『鏡』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日も、鏡の中に自分に問う。
「君は今日を生きれそうかい?」
死にたいわけじゃないけど、生きていたくもない。
そんな虚脱感に悩まされる今日この頃。
僕は入学前まで心を弾ませていた学校ですら、やめそうだ。
彼女は鏡に映る自分を見つめる
同じ笑顔、同じ涙、同じ苦しみ
何度も何度も手を伸ばすけれど
届かない未来がそこにある
心の奥に閉じ込めた声
「変わりたい」と叫んでも
過去が足を引きずり、未来が見えない
誰も知らない孤独の深さ
周りの光がまぶしくて
影の中に自分を隠す
けれど、どこかで知っている
変わらないのは、ただの恐れ
風が彼女にささやく
「今を生きる勇気を持て」
それでも、足元に縛られた鎖
彼女は今日も、鏡の前に立つ
変われないと思いながら
それでも小さな願いを抱いて
いつか、いつかと
心の片隅で希望を灯し続けている
あ このシャツ
い 去年買ったやつ?
あ 同窓会にどうかな
い オシャレに見えるよ
あ そう?
い 何かある?
あ 何って?
い 嬉しそうだし
あ そう?
『鏡』
─鏡─
鏡の中の君。僕が左手を握れば、君は右手を握る。
君と握手はできないけれど、
僕が君を見つめるとき、君も僕を見つめてる。
そんなことは初めてで、君は僕の特別だった。
君とお話ができたらいいのに。
僕は君に話しかける。
返事が返ってくることは無いけれど、
少し傷跡が増えた君は僕と同じように笑ってた。
そっか、君も同じことを思っていたんだね。
ドタドタと玄関が騒がしい。
昨日よりも騒がしい。
■■が帰ってきた。
今日もまた、傷が増える。
でも、僕はちっとも痛くないし、悲しくもない。
だって次会う君もきっと、僕と同じだから。
度々おぞましい化け物がうつり、その度に気味が悪くなる
いつかみたその姿は、まるで別人で誰だか分からないくらい記憶からかけ離れた誰かだった
ひとたび外に足を運べば無数のそれと対峙する羽目になる
それらを完全に遮断することは容易ではなかった
恐ろしいものはいくらでも潜んでいた
外に出なくとも飲んでいるコップの水やスープ、反射をするスプーンにその化け物はうつりこんでいた
部屋を歩いている時に影が見えた
そのシルエットが耐え難くおぞましかった
出来るだけ見えないようにと目を薄目にして歩いた
寄り目にしてぼやかしてどうにかしのげないだろうかと躍起にやっていた
周りに何も無いときですら、不気味な映像が脳裏を過ぎり、おぞましい化け物が確かに存在していることを嫌という程実感させられた
いつか何も感じなくなれればいいと願う
あぁ、死にたいなあ
なんて言って、
死んでしまったらきっと
未練タラタラな幽霊になってしまうから、
私はこんなにも死にたくない。
早く気づくべきだった。
だってもう
私は鏡にうつれない。
家の鏡で見る自分と、外の鏡で見る自分って、どうしてああも変わるものなのか。
大抵の場合、後者の方が残念度が増す。
あれ?こんなメイク薄かったっけ?
てか出かける前より、脚短くない?
この2点は外で鏡を見るたび思う。
逆になぜ外出前はそう思わないのか。
鏡を見ると欠点にばかり目がいくものだから、正直あまり鏡を見たくない。
…のだけれど、以前写真を撮る時、ろくに顔の状態を確認しないままに写ったら、
余計に「ヒェッ」という事態になったので、最近は渋々手鏡を持つようになった。
自分が見ないようにしたところで、周りには常に晒しているわけだから、早いとこ観念しな。
この先もこの顔で生きていくんだから。
家の鏡の前に立ち、最もらしく僕はキメ顔でそう言った。
私は鏡を見ることが怖いと感じてしまっています。なぜかと言うと鏡を夜中に見ることが多いから怖いと感じてしまっているかもしれません。いつか鏡を見て怖いと思わない日が訪れて欲しいです。
鏡
小さい遊園地によくあるミラーハウス。
目の前に道があるか分からない感覚が楽しい、
...って認識だったんだけどさ。
この前似たようなところに入ってみたとき、
迷わず楽々出られてなんか拍子抜けしちゃった。
思えば迷路としてはもちろん、自分が沢山写ってる!
