『鐘の音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
限りなく落ち続ける 水
そこに怒りを感じたのは なぜだろう
遠くでは 鐘の音が なっているが
水のあまりの迫力に 圧倒される
削られ続ける 石
しかし そこには悲しみが ない気さえした
流れゆく水
いったいどこへ 辿り着くのか
二度と会うことのないしぶきに
別れを告げる
そして石よ、
お前の原型に
思いを馳せる
1秒たりとも欠けることのない水しぶきに
彩りを持たせる鐘に
ああ 諸行無常
なんて 気取ったことを 思った
鐘の音が鳴り響く
君と二人 手を繋ぎ 歩いてその場所まで歩くと
そこには小さな教会があった
ここで永遠を誓って 小さな幸せを重ね合いながら
一生分の愛を語り合おう
#21
鐘の音が聞こえる。
朝日が影と光の境界線を創り出す。
まっしろな廊下を歩いて教室へ。
ーーへ
後で資料室来て〜!
お願い!!
僕1人であの量の資料分けらんないよ~
待ってるからね!!?
ーーーより
資料室、、、
しゃあない、いくかぁ。
まだ眠気の取れない体をのろのろと動かす。
早朝の生徒が来ていない廊下は静かで心地いい。
廊下まで溢れた紙と電子メモリ。
その部屋から漏れ出る光と廊下の光が混ざりあう。
「おぉ~、きたきた」
きたきたじゃないわ資料の虫が。
なんて、思いつつふり返る。
混ざりあう光の中でやわらかく笑う資料の虫こと君がいた。
はぁ~、、、もう、、
静かでまっしろな廊下と
混ざり合う光と
笑う資料の虫が綺麗だから。
だからそれに免じて、、、
『はいはい、俺が手伝ってあげますよ』
資料と電子メモリをひろいあげる。
リーンゴーンと鐘の音が響く
皆が笑顔の2人を祝福している
明日もきっと、どこかの街で鐘の音が響くだろう
【鐘の音】
小さい頃、次のプリキュアは鐘鳴らしプリキュアだと予想した。その予感は外れていたけれど、いつかは命中すると思っている。
ゴーン...ゴーン...
鐘の音が町中に響き渡る。
「ん〜!今日もいい天気!鐘もいい音だ!!」
南山中学校2年、斎藤心は大きな声で物を言う。
そして、のびをしながらお茶を飲んだ。
今日は8月5日。夏休み中だ。
そして、今日は絶好のお出掛け日和。
お出掛けをしたいな〜と思っているのだが、どうしたものか、なにをしたらいいのかわからないのだ。
私はもんもんと頭を捻らせてなにをするかを考える。
約1分、考えているうちに一階から声が聞こえてきた。
「心〜!今日は天気がいいんだから友達と一緒に遊んできたら〜?」
その声の正体は、私のお母さん、斎藤佳代だった。
「それだ!!!!!」
私は大声を発する。
やっとすることができた。
私は速攻で朝ごはんを食べ、30秒で服を着替えた。
「行ってきま〜す!!!」
「怪我には気をつけるのよ〜」
「分かってる〜!!」
…バタン!!
扉が閉まる。
「はぁ、全くあの子は…」
まぁ、元気があるのはいいことだし、いいか…
おしまい
鐘の音
外の暑さとは相反して
中は冷たい寒さ…
その寒さから
聴こえてきたのは…
季節外れの
除夜の鐘のような
重厚で美しい音色…
鐘の音
いつまでも
鳴り響き…
奇跡が起きた
ずっと会えなかった
あなたが目の前に
いる…
夢なの?と疑った
でも…夢じゃなかった
鐘の音は
奇跡を呼び込む
と…
口コミで広がった…
あなたとの愛を誓って、
キスをした瞬間。
どこからか、
鐘の音が鳴り響いた気がした。
『鐘の音』
ゴンゴンゴゴン!ゴン!ゴゴン!ゴンゴン!!!
