『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
開けないLINE
スマホの画面を開くたびに目に入る通知
だけど僕は
未だにそのアイコンを叩くことができない
君が別れを切り出そうとしていること
知っている
いつかは向き合わなきゃって
わかっている
だけどまだまだ心の準備ができていなくて
君の言葉
知らんぷりしてる
君はきっと待っている
僕のことを
僕の返事を
こんな僕だから
君は離れていこうとしているんだよね
わかってるんだ
本当にごめんね
心の中で呟いて
僕はスマホを机の上に置いた
開けないLINE、
本当はずっと開きたかった、でも怖かった、
君からなんて返事が来ているのか分からなかったから、
でも僕は今、後悔している、
なんであの時開かなかったのかと
【開けないLINE】
開けば何が出てくるだろう
鬼が出るか蛇が出るか
だから開けない
君からのLINE
甘え過ぎちゃったみたい
彼は本当に優しかったの
私がダメにしちゃったみたい
ごめんなさいね、なんて言わないから
許さないでねいつまでも
そしていつか忘れてくれればと思うわ。
悲しくなってきたわ
彼の優しさには驚くのよ
本当は思い出してくれると嬉しいの
ごめんなさいねって言いたいのよ
でも思い出は思い出よ
心のささくれみたいなものなの。
夢にあなたが現れたわ
忘れられないのは私の方みたい
ずっとわかってたのよ、だって。
ごめんなさいの変わりに一つだけ
赤い葡萄酒に例えるなら若すぎたの
私の好みなんだけど。
時間はゆっくり流れるの
生き急ぐ程に消えずにいる
馬鹿な女って最悪だわ
ごめんなさい本当に愛してたわ
あなたは何も悪くないのよ
でも最後にごめんよだなんて
それ以来あなたとのLINEは開けない小説
巡り捲るだけの小説
私はあなたが好きでした
あなたを忘れることなんて出来ない、それほど私はあなたに夢中だった
きっとこれを運命と呼ぶのかな
あなたとのメールのやり取り
あなたと同じ匂いの服
あなたとの思いでが詰まったこの家
全て私の宝物けして、忘れることの出来ない思いで
「私を置いていかないでー」と私の声がホールにこだました
私の愛する人が自殺をした
彼から私宛の手紙にこう書いてあった
○○へ
先にあの世に行くことを許して欲しい
君を置いて先に行くのは少し寂しいけど、もう僕は生きるのに疲れてしまった
でも、君のせいじゃないだから自分を攻めないで欲しい
僕は君を愛している、僕に未練があるからってまだこっちの世界に来るなよ!
またな
○○より
私はこの世界を憎んだ…
彼をこんな目に遭わせたこの世界を
私は許さない、彼がどうしてこんな目に遭わないといけなかったのか私には知る由もないそれでも、彼ともっと一緒に居たかった
思いでの詰まったこの家からも引っ越さないといけない彼の私物も全て私の目の前から無くなっていく
1つだけ残ったのは彼のLINEのメールのやり取りだけ…
でも、今の私には開けることなんて出来ない
彼の打った文字が私の心に1文字ずつ刺さっていく
私の心はズタボロだ…
でも、もしいつか彼との思い出がこもったあのメールを開けることが出来たなら……
私は立ち直れたってことなのかなぁ――
開けないLINE
開けなくても小窓で中身を少しだけ確認することができるし、長押しすれば既読を付けずに大体の内容を把握することができる。
つまり、内容がわかった上で開けないでおこうと判断することもできるというわけだ。なので、送り手からすると、既読が付いていなくても内容は伝わっている可能性があると判断してもよいのかもしれない。
そうなると、既読が付くか付かないかは、内容が伝わっているか伝わっていないかの判断材料にはならないということになる。
"既読"には、"既に読みましたよ"という意味合いではなく、"既読"をあえて付けないことで、また別の意味を伝えようとする、そんな役割になってしまっているのかもしれない。
「開けないLINE」#22
お風呂上がりに通知が1件鳴った。
彼からのライン。内容をロック画面から見ると
「別れよう」の文字。
咄嗟に口から出たのは「何でなの…?」
私が長風呂なのも彼に可愛いって思われたいから。
私が料理本ばっか買うのも彼にご飯が上手だと思われたいから。こんなに彼のために努力してるのに「何でなの?」その思いから出た言葉。
彼は長時間既読がつかないと送信取り消しをする癖がある。
そのLINEを開いたら、関係が終わってしまうから。だからわたしはそのLINEを開けない。
お題《開けないLINE》
きっともうこれ以上傷つきたくなかった。
知りたくない言葉の森へ迷い込んだら、私は永遠にあなたを許せないでしょう。
もう、いいの。
私もあなたもこれ以上闇に落ちてゆくくらいなら、これが正解だ。
人の結ぶ世界は、いつだって綻ぶのは簡単。
寂しいとき、君を思い出す。そして、気付いた。
私は君を好きだったんじゃなくて、君がこの寂しさを埋めてくれるんじゃないかと期待していただけだ。ついに返してくれていたLINEが途切れた。君もそれを感じ取ったんだ。何が君のためになりたい、だ。全部自分の欲じゃないか。ごめん。もう邪魔しないから、忘れてよ。
