずぶ濡れ。
雨に佇む
頭上で鳴り続ける、屋根に弾かれた雨音。
手にはシンプルなデザインの傘、
留め具は外れてる、直ぐに開ける状態で先は地面についたまま。
上が直ぐ空の地面に鏡が増えていく、
雨を飲み込み、空が晴れれば、より鏡のように周りを映すだろう。
一定で、雷も鳴らず、心地よくも感じる音が昇降口の外でループ再生されている。
遠くで椅子を引き、机を整える音、少し間があり、
『さようなら』
と、あいさつが聞こえた。
足音と話し声が、段々音量を上げて、振り返れば、一番最初にたどり着いた男の子が、忙しく靴を履き替え、傘を引き抜き、横を過ぎ、傘を開いて、
やや早足で通学路をなぞっていった。
後ろが騒がしくなってきた、あの子の友達来たのかな、と左に視線を流した。
同じクラスの子。あまり話した事はないけど、大人っぽくていつも本を読んでる子。
友達と目が合ったのか、微笑み、小さく手を振っていた。
私はついさっきまでその子と二人っきり、昇降口でクラスが違う友達を待っていた。
お互い話しかけもせず、ただ同じ場所で友達を待っていただけ。
でも私から見たその子は綺麗で、
どこかの絵画みたいな、
“佇む少女”というタイトルの絵を見ているような、雨の日限定の美術館に居るような気分にさえなっていた。
『お待たせー!』と、私の友達の声が斜め後ろから聞こえた。視線を向ける途中に横目に見たその子は
何処にでもいる、普通の女の子に見えた。
雨に佇む
大人になると理性で佇む機会が多い
ホントは子どもみたいに
本能のままに
傘もささずにびしょ濡れになりながら
水たまりもバジャバシャ渡ってみたい
そんな衝動に駆られることがある
今なら誰にも怒られることなんてないのに
わたしは何を躊躇してるのかな
これやってみたら、何かが変わるかもしれない
雨に佇む
見上げると雫が目に入り、俯くと雫が目から落ちるので、ただそこに立ち止まっていた。
自分が今どこに立ち何を求めているかも解らずにただそこで立ち尽くしていた。
耳に響いていた音が
粒の音がだんだん
だん
だん
大きくなって
もう何
も
聞こえ
雨に佇む
時の流れを眺め
風が口ずさむ唄を聴く
雨に打たれ闇に消えたいあなたにもライトを当てる孤独な街灯
題-雨に佇む
題【雨に佇む】
私は、なんでこんなに悩んでいるのでしょうか?
「ん?あれ、天宮か?なんであんなところに?」
「好きな人が…も。でも…だし、うーん。」
雨の音で何も聞こえない。
「おーい!天宮、なにしてるのー!!」
「えっ!?村上くん、の声がします。」
「こっち、こっち。」
「なんでですか?」
「天宮が見えたからかな。悩みごと?俺で良かったら聞こうか?」
「へ!?だ、大丈夫です!」
「でも、こんな道の真ん中で雨の中佇んでるし。」
だって、考えていたのは村上くんの事、ですし、こんな相談したら、私が告白するようなものだし…。
「とりあえず、風邪引くからさ、傘さしなよ?」
「あっ!あれ、傘がないです。どこにやったのでしょう?」
「じゃあ、はい。帰るか~!」
「えっ、私今なにして!?これが噂の相合い傘というものですか!?」
好きな人と相合い傘って、えっ!?
夢?これは夢なのか!?どうしよう。顔が赤くなってるかもしれないです!
何か、天宮そわそわしてるな。大胆すぎたか?
好きな人に風邪ひいてもらいたくなくて、ついやっちゃった!
「ちょっと、視線が痛いです…。」
「あ、ごめんねー?俺といると視線がめっちゃ集まっちゃうね。なんでだろーな?」
「さすがの、学校で1番のイケメンです。」
「学校で1番なんだ。初めてしったよ。」
「こんなのと、幼馴染みはきついです。」
(比べられそう。)
「えっ!天宮もめっちゃ可愛いじゃん!」
「はぁ!?か、可愛いって。」
「あっ。ごめん!忘れて?」
「忘れないです。」
「俺の黒歴史できたわ(笑)」
「あっ。私、家ここだから、ありがとう。傘に入れてくれて。」
「全然いーよ?ばいばい!」
「うん。じゃあ。またね!」
ぱたん!
「やばい!めっちゃ緊張してた~。余裕ぶってたけど。」
【雨に佇む】*81*
最近の突然のスコールで
よく見る光景
ちょっとだからダッシュー!も
できないくらいの激しい降り方
雨に佇んでいる時になぜかまわりの人と仲良くなっちゃうやつね
前に花火大会の途中でこの状態になってたら
見知らぬびしょ濡れの私たちを車に乗せて連れて帰ってくれた方々がいまして…
世の中には親切な人がいるもんだよね
あれはホントに心から感謝でした!!