みたいな目新しさが楽しかったのかな。
子供ならではの高揚感とか、感覚って面白い。
自分だけは
鏡を通さないと
見ることが出来ない
そんなわけで
第一印象の
大切さを
説かれたところで
自分のことを
鏡越しでしか
見たことがない
あんたの言葉に
説得力なんか
ある訳ないだろう
…¥3 鏡
〝鏡〟
鏡の中の自分はいつもつまんなそうな顔をしている。
特大楽しいことがあった訳じゃないから真顔ってのもあるけど、1番の理由は自分の顔があんまり好きじゃないから。
いや、あんまりというか嫌いって方が正しいかな。
いつか鏡を見て笑える日がきたら嬉しいんだけど。
私は鏡を見るのが好きである。何故なら自分の顔が好きだから。
素材がいいので化粧するのが楽しいし、逆に手抜きのノーメイクであっても「まあいいか、私もともと顔可愛いし」と思える。世の中には私より顔が可愛い人もたくさん存在するが、そういう人を見ても、素直に感動したり悔しい気持ちになったりした上で、しかしそんな憧れや嫉妬に捉われずにいられるくらいには私の顔は可愛いと思う。基本的に自己肯定感の低い私だが、顔だけは自信を持って可愛いと思えるので、精神衛生上非常にたすかっている。
さて、ここで皆さんは私のことを「自分の内面に自信がないのを埋めるために外見で人を見下している心の貧しい人間」だと思ったのではないだろうか。しかし、私の「これ」はもはや内面的な長所に通じる部分でもあると私は考える。どういうことかというと、「この顔に生まれてよかった」というより、「自分の顔に満足する力が強くてよかった」ということなのだ。外見の美醜なんて好みが大きく関わるものであるし、人間の本質ではないとしてタブー視されている部分でもあるので、「私のいいところは人より顔が可愛いところ」などと言っては顰蹙を買うだろうが、より正しいニュアンスとしては、「私のいいところは自分のポテンシャルに対してポジティブなところです」なのだ。これは十分内面的美点と言っていいのではないだろうか。
余談、こんな私だが、数年前心を病んでいた時分に、自分の存在を嫌うあまり鏡を割ったことがある。そこから順調に回復し、元来の鏡大好き人間に戻ることができてうれしく思う。
「鏡」
鏡の中はどうなっているのだろうか。
鏡の中に自分ではない人がいるのかもしれない。
そう思うったことはあるだろうか。
事実、鑑の向こう側には何もないと思う。
ただ、向こう側に何かある鏡もあると思う。
どこかの世界に繋がっていたり、自分ではない人が自分の目の前にいるのかもしれない
普段からそんなことを考えてはいけない。
そんな気が私はします。
権力者タワーの三階廊下の突き当たりには、大きな大きな全身鏡がある。大きな大きな全身鏡。金色の枠に囲まれていて、なんだかとても高級感があって、権力者タワーの三階なんてところに置くのはちょこっとだけ雰囲気に合っていないような気がする。
権力者タワーの三階というのは特に持ち場を持っていない権力者候補だったり、迷い子から権力者に上がったばかりの子だったり、どこから現れたか、よく分からないけれど、とりあえず、権力者になるべき子が住むためのフロアになっている。ボクも演奏者君がこの世界に来るまではそこのフロアで暮らしていた。
要するに、全然重要性もない子達が住んでいるわけでそんなところにある金枠の全身鏡なんて、なんだかとっても、見劣りしてしまうような気がしていた。
もっともっと上のフロアに置いたり、権力者の中でも偉い人がよく会議をしているような部屋に置いたりしたらいいんじゃないかな、なんて思いながら以前のボクは、その鏡のことを見ていたのだ。
そのことを思い出した、僕は偉い人に報告書を渡すついでに、またその鏡がそこにあるのかなんて気になって行ってみることにした。
全身鏡はそこにあった。ボクが住んでいたときに見ていた鏡と寸分たがわずそこにあったのだ。
まぁ、一生もう動かないんだろうなって思いながらその場を立ち去ろうとした時に、音が聞こえた。
よくわからない音だった。聞いたことがない音だった。それでも頑張って言葉をひねり出すならば何かに吸い込まれたようなまたは何かから吐き出されたような、そんな音だった。
周りをキョロキョロと見渡した時、鏡から人が出てきているのが見えた。ひどく怯えたような様子で、こちらの世界に箸を踏み出して、そのまま階段の方に走っていってしまった。
見たことがない人だった。でも、何なのかはわかる気がした。あれは迷い子なのかもしれない。ボクらが統治してる場所に訪れてくるのではない、洗脳を確実とするような、そんなもう確実にこの世界に引き入れることを決めている迷い子なのかもしれない。
前に演奏者くんが言っていたのを思い出した、どう考えても、ボクは住人を増やすことは少ないのに、住人の数はどんどん増えているような気がする、それはなぜかと聞かれたんだ。
その時は、他の権力者が迷い子を洗脳して住人に加えているからだと思っていたけれどユートピアを直接管理するような僕らだけでは、住人は、到底増やせないと思って、直接偉い人達がこの世界に住人として、招き入れているのかもしれないなんて思ってしまった。
ほんとうの私じゃない。
でも、中身は私。
表だけ、いい人ぶっているんだ。
表裏のない人間なんていないかもしれないけれど、
仲良くなればなるだけ、
裏もみせなくてはいけないのに
嫌われるのが不安で
ほんとうの私を見せるのが怖くなる。
【鏡】
お題:鏡
鏡よ鏡世界で1番美しいのは誰?
