『誰かのためになるならば』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
誰かのためになるならば、悪役を引き受ける。
そんな人が減ったなぁ〜と思う。
誰かに手を貸したり、助言したり…
そんな当たり前の事が難しくなっている。
そんな気がする。
事務室の若い子に備品の補充をお願いした時、在庫の場所が分からなくてウロウロと探し回っていた。
部屋には20人弱居たけど、誰も彼女に助言した者は居なかった。
時が過ぎる程、部屋は異様な雰囲気になっていった。
教えてあげたいけれど…
ウザがられるかな?
みんな、爪先立ちの前傾姿勢をキープしている様な、そんな感じ。
私は部署が違うので、彼女には教えてあげられず、他の人にも頼み難く、どうしたものかと思っていたら、外出先から戻った室長が事態を収束してくれたのだった。
事務室のみんなが息を吐いた気がした。
「死にたい」
そんなことを言うと絶対に言われる言葉。
「生きたくても生きれない人がいるのに」
「あなたが死にたいと思った日は誰かが生きたかった日」
「かまってちゃんじゃんwww 」
顔も知らない誰かが生きれなかったんだから生きなさいってこと?
冗談とかノリだと思ってるの?
私の苦しみも何も知らないくせに。
誰かのために生きなきゃいけない世界なら私はいらない。
他人に喜んで分け与える人。それが彼女の第一印象だった。
困っている人がいれば息をするように助け、ただ、そうするのが当然、というように老若男女問わず手を差し伸べていた。
そんな彼女を「偽善者」と陰口を叩く人間もいた。
なにかの拍子でふと尋ねてみたことがある。どうしてそんなに人の為に行動できるのか、と。
彼女はまるで苦手な野菜を話すかのように言った。
「誰かのためにじゃないと生きられないんだよね。自分のために生きられないの。」
少しうつむき寂しげに言葉を続けた。
「これも『偽善』なのかな……。」
/「誰かのためになるならば」
私という人物は御大層なものではありません
すぐに面倒臭がり放り出したくなるし
ちょっとしたことで腹を立てるし
正義か悪か、そんなことはどうでもよく
私というものに害なす者は簡単に呪うことだってある
なんの取り柄もありません
他人に嫉妬するほどの気力も失いました
未来への希望、ありません
そんな私でも
そんな私でも
世の理不尽なニュースには少しばかり憤るし
自ら命を投げ捨てた者の噂を耳にすれば
その人生を思い、少しばかり憂うこともあるのです
私の人生は御大層なものではありませんが
私に優しい者たちの人生が
少しでも幸せであればと
願うくらいの心はあるのです
あなたのためなら
死んでもいいって思うし
生きていたいとも思う。
誰かのためになるならば、なんて考えるだけで反吐が出そう。
頭ん中、大槻ケンヂの人間嫌いの歌がいつも流れてる。
人間てやだな
人が大嫌いだ
ちっちゃな世界にひしめきあって
やなやつばっかだから
とにかく人が嫌いって歌なんだけど、聴いたことある?
ないよねえ、もうずっと前の歌だもの。
でもさー、この歌。ちょっと例外があってね、
君以外の、君以外の、君以外の、君以外は、っていう。
ただ1人生き残った君に、おめでとう。
そして世界に、おやすみなさい。
誰かのためになるならば
そう思わないと、
仕事なんてやっていけない
そう考えると、
AIは、誰かのためになると思わなくても
仕事をやってのける
そういう意味では、
人はAIよりも弱いのだろうか
そうではない、
誰かのためになると思ってこそ
創意工夫も生まれるし
未来への想像も膨らむはず
そう思わないと、
仕事なんてやっていけない
誰かのためになるならば、、、、、、、、、、、、
私は今日も“知らない誰かのために”頑張る。
実際問題、、、、誰のために頑張ってるのか
わかったもんじゃない。
先輩のため???
友達のため???
それとも家族???
意味分かんない。
でも、、、、、、、、、、、、、
こんなことしてるから
“自分の生きてる
意味が分からなくなる”んだよ。
「他の人のために気を利かせろ」
そんな論理誰が建てたんだよ。
そんなの“迷信”じゃん。
なのに周りの人間は馬鹿みたいに
人のため、、、、、、人のため、、、、、、、、、、、、って。
逆に聞くけど、、、、、、、、、、、、、、
“自分のため”には何もしなくていいの????
人のためなら、、、、、、自分は死んでもいいの???
そう聞いたら誰もが“嫌だ”と言うだろう。
だったら、、、、、、、、、、もうこれ以上、、、、、、、
私に、、、、、、、、、、、、、、、、、
“誰かのために”、、、、なんて言葉を向けないで。
私は、、、、、、、
自分の力で“自分を幸せにするために”
生まれてきたんだよ????
だから、、、、、、、、、、、、、、、、私はこれから
、、、、、全力で“自分のために”生きていくの。
そう。
“自分を幸せにするために”、、、、、、、ね???
