『視線の先には』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
太陽が高くに上り、真っ青な青空は目に眩しい。
視線の先には、先月生まれたばかりの我が子のガーゼの産着がそよそよと風にふかれている。
コレが世間に言う幸せの景色なんだろうなと。ぼんやり思う。
昨日はいつもにも増して眠りが浅かった赤ちゃん。
だから私も寝たのか寝ていないのかわからない。
朝からグズグスの赤ちゃんを抱っこしながらスイッチ一つで洗ってくれた洗濯機は早々と仕事を終わらせてくれたけれど。置けば泣く赤ちゃんによって干すのはお昼近くになってしまった。
夫はいつも通りに出社した。起きる時間も変わらない。
今は夫と寝室を別にしなければならないから私もいつも通りの時間に目覚ましをかけて、朝ごはんと行ってらっしゃいだけは言う。
産後だからと作れていないお弁当の代わりに旦那の昼食代をお小遣いにプラスした。
浅い睡眠の赤ちゃんがいつ起きるかヒヤヒヤしながら冷蔵庫を覗くけれど、ご飯は炊かなきゃないし、冷凍のパンは夫の朝食にだしてしまった。
インスタント麺はあるけど、母乳だとなんだか食べるのに気が引ける。
どうしようかなぁ。とキッチンの床に座り込む。
ちょっとだけひんやりしていて気持ちがいい。
食べる事は諦めて、私も少し寝ようかな。なんて思った途端に赤ちゃんの鳴き声。
里帰り出産してたらお昼ご飯くらいは食べられたかなと考えながら赤ちゃんのもとへのそのそと歩く。
ふと、包丁が視線の先にある。
赤ちゃんを産んだ日、入院中は子供の虐待なんか信じられないと思ってた。
というか、今の今までこんなに可愛い子を泣かせておく事さえ憚られた。
眠い。疲れた。休みたい。そう思っても誰もいない。
私と赤ちゃんだけの世界。
少しでも起きないようにと電気を消した室内を見回す。
ちゃんと日陰でベビーベッドの上で、顔を真っ赤にして泣く赤ちゃん。
部屋の反対側の窓に映る眩しい青空。
ねぇ。泣かないで。少し休もうよ。ママも疲れちゃったよ。
ベビーベッドから抱き上げて、オムツや汗を確認する。
大丈夫。
おっぱいを口に当てる。
すると待ってましたとばかりに吸い付く。
私の視線は我が子に釘付けになる。
7/19 お題「視線の先には」
僕を見て、と言ってはいけないだろうか。
君はいつも、彼を見つめている。あの大きな樹の下に立っているだろう彼を、恋に焦がれた瞳で見つめている。
帰って来て、と言ってはいけないだろうか。
僕の目には見えない、もはやこの世にはいない彼を、霊感の強い君はいつも、いつまでも、見つめている。
(所要時間:6分)
お先真っ暗。
茨道も
綺麗な道も
なにもない。
足元だけが光ってる。
自分で切り開け
なんて
怖くて歩けないのに。
だからなにも見えないのに。
ずっと真っ暗
目線の先には
何もない。
–目線の先には–
視線が自然とセンサーみたいに引き付けられた事はある?
あのコのいつも着てる制服と同じ色味を視界に入れただけで、無意識に視線はそこに流れる。
違う顔を見た時に、自分がそれに反応したんだと気付く位当たり前に...いつも彼女を探している。
そして見つけた彼女の視線の先には、残念ながら自分は居ないんだけどさ。
ムカつく、こっち見ろよって思うのに。
結局また、探してるんだ。
その度に色濃くなる失恋と、その度に好きが上乗せされる恋の。
不毛な繰り返しの毎日。
「視線の先には」
みんなの視線の先には可愛いあの子
【視線の先には】
おれは殺し屋だ。
おれと目が合った奴で、最後に生きてその場を離れることができた人間はいない。自分で言っちゃあなんだが、目にも止まらぬ速さで心臓を撃ち抜く、凄腕のスナイパーなんだぜ。
今は、ターゲットのことを観察している。なに、ちっとばかしお喋りに付き合ってくれてもいいだろう。時間なんて有限なんだからさ。同時にふたつのことをしたって、罰は当たらねえよ。
こういう稼業をやってるとさ、ふつうの顔して生きてきたような奴も、案外どっかでとんでもない恨みを買ってるもんだと思うよ。当の本人はそんな自覚、それこそ死んでもわからないんだろうけどな。そいつらは殺される瞬間、なんで?、って顔しやがるんだ。間抜けなもんだぜ。
殺し屋は、そいつがどんな人生を生きてきたかに興味はない。仕事だから殺すだけ。お前だって、街ですれ違う人間の人生になんか興味ないだろ?それと同じさ。
だが、おれは違う。ターゲットのことを徹底的に観察してから殺すんだ。たいていは、これから死ぬって事実を知らずに、のほほんと生きてやがる。そういう連中の過去とか、生き方とか、考えとか、好みとか、人間関係とか、全部が全部を調べ上げる。面倒だし、手間もかかるし、たまには情が湧いちまうこともある。
