『踊るように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
月光がスポットライトのように淡く地上を照らし、色鮮やかな花弁が、美しい蝶が空中を舞う。
冷んやりとした優しい微風が、この空間に広がっている。
そんな、とある花畑で、俺は二人の人影を見た。
堂々と、可憐に、そして自然に
まるで二人が一心同体かのように、揃って舞を踊っていた。
幻想的で、非現実的なこの景色。
俺は、その光景に見とれていた。
そして同時に、あの二人の影に、俺とあいつの姿が重なった
いつか、思いを伝えられた時
再びこの場所を訪れて、
二人で一緒にーーー
#踊るように
51柵目
「踊るように」
ポトン。ポトン。
静かな夜に、雨が降っている。
蠢くに雲が動き、遠くで車の音がする。
雨は水溜まりになり、さらに降った雨は同心円状に影を揺らして。
波紋をつくりながら、消えていく。
そんな様子を、僕は眺めるように見ていた。
疲れた。
頭のなかにそれしか浮かばなかった。
なにもしたいと思えなかった。ただ、日々に疲れていた。
毎日が辛いわけではない。生きることが辛いわけでもない。
ただただ、体が怠い。なにもしたくない。そんな感じだった。
『今日は雨が降る予報で……』
点けていたテレビが誰かに話しかけるかのように、一方的に話す声が聞こえる。
今日は雨が降ります。傘を常備しておきましょう。
それだけだ。
ただ、それだけ話すのに、どれだけの力が必要になるのだろうな。そんなことを思う。
そんな仕事ができているだけでも素晴らしい。僕なんて、この日々を生きるだけで精一杯だというのに。
誰かに話しかける余裕なんてない。第一、それが自分のためにもならない。逆に、話すことでイメージダウンに繋がる可能性すらある。
そんなことを、する余裕なんて、無かった。
窓から空を見る。雲は町中を覆うように広がっている。黒く、どんよりとした色。
絞り出すように、或いははみ出すように、辺り一面に水を落としている。
まるであの日みたいだ。そう思う。
あの日。君がいなくなった、あの日。
意識は、そこに転がり込んでいった。
ある雨の日だった。今日のような、普通の雨の日。大雨でもなく、曇りでもないような、そんな日。
特に何もない、あの日の帰り。
僕は君と一緒に帰っていた。普通の道をただ歩いていた。
普通だった。なにもなかった。
特といって話すようなことはなく、当たり障りのない会話を続けていた。
そんなときの、分かれ道。
君は、あ、と小さく声をあげて、笑顔でこちらを向いた。
静かに、優しく。
『またね』
君は小さな手を振って。だから、また次の日も、そのまた次の日も、会えると思っていた。
でも僕らの先に「次」はやって来なくて。
大きな荷物すら持っていなかった君は、あの日、帰ってこなかったそうだ。
誘拐なのか、失踪か。
誰も分かりもせず、ただ、時だけが容赦なく僕らの間を開けていって。
緩やかに日々は過ぎていった。
今日はそんな雨の日。否が応でも君のことを思い出してしまう。
もう一年。
失踪なら、帰ってきても、いいのに。
いなくなる必要なんて、ないのに。
外ではまだ雨が降っている。
いつの間にか下がっていた顔を、ゆるゆると上げた。
バチャバチャと、誰かが通った音がする。
コンコン、そう、ノックの音が聞こえた。
雨は今も、踊るように跳ねている。
【踊るように】
もう何もしなくていい
何も話さなくていい
怒られることもない
朝の憂鬱な時間もない
心が踊る
楽しい楽しい楽しい
僕は笑う
笑いながら泣く
あぁ、まただ。
不意に空から降り注ぐ音に足を縫い止められてしまった。
苦々しい思いでふり仰ぎ見つめた先、頭上のビルボードには私の知らない名前を持つ、私の知ってる彼の姿。
彼の指が跳ねるたびに、夏草に散った水滴のように弾んでは転がる音の粒たち。
