『鐘の音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鐘の音
このお題はなんだろ。今の季節で鐘の音に関するなにかなんてあるか?風鈴くらいしか思い付かないけど。
そもそも鐘なんて除夜の鐘くらいしかなじみがない。だからこのお題で書けることがなにもないな。
そうなると今日のことでも書くしかないけど特に書くことがない。それでも書くならこの季節だとやっぱり暑さについてか。
今日のバイト帰りはめっちゃ涼しかった。家に帰って温度計を見ると三十度だった。
温度計を置いてる場所は外と同じくらいの暑さだったと思うから外も三十度くらいだっただろうな。それで涼しいと感じるって感覚が壊れてるな。
これと同じような話を少し前にも書いたと思うけど三十度が涼しいと思うのは何回経験しても慣れない。
これも前に書いたけど涼しいと感じる理由は直射日光がないからだ。くもりなら気温がどれだけ高くても涼しいと感じるらしい。
鐘の音って、春夏秋冬の季語ならどれかな?
鐘自体は鈍い銀色で冷たい感じがする
鳴らすと、ゴォーンて遠くまでクマのうなり声みたいにひくーく響く
除夜の鐘は指先冷たい冬に聴く
私はやはり冬のイメージ
鐘涼し
鐘氷る
鐘霞む
春夏秋冬
私たちに寄り添ってひっそりと鳴る
鐘の音
もうすぐ1限目の鐘の音が鳴る頃だろうか、いやそろそろ大学も夏休みに入りそれも気にならなくなる季節か…
同世代はやれ仕事が、やれ集中講義がと言い頑張ってるなか自分は家に引きこもり遊び歩いて、そのくせ周りにはバレたくなくて多趣味で友達も沢山いるように振る舞って体裁だけ取り繕ってバレたらなんて考えて
そんな考えを消すように酒に逃げるんだ。
何もかもさらけ出せる人が欲しいとか思ってるのに他人を信じるのが怖くて猫被ってまた笑うんだ。
でもさ明るくて優しい都合の良い自分の事が好きなんでしょ?だから俺の事知ったように親友だなんだから、親なんだから頼れって言ってのけるんでしょ。
俺が何度死のうと思ったか、それを忘れるためにと酒と煙草に逃げたかも知らないくせに、
俺に大した期待も興味もないくせに俺が精神的な支柱だなんて、悩みが無さそうだなんて言って
君たちのその言葉がどれほど呪いになってるか知らないでしょ!君達は良いよね?障害だ、持病だなんて普通に暮らせない、生きづらい言い訳が出来て、まともにもクズにも障害者にもなれない俺はどうしたら良いんだよ。
なんて自分をさらけ出す勇気の無い人の八つ当たりだ
ただ自分が被害者になりたいだけの戯言だ、
自分が不幸だなんて同情して欲しいだけ、
だから気にしなくて良いよ、
ごめんね?君を救えるような綺麗事も言えない俺だけど許してね…
【鐘の音】
遠く鐘の音が聞こえる
もう帰る時間だ
そう思いながら
ジャングルジムのてっぺんで
夕陽を眺めていた
赤く大きな夕陽だった
鐘が鳴ると、厄災が起こる。
小さな村の住人たちは
その言い付けを、代々守り続ける。
幼い頃から刷り込まれた
鐘に近づいてはいけないの
鐘を鳴らしてはいけないの
皆んなが不幸になってしまうのよ。
誰もが、何故?という
疑問を抱かない。
きっと、命と引き換えになっても
誰も鐘に触れないのだろう。
そうして、恐れていた事が起こった。
村に疫病が流行り
慎ましく生活してきた村人に
薬なんて買える代物ではなかった。
ただひとつ、あの黄金色に輝く
鐘を売り払う以外には
生き延びる選択肢はなかったのだ。
そうして、村は村人ごと
滅びてしまった。
あの鐘だけを残して。
その鐘すら、どこの誰かが盗んでいった。
厄災は起きなかった。
ただただ、村人たちは自分の中に
巣食ったあの鐘の呪縛を
ふり払う事が出来なかったのだ。
【お題:鐘の音】
夕方のチャイムに冠婚葬祭
自然界にない音で知らせと祈り
不自然で文化的な僕らの音 ー鐘の音ー
金の音をじゃらじゃら鳴らしながらガニ股で歩くチンピラおじぃちゃん達はどこいった。
あまりにも味気のない綺麗な世界になろうと急いでるような。
自分たちのモノサシを忘れたフリして
かっこつけて背伸びしたってなんもいいことないのに。
鐘の音
鐘がなった。
静かなこの空間にそっと鐘の音が響いた。
