『言葉にできない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
言葉にできない
世界は、言葉にできないもので溢れている。言葉にできるもんじゃないのに、人は言葉にしたがる。
人のことも、散る桜の美しさも、朝陽が昇る尊さも、人が人を想う気持ちも、全部全部―
言葉でなんか、表せてたまるか。
言葉にできなくていい。言葉も笑顔も世界の全ても全部忘れて、私は、あなたに会いに行くよ。
ああ、なんだろう。言葉にできないなぁ…
言葉に出来ないよ、この胸の痛みも、
あなたといる時の気持ちも、
あなたが他の子と仲良くしている時の絶望感も、
親友の悪口を聞いた時の悔しさも、
泣くことしか出来ない愚かさも、
1人で歩く虚しさも、
あなたと目が合った時の無駄な焦りも、
夢でしかない儚さも、
あなたとすれ違うことしか出来ないもどかしさも、
全部全部、言葉になんか出来ないよ
色にも、音にも。ただ、表情に出てしまうだけ
あなたに会えてほんとうに良かった
嬉しくて嬉しくて言葉にできない
言葉にできない
最近私は、好きな人が出来た。その人はかっこよくて、背も高くて、話し上手であり、聞き上手だった。私の理想のすべてを持っている彼に恋をした…初恋だった。
そのことを彼氏がいる親友に相談すると
「えっ!嘘でしょ?!」と笑いながら言った。
もしかして、私が好きな人はもう相手がいるのか?彼に、いけない噂があるとか?この言葉は、どういう意味なんだろう。なんで笑っているんだろう?そんなことを考えていると親友が口を開いた。
「そうね。わかった!あなたの恋を応援する!私の"大切な"親友の初恋だもん!」と笑顔で言ってくれた。嬉しかった。この初恋を絶対に実らせ、1番に報告しよう。そう思った。
次の日から私は親友を通してだが、彼に好きなタイプや髪型、性格を聞いた。私なりに頑張って彼の理想に近づけた。
そんなある日、廊下で親友と話していると彼から話しかけてくれた。
「最近髪型変えたんだね。似合ってる。"可愛い"。」と。私は、顔が火照るのを感じた。頑張ったかいがあった。たった一言だったが、私は嬉しくて涙が出そうだった。近くにいた、親友の顔を見るとニコッと微笑んでいるように見え私は、
「嬉しい。ありがとう!」と言った。彼は、
「フッ。フハハハ。いいよいいよ!」と大笑いして、去っていった。私の反応が素直すぎて、子供のように思えておかしかったのな?困った反応を見せた私に親友は、
「ハハハッ。声大きすぎ。あぁ〜マジ笑える。」と。
私の声が大きすぎたみたいだった。恥ずかしい。笑われて当然だ。でも、彼は私の理想だった。もうこの人に告白をしてみよう!そう決めた。このことを親友に言うと
「あぁ〜。うん!頑張って!」そう言ってくれた。
次の日私は、彼に
「放課後、話したいことがあるから屋上に来てくれませんか?」と。すると彼は
「あぁ〜。いいよ。フッ。ごめん。昨日のこと思い出した。」私のことでまだ、笑っているみたいだ。恥ずかしいから、やめてほしい。いや、やめてほしくない。彼が私のことで笑ってくれている…私は幸せだ。
放課後
私は、少し遅れて行った。なぜなら彼に、先に屋上にいて欲しかったから。ふぅ、と息を吐く。大丈夫、自分なら。と思いながら、ドアを少し開けたとき声に聞き覚えのある二人が会話していた。
「…マジ笑えるよな〜!ちょっと可愛いって言ったくらいで顔赤くなってさ〜、声もバカデカかったし!あっ!でも、お前の"大切な"親友だっけ?言ってなかったの?俺らのこと」
「あぁ〜。うん。別に"大切"じゃないけどね。クラスでずっと一人で、あんた見てニヤニヤして。終いには、あんたの事が好きだって!告白するんだって!からかいたくもなるでしょ?ハハハッ。早く来ないかな〜!ネタバラシしたいよね〜。"私の彼氏"なんだけど…って。ハハッ。」