音が跳ねて踊ってるみたいねと冗談めかして言ったあの日から、どれほどの季節が巡っただろう。
鍵盤の上を跳ねる指
ギターの弦を弾く指
踊るように弾むその指先を、柔らかな声で紡がれるまだ歌詞のないその旋律を。
ただ隣で聴いている時間が大好きで、大切だった。
人の心を惹きつけて止まない音。
彼の目から見た世界を、奏でる音を私は愛していた。
そしてそれは私以外ももちろん例外ではなかった。
『音楽』を愛して止まなかった彼が、やがて『音楽』に見出され、『音楽』から選ばれるのに、そう時間はかからなかった。
そうして彼は、『音楽』に手を引かれて行ってしまったのだ。
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スクリーンに写ってるのは、あの頃より少し大人びた、知らない名前の知ってる彼。
降り注ぐ音楽は今も変わらず人を惹きつけて止まない、私の大好きな音なのに。
昔、無邪気に聴いていたころより深みが、愛おしさが、衝動が、切なさが滲む音。
私の知らない誰かを想って紡がれる歌。
もう聞きたくないと思ってしまった。
金縛りにあったように動けない私に、容赦なく『彼の音楽』は降り注ぐ。
大好きだった彼の音が、空っぽな私の中を満たしてゆく。強制的に『彼の音楽』に満たされてしまう。
私に宛てられた歌じゃないのに。
満たされて、抱えきれなくて、溢れて。
頬を伝った涙がアスファルトに弾けて転がった。
『躍るように』
/かつて灯火を灯した女の子の話
踊るように (9.7)
踊るようにいちょうが舞っている
一瞬の彼の笑顔が浮かぶ
私は踊らされている
『踊るように』
私はダンス部の部長だ!
音楽もダンスも大好きで今とっても幸せだった。
県大会に向けて練習をしているところだ。
私はダンス部の部長だった。
事故にあい、耳が聞こえなくなった。
もう、踊れない。
大好きだった音楽も聴こえない。
聞こえないなんて嘘だ!
認めたくない、嫌だ嫌だ、
私は手話なんてなくても喋れるし、
音だって少しは聞こえる
だから、踊らせてよ、
ドレスを着ている君
踊っている君を
見て僕は君に恋してしまった
踊るように
踊るように飛ぶ蝶が好き。
自由で、美しく。繊細で、でも力強く。
私は、そこまで自由じゃないし。醜く足掻くことしかできないし。ただ弱いだけだから。
それでも。いつか。
醜く足掻いて自由を得て。強くなって、誰かに優しくいられたら。
蝶みたいに、なれるかな。
踊るように
踊るように桜が舞った。
1枚、また1枚と。花びら同士が寄って離れてまるでワルツを踊ってるみたいに。
自転車のカゴにひらりと舞い降りる1枚。
踊るように
穏やかな波の音を聞きながら少し足を取られながら歩くのは楽しい。特に足が沈み込む感触は眠る瞬間に似ていて心地がいい。そんな晴れやか心とは裏腹に頭は不安で覆い尽くされている。数日前に目が覚めたとき、ここどこで自分が誰かわからなくなっていた。おまけに自分以外の何かがいる気配もない。幸い食事や睡眠が必要であるという生物としての本能まではなくなっていなかったが、何日も前から歩き続けてもなんの成果も得られない状況は堪えるものがある。そんな考え事をしていたら突然足を取られた。
「っ!?」
咄嗟に後ろへ跳んだ。目線を下げるとそこには自分の足跡の他にもへこみがった。あっちへいったり戻ってきたり、海へ向かったと思えば逆方向へ進んだりしている。名も姿も知らぬその何かもきっとこの砂浜を楽しんだことだということだろう。
数は多くないが見えなくなるくらいまで続いている。なにより今日できたものであることは確かだった。それを理解した瞬間、僕の足は軽やかに風に乗って宙を舞うように動き始めた。
『踊るように』
踊るように桜が舞った。
それを追いかけて子犬が舞った。
ワルツ、ワルツ、子犬のワルツ。
せっかくだからShall we dance?