誰かのためになるならば
橙色の夕日がさす教室。
いつものように、私の担当の掃除が終わって戻って来ると、学級委員長はまだほうきで床を掃いていた。
「委員長、また掃除押し付けられたの?」
がらがらと扉を開けながらそう言うと、委員長は三つ編みを揺らして、おしとやかに笑った。
「押し付けられたんじゃなくて、みんな用事があって参加出来ないだけよ」
黒縁メガネの奥の瞳は、本当に優しそうな光をたたえている。本当に用事があると思ってるのか、嫌がらせだと知りつつ受け入れているのか。私にはよく分からない。
「それ、毎日言われてるじゃん。あんな人たちが、そんなに忙しくしてると思う?」
とりあえずそう突っ込んで、教室の端の机から運び始める。
「そうねぇ。でも、用事があるって言っているのだから、私は信じたいな」
ちりとりでゴミを丁寧に集めつつ、委員長はまた上品に微笑む。
「私、掃除押し付けた日にゲーセンに入り浸ってるあいつら、よく見るけど」
どうか気づいてよ。机を一つ移動させた。
「それでもね」
委員長はまだ笑顔だ。
「私が掃除することであの人たちの気が紛れるのなら、それでいいわ」
また三つ編みを揺らし、委員長も机に手をかける。
「貴女も、私の自己満足なのに、毎日手伝ってくれてありがとう」
委員長の優しい笑顔は、何よりも眩しかった。
「なんで…」
あんな不良みたいな奴らじゃなくて、自分を大切にしてほしいのに。
誰かのために、なんて思わないでよ。
ずっと羨ましかったんだ。
バカみたいに誰にでもヘラヘラと笑って、自然と人の輪の中心に収まっているのが気にくわない。
他人のことで怒って喧嘩したり、他人の痛みで涙を流したり、他人をなんの根拠もなしに信じて騙される。どんなに血や涙を流して言葉を尽くしたって損するだけだ。
実際、あいつは骨折させられた相手に頭を下げにいって入院したこともあった。涙を流せばみっともないと蔑まれていた。告白されて付き合った女に浮気されたあげく振られたのも知っているだけで3回はあった。
それでもあいつはヘラヘラと笑っている。
両親は古い考えをしたクソ共だった。ただのサラリーマン家庭なのに長男のあいつを跡取りだといって可愛がり、次男の俺は予備でしかなかった。
最初は両親の気を引きたくていたずらなんかもした。叱られて殴られていたところをあいつが庇って丸く収まるまでがテンプレだった。
次は学校の成績でトップを取り続けてみた。あいつはいつも中の下の成績だったから、俺が褒められて当然だと思った。褒められるどころか満点の答案と通知表を目の前で破かれて飯抜きにされた。あいつが食べ物を差し入れてくれなければ餓死していたかもしれない。
子どもとは健気なもので、そんな扱いでも親の愛情を信じて求めてしまうのだ。
俺は高校に、あいつは大学に入学してそれぞれバイトをはじめた。俺が稼いだ金は全額あいつのお小遣いにされ、あいつの金はあいつのもの。
楽しそうに電話しながら出掛けていく明るいあいつと、その電話機すら持っていない暗い俺とでは何もかもがちがった。
ある日、兄が行方不明になった。女と駆け落ちしたらしい。不機嫌な両親に八つ当たりされながら聞いた話は心底どうでもよかった。
「これからはお前が跡取りだ」
母が腫れ上がった頬を汚い手が撫でつけてきて気持ち悪かった。はい、と答えれば父が満足気にニチャリと笑ってさらに気持ち悪かった。
社会人になっても実家で、気持ち悪い両親の世話をしながら生きている。呆けのはじまった父とヒステリックな母は毎日騒がしくてイライラする。
もう20時過ぎなのにまだ朝刊が郵便受けに挟まったままだった。いつもならリビングに投げ捨てられているのに、どこまで図々しいんだ。
玄関の扉を開けた。鍵はかかっていなかった。また締め忘れたのだろう注意しておかなければ。そういえば、もう暗いのに灯りの一つもついていない。転んで怪我でもされたら迷惑だ、これも注意しなければ。
イライラしながらリビングの戸を開けた。生臭い匂いが全身に絡みついてきて胃がひっくり返るんじゃないかってくらいの吐き気がした。
暗いリビングの真ん中で、あいつがヘラヘラと笑って立っている。俺に気づいて近づいてきた。途中、黒い物体に足が当たったのか真顔になった。ヒュッと喉が乾いた空気をもらしたのを慌てて塞げば、あいつは蕩けるような優しい笑みを浮かべて言った。
「おまえのためになるならば」
―このくらい平気だ
やっぱり、羨ましかったんだ。
【題:誰かのためになるならば】
たった今二千字ほどの文章を誰かのためになれるのならと書いていたのですが、間違えて消してしまいました。こういう日もありますよね。皆さんもお気をつけください。
どうせ生きてたって誰かに必要とされないのだ。
自分なんて誰かのために一生役に立てないのだ。
そんなことは百も承知だ。
いったい私はなんのために生きてるんだろう?