私は、涙が溢れた。彼は、最初から私に気がなかったのだ。終いには、"親友"は"親友"ではなかったようだし。最後の最後で、彼に想いを伝えられなかった…この気持ちは言葉にできなかった。
言葉にできないのは
言葉にしたらもったいないから
触れれば溶けてしまうような
生まれたての感動は
言葉にしたらきっと
消えてしまう
だから言葉にしないで
あなただけの気持ちを抱きしめて
推し
子ども
ペット
家族
育てている植物
外で見かける動物 etc・・
大好き 愛おしい かわいい 癒される 見守りたい
力になる とても大切 かけがえのない・・
胸がじわっと きゅうっとする 感覚
言葉にできない
できなくて いいのかもしれない
書こう、描こう。
いつからか、書きたいなと思っても、書けない。書き出せない。
頭の中にはいつでも詰まってる。
けれど、それら全てを文字にして書き出すのは、吐き出すのは、どうにも難しい。
言葉に出来ないとは、このことか。
らーらーら、ららーら、ことーばに、できなーい………小田和正氏は、私の父と同じ御年だ。
2016年の冬、テレビから聞こえてきたその歌に、祖母は「きれいな、良い歌が聞こえるな」と言った。
「あなたに会えて、本当によかった」という文言がしみる歌だな、と思う。
さて、言葉にできない想いや概念は、たぶん多い。
どんなに言葉を尽くしても、言葉では核心の周りをぐるぐる回ってしまうこともある。
例えば、どんなに愛しているかを伝えるのは言葉以外の方法もいくつかあると思う。先日のお題じゃないが、瞳の内にそれが静かに確かに顕されるとき、それは言葉を絶している。感情的に波立ち過ぎて言葉にできないというのではなく、言葉よりも「明らかな表出」だったりするのだ。これは「心から発する響き」がほぼ直接的に顕れるものだから、誰彼構わず出るようなものではない。
他には、想いが膨大過ぎてすぐ端的な言葉にはできないとか、何かの説明を試みようとしたら手短にするべきでないことに気づいて言葉に窮するとか…これは「言葉にできない」のとは違うな…
まさに「行間を読むべし」というものなら仏教経典はそのようなところがたくさんある。「脳ミソで考える」ところを凌駕しているが故に、「脳ミソよりも深いところで掴む」しかない部分だ。理解ができても、言葉に組み上がらない。
*言葉にできない*
語彙力が足りない
ぐるぐる考えている間においてきぼり
繰り返すうちに
面倒くさくなり会話しなくなる
という負
尊さと
羨ましさと
愛おしさと
憎らしさと
誇らしさと
悔しさと
楽しさと
苦しさと
嬉しさと
悲しさと
賑やかさと
寂しさと
ポジティブとネガティブを同時に感じて
口の中で複雑に混ざり合って
苦虫を噛み潰したような顔をしたかもしれないとき
『言葉にできない』
言葉にできない
思ってること伝えたいのに
言葉がつっかえて上手く喋れなくて
ちゃんと言うのも大切だってわかってるのに
言ったら嫌われるんじゃないかとか変なことばかり考えて
わからなくなって
苦しくなっていくばかりなのに
助けを求める、本心を伝える言葉を
言葉にできない
言葉にできない。本当、言葉にできない…。
彼女の料理が不味過ぎるなんて、言葉にできない。
付き合って2ヶ月。彼女が初めて手料理を振る舞ってくれたのはいいのだが、見た目からは想像ができないくらい不味い。どうしたものか…。彼女を傷つけない為にも「美味しい」と言った方がいいのか。
だが、それは彼女に嘘をつくことになる。もし何かのタイミングで美味しくないことに気付いた彼女は居た堪れない思いをするかもしれない。
しかし、「不味い」はもっと率直に彼女を傷つける。
(俺は、俺は、どうすれば…!)