僕と一緒に踊りましょう。
拙くたって良いのです。
だってこれは子犬のワルツ。
主役は僕らじゃなくて彼ですからね。
さぁ、子犬くん。桜はまだまだ舞ってるぞ。
踊るようにひらひらと。
踊るように
「おい。あんまり走ると転ぶぞ。」
「分かってるよー!」
淡い水色の空にかかるわたあめみたいな雲。
視線を落とせば視界を埋めるほどの燃えるような桃色の花々が。
俺は、年の離れた妹と、この花畑へ来ていた。
日々仕事で忙しく、中々妹と話す機会が無く、きょう休みを取ってここまで来た。
妹も遊びたがりな年頃だろうに、いつも俺を気遣ってくれて、なにか欲しいものはないかと聞いても、いつも遠慮する。
しかし、今日の事は喜んでくれたみたいだ。俺は花畑で駆け回る妹の姿を見てほっと胸を撫で下ろした。
せっかくここに来たんだ。俺もゆっくりしよう。妹の姿をゆっくり追いながら、花達に目を向けた。
確か、アザレアという花だった気がしたな。妹が花に関する本を借りてきて、期限のギリギリまで読んでいた。その中に同じような花を見た。
図鑑で見るより、すごく生き生きしていて、綺麗だ。
俺は、そっとしゃがんで1つの花を手に取る。ふわふわとした花びらが壊れないように、そっと触る。
風に吹かれ、花が左右にゆらゆらと揺れた。
「お兄ちゃん!何してるのー?」
妹は、あまりにおれが追ってこないのを気付いたのか、俺の前に戻ってきた。
目線を上げると、首を傾げている妹がいた。
俺は跪いた膝を上げ、「いや、なんでもない」と立ち上がった。
「もー、せっかく来たんだから、ちゃんと見ようよ!」
「あぁ、そうだな。」
自分より小さな妹の姿を見る。妹は俺の手を引くように前へ走った。
「転ばないように、気をつけ――!」
突風が吹く。俺は目を覆った。びゅおおおっと音を立て、髪がなびく。
やがて、うっすらと目を開けていくと、さほど離れた距離に居ない妹が、くるっと回って、こちらへ走ってきた。
たった一瞬。その一瞬。
花と揺れる妹の長い髪。ふわりと広がるスカート。
穢れを知らぬ真っ直ぐな瞳。
小さな足取りで、俺の元へ来る。
息を飲んだ。妹が、あまりにも儚くて。
綺麗で。
まるで、1つのダンスを見ているようだった。
「お兄ちゃん?」
近くへ寄った妹は、心配そうに俺を見る。
この子に、こんな顔を見せてはいけない。俺は目元を雑に腕の袖で吹いた。
「泣いてたの?」
「いや……目にゴミが入っただけだ。」
本当は、あまりにもあの光景が儚くて。
風とともに、姿が消えてしまいそうだったから。そんなこと、言い出せるはずもない。
俺は、妹と目を合わせ、微笑んだ。
「行こうか。」
「うん!」
今度は、手を離さないように。俺は小さな妹の手を取って、横に並んだ。
「なあ、兄ちゃんお前はどこかのお姫様だったと思うんだ。」
「え!?本当!?」
「ああ。きっと、ダンスが上手なお姫様だったと思うよ。」
「どうして?」
どうして?それは……
「お前の一つ一つの行動が、全部綺麗に見えるんだ。」
私のお兄ちゃんは、とっても優しい人。
とっても、不器用な人。
パパとママはお仕事が忙しくて中々お家に帰って来ない。でもお兄ちゃんはずっと私のそばに居てくれる。
私は、そんなお兄ちゃんが大好き。
でも、この間お兄ちゃんと出かけていた時、「ダンスが上手なお姫様」みたいって言われた。
すごく嬉しくって。私、その日は自分の持っているアクセサリーを身に付けたっけ。
