『遠くの街へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『遠くの街へ』
遠くの街へ出掛けるの。
お気に入りのワンピースを着て。
貴方にもらった指輪をはめて、
貴方にもらった香水をつけて、
何処か遠いところへ行くのよ。
貴方と通ったカフェも、
貴方と座ったベンチも、
貴方と歩いた道もない。
貴方の居ない街へ行くの。
きっと私はそこで、
見たこともないような景色を見て、
食べたこともないようなご飯を食べて、
聞いたこともないような体験を沢山するのだわ。
それはさぞかし楽しいことでしょうね。
けれど私は、
見たこともないような景色を見たとき、
食べたこともないようなご飯を食べたとき、
隣に居るはずの貴方を思い出してしまうのよ。
「貴方なら何て言うかしら」
「貴方にも見せてあげたいわ」
「貴方はこっちの方が好きそうね」
そんなことを思いながら知らない街を歩くの。
まるで恋する乙女のようにね。
その土地ならではと言ったら軽くなるけど、 やっぱりザ!その国!なお店には行きたいな。 特に食べ物!
せっかくの海外旅行だからね。 そこならではの美味しいものは食べたいよな。
日本にはない外観にわくわくしながらドアを開ける。 いい匂い。
通された席に座り、 早速メニューを開く。 写真付きなのは旅行してる身にはありがたいよな〜…、 あ、これ美味しそう! これにしよ!
あ〜待ち遠しい〜早く食べたい!
♪〜♪〜♪
夕方のチャイムが流れてきた時に、 ようやく自分が 旅行雑誌を読みふけっていた事に気づいた。
残念ながら、 美味しい料理は実際に行くまでのお預けみたいだ。
あー! おなかすいた!
【あなたの知らない花】
遠くの街へ行こう
一人きりになれる街
あなたが歩くことのない街へ
この想いがいつか枯れてしまうと言うなら
この涙がいつか乾いてしまうと言うなら
今はまだ私この種に ただ水を注いでいたいの
どんなに美しく色づいても
どんなに醜い実をつけても
あなたはこの花の名前を
どうか知らないままでいて
遠くの街へ行こう
二度と戻れない街
あなたのいない街へ
あれから二人で電車に乗って、遠くの街へ来た。電車から降りたとき、君は少し不安そうだった。
「少し、こわいかもしれないけれど、たまには別のことをしてみるのも悪くないよ。」
道を踏み外したり、慣れないことをするのにとても恐怖があるのだろう。眉間の皺が濃くなる。
「そうかしら?……いつものわたしが間違ってるって言うの?」
私たちをここまで乗せた電車は次の駅へと出発した。訝しげな目を向ける彼女の眉間を指で伸ばす。
「そうじゃないよ。ただ普段しないことを試してみてさ、それが君に合うかもしれないじゃない?」
少し、表情が崩れた。きっと、試すということも、あまり好きじゃないだろうな。君はいつだって本気だから。
「試してみる……ね……。」
「そう、それくらい気楽に受け取って欲しいけど……。そうやってまっすぐ受け取る君も、とても真摯で私は良いなと思ってるよ。」
私が彼女のそういうところが好きだからこそ、無理はしてほしくない。その素敵なところが彼女自身を追い詰めることにはなってほしくない。
「だから、そうあり続ける君は強くて美しいけれど、もし負担があるならひと休みして、また君らしい強さが見られたらいいなと思ってる。」
「変な人。」
柔らかい、でもまだ憂鬱との間を行き来するような曖昧な笑みで私を見る。
「そうかもね。」
期待と不安とは別に、彼女がどうありたいかを尊重したい。
「とりあえず歩こうか。何がしたい?」
駅のホームから改札を通って、知らない街を歩き始めた。
「Almost heaven, West Virginia―」
最後に聞いたのはもう20年も前なのに、 歌い出しの歌詞がすらりと出てきたことに驚いて、そこで思わず止めてしまった。
私は、何年も前に手に入れたオンボロの軽自動車で、ウェストバージニアの山道に似た道路をのんびりと進んでいた。もう20年以上は帰っていない、故郷への道のりである。
故郷と言っても、両親はとっくに別の土地へ引っ越していた。田舎とはいえこれだけ経てば、もう面影も少ないだろう。私は、これから故郷の残骸を見に行くのだった。
歌の続きを歌いながら、故郷を出てからのことを思う。
数十年前、私は故郷を離れ、大学に行くために下宿を始めた。最初は知らない土地が怖くて怖くて、小さな部屋で震えていたっけ。映画で覚えた、この歌の日本語版を歌いながら、部屋の隅でひとり泣いていた頃が懐かしい。
しかし、それから徐々に心は故郷から離れていった。他国語を学び、知らない土地へ少しずつ足を運ぶようになった。昔からある遠くの世界への憧れが、いつの間にか、望郷に打ち勝っていた。仕事で世界中を駆け巡り続け、やっとついこの間、母国へ落ち着いた。
私ももう歳だった。すでに、カントリーロードの日本語版の歌詞で泣けるほど、繊細で孤独な勇気を持つ若者ではなかった。歌詞すらもうほとんど覚えていない。
しかし、すでに生活に困らないほど稼ぎ、退屈しながら安楽椅子に掛けていたとき、ふと思った。いまや、私にとって最も遠い場所は、故郷なのではないか、と。