ある映画を思い出す
ブランドン・リー主演の
「THE CROW」
やまない雨はない
あなたの帰りを待つ間、たまに窓から外を見ると、佇んでるだけのあなたが見える時がある。何を考えているんですか、どしゃ降りの日に限ってそうするんだから。
/雨に佇む
雨に佇む。
ザァザァと落ちていく雨を見ながら
心の奥がざわついた。
台風が来ていた、大きな、とても強い台風だ。
だと言うのに、僕は職場で途方に暮れていた
傘が無くなったのだ。
確かに、持ってきていたはずだった
お気に入りの黒に白い幾何学模様の入った
目がチカチカしそうな傘だ。
派手だが、これなら間違われるはずが無いと
買った傘、無くなった理由はそういう事だ。
つまり、僕のとわかったうえで
盗んだやつが職場にいるのだ。
まぁ、僕は喋る方ではない。
仕事は仕事と割り切って、付き合いも
ろくにしてこなかった。
だとしてもこれは酷いだろう。
なんせ台風だ、横殴りの豪雨は
もしかしたら傘をさしても無駄かもしれない
しかし、あるのとないのでは違うだろう。
これは、困ったな。
走って帰っても良いが、その場合スーツは
びしょ濡れになって、明日が困るのだ。
いや、家に何着もあるのだが、困った事に
このスーツが一番仕立てが良い
明日は得意先が来る予定だから
家にあるようなスーツでは心許ないのだ。
そもそも
来るのか?いや、来れるのか?
そう思わないでもないが、得てしてこういう時は
来るのだ、困った事に。
大体、自分が風邪をひくかもしれない。
これだけの雨だ、打たれれば体温を奪われ
体調を崩す事も往々にして有り得るのだ。
困ったな。
何が一番困ったって。
あるのだ。
誰かの傘が。
恐らく、もう社内には人が居ないはずだ
だと言うのに一本、誰かの傘がある
そして傘を盗まれた僕が一人いる。
この傘を借りれば
先程の悩みなど雲散し
明日に備える事が出来るのだ。
いやしかし、それでは
僕の傘を盗んだやつと同じレベルに
なってしまう。
盗まれたから盗みましたが免罪符に
なる訳がないのだ。
雨を睨む。
僕は佇む。
そこに天啓。
そうだ、タクシーを呼べば良いじゃないか。
雨に佇ずむ。
佇むのは大体、どしゃ降りの雨の中か砂と石だらけの荒野。
晴れてる日にぼーっと遠くの山々を見ている時って、なんて表現するのかしら?
ポッピングシャワー。
つい数日前に初めて食べたそのアイスクリームは、
確実に私をトリコにしている。
口の中を弾ける食感と、他の何であっても喩えられない甘さが楽しくてすき。
それでも、バチバチと頭上の傘を跳ねる雨粒が無ければ
思い出しもしなかったことだ。
この騒音に負けないように、と声を張り上げて会話する元気もなくて。今日はひとりで帰ろうと思った。
ただ、雨の音がとても重たいのです。私は機械的に歩くだけで、イヤフォンをして音楽でも聴いておくべきだったと後悔して。勝手にちょっと、さみしくなって。
それで、つまりはホッピングシャワー。
今日の晩ご飯はアイスクリームがいいかな、
なんて思ったのでした。
#36 雨に佇む
雨の日が好きだ、と彼女は言った。
晴れの日は苦手。私には眩しすぎる、と続けた。
10代の女の子にしては冷めているその眼差しは、
窓の外を捉えたままで僕の方に向くことはない。
帰り際、彼女は華奢なその腕に似合わない、
黒い無骨な傘をさしていた。
その傘の持ち主は、彼女に傘を差し伸べる距離にいる。
その「存在」に今更ながら気づく。
雨が降っているのは、僕の方だけか。
水たまり
反射する街 傘の影
お天気雨とあたらしい靴
#雨に佇む
雨に佇む
よっぽどの雨でなきゃ
佇んでなどいられない
車移動が基本だとわりとそんなものでは?
荷物抱えて自分の車まで小走り
傘はあるけど邪魔にもなるから
ささない事の方が多いかも
それでもいわゆるゲリラ雷雨
降ってくる水が大量なアレです
短時間で雨あしが弱まるチャンスを
佇みながら待つわけです
待ってられないけど
傘を差しながら、一人雨に佇む
バスが来るまで、まだしばらくかかる
あいにく誰かと一緒なわけではないから
会話をするでもなく、ただ待つ時間が続く
沈黙の中、雨の降る音だけが聞こえる
少し強めの雨だから、すぐ止むこともないだろう
普段なら嫌なはずの雨だけど
じっくり聴くと、この雨の音がなかなか心地いい
こんなに集中して雨の音を聴いたことはなかった
今まで気にもしなかった音
けれど、意識して聴いてみると、いい音だと感じる
自分が雨の音を好きだなんて思いもしなかった
バスはまだ来ない
今はこの音を楽しんでいよう