でもね、私もお兄ちゃんは「ダンスが得意な王子様」だと思うんだ。
「そっちにまわったぞ!」
「ああ。今行く!」
お店で買い物していたある日、アクセサリー屋さんに泥棒が入ったことがあった。
私は、何も出来なくて店から出ていった泥棒のことを横にいたお兄ちゃんと、そのお友達に伝えることしかできなかった。
私は、泥棒のあとを追ったお兄ちゃんをバレないように見ていた。
「はっ、たかが宝石一個にキレてんだ。頭のかてぇ警官さんよぉ!」
「その宝石には、作った人の想いが込められているんだ。簡単に奪っていいものなんかじゃない!」
「うるせぇ口だなぁ!黙らせてやるよ!!」
泥棒がお兄ちゃんに襲いかかる。まずい……!と思って目をつぶった。けど……
お兄ちゃんは軽々と攻撃を避けた。でも、泥棒も攻撃をやめない。
沢山殴ってくる手を、お兄ちゃんは軽々と受け止める。最終的に体を捻って、相手を地面に叩きつけた。
「ぐぁっ!」
「お店の人に謝れ!自分のやった過ちを反省しろ!」
それだけ言うと、手錠で拘束した。
スーツの裾が、風にゆらゆらと揺れ、乱れた前髪を乱雑に掻き分けた。
(かっこいい……)
私は、その様子をずっと見て、それだけしか思えなかった。
あんな怒っているお兄ちゃん、見た事なくて怖かったのもあるけど。でもそれ以上に、かっこいいが勝った。
だって、あの時の戦っているお兄ちゃん。
まるで、踊っているみたいだったから。お兄ちゃんには言ってないけど、私は見てたからね。
「ねえお兄ちゃん。」
私は夕ご飯の準備をしている、後ろを向いた背の高いお兄ちゃんを見た。
「私もね、お兄ちゃんは『ダンスが得意な王子様』だったと思うんだ!」
いつもありがとう。そんな想いを込めて、私はにっこりと笑った。
高校入学初日、誰よりも早く学校に着きたかった私は、集合時間よりもずっと早く家を出た。
余裕のある制服に、とりあえず初日だからと折らなかったスカートは膝に当たっている。春風が気持ちよく流れた瞬間、走りたい衝動に駆られた。まだ、すべてがこれからだというのにドキドキしている。
校門をくぐり抜けて、自分のクラスを確認した私はそのまま教室へ向かった。誰もいない教室はシンと静まり返っているのに、黒板はお祝いの言葉で賑やかだった。このまま校内を探索しようと、荷物だけ置いて教室を出た。一番気になったのは屋上に入れるかどうかだった。真っ先に階段を駆け上がっていく。少しだけ息が切れて、ドアに手をかけようとしたところで気づいた。音楽が聞こえる。誰かがいるのだと気づいて、そっと覗くようにドアを開けた。
すると、その先に見えたのは踊るようにスカートをひらめかせながら、一人で激しいステップを踏んで、まるで誰かとペアがいるかのように舞っていた。その顔は凛々しくて、力強さもあるような、とても同年代とは思えない大人びた顔をしていた。
曲が終わって、その人が最後にポーズを決めるといつの間にか自分が息を止めていたことに気づいた。
「一年生?」
突然こちらを向いて、彼女は言い放った。バレてしまったことに焦ったが、今さら逃げるようなこともできず屋上に出た。
「すみません、覗いてしまって。あの、一年です」
隅に置いていたペットボトルの水を彼女は一気に飲み干した。
「気づかないと思った? これでも人の視線には人一倍敏感な踊りやってるからさ」
「やっぱりさっきの踊りだったんですか!」
「そうよ。社交ダンスって聞いたことある? その中のタンゴという種類の踊り」