「どお?美味しい?」
「あっ、あー、その、」
「ん?」
「こ、言葉にできないくらい…」
「そんなに美味しいってこと⁉︎嬉しい!」
満面の笑みを浮かべる彼女。
うん、嘘は言っていない。これで良かったんだ。
「おかわり分も持ってくるね!」
「えっ」
声に出そうとすれば、喉をつまる。
言いたいことが言葉にできない。
でも、紙に書けば、伝えやすい、話しやすい…
でも、言葉にして伝えたいこともある。私の声、出てよ。どうして、そんな時だけ、言葉にできないの。
上手く伝えられずに、時間ばかりすぎていく。
そのうち、涙が溢れて、上手く言葉にできない自分に腹を立てる。涙よ、止まってくれ。
伝えなきゃ、伝えなきゃいけないんだ。
言葉の音としてあなたの耳に届いて欲しい。
それでも、言葉にできない…そんな自分が嫌いだ…。
言葉にできない
苦しい、痛い、助けて。
何故そんなことをする。
やめろ、やめてくれ。
届かぬ私の声。
それは、息子が睾丸目掛けて頭突きしてきた日の事だった。
いつからか、お前への恨み言すら舌が凍って吐けなくなった。
思ってもないことを、などと、思ってしまったから。
お題:言葉にできない
言葉にできない、私にとっては沢山ある。私は昔から人と話すのが苦手だ。このお題が来たとき、私に向けて来たお題だと思うくらいピッタリだった。【言葉にできない】
誰が一番好き?って聞かれたら、
あたしあの人を真っ先に思い浮かべるの
世界一好きなの
愛してるの
本当よ
きっと、あの人もそうよ
あの人の中であたしが一番大事なのよ
そうに決まってるわ
だって、あたしとあの人似てるもの
姉妹なんだもの
でも、一番ケンカしてるの
何度も死んでって願ったの
あの人怖いもの
あたしの力じゃ殺せないんだもの
おかしいと思う?
でも、きっと理屈じゃないわよね
上手く言えないんだけど。
愛憎、って言うのかしら
お題『言葉にできない』
昔から喋ることが苦手だった。
自分の考えや思いを言葉にできないのだ。
そのせいで、友達も少なかった。
少ないというか、一人しかいなかった。
そいつは、僕とは違って明るくて、友達の多いやつだった。
彼の口は驚くぐらいよくまわり、楽しくて飽きない話をみんなにしてくれた。
彼の表現力は、先生方も驚くほどだった。
そんな彼と、ある日、流星群を見に行った。
最初に誘われた時は、彼の友達もくると思っていたので断った。
彼以外と会うのは怖かった。
言葉が出なくなってしまうから。
彼の話を聞いた感動すら、言葉にできなくて、彼に伝えられないのに。
ただ、彼が「お前だけと行きたいんだ」なんて言うから。
僕が女の子だったら落ちてたぞ。なんて、出せもしない言葉が思い浮かんだ。
2人で夜に外に出て、昔から使っている秘密基地と呼んでいる所へと向かう。
秘密基地の近くには池があって、夏休みには蛍を見に来たこともあった。
その時も、もちろん彼と2人で来た。
彼は「綺麗だ」とただ一言言葉を放った。
次の日、彼は「綺麗」の一言だけでなく、もちうる全ての言葉や話術なんかを使って、その話をみんなにしていた。
僕は、何も言えなかった。
そんな少しだけ苦い思い出の場所につき、2人で草の上に座る。
空を眺めているとちょうど流星群が始まった。
それはもう、圧巻だった。
僕はいつも、言葉が実際に口から出ていかないだけで、頭の中には言葉がある。
だが、この時ばかりは、ほんとに
「 」
何も考えられなかった。考えられないほど綺麗だった。
僕は今夢を見ているのかと疑う程だった。
「言葉がでねぇわ」
隣の彼がそう呟いたのが聞こえた。
何言ってんだこいつ。「言葉でてんじゃんか。」
いつものように頭の中に言葉が浮かんだ。
彼はばっとこちらを向いた。
それはそれは素早すぎてこちらがビクッとなるほどだった。
「お前もな!!」
彼は、なんだか泣きそうな笑顔で俺の背中を強く叩いた。
「痛いわ!!」
