『赤い糸』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君と僕
特別なんだ
他の人
目に入らない
いつまでも
繋がっていよう
赤い糸
『赤い糸』
『 赤い糸 』
好きな人の 元恋人に 出会った 。
好きな人曰く 、 いちばん長続きした 恋人 、 らしい 。
正直 嫉妬で 頭が 狂ったかと思った 。
私の 小指の 赤い糸は 、 誰に 繋がれているんだろう 。
もし 、 それが 好きな人だったら 良いかもしれない 。
でも 、 好きな人が 見てるのは 私じゃないかもしれない 、
だから私は 赤い糸を 切り離した 。
先輩と赤い糸で結ばれていると気づいたのは2年前。その時は結ばれていることに気づいて飛び跳ねて喜んだのを覚えている。
でも、逃げたくても逃げさせてはくれない、赤い糸に体を蝕まれている今の私を見て、2年前の私は何を思うだろうか。
君が僕以外の誰かと繋がっているというのなら、君の指に繋がるそれをほどいて、僕が君以外の誰かと繋がっているそれを切ってしまって、そうしてバラバラになった僕たちの糸を結ぶんだ。
推しのスチルと赤い糸繋がってたら良かったのに…すり抜けぇぇぇ
赤い糸、本当にあったらいいのにね
信じていた頃があったっけ…
【赤い糸】
糸が切れた音がした。
いつ切れたのか、気のせいだったのか
赤色だったか、青色だったのか
今にも切れそうな糸だったのか
汚れ傷ひとつ無い糸だったのか
どんな糸だっただろうか。分からない。
でもこれだけは覚えている。
僕は、切れた音に気づかなかった。
切れていたことに気づいたのは最近のことだ。
先輩に指摘された。
「もっと感情を込めて!
そしたらもっと上手くなるよ!」
感情…? 込める…?
[どうやるんですか!?]
「歌とか歌える?それみたいな感じで!」
歌? 歌えるけど、音程取るだけじゃないのか?
[わ、分かりました!頑張ります!!]
頑張ってやるけど
先輩からしたら何かが違うみたいだ。
[今日帰って頑張ってやってみます!]
「うん!頑張って!」
他の先輩からのアドバイスは「気ままにやる」らしい。
個人的に気ままにするためには
無駄な感情や邪魔な感情を取っ払って
目の前物事を楽しんだり悲しんだり驚いたりするのが
1番いいと思った。
だから邪魔な感情を何かわかるために
一人で寝転んで探した。
まず、次の大会に行けるために色々気にしている。
そんなのいい!自分の思うままやれ!
あと、疲れている…
疲れなんか忘れるくらいやるんだ!
あとは…もうないはず…ないはずなのに…
背中に力が入っている…手に力が入らない…
胸が冷たい…
あ、1階から自分を呼ぶ声が聞こえる
まだ分からないけど行くか。
親「今日はうどんでいい?」
[え?弟は焼きそばがいいんじゃないの?]
あれ? なんか胸がもっと冷たくなった。
「弟くんは違うの食べたから大丈夫 うどんでいい?」
[そうなんだ…うどんでいいよ]
「じゃあ呼ぶから待ってて〜」
[はーい]
部屋に戻って、冷たくなった理由を探した。
弟と親が関係する感情。なんだ?
(あ、それ弟くんが食べちゃったよ。ごめんね)
(弟くんがこれがいいらしいから今日これでいい?)
