『見つめられると』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
――ねえ、こっち見て。
唐突なのはいつものことで。
毎朝うんうん言いながらセットしてる前髪、ミリ単位まで考え抜いたスカートの丈、お小遣いと相談して厳選したマスカラ・チーク・アイシャドウ。
揺れるツインテールまで、いつも通りなのに。
――見て、まだ見て、逸らしちゃダメ。
どうしてこんなに、バカみたいにドキドキするんだろう。
「いち、にぃ、さん……。どう?!」
「どう?って、何が」
「好きになった?」
「……は?」
「人って3秒見つめられると、恋に落ちるんだって!」
「なに、それ。どこで聞いたの。どうせまた、インチキ投稿でも見たんでしょ」
「むぅ。センパイに試そうと思ったけど、やっぱダメか〜」 「センパイに不審者扱いされる前に気づいてよかったね。……てゆーかさ。アタシで実験しても意味無くない?」
「え〜〜。でもそっかぁ、もうあたしのこと好きだもんね!」
「ばか」
うん、もう好き。ずっと好き。
見つめられても、恋になんか落ちないよ。
胸が痛いだけ。幸せなだけ。泣きたいだけだよ。
あなたはずっと知らないけど。
#見つめられると
見つめられると
後戻りできない世界に落ちていた
見つめられると
磁力が発生したのでその手に触れた
見つめられると
一番の幸せ者だと感じることができた
見つめられると
もう同じ明日が映っていないことがわかった
#見つめられると
「見つめられると」
そんなに見つめられると、
恥ずかしいじゃないか。
そんな瞳で 見つめられると
心臓が止まりそうだわ
あまり見つめないで
心臓壊れてしまう
見つめられるとも思わなくなったのはいつの頃か。
昔はいつでも誰かに見つめられると思っていた。
親に、教師に、友人に。
それがいつからか、しばしばになり、ときどきになり、そしてついには「見つめられる」とも思わなくなった。
そうして私は私を見つめ、いつしか他者を見つめるようになった。
私は前に進む。もう全てやめた。
泣くのを無理に止めるのも、思い出すのを辞めるのも
全部、辞める。過去は変えられないし、なかったことにはできない。
だけど私は前に進む。
お題 『見つめられると』
なんでそんなに見てくるかな。自分ってそんなにおかしいかな。
人の視線が怖い。
まともに目を合わせられない。
見られたくない。
知られたくない。
私がどう思われてるかなんて考えたくない。
私をどんな人間だと思うかなんて知りたくない。
見透かさないで、醜い私を。
【見つめられると】
見つめられると怖くなる。
いつも中の悪い私たちなのに。
どうして見るの?
ばいばい
見つめられると
もし好きな人に
見つめられると
顔が赤くなる
でも見つめられると
好きでも
もっと好きになる
好きな人に
一度でいいから
見つめられたい
その目。おまえの両の目が、オレの全てを見透かすみたいで。それが、たまに恐ろしいんだ。
おまえは、“見付ける者”で、オレは、“煙に巻く者”だから。
本当なら、仲が悪そうなもんなのにな。
オレたち、恋人同士なんだぜ?
神様って、随分とシュミが悪りいよな。
見つめられると…堕ちてしまう。君の沼へ、堕ちてしまう。
先輩は今日も私の視界に入っている。先輩を見つけては喜んで目で追いかける。ある種のストーカー行為だと思ってくれて構わないが、私の日常の支えだった。ずっと、学校の事をこなし続けてきた。
先生)これ、お願いね。
友達)これ、代わってくんない?頼む!じゃあね。
はい。いいよ。全然大丈夫。暇だからさ。ついでにやっておくよ。
今まで私はいくつの物事をこなしてきただろう。自分の時間まで裂いてしまって…
なぁ、やめろよと友達と絡む先輩とすれ違った。笑顔。笑い声。姿。形。私の…好きな人。私がつい追いかけると目が合ってしまう。数秒、たかが数秒でも見つめあっていた。私の心は先輩に全て覗かれた。持っていかれた。沼らない理由なんてここにありはしないだろう。
人が5秒以上見つめ合うと一目惚れと同じ状態になる。このようなことを聞いた事はありませんか?そんなことを知った後の私と幼馴染くん。私の方が意識してしまったのかもしれません。
「ねぇ、、、」
袖を引っ張る君。これはボディタッチではなくスキンシップの延長だと誰かが言っていた気がする。
「なぁ、おい!」
私の腕を掴む君。私は今セクハラを受けているのだろうか。
「君、女子には優しく接しないと。将来を担うLadyなんだから」