(リンリンリリンのリズムで)
♢和尚 除夜の鐘より
鐘の音
教会の鐘の音が、今日も鳴っている。
どこかで、誰かの幸せが叶えられている。
幸せになってね。
4時間目終了の鐘の音とともに
クラスの5分の1ほどが席を立って駆け出す
急げ急げ
ただでさえ4階の教室は不利
どの教室からも険しい表情で飛び出してくる
向かうのは一階中央廊下の交流スペース
出張パン屋さんが店を出しているのだ
余裕の笑顔でゆっくり行くのは予約組
2時間目の中休みに予約票を投函済みの奴ら
授業が長引いたら予約もできない
教室の位置にしろ、もっと公平にできぬものか
友から託されたリクエストメモを握り締め
負けるわけに行かない戦場へ走る
すでに遠くから騒がしい声が聞こえている
間に合うか…ッ 間に合ってくれ!
飢えた人だかりから次々のびる手・手・手
お店の人は慣れた様子で次々捌く
飛び交うパンと小銭
選ぶ余裕はない、とにかく数は揃えねば
亡者の群れの隙間から手を伸ばして掴む
ヨシ!数量確保だ、
「ください!!!」
友の、私の空っぽストマックを満たしてくれる
愛しいものたちよ
戦利品を確認しながら教室へ急ぎ戻る
おおおお
コロッケパン、焼きそばパン、ハンバーグパン
ハムサンドにメロンパンだ
1人菓子パンだが仕方ない少しずつ分けるか
予約なしでハンバーグパンまで得られるとは
上々の収穫に胸を張って帰還する
「みんな、お待たせ!!」
より良い予約方式について議論しながら
パクつく我ら
あんまりスマートな仕組みになるのも
かえって味気なくなったりしてね
あー惣菜パン美味しすぎる
「鐘の音」
#186
鐘の音……。
あの悪女に、聞かせてやりたい。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者の娘、今井裕子に。
どれだけ悔しい思いをしたか、鐘の中に閉じ込めて、これでもか……と撞いてやる。
当然、百八つじゃ少ないさ。
鐘の音……。
速く撞いて、叱られたヤツがいる。
ほくほくと、こたつの上で、鍋焼きうどんが煮たっている。
かまぼこ、たふたふのお揚げに、熱々の焼き豆腐。
土鍋いっぱいの、鍋焼きに手をつける二人の女子。
加奈子は、夏海の鼻の赤い顔を見ながら、今年も終わりだなと感じる。
除夜の鐘が聞こえる。
ゴーンゴーンゴーン。
ああ、今年はいい事はなかった。
彼氏にも振られたし、友達も出来たけど、すぐ別れた。
大学もうまくいってない。
単位が取れなきゃ、来年は留年だ。
なお、私の所属は、谷教授のゼミであり、専攻は英語である。
英語だって、周りが上手い人ばっかりで、気後れしてしまう始末。
もう、入らなきゃ良かったかなっていう大学も、親の手前退学もできないし。
バイトに身をやつすも、三週間でクビになる。
陽キャのような、陰キャ。それが、加奈子。
一本の白いおうどんを見ていると、人生とはと悩む。
熱々のおうどんぐらい、食べやすいものであってくれよ。
夏海ははんなりと笑う。
「ほんま、姉さん。おうどんさっさと食べや」
容姿が良いとされていても、その事自体が良いとは限らない。何故ならば、その人は本当に自分を見てくれているのだろうかと不安な夜を過ごさせられるだけだからだ。この問いを持ちかけた時、皆はこう述べる。「そんな事ないよ。」と。だが、その者からすれば、ただの池、凪いだ水面に一葉の枯れ葉が落ちるが如く、それ以上でもそれ以下でも無い。という事だ。
鐘の音。
鐘の音は
幸せな音?
本当は
2人で
鐘の音を
聴きながら
【Wedding song】を
唄われたい。
私は、学校が嫌い。
まず、集団行動が嫌い。
なんで人と同じ服を着て同じ行動を
しなければならないのだろうか。
意味がないのでは?