私…は、私を…見てほしいんだ。
嫉妬?憎悪?いや、寂しいのかな。
そんな感情取っ払いたいけど
簡単に取っ払えれるなら
感情が込めれれなくて困ってないよね
でも、気ままにやるためなら
どんな感情も取っ払って感情を込める。
深呼吸をする。
今はやることだけに集中する。
よし。
やろう。。
―――――――――切れたものは。
朝顔のツルが拠り所を探すように、ぴろぴろと困ったように動く糸を無視できなかったのが運の尽き。
うっかり、ちぎれたてのそれを相方が分かるように掴んでしまったのだ。
瞬間流れ込んでくる、めくるめく青春に目眩が起きる。
もう片方の糸を掴めば単純計算で2倍の記憶。
見れば見るほど、こんな男と一緒で本当に良いのか。
大事にとっておいた冷蔵庫のプリンをうっかり食べてしまうやつだぞ。
そのあと申し訳なさそうに、ちゃんと買いに行くけれど。
お前もこの女で本当いいのか。
お前の大事なプラモデルをうっかり倒すやつだぞ。
きちんと元の場所に戻すけれど。
そんなこと、そもそも自分が決めることじゃないけれど。
結び終わる。手に馴染みすぎたそれを手放す。
元はと言えば、うっかり人の縁に引っかかってちぎってしまったのがきっかけだが、人間とはなかなか度し難いものである。
運命の赤い糸が視えないから楽しいの。
彼女は言っていた。
僕は彼女が好きだった。
けど、きっと結びついていない。
なぜかは分からないがそう思う。
だから、想いを告げなかった。
後悔はしていない。
ただ、運命の赤い人を彼女より好きになるとは思えない。
58赤い糸
ある日突然、人どうしを繋ぐいろんな「糸」が見えるようになった。
赤い糸は運命の相手。
ピンクの糸は親子や血縁。
このあたりはとても分かりやすかった。街中で一緒にいる相手につながっていることがほとんどだからだ。
青い糸は「命を救う相手」これはテレビで事故現場を見ていて分かった。
医師や救命士から伸びていることが多かった。
灰色の糸は「憎んでいる相手」。これも少し注意してみると、すぐに分かった。上司と部下の間に散見されるし、ピンク色でつながる血縁の糸がまだらに灰色がかっている場合が割にある。親子と言えど、仲のいい者同士ばかりではない。また、裁判を傍聴してみると遺族と犯人の間にあることが多かった。
そして、黒い糸。
これは、いずれどちらかがどちらかを殺す相手だ。
さすがにめったにお目にかからない。
はじめて見かけたときに興味を惹かれ、黒い糸の伸びた男の後を付けたら、飲み屋に入っていった。糸のつながる相手はわからず、尾行はそこでやめたが、数か月後、彼は酒で作った借金を返すためにほとんど行きずりで強盗殺人を犯し、ニュースに顔写真をとりあげられた。それでなるほどと思った。
ところで今、私の小指からも黒い糸が伸びている。
つまり私も、誰かを殺すか殺されるということだ。
私には殺したいような人間はいない。殺される心当たりもない。
「憎しみ」の色である灰色とまだらになっていることもない。血縁の色であるピンクの気配もない。
つまりは、もともと憎しみを抱かれていない、大した関係もない相手から、何かのきっかけで殺されるか……あるいは殺してしまうということだ。
非常に悩ましいところだが、私は今日、完全な防備をして、この黒い糸をたどろうと思う。
たどった先にいるのはいつか私を襲う通り魔犯なのか、いつかは私が殺したくなる相手なのか、それは分からない。
ただ、黒い糸を生やしたままにしておくわけにもいかないのだ。
つながっている相手を見つけたとき、どうなるのだろうか?
それは諸兄の想像にお任せする。
防備はするが、武装はしていかない。
私は誰をも、傷つけたくはない。だから、防備はするが、武器は盛っていかない。その事実をわかってほしくて、あとにも残るようにこれを書いている。では、行ってきます。糸をたどりに。
No.55『猫を飼う』
散文/掌編小説
猫を飼い始めた。青く澄んだ瞳と真っ黒な毛並みが綺麗な子猫を。
「えっ、うそ。いま動かなかった?」
「何が?」
学校からの帰り道、見つけたのは一緒に帰っていた友達だった。コンビニのダストボックス横に無造作に置かれた黒いゴミ袋の中に、その子はいた。
「えっ、生きてるじゃん」
「ほんとだ」
小さくて今にも消えそうな命。生まれた間もなく捨てられたようで、臍の緒は付いてはいないものの、片手にすっぽりと収まってしまう。
「どうしよう」
「連れて帰ろう」
「えっ、飼うの?」
「うん」
友達が驚いているのは私たちが全寮制の高校に通っているからで、当然だけど飼える状態じゃないからだ。
「でも……」
「このまま放っておけないでしょ」
「それはそうだけど……」
袋から出してやり、両手で包むようにそっと。荷物は友達に持ってもらった。寮の入口には誰か見張りがいるでもなし、誰にも見られず部屋までそっと運ぶことも可能だ。
友達に手伝ってもらって、私は子猫を一週間前にルームメイトが転校して、一人部屋になったばかりの自室に連れ帰った。
あれから一ヶ月、その子は今も私の部屋にいる。汚れを拭いてやり、元気になったところで洗ってあげると、とても綺麗な猫であることが分かった。目が開くようになると、キラキラと輝く大きな瞳がまるで青空のように澄んでいることに気がついた。
首に結んだ赤いリボンは、この子と私をつなぐ赤い糸。まだはっきりと性別は分からないけれど、『いと』と名付けた子猫は今、私の膝の上で静かな寝息を立てている。
お題:赤い糸
いくら小指を見てみても
指のシワしか見えてこない
/赤い糸
『赤い糸』
先輩、手出してください
いやそっちじゃなくて、左手
はい、ありがとうございますー……っと、出来た
何これって、見て分かりませんか?