初めて聞く言葉にドキドキしている。
「あの! 私にも踊れますか!」
「もちろん。学生なら無料だから、放課後ここにおいで」
そう言われてパンフレットを渡された。私も彼女のようになりたい。
踊るように揺れるひまわり畑の中
僕は君に告白をする
君が好きなこの、ひまわり畑で
幸せを誓うよ
絶対に幸せにするとね
暴風域に入った。
雨風が一層強さを増している。
危険なことは承知の上、好奇心で窓を覗く。
外は大きなダンボールが飛んでいたり、
ビニール袋が舞っていたり…。
普段勝手に動くことのない無機物が、
人の手を借りず動いている。
予測出来ない彼らのダンスに魅了されていく。
天まで召され旅立ちたい。
たとえ困難な試練が待ち受けていたとしても
私は絶対に負けないから…。
「あった!あったよ!」
そう叫ぶと、真斗はまるで、踊るようにこちらに走ってきた。
やはり青い花のそばに、それはあった。ペトログリフを見つけたのだ。
【踊るように】
踊るように
秋の日、爽やかな風が頬を撫でていく。落葉が踊るようにくるくると舞い落ちる。
君は大きく腕を広げ、落葉に手を伸ばしながら、同じようにくるくると回っている。
あふれる光、色とりどりの落葉、なびく髪、広がるスカート。そして最高の笑顔。
僕はこの瞬間を留めたくて、何度もくり返しシャッターボタンを押した。
#20
踊るよう
槍のような言葉を浴びせられ
背中の傷が増える
これ以上
誰かの弱さを背負ってはいけない
もう十分だよ
開演
背中にはライトが照らされ
傷が背中を押してくれる
ありがとう
足取りは踊るように軽い
ケラケラと笑い、談笑するのを離れたところからみている。今も昔も変わらない自分がとても情けなくて目を伏せ時間が過ぎるのを静かに待った。
当人らにそんな気はないのだろう。もしあったとしても仕方のないことだ。僕には口出しできないことである。
兄が帰省するたびに僕の存在感は薄くなり、ほぼ透明になる。話しかけても返事はなく、話しかけられるのは用事を頼むときだけ。食事こそ同じ場所で同じものを食べるけど僕がいることで話題に気を遣うのかイマイチ盛り上がらない。はやく食事をすませて出ていけばそれまでの静けさが嘘のように大きな声で話して笑い声まで聞こえる。
また気を遣わせてしまった。このあとまた兄が僕の話しを聞きにくるのだろう。優しさが息苦しいなんて僕は我儘すぎる。
―パキンッ
まただ。最近やたらとこの音が聞こえる。
周りを確認しても誰もいないし何も壊れていない。
―タンッ、タタタンッ
なんだろう、軽快な足音がする。ダンスでもしているかのようだ。
でも、大丈夫なのだろうか。足音に合わせて何がひび割れるような音が聞こえるのに、そんなに力強く踏み込んだりしたら壊れてしまいそう。
「おい、お前大丈夫か?」
ザワザワと騒がしい食卓を囲む家族と唯一僕をみつめる兄がいた。僕の手は血塗れでなんだか足の裏も痛い。
そうか、そうだったのか。
僕は割れたマグカップや食器の上で飛び跳ねた。パキンパキンと割れる音と床を思い切り蹴ってめちゃくちゃなステップを踏む音しか聞こえない。
なんて楽しいのだろう。こんなに心躍る日がくるなんて幸せすぎてどうにかなりそうだ。
誰かの「狂っている」という呟きが妙に耳について癪に障るけど今は許してあげよう。だって僕は幸せだから。
可哀想な誰かさんに慈悲を与えるなんて僕は優しいな。
「そうでしょう、兄さん」
【題:踊るように】