ここで周りの人が嫌いになってしまい、
将来、人と関われなくなったら
どう責任をとるつもりだろう。
人といるのが好きな人だけ
関わっておけばいいのに。
何故強制するのだろう。
時間に縛られる生活も嫌い。
これは、人間として生きる限り
感じていかなきゃいけない。
嫌なのに、何故時間という概念を
見つけてしまったのだろうか。
電車だって飛行機だって、公共機関は
全て時間に囚われている。
時間を見るのが嫌なので私は昔から
車が好きだった。
時間がなくなればマイペースでも
怒られることはなくなるのに。
だから、私は逆らう。
遅刻だって増えた。
反抗期と言われてもなんでもいい。
私は私なりに逆らう。
あの音に。
【鐘の音】#6
カーン、カーン、カーン、カーン
8月5日、あいつの結婚式だ。
招待状は3ヶ月前に届いたが、どんな顔で、どんな態度で、あいつの結婚を祝えばいいのかわからないから、返事は出さなかった。
あいつと別れてもう何年経ったのだろう。友達として会うようになっても、気持ちは変わらなかった。
好きだ。大好きだ。
必ず俺が幸せにするって決めてたのに、あいつは俺じゃなかったんだ。他の男だったんだ。
鐘の音が耳元で鳴り響く。
「結婚おめでとう」
この言葉が言えるまでは、まだ時間はかかりそうだ。
海辺の教会から鐘の音が響く
今日も結婚式?
幸せの楽譜通りに鐘は鳴る
イヤホンを外して風に耳を寄せた
「幸せに向かって、よーいどん!」
拝啓、まだ見ぬ人へ。
将来へのイメトレは出来ています
#鐘の音
結婚式の鐘ってなんで三回鳴らすか知ってるか?と急に隣の席の男子が聞いてきた。
お前そんなロマンチックだったっけ?授業中、練り消し作りか寝るかの2択しかしないじゃん。
ノートだってテスト前私に頼んで必死に写してるようなやつじゃん。ロマンチックのかけらもなくね?
と思ったけど、私は聞かれたからにはと、知らないと答えておいた。
そうすればお前女なのに結婚式って憧れねぇの?なんて失礼なことを言いやがる。いい度胸だな、外でろよ。
まぁまぁまぁ!といなされて3回鳴らす意味を話しだした。
1回目は自分たちの祝福。
2回目は親への祝福
3回目はゲストへの感謝
当時は興味無くて、ふぅん、なんて聞き流していたけど、その時の話をまたしやがるもんだから思い出したじゃないか。
「聞いておいて損なかったろ??」
と自慢げにタキシードに身を包んでドヤ顔される。ほんと変わらないなと思いながら重いウエディングドレスで体当りしてやるのだ。
今日という日の鐘の音は、あのときの私達にも聞こえてるだろうか。
22.『鐘の音』
8/5 お題「鐘の音」
リーン ゴーン リーン ゴーン
―――ここは、天国か。
目の前には大きな扉があった。あたりを見回す。視界は濃い霧がかかったように白い。
―――ついに、ばあさんの所に来たようだ。
扉に目を戻すと、つい今しがたはいなかったはずの、幼い娘が立っていた。
「開けてはいけないよ」
「会いたい人がいるんだ。通してくれんか」
「だめ」
リーン ゴーン リーン ゴーン
「どうしても会いたいんだよ。俺はもう疲れた」
「だめ」
リーン ゴーン リーン ゴーン
鐘の音が大きくなっていく。やがてそれはひび割れんばかりの、雷のような音に変じた。
「待ってくれ、まだ…」
足元が崩れた。闇の中に落ちる。それは地獄に落ちるよりも深い絶望だった。
そして、目が覚めた。
のっそりと布団を出、線香を点けて手を合わせる。仏壇の写真は穏やかに微笑んでいる。
「一目、会いたかったんだがなぁ」
だが、扉の前に立ったあの小さな娘は。あれは、ずっと昔に命を落とした―――
「孫に言われちゃ、もう少し頑張るしかないか」
(所要時間:12分)