ピン留めされた彼とのトーク画面は、1年前から動いていない。別れようの一言もなく突然切り離された私は為す術なくただ1人死んだ様に生きる日々。
全部嘘だったらしい。あの言葉もあの旅行もあの思い出も、全部偽物だったらしい。
あんな奴好きじゃないと、何度も自分に言い聞かせる。新しい人に出会えるのだと、もう縛られなくていいんだとそう言い聞かせる。
最後に届いているメッセージは「ごめん」の3文字。何をどう思ってこれを送ったのか私には理解出来ない。私にどうして欲しいの、何を返して欲しいの、何を求めてるの。
ぴろん、と通知が来た。仲のいい親友からのLINE。こんな時間に珍しい。そう思ってトーク画面を開く。
『ねぇ𓏸𓏸!』
『××と付き合う事になった!』
そこには私の元彼の名前。悪気のない彼女からのLINEを見る感じ、××の中ではとっくに私との思い出なんてなかった事にされているんだろう。
おめでとう
それだけ送ってスマホの電源を切る。今はただ、1人の時間が欲しい。すぐに連絡が取れてしまうこの世界に、初めて嫌気がさした。
『開けないLINE』
『開けないLINE』
お風呂上がりに髪を乾かしているとピロリン♪とスマホから通知を知らせる音が鳴った。
スマホを手にして画面を見ると待ち焦がれた相手からの返事だった。
彼とは最近知り合って趣味が合い仲良くなったまだ友達の関係。でも私はすっかり恋に落ちていた。
なので時折来る彼からの返事を心待ちにしている。
ワクワク、ソワソワしながら早速読もうとLINE画面を開こうとしてからはっと気付きその手を止めた。
既読早い女って追いかけなくてもいいと思われない?
即返事とか重たい女だって思われない?
以前読んだコラムに書いてあった恋愛ノウハウ的な記事を思い出し、私は一旦スマホをテーブルへと置いた。
男は追いかけたい生き物。追いかけられる女になるべし。
簡単に落ちると思われるのも良くない。
LINEの返事は急ぎではない場合、最低2時間は開ける。
恋愛コラムを思い出し、うんうんと自分に言い聞かせるように私は頷いた。
今すぐ見たい!返事返したい!もっと話したい!
そんな欲望がひょこひょこ顔を出して私を誘惑するけれど、それを懸命にぐぐぐっと押し込めて耐える。
まだ開いてはいけない。
開きたいけど開けないLINE。
でも、我慢出来たのはたったの10分だけだった。
私の意思弱過ぎ。
開けないLINE
街コンで知り合った男性と
デートの約束をしていたのに
あとで冷静になって
やっぱり違うなって思って
他に相手が見つかったと
嘘をついて断った時の
彼からの返信
このラインをあけたら、またモヤモヤする
だったらもうラインごと消してしまえばいい
勇気を出して削除したら、
胸がスゥーっと軽くなった。
頭ではまだ未練があるけど、心はスッキリしてる。
ハートに従うほうがうまくいく
大丈夫。今はしんどくても、
うまくいくようにしかなってないから。
友達からの、自慢。
部活の、これからの方針の話。
文化祭での、出し物の話。
君からの、恋愛報告。
全部全部、煩わしくて、LINEを開けなくて。
いや、きっと、開きたくなかった。
そっと、通知を切って、スマホの電源も切った。
私の心はもう、いっぱいで、何も受け止められません。
夏休み中一度も連絡を取らなかった彼から…
こうなるってなんとなくわかってた
わたしも感じてた
会えなくてもLINEが来なくても
寂しさを覚えなかったから
でも、なぜだろう
終わってしまうのは、寂しい
《開けないLINE》
開けないLINE。
開けないLINEが
たくさんあるかも?
一日では
全部消す。
開けないLINE
開けられないLINE
開けたくないLINE
開けちゃいけないLINE
開けるべきではないLINE
…
まるでパンドラの箱
きっと最後には希望が残るはず
私のLINEは小数限定だ…
繋がりたい人に出会ったら
QRコードでお互いに読み合って
追加する…
だから「開かないLINE」は存在しない
誰から送られて来ても皆気心の知れた
仲間たちだ…
こんなに便利な社会になると
いつでも誰でも、すぐに連絡が取れる
から、遠くても近くに感じる
……良い時代だ。
けれど、通信がまだまだで
連絡手段が家の電話だった頃には
友達ならまだしも、好きな人に
初めて電話を掛ける時の
ドキドキ感は半端なかった…
だいいち、誰が出るかわからない
「彼が居ますように…」と願いながら
ド緊張でダイヤルをまわす
その指先が震えた…
しかし、そんな不自由な時代も
それなりに楽しかった…
便利と引き換えに無くした物も
多分あるんだろうが、わかるのは
ず〜っと先なんだろうなぁ…
開けない。開けない。
開きたくない。
開いたら終わる。
いつの間にか逝っていた君との最後のLINE。
既読を付けたら、何もかも終わる気がして。
怖い。
あの頃のままのLINEでいて欲しい。
私が死ぬまでとっておこうか。
開けないLINEそれはちょっと気まづいLINE。喧嘩をした時とか、苦手な人からのLINE。そして好きな人からのLINE。ドキドキする。何を言われるんだろう。考えたくもないこと?それとも嬉しいこと?どっちにしてもあまり開きたくないと、開けない。いつも逃げている。そんな自分が嫌になる