だからこそ、おれはそれを怠らない。丹精込めて作り上げた砂の城をぶっ壊す瞬間みたいで、ワクワクしちまうだろ?なに、分かってもらう必要はない。お前にはこれから先、いっさい関係ないことだからな。
そいつを殺す瞬間まで、おれはターゲットを観察することをやめない。おれが殺し屋だって分かった瞬間なんて、笑えるぜ。目は口ほどに物を言う、とはよく言ったもんだ。自分が殺される訳がないと思っているやつほど、視線を左から右、右から左へと動かしやがる。あいにく守秘義務ってのがあってさ、依頼主や殺される理由ってのは教えられないんだけどさ。
今日はお喋りが過ぎちまったな。おれが言いたいのはさ、人の死に触れるってのは、人の人生に触れることって話だよ。おれはターゲットが死ぬ瞬間の顔ってやつを全部覚えてる。そいつがどんな人生を歩んできたのか、いちばん簡単に知ることができるからな。平和な人間は、命を奪われるその瞬間まで平和な面してやがるんだぜ。ほら、こうして今もすっとぼけた顔を晒してる。
お前だよ、お前。
目線の先にはいつも君しかいない
よく君のことを考えたりしている
君は天然で優しくてとても可愛い
でも時々かっこいいそんな私の可愛い
そしてかっこいい夫のことをいつも
私は考えて、いつも見つめている
そんな話
私の前を歩く貴方の真っ直ぐな視線を追ってみた。
視線の先には、この上なく優しい世界が見えた。
素敵だな、と私はしばらくその美しい景色を眺めていた。
でも、気づいてしまった。
その優しい世界は、ずっとずっと遠くにあった。
そしてその世界と私たちの間には、無数の棘が生えた茨が道を塞いでいる。
目を落とすと、先を歩く貴方の足には茨が絡みつき、血が流れている。
貴方はそっと茨を掴むと優しく足から外した。手も真っ赤になってしまった。
「この道を進むのは怖いかい?僕が道を作るから、安心してついてくるといい」
痛いはずなのに、貴方はそんな素振りも見せず、私に優しく微笑んだ。
「ううん。私は貴方の隣を歩く」
止めようとする貴方を遮り、私は隣に並ぶ。足に棘が刺さる。痛い。
痛いのは嫌だけど、でも、貴方だけが傷つくのはもっと嫌だ。
私は貴方の手を握る。
「一緒に歩いていこう、見つめる先がどんなに遠くても」
見つめる先は
いつも
あなたの横顔
ほんの少しの
幸せな時間
誰も知らない
私だけの小さな小さな幸せ
あなたの視線の先はどこ?
あなたは何を考えてる?
あなたの笑顔で私は落ち着かない
視線の先には
いつも貴方がいる
視線の先には
俺の視線の先はいつも君。
でも、君の視線の先にはいつも人気者のアイツ。
あの子の好きな人がどんな人なのか調べるためにアイツを観察してみた。観察してたらよく
とりあえず、アイツの好きな子を当ててあの子を取られないようにしなきゃ。
アイツの視線の先には…俺?よく目が合うんだけど…それはないか、視線が気になるのかな、ガッツリ見るのはやめよう。
アイツの視線の先にはいつも俺だった。
三角関係じゃん、気まず
視線の先には
いつも君がいた 。
昼放課 、君はいつも外を見ている。
『…ね!何見てーんの!!』
「ん!?あー、サッカー部のキャプテン!かっこよくなーい??笑」
『…うん!!かっこいいよねー!!』
わかってる、私たちは親友で 、君がサッカー部のキャプテンを好きな事も。
でもね、サッカー部のキャプテンって、わたしのことがすきなんだよ。告白されたんだよ。でも、断ったよ、君のために
私は、君が好きなの。その横顔も、艶々な黒髪も、吸い込まれそうなほど、色が綺麗な、青色の瞳。
全てが大好きなの。
でも、君は帰り道いつもこう言う
「うちら、ずーっと、親友でいよーね!!」
『勿論…!!』
あーあ、叶わない恋だけど、期待してるわけじゃないけど、つらいなぁ、
私の視線の先には君が居て、
君の視線の先には、彼奴がいて、
彼奴の視線の先には、…私が居る。
叶うことの無い、三角関係 。
楽になりたいなぁ…
死にたいと言う言葉は先入観で
「 OUTワード 」のようになりがちだが
OUT でなく SOS である
「視線の先には」
帰ってきて欲しかったあの子が居て
みんなで良かった、おかえりなんて言葉をかけて
あの子もごめんねって謝ってくれて
僕も気付けなくてごめんねって、
でも帰ってきてくれてありがとうって
そんな未来を思い描いた。
本当に、帰ってきてくれれば良いのに。
視線の先には
いつも大切な人が目の前にいる。
意識せずにみてしまう。守りたいからかな。
視線の先には
ー猫には霊感があるって話を知ってる?