左手の薬指に赤い糸結んだだけですよ
先輩だって知ってるでしょう? 見ての通り運命の赤い糸ですよ
何でって、先輩さっきから聞いてばっかりですね
……普段は鋭いクセにこういうことになると鈍いんですから
まっ、そこも可愛いんですけど
あ、照れた
もう、そんなに俺のこと煽ってどうしてくれるんですか。え? 煽ってない? いいや、嘘ですね。なんか俺ばっか先輩のこと好きになってる気がする
先輩がそんなに可愛いから悪いんですよ、だからそれ、外しちゃ駄目ですよ
……だって、それ、予約だから
俺は新入社員で、まだ全然先輩に釣り合える男じゃないから、ちゃんとした指輪も買ってあげられない
でも俺はようやく捕まえた先輩の手を絶対に離したくないから……
だから、その指は俺が予約します
先輩の左手の薬指に指輪をはめて、運命を誓うのは俺だから
今はただの赤い糸ですけど、先輩に見合う男になったら、ちゃんとした指輪をそこにはめてみせますから
だから先輩
運命の赤い糸で結ばれた俺のこと、信じて待ってて下さいね
運命なんてものは信じないが
でも「どうせこうなっただろうな」というのはわかる
何をしてもしなくても
「どうせこう」に居合わせるのが
自分でなければならなかったなんて
自惚れるでも信じるでもなく
あんたはただ「そう」だと思っているから
だから俺は
赤い糸なんぞ必要なかったのだと
こちらも腹を括らねばと
あーあ、まいったなと呟くことしか許されない
この指に赤い糸なんてついているのかと、この世のすべてを恨みながら生きている
好きな人とは赤い糸で結ばれてほしいと思いますか?と聞かれて多くの人が結ばれたいと答えると思います。
でも、私は結ばれたいとは思わないかもしれません。なぜなら、好きな人にはずっと笑顔で幸せになって欲しいと思っているからです。
ずっとあなたの中にいたのに
外の世界への扉が開いて
切られてしまった
それでもあなたと繋がっていた
あなたが全てで正しいと
人と繋がる度に
私はあなたに疑問を抱く
あなたとの想い出は
次第に悲しみに変わった
それでもあなたを嫌いになれず
いつまでも執着している
―赤い糸
今日のテーマ
《赤い糸》 ※GL的な要素があるので苦手な方はご注意下さい
「赤い糸が目に見えたらいいのに」
赤い糸というのは、運命の相手と繋がってるっていうあれのことだろう。
失恋をして打ち拉がれている彼女が机に突っ伏しながらぼやく。
泣き腫らして赤くなった目の淵が痛々しい。
恋多きこの友人は端的に言ってしまうと非常に『チョロい』女だ。
ちょっと優しくされただけで、口説き紛いの軽口を受けただけで、時には思わせぶりに微笑まれただけで、コロリと恋に落ちてしまう。
その上やたらと行動的で、恋をしたと自覚したら作戦も何もなく相手にすぐに想いを伝えてしまう。
結果は当然ながら惨敗続き。
せめて当たって砕ける前に相談してくれれば、何か手伝えることもあるかもしれないのにと思わずにいられない。
彼女の恋を手助けしたいというより、彼女をこんな風に泣かせたくないから。
「見えたら見えたで厄介な気もするけど」
「なんで? 見えたら失恋なんかしないでうまくいく相手を見つけられるでしょ」
「でも、中には『自分の意思と関係なく決められた運命なんか嫌だ』って拒絶反応する人もいるんじゃない?」
「あー、いるね、そういう天の邪鬼な人」
「特にうちらくらいの年代の男子はそういうのに反発するの多そう」
「わかる」
「あるいは『運命の相手なんだから放っといても大丈夫』って浮気するような奴とか」
「釣った魚に餌やらないタイプかー」
「そうそう。つきあうまでは誠実だったのに、つきあい始めたら途端に扱いぞんざいになるとか、たまに聞くじゃん」
思いつくパターンを上げる度に彼女は納得顔でうんうん頷く。