鐘の音って不思議なくらいに私の心を落ち着かせてくれる。
いい音だね!2つに結んだ髪を揺らしながら君は笑顔で私にそう言った。君の笑顔が愛おしかった。君の笑顔を見て絶対に君を幸せにしてみせると僕は心に誓った。大丈夫、これからも僕たちはずっと一緒だよ
「鐘の音」(一行詩)
ニコライの鐘が響く マリアの焼けた祈りの手
◆
焼け野原跡にビル街には小さな鐘は届かぬ
◆
焼け焦げた鐘は今も生き残りの音を鳴らす
鈴の音
1つの鈴が鳴り響き
1つの記憶が飽和する
寺にいたときの事、
1つのどこからともなく木霊して
徐々に近づいてやってくる
さも幽霊のやうに
私は意味なく逃げ出して
寺の裏側へと身を隠し
1つの池に辿り着く
鯉は鈴の音にあわせて踊り
そよ風は音にあわせて舞を舞う
鈴の音が鳴り響く
記憶のなかで木霊する
徐々に近づいてくる
さも神様のやうに――
次の鐘がなった時には
君を見失ってしまうのだろう。
もう手を伸ばしても届かない距離になっていて
もう鐘の音を待つよりも
瞬きしたら
見えないなってしまいそう。
もう君を失いたくたいのに。
─────『鐘の音』
お題『鐘の音』
鐘が鳴った瞬間が勝負のはじまりだ。
昼休み前の授業中、一部のやつらがソワソワしている。俺もその一人だ。なぜって、今日は滅多に出てくることがないこんがりカリカリ揚げパンが学食に出るって言うんだから。
数学教師のふわふわした授業なんてどうでもいい。
俺はずっと教室の時計を見つめている。
五、四、三、二、一……
チャイムの音がなって、先生が「では今日の授業はここまで」と言った瞬間に俺は席を立ち、走り始めた。
教室には俺と同じことを考えている奴が数名ほどいるし、教室を出たら俺と同じように走っているやつが大勢いた。
俺のクラスから食堂まで意外と距離があるのか痛いがこういう時だけ無駄に足が速くなるというもんだ。
他の奴等に目もくれず、走って走って走って……
食堂に着いた時、揚げパンの数はすでに少なくなっていた。俺はなんとか歯を食いしばり、隣からぶつかってくる体格が良い知らねぇやつをどうにか押しのけて、俺はパンに手を伸ばす。もうあと三つくらいしかなかった。運が良い。
「おばちゃん、これください!」
「はいよ」
そのまま制服のポケットから小銭を出して無事に揚げパンを手に入れる。
争奪戦を無事に勝ち抜いた俺は膝をついて落胆する奴等を横目に見ながら勝利の鼻歌を歌った。
No.81『鐘の音』
鐘の音がその場を震わせる。
目の前の君は幸せそうに目を細めていた。
大丈夫。
僕は必ず、君を幸せにする。
「鐘の音」
子供の頃私の地元では
決まった時間に鐘の音が聞こえていた。
今ではテレビから聞くくらいに
なってしまった。
お題を見て思い出す事も多い。
時の流れを感じるなぁ 笑
君の生まれた集落は
山が迫り川が流れ
火の見櫓が一つありました
アスファルトの道
照りつける太陽
手土産を持って
バス停から少しだけ
もうほんの鼻の先
その時私は聞いた
鐘を鳴らす村人の
ささやかな生活を
それはそれは
とても尊く哀しいほどに
遠く感じて
心を強く揺さぶった
XXXX年X月6日
霧が薄くなったため探索を再開する。
病院を探して河の北側を移動中、鐘の音を聴いた。
この廃都では急な霧によって視界不良となることが多いため、万一拠点の方角を見失っても戻れるよう移動中も撮影機を回し映像記録を残すことにしている。
そのため慌てて記録を確認したところ、確かに鐘の音が残っていた。
聞き間違いではない。音の出処はおそらくこの都市のシンボルである鐘楼付きの時計塔だろう。
鐘が鳴ったのはこの都市に来てからこれが初めてだ。
無人の筈のこの廃都で、一体誰が鐘を鳴らしたのか。
鐘の音
鐘の音は聞こえないけど
たまに、おりんの音が聞こえる
前の仕事をしてる時は
お経が聞こえる時もあった
年に一度、お坊さんが唱えに来てくれていた
おりんの音も
お経も
今はだいぶ「聞こえるだけのもの」になったけど
少し前までは聞こえてくると不思議な感覚になっていた
病気をして生死を彷徨う手術をしたあと
私は目覚めて、生きてる
でも
おりんやお経のはそれを揺るがすのだ
私はあの時
本当に目を覚ました?