ほら、猫ってよくなんにもないところをじっと見ていることがあるじゃん。その様子を見ていたらできた話みたいだけど・・・。
ー私、猫飼っているんだけど、そのこがなんにもない壁を見つめているのね。気になって、猫と同じ視線の先を見たら・・・虫がいたの!!ぎゃあー!って悲鳴あげちゃった。
ーえっ、いや、虫に驚いた話じゃなくて。
そのこ、よくその壁を見ているの。そういう時にはときどき起こる体の不調や、怪現象が無くて・・・。
ーやっぱり、猫って霊感があるのかなぁ?
65視線の先には
喋る種類ですよ、と言われて小鳥を買ったが、頑張って教えても十年一度もしゃべらなかった。
まあそういうこともあるだろうとそれなりにかわいがり、大切に育てている。
このインコには、ちょっとした癖がある。
まるで何かにとりつかれたように、きぇー、きえーと暴れまわり、数分もすると大人しくなる。
ぴったり年に二回だ。
獣医に連れて行っても異常は見つからず、ほかにはおかしな様子もない。
私にとってはかわいいペットであるし、もうそっとしておくことにした。
午後十一時。残業を終えて部屋に帰ると、小鳥が暴れていた。
キエー!キエー!キェー!
鳥かごをがたがたと揺らしながら叫んでいる。
そのままばちんと体を打ち付け、そしてぴたりと、水を打ったように静かになった。
そして一言だけ叫んだ。
「オネガイ! セメテ、クビカラニシテ!」
お願い、せめて首からにして……?そう言ったのだろうか?
どういう意味だろう。十年飼ってはじめてしゃべった言葉なのに、意味が分からなくて少しがっかりした。
考えてもわからないので鳥にケガがないことを確認して眠ることにした。
夜中、パトカーのサイレンが聞こえてきて、うちのすぐそばで止まった。
翌朝、隣人が逮捕されたことを知った。
バラバラ殺人。盛り場でひっかけてきた女性ばかり、殺して解体し、捨てていたのだという。心底ぞっとした。
ぞっとしたのはそのこと自体にばかりではない。
犠牲者の数と時期だ。
ぴったり年に二人、二十人。
偶然なのかなんなのか分からない。小鳥を飼ったのと同じ期間、小鳥が騒いだのと同じタイミングだった。
そして最後に殺された女性は、生きたまま指を落とされそうになり「お願い、せめて首からにして」と叫んだのだという。
昨日の、午後十一時にだ。
小鳥は何度も聞いた言葉をようやく覚えるもののはず。どうして全く同じタイミングで、壁に阻まれて聞こえもしない隣の惨劇と同じ声が出せたのか。
ねえ。いったいどうしてだい?
私の目の前には、小鳥がいる。
静かな目をして、止まり木の上にたたずんでいる。
十年ずっと、しゃべらなかった鳥だ。
くいくいとその首が揺れている。
そういえばこの鳥は、壁の方を見ていることが多かった。
『視線の先には』
上ばかり見ていると転ぶから、
だから、時々足元を見ないと。
理想の世界を見るのは楽しいし、いつまでも飽きない。
でも、現実も時々見てやらないと、上ばっかり向いてち
ゃ目の前にある石ころに気がつけない。
私の視線の先にあるのは、理想、時々現実。
わんこの写真
良い子でおすわり目はキラキラ
その視線の先は…
どの写真を見ても
「おやつ…ッ!」
心の声が聞こえてきちゃう
ずっと元気でキラキラしていてね
「視線の先には」
#170
視線の先には?
……。
手元にあるスイカが見えた。
ただそれだけ。
⁇⁇⁇
視線の先には青が見える
白がよく映えた
寝転んで見上げたら飲み込まれそうだった
全部見透かされている気がした
優しい眼差しを向けられている気もした
ああ
僕らの故郷は宙だ