そこで、僕は口から言葉が出たことに気づいた。
感動で頭が真っ白になったことで、『言葉を出すことを拒絶している』ということすら、僕の脳みそは考えられなくなっていたようだ。
そして、僕は言葉が出るようになったら彼に伝えたいことがあった。
これまたとないチャンスだ。
「なぁ、お前の話、いつも...」
言葉が出なくなった。
さっきまで出ていたのに。
頭の中では、彼の話に対する感想が浮かんでは消えてをおかしいくらいに繰り返している。
出ない、いや、言葉にできない。
言葉が出たことによる興奮で出ていた汗が一気に冷えた。
まだ真夏の暑さが残っているというのに指先が冷たくなった。
ああ、また僕は言葉にできないのか。
口を噤んで、彼を見つめることしか出来なかった。
そうしたら、彼は何を思ったか、今回の流星群の話を、学校のみんなにするように、彼のもちうる全ての言葉や話術を使うように、そうやって、話し始めた。
僕は、彼の話を聞き入った。
さっきの感動を言葉にしてもらえて、スッキリしたし、共感しかなくてずっと頷いていた。
さっき、「言葉が出ない」なんて言っていたくせに。
彼は、身振り手振りも加えながら、先程の流星群の素晴らしさが120%伝わるような話を終えた。
「どうだった?」
俺の話。
彼はそう言って、俺に笑いかけた。
素晴らしかった。ほんとに、お前には才能があるよ。
言葉は浮かぶのに、言葉は出なかった。
この感動を伝えられないなんて。
彼のように感動を伝えたいだけなのに。
視界が揺らぐ。
こんな些細なことなのに。
伝えられない、きっとこの先も。
俯こうとする俺の顔を、やつは、両手で掴んで無理やり上げさせた。
彼と再度目が合う。
「言葉にできないほど、俺の話は良かったか!!」
ニカリと彼らしい笑顔を浮かべながら、彼は言った。
そうなのだ。お前の話は、言葉にできないほど素晴らしいから。
だから、言葉が出なかった。
言葉ごときで表せるものではなかったから。
なんだ。じゃあ仕方ないか。
言葉が出ないのは、僕のせいじゃなくて、お前のせいなんだ。
ああ、良かった。
伝わったんだ。
僕のこの感動が。
「 」
ああ、言葉が出ない。
いや、違う。
言葉にできないのだ。
『言葉にできない』
『言葉にできない』
今日は、雪村さんの家でお家デート。
「ふふっ、、、」
つい声に出してしまった、、、。
公開時に話題だった映画がwebで公開されたので見ることにした。
ソファーに座った僕に背中を預けて座って映画を見ていた雪村さんだったけど、いつの間にか寝てしまったようだ。
しょうがない。
先週から忙しかった。
疲れがたまっていたかも。
背後から腕を回して、雪村さんをギュッと抱きしめる。
緩めの襟ぐりから続く、雪村さんの白い首筋、、、に顔を埋める。
あー幸せ。
人魚姫じゃないんだから、
声は出るはずだった。
白雪姫じゃないんだから、
息をして、動けるはずだった。
だけど、私は結局、
童話の主人公のような
悲劇も、幸福も得られなかった。
臆病だったから
言うことも、行動することも
出来ないままで。
だから、この結末は必然なのだ。
言葉に出来なかった想いは
たぶん、ゆっくり壊死していくんだと思う。
報いかな。じくじく膿んでるみたいだ。
でも、これも恋だったんだ。
恋が果実の形をしていたとして。
私はそれを、あげることも、潰すことも、
捨てることすら出来なかったけど、
もう今はどろどろに溶けて見る影もないけど。
齧ったときの、甘い味も、苦い味も、酸っぱい味も、
全部ぜんぶ覚えてる。思い出せる。
言葉にできないような、
どろどろに腐敗した果実の味でさえ。
あーあ、こんなになってしまうなら
抱え込んでないで捨ててしまえば良かったな。
でも私は、あなたとこの果実を分け合って、
どうしても一緒に食べてみたかったんだ。
勇気が出なくて、手に持ったまま
あなたを見つめるばかりだったけど。
「言葉にできない」