そう思う心は、既に老人のものとなり、世間の荒波を達観する境地に至り、流され続けた末に陸にたどり着いた流木のように安らかだった。
今の私には、カントリーロードは英語版の方が馴染みやすかった。ウェストバージニアの山々は故郷の山脈に重なった。故郷は景色ばかりは美しかった。
「…That I should've been home yesterday, Yesterday――――」
ここまで歌って、気づいたら涙していた。もうとっくに出ていって、両親すらいない故郷なはずなのに、「昨日帰ればよかった」とすら思えてきた。不思議と、孤独ではなかった。
私は、私から最も遠いまちへ向けて、少しスピードを上げながら車を走らせた。
遠くの街へ。
最近、1人だけで遠くの街へ行く夢を見る。...なんて、繊細で感傷的な脳みそは持ち合わせていないし、この先も手に入れる予定は無い。でも、夢なんてものではなく、本当にあと少しで、私は旅立つ。新しい会社に勤め、同期や上司と学んでゆく未来だとか、進学を決めて、必要以上に胸を強ばらせて待つ結果発表だとかのせいで、手からこぼれ落ちてゆくものだけに集中している時間など与えられていない。
胃がひっくり返っても、目が飛び出そうなくらい熱くなっても、爪がくい込んで血が垂れても、掻きむしった手から髪が落ちても、日常は止まらない。
たとえあなたが、私に一つの興味がなくても、たとえ君が、こちらを振り返らなくとも、ただ、一方的に、寂しい。
この寂しさを埋めるには、動き出すしかないと知っているのに。
次の街は、花粉が少ないといいな。
出来るのであれば、私は今すぐにでも遠くの街へ行きたい。
自由でのどかで、そんでもって誰もいない、すごく静かな場所。
そんな場所があったら、きっと私は一生そこにいる。
だって、人間と一緒になんて耐えられないんだもの。
みんないらない。
全部全部いらない。
私もいらない。
じゃあ、何ならいる?
私は昔から、しっかりルールを守って
またルールに守られながら生きてきた
今やっと、生きるってことを学んでるんだ
ルールが無いって怖いことじゃないね
自由で可能性が無限大で
飽きることがない
でも、暖かい記憶を悪に変える力を秘めてる
評価の良し悪しに自分の価値が試される
そんな世界に疲れてしまった時
昔の街並みが頭に浮かぶ
そしてやっと1人ってわかって
少し寂しくなる
#遠くの街へ
あまり行きたくないなぁ
不思議な感じだなぁ
#遠くの街へ
遠くの街へ行ってみたいなぁ。
何もかも全て捨てて。
嫌なこと全部忘れて。
遠くの街へ行っても元気でね毎日ちゃんとご飯食べてね彼氏出来たら教えてよねでもね私より長電話する友達作らないで おねがい
お題「遠くの街へ」
あなたの居る場所に行きたいと
思う事があります。
そう簡単に、行ける場所では無いから
半分以上は憧れだけれど
あなたが、送ってくれる
私の知らない桜並木や水平線
美しい紅葉の写真を見るたびに
言葉にならない思いが、涙と一緒に
零れ落ちるんです。
2人並んで見られたら
どれほど幸せなんだろう…と。
遠くの街へ行けるのなら
私は、あなたの居る街に行きたい。
【お題:遠くの街へ】
ふらっとどこかにスマホを持たずに出掛けて夜に帰ってきたことがある。見上げた空には無数の星が散らばっていて、良い1日を過ごしたなぁと思った。
振り返る
見慣れた景色
真っ赤な夕日
どこへ行っても
おんなじ空の下
自分のことを誰も知らない、遠くの街へ行ってみたい。
そしたら僕は……
弱虫で、泣き虫で、
みんなからずっとからかわれて。
もう、そんな自分は嫌なんだ。
もっと強くなりたいんだ。
ちょっとやそっとじゃ挫けないように。
だから僕は、遠くの街へ行ってみたい。
ダメな自分を変えたいから。
〜遠くの街へ〜
遠くの街へ
遠く
遠く
もっと遠く
誰もワタシを知らないところへ
新しい街へ
遠くの街へ
遠くのまちへ。
街…
と言うより海外。
韓国に行きたいな。
人生の上でのひとつの夢。
ここはよく知っている。じゃれあいながら通っていた小中学校の通学路も、その付近に駄菓子屋がある事も。冒険と称して友人らと危ない道をひたすら渡ってみたり、クラスメイトの家を探しては遊びに誘ったり、誰が一番早く公園に着くか競ってみたり。
引っ越してからは織物の糸が解かれていくように在りし日を断片的に、確証の無い曖昧模糊な思い出として記憶していたのだが、訪れてみれば自分がここで生きていたことを自分の名前が彫られている大木が教えてくれる。まばらな糸が体系的な形を現して織物になる。
すぅぅと息を吸って、ゆっくり吐く。
街は既に解かれていた。
ここは知らない街だ。
「遠くの街へ」
卒業の音が近づいてくる
卒業式の練習なんてしたくもないね
君が遠くの遠くに言っちゃうなんて
私の初めて奪ったくせに半年も経たずにどっか行っちゃうなんて
ほんと
大嫌いになりたい。
#遠くの街
遠くの街へ
あれから数年時が経ち、
あの街の風景もガラッと変わった
近所をぶらりと散歩するだけで
挨拶を交わした人々の笑顔も何回も変わってきた
吹き抜けるそよ風は似ていたが
既に吹き抜けていた風の匂いは
街の景色を細やかに描いていた