伊達に恋多き女をやってない。
惚れっぽいだけに、その分ダメンズを引き当てることも少なくないから、その経験からくるものもあるのだろう。
「それに、赤い糸の相手が好みのタイプとも限らないでしょ」
「え、それはなくない?」
「そうとも言い切れないよ。うちの母親、最初は父親のこと嫌いだったらしいし」
「マジで!? あんなにラブラブなのに!?」
「マジで。それに、それ言ったらあんただってあるでしょ。初対面ではあんまり好きじゃなかったのに、優しくされてコロッといっちゃったりとか」
「あるわー、めっちゃ心当たりあるわー」
頷きながらがっくり項垂れてしまうのは、今回の失恋相手がそのパターンだったということか。
相変わらず、本当に見る目がない。
彼女も、相手も。
チョロくて恋多き彼女だから誤解されがちだけど、決して浮気性などということはない。
むしろその逆で、好きになった相手には一途に愛情を傾けるタイプだ。恋人がいる間は他の男からどんなに熱烈に口説かれようとも一切見向きもしない。
そして意外と身持ちも堅く、どんなに好きな相手であっても、そう簡単に身を委ねてしまったりすることはない。
興味本位で彼女からの告白に頷いた男は、簡単に抱けると思っていた当てが外れて早々に別れを切り出す。そうすることで自分を繋ぎ止めるために体を差し出すと思っているのだろうが、そういう男だと分かると彼女はすぐに熱が冷めてそのまま別れを受け入れる。
それは、自身が惚れっぽいことを自覚しているがゆえの、彼女なりの自己防衛だ。尤もそれを入れ知恵したのは彼女の身を案じた私を含む友人数名なんだけど。
「まあ、人生は先が長いんだから、これから運命の相手と出会えるかもしれないでしょ。焦らない焦らない」
慰めるようにポンポンと頭を撫でてやると、彼女は苦笑混じりの笑みを浮かべて頷いた。
どうやら気持ちに一区切りついたらしい。
そこから話題はカフェの新メニューに移行し、帰りに寄っていこうかと盛り上がる。
他愛ない雑談をしながらふと思う。
もしも運命の相手を繋ぐ赤い糸が見えたなら、きっと彼女の糸が誰に繋がっていたとしても、それをぶった切ってわたしのそれと結び直してしまうのに、と。
『親友』の顔で笑ってるわたしの本心を彼女は知らない。
でも、彼女が恋の成就を望むなら、そしてその助力をわたしに願ってくれるなら、たぶん協力は惜しまない。
同じ想いを返してくれなくていい。
彼女がただ幸せでいてさえくれれば、わたしはそれで満足なのだから。
題:赤い糸
よく「運命の赤い糸」だなんて言うけれど、何故運命?何故赤?
まぁ運命は分かるとして、赤は分からない。
本当に何故赤なのだろう?
そう思って調べてみた結果、千年近く前の中国(当時は北宋時代)に作られた『太平広記』という童話集に「赤い糸」の物語が収録されているのだとか。
とはいえ、当時その童話集はそこまで売れていなかったとの事。
まぁ北宋という名前からして、日本の平安~鎌倉の辺りだろうし、国全体が童話どころではなかったのかもしれないよね。
調べた内容によれば、冥界からやってきた縁結びの神様が、とある青年に「運命の相手は14歳下の幼女」なんて告げたのだそう。
それを聞いた青年が怒って、その幼女を殺すように召使いに命じたものの、突き刺された後も幼女は逃げ延びて生きていたらしい。
そして青年が後に出会った女性の体には、その当時の傷跡が残っていたのだ……という話みたいだ。
まぁ古事記にも赤い糸に関する記述があるそうなので、「運命の赤い糸」の起源は諸説ありそうだが。
って、こんな事を語っている人は私しかいないかもしれない。
ここって結構詩的な表現をする人が多い場所だからね。
赤い糸が結ぶ縁、実は何人にも繋がっている。
一人の背中が、別の誰かの未来を紡いでいく。
糸の行方、私たちの選択。