それはね、これを見たあなたです〜!!
とっても美しいです!!今日も1日頑張りましょうね
『大丈夫だよ。』
暗闇しかない私の世界に、彼女は現れた。
「お前は何で生きているんだ?」
父はそう言って、私を嬲った。生きている意味なんて知らない。私は今日も、生きる意味を考える。
「アンタなんて、産まなきゃ良かった。」
母はそう言って、私を蹴った。本当に、何で私を産んだんだよ。私は今日も、酸素を無駄遣いする。
「学校に来んなよ。」
クラスメイトはそう言って、私を虐めた。私だって、来たくないよ。私は今日も、笑う事を諦める。
『大丈夫だよ。』
ある日、鏡の中から声がした。覗き込んでみると、そこには同い年ぐらいの女の子が居た。曇っていて顔は見えない。それでも何故か、優しく微笑んでいる気がした。
「大丈夫じゃないよ。辛いよ。」
『私が傍に居るよ。』
私は泣いていた。何年ぶりに流した涙は、殴られた痕に滲みた。
『お疲れ様。今日も頑張ったね。』
「うん。」
『今日も聞かせてあげる。【鏡の国のアリス】を。』
「ありがとう。私、それ好き。」
『知ってるよ。』
「ワンダーランドに行ってみたいよ。」
『本当に言ってるの?』
「うん。だってこんな世界、大っ嫌いだもん。」
『そっか。じゃあ、いってらっしゃい。』
鏡の中から手が飛び出した。そしてそれらは私を、鏡の中に引きずり込んだ。
『やっと出られたよ。』
私が居た場所には、彼女が居た。その顔は、私そっくりだった。
『大丈夫だよ。糞みたいな親も、屑なクラスメイトも私に任せて。上手くやるから。』
「私はどうなるの?」
『永遠にその中に居るんだよ。私の代わりにね。』
彼女は、ニタリと張り裂けんばかりに笑った。
『呪いのワンダーランドを楽しんでね。』
彼女が出たがった意味が分かった。ここは異常だ。頭がおかしくなる。でも大丈夫。もうすぐだ。もうすぐで、次の生贄が来る。私はそれを鏡の中で待っていれば良い。
鏡の向こう側を意識することがよくある。
映画のusみたいな感じで、私がしている行動を鏡の向こう側は強制させているのかもと、よく思う。
だからたまに意地悪で変なものを触ってみたり、変なことを言ってみたりする。その度、無理矢理やりたくもない動作をさせられる向こう側を考えクスクス笑ったりしている。
だが、本当に強制させているのは果たして向こう側だろうか。鏡の向こうには同じくつまらない顔をした私が映るのみであった。
あぁ、お嬢さんそんなくまどうしちまったのさ。あんまり寝れてねぇのか?それは良くないな。ちゃんと毎日洗顔!最低7時間は睡眠をとるんだ。
全く、転職して最近忙しくなったのは分かるけど自分を労わってやらねぇと。身を粉にするってのは感心できない。
毎日顔つきあわせてんだから全部お見通しだ!適度に力抜いてちゃんと休むんだぞ。
はぁ…もう今日の仕事は終わりか。なんだか短かったような気がするよ。まぁ、あれだ、頑張れよ、いってらっしゃい!
鏡
鏡が目に入る、冴えない自分が私を見ている。
もう疲れたと、生きているのが辛いと訴えかけてきて、手を伸ばせば向こうも私の手を掴む勢いで手を伸ばす。
鏡はいつもありのままを写し続ける、自分の中で消してしまった言葉さえ反射してしまうから、今日も私は鏡から目を逸らした。