#誰かのためになるならば
<誰かのためになるならば>
誰かの為に行動出来るほど
出来た人間じゃないけれど
私のことを大切に思ってくれてる
人達の為には
どんなに辛くても苦しくても
拒絶されたとしても
それが自己満足だと言われても
側にいたい
誰かが側に居てくれる
味方で居てくれることがどれだけ
幸せなことかを
教えてくれた人だから
この身を捧げます
といった殊勝な考えは
実に傲慢なのではないかと
改めて考えた次第であります
要するに全てが
自己満足になり得ないかと
そう感じたからです
あくまでも相手あってこそ
黙ることも美徳ですが
超能力でもない限り
話し合わねば始まらないかと
話し合っても通じない時は
縁がなかったと諦めも肝心
どうも年を取るとひねくれていけません
『お代』
誰かのためになるならば
私は心臓だって捧げよう。
誰かのためになるならば
私は魂だって捧げよう。
私は、私の全てを差し出そう。
お題:《誰かのためになるならば》
『花魁導宙(おいらんどうちゅう)』
私は身を売った。
身売りなんて親の喜ぶものではないが、所詮貧しい身の為仕方がなかった。
母は泣いて「どうか生きて幸せに」
父は怒り「お前がゆく必要などない」と言った。
私は無表情で「ありがとう」と伝えた。
最初は少し驚いたのだ。
母は普段から厳しく涙など見せる人ではなかった。
父は普段は温厚で怒っているところなど見たことがなかった。
私も、表情豊かで無表情など今まで一度も見せたことがなかった。
そんな自分に嫌気がさし、まるで吐き捨てるように
「幸せに」と言い、ぼんやりと明かりのつく家を出た。
最後私に残ったのは、私が好きだった豚汁のほのかな匂いであった。
その後は、身を売られて遊郭に入り見事な働きっぷりを魅せた。
たまには客に酒を注ぎ
たまには客に愛を注ぎ
たまには客に精を注ぎ
汚い世界だった。まるで女など物も同然。
勝手に愛され、勝手に期待され、勝手に捨てられ、
無理心中をする女など何人もいた。
馬鹿馬鹿しいだろう。そんなことをしても誰の為にもならぬというのに。
今日も今日とて男と酒をのみ、金を遣ってくれた物には身をやる。
汚く叫んで、相手を喜ばし、見せたくないものまで見せ、
だいぶ廃れた頃にはもう夜明けだ。
とんだ一生だよ。こんなてんでつまらない一生など、無価値も同然なのではないか。
…血迷ったのだよ。私とて、こんなことはしたくない。
目の前の濁流にそっと身を寄せたかと思えば
どぼん
ともう落ちている。
嗚呼、水とはこんなにも美しかっただろうか。
周りで泳ぐ魚たちはまるで私を受け入れてくれるような。
下には一面丸い石。みな型にはまり、今か今かと抜け出す時を探している。
ふっと風を感じもう明かりも感じぬ空を見上げれば、トキが飛んでいた。
自由そうに、この世界は自分のものだというように、
舞踊るように、傲慢に飛んでいった。
トキのあの目は、あんなにも高い空を見つめていた。
私のこの目は、こんなにも深い海だけを見つめていた。
もうそろそろ息も尽きるだろうか。
頭が柔くなっていく、肌が煩く鮮やかに光る、脳がくらげに魘される。
母の声がする、父の声がする
私の声がする。
…これでよかった。よい、人生であった。
お題『誰かのためになるならば』
※魘される=うなされる
※煩く=うるさく
※注ぐ=そそぐ
織川より
すみません。投稿する曜日が土曜と水曜から土曜と不定期で一日、に変更となります。
ご了承ください。
誰かのためになるならば
親切を受けたら、次の人に回して…そう教えられた…生憎そんな事は出来ないから…気づかれ無い程度の恩返し…
誰かの為になるならば
この身が爛れ腐り果てようとも構わない
ただあの人にもう一度会えるなら
もう二度と失わずに居られるなら
僕は、僕は何でもして見せる!
それがあの人の望んだ未来なのなら
僕は(私は、俺は)何度だって立ち向かってみせる!
誰かのためになるならば
そう考えて行動できる人は
すごく素敵だと思う
でも
誰かのためにとか考えてたら
自分が疲れちゃう
だから
誰かのためになるならば
って行動するんじゃなくて
自分がした行動が
いつか誰かのためになってればいいなって
考えて行動すればいい
って私は思う
誰かのためになるならば
誰かが苦しんでいる姿を
見たくない自分
誰かが泣いている声を
聞きたくない自分
他人で知らなければ
誰も苦しんでいないのと同じ
誰も泣いていないのと同じ
結局は、自分の前にいて
見聞きしてしまう誰かだから
誰かのためは
自分のためになるならば
人は行動する