今私が見ているものは
本当に目覚めてからのできごと?
私は、本当に生きてる?
時間が経つにつれ
生きてるからこその嬉しさや苦しさが
私は生きているのだと感じさせた
生きているかどうかという不安は
少しずつ小さくなった
もう感じたくはないけど
でもあの感覚はなんというか
忘れたくないなと思う
私が、生死の狭間にいた事を思い出す音
人ってさ。
ある日突然死ぬんだ。
題:鐘の音
窓を開けていると
遠くから鐘の音が聞こえる
どこかのお寺で
誰かが何かを思いながら鳴らす音
冷房で締め切った部屋は
涼しくて快適だけれど
熱も音も誰かの思いも
閉ざしてしまったように寂しい
【鐘の音】
カーン、カーンと高く鳴る鐘。町に響くその音は、魔物の襲撃を知らせるもの。
椅子をガタリと鳴らして、私は立ち上がる。
「行くのですか?」
聞かれて、頷いた。
「放ってはおけないでしょ」
「あなたが犠牲にならなければ滅びる国など、早く滅びてしまえばいいのに」
「町の人たちに罪はないじゃない?」
金髪の元騎士は苦笑して「ならば私も行きましょう」と立ち上がった。
長年魔物の被害に悩まされてきたこの国に、召喚された勇者が私だった。こんな細い手足の華奢な小娘が勇者だなんて、と国の偉い人たちは酷くがっかりしたらしい。
それでも勇者なのだからと戦場に出されて、私は吐いた。生き物を殺すなんてこと、慣れていなかったのだから仕方がない。
食べ物も合わなくて、ホームシックに陥って。ここまでひ弱では役に立たない、と城から放り出された。
ただひとり、この金髪の青年だけが、騎士を辞めてまで私を助けようとしてくれた。
鐘の音がカンカンカンと切迫感を増す。さっきより魔物が近付いてきたんだ。
逃げようとする人の間をすり抜けて、私と元騎士の青年は魔物のいる場所を目指した。
左手に弓を。右手に矢を。魔法で作り出して、それを構える。引き絞って放てば、聖なる光が弧を描く。まだ遠く黒い影のような魔物の姿が、同時にいくつも倒れて動かなくなった。
私は勇者だった。細くても小娘でも勇者としての能力は与えられていた。
魔物の数が多い。これは放っておいたら町がなくなっていたかもしれないな。そんなことを思いながら、幾度となく矢を放った。討ち漏らした魔物は元騎士の青年が斬り捨てて、私を守ってくれている。
いつからだろう。魔物の前に立っても震えなくなったのは。
私は随分変わってしまった。今更元の世界に戻れたとしても、かつてと同じ生活はできない気がする。
いつの間にか、鐘の音がしなくなっていた。私の視界に動く魔物はもういない。
「逃げますよ!」
元騎士が魔法の使い過ぎで疲弊した私を抱え上げる。この町の貴族にでも見つかれば、私は城に連れ戻されてしまう。あんな嫌な思い出しかない場所に戻りたくなんかない。きっと、この青年とも引き離されるだろう。
「この町にも居られなくなっちゃったね!」
元騎士は呆れたように苦笑する。
「あなたがお人好しだからですよ」
「ねぇ。次はどこに行こうか?」
「南はどうです? 果物が美味しい」
「いいね。じゃあ南へ!」
今の私ではまだ魔王なんて倒せない。雑魚戦で疲れ切ってしまうのだから。でもいつか、ちゃんと強くなって、世界を平和にしたいと思う。
勝手に拉致しておいて放り出した国のことなんか知らない、どうでもいい。だけど、私を抱えて走るこの青年が、落ち着いて暮らせる世界を作りたい。
ただ。そんなこと今すぐになんて無理だから。
逃亡勇者は元騎士と二人、ひとまず美味しいものを食べに行くのだ。
──────────
【鐘の音】なら鎮魂や黙祷だろうとは思いつつ、つい。