「また急にそんな意味のわからない事言って。今日なんかおかしいぞ?」
私の顔を覗き込む君。私は恥ずかしくなって、顔が紅潮する。
1…怖い
2…顔が火照るのがわかる
3…君の目が映る
4…綺麗だ
「あっ!せ、セクハラだ!」
「あ、あぁ!?」
ごめん。今日はもう、君を見つめる気力さえ残ってないよ。
真っ直ぐな目を向けられると視線を逸らしたくなる。見つめてくる子供、よく多いと思う。
笑えばいいのかな、とへらへら笑ってみるけど、興味をなくしてどっか行っちゃった。
なにをすれば良かったのだろうか…と思いつつほっとしている私。
子供だった頃はちっちゃい子の面倒をみれていたのになあ。いつの間にかどう接すれば良いか分からなくなった。
わざとらしくないか?なんか変じゃないか?って思う。
ショッピングモールで迷子の子供に話しかけて店員さんに保護してもらった時もそう。
正解は無いのは分かるが、いつの間にか持っていた苦手意識をなんとかしたいものだ。
赤ちゃんの頃から成長した姪っ子と会うのだが、私は彼女と上手く接することが出来るのだろうか…。
見つめられると
【見つめられると】
見つめられると私はすぐに目をそらしてしまう。
怖いのだ・・・
君の真っ直ぐで綺麗な目に私の黒く汚い部分まで見られるような気がして
私は貴方のそういうところが好きな同時に嫌いでもある
本当の汚い私を見られているようで・・・
見つめられると
短い言葉で
伝えることの
難しさ
時間をかけて
向かい合って
わかりあう
大事さ
何も言わずに
ただまっすぐ
見つめてわかる
本気さ
それをわかって
見つめられると
簡単な言葉で
返せないよ
お題 見つめられると
あなたの眼差しが心を揺らす
見つめられるといつものように話せない
あなたに何もアピール出来ずに
今日が終わるけど
世界でたった一人のあなたに逢えた
偶然を噛み締めて明日こそは
あなたに微笑んでみせるの
「見つめられると」
ありったけの想いをこめて
強い眼差しをおくりおくられ語り合う
それは互いに好きの自信があったから
でも今は 優しく目をそらすんだね
【今日のお題 『見つめられると』】
陽だまりの書斎の中、本を読むおじ様。
おじ様は本を読むだけで絵になってます。
ぺら、ぺらり。
ページを1枚1枚、垂れ目で見つめていて、
時折考えるように、山羊のような顎髭をひと撫でしては、ゴツゴツとした筋肉質の男性らしい手でまたページをめくる。
そして時折、猫のような微笑みを常に浮かべてる口が口角を上げるのです。
私はこの陽だまりの、珈琲と煙草の香りを纏った部屋の、特等席のロッキングチェアでおじ様を見つめるのがお気に入りの日課です。
ぼーっと、おじ様を見つめる至高のひととき。
とても幸せで、とろん、と蜂蜜みたいに心を蕩かせていたら、おじ様が本をぱたりと閉じました。
そして、私に近づいて、私の頬を撫でながら目を合わせて一言、カラカラ笑いながらこう言った。
「可愛いお嬢ちゃんだな…そんな見つめられたら、おじさん、穴が空いちまいそうだよ」
じっ、と今度は私が至近距離で見つめられる。
でもその目は蕩けはしておらず、狼がうさぎを食べたがっている目だと、私は気がついてしまった。
私はなんだか恥ずかしくなって、ぎゅっと目を閉じた。
カチリ、という秒針の音の後、
おじ様の煙草と珈琲の味が私の唇に触れた。
暗い部屋で彼女と2人。見つめ合っている。音も聞
こえぬ深夜の2時。丑三つ時。何も言わずに見つめ
合っている。僕のことを言葉も無くただ見つめてく
る彼女の唇に、そっとキスをした。そんなことをし
ても、もう驚いてはくれないのに。僕を見つめる、
彼女の瞳は沼のように暗く、光を灯していない。僕
は先程犯してしまった罪を、もう何度目になるかは
分からないが心の中で静かにごめん、と謝罪した。
こんなことで許されるなんて思ってはいないけど、
僕の心持ちの問題だ。彼女のお腹に刺さる刃物は赤
い液体を零しながら鋭く光る。本当に出来心だった
んだ。本当に殺るつもりなんてなかった。でも結果
はコレだ。僕は、静かになった部屋の中で、彼女を
ずっと見つめながら謝罪を繰り返し、彼女を自分だ
けのモノに出来た事をほんの少しだけ喜ぶ。そんな
ことを繰り返す。あと少ししたら後を追う。せめて
もの罪滅ぼしだ。いや、逃げの道か。でもあと少し
待ってはくれないだろうか。あと少し、君の隣で。
【見つめられると】
君の黒曜石のように輝く
僕の心を揺さぶる そんな
いたずらっぽい目に
見つめられると
顔が熱く 燃えるような
うれしいような
そんな
…きもち。
お題
見つめられると より