『裏返し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
裏返し
表の裏は裏。
裏の裏は表。
裏の裏の裏は裏。
裏の裏の裏の裏は表。
裏の裏の裏の裏の裏は裏。
だんだん裏がゲシュタルト崩壊して、なんだかわかんなくなっちゃった。
裏返して見えるのは、表?裏?
それとも…
裏返しになった手袋は剥き出しの己を世界に晒して、恥に震えている。
裏返し着たTシャツ
すぐ、気がついた
伝えてもいいか迷う距離
もどかしい
「裏返し」
♯7裏返し
本屋で買う本をレジに持って行く時に表紙が見えないように裏返して持っていってしまう癖がある。(変な本を買っているわけではない)
僕の親は言い方きついところがある。
でもそれは愛情の裏返しだと。
最近になって知りました。ごめんねおかあさん。
学校ではいつもニコニコ笑顔の彼女は、僕と二人きりの時だけはポロポロ涙を流す。
どんなに笑顔でも、心では苦しがってるかもしれない…
そんな彼女を助けたい。
#裏返し
#4
「最近、変な夢を見るんです。」
愛人は唐突に話し始めた。
「❖❖(僕の彼女)と思われる人が、度々夢に出るんです。とてもきれいな姿で。ところが突然その背後から白い手が伸びてきて、彼女の髪をつかんで引きずり回すんです。それから仰向けにしたところを馬乗りになって、血だらけになるまで顔を殴るんです。彼女はとても怯えていて、これ以上ない恐怖を感じているようでした。」
彼女は暗い顔で、自分が見た夢の内容を恐れているようだった。淡々と語る言葉は重く、慎重に一つ一つ紡がれる。
「私もう見てられなくて、咄嗟に彼女から目をそらしたんですけど、彼女を痛めつけている手の主がどんな人なのか気になって、思い切って視線を上げたんです。」
彼女の言葉がふと途切れた。次の言葉を話すのを躊躇っているように見えた。しばらくの沈黙の後、彼女は言った。
「…その人の顔、私そっくりだったんです。」
その日の夜、僕は愛人の部屋から不審な物音がするのを聞いた。激しく地団駄を踏むような荒々しい足音が部屋中を駆け回っているような、普段の彼女が出すとは思えないような音だった。僕は慌てて愛人の部屋へ様子を見に行った。ドアを開けると、彼女は部屋の奥のソファーに座り込んでうたた寝をしていた。見慣れた愛らしい寝顔がスウスウと静かな寝息を立てている。こっそり部屋の中を探ったが、侵入された形跡も、これといった異常もない。何より愛人の身が無事だったことが幸いだった。
――よかった……。
ほっと胸を撫で下ろす。眺めているうち、日中彼女が言っていた言葉が思い出された。
「最近、変な夢を見るんです。」
「❖❖(僕の彼女)と思われる人が、度々夢に出るんです。――突然その背後から白い手が伸びてきて、彼女の髪をつかんで引きずり回すんです。それから仰向けにしたところを馬乗りになって、血だらけになるまで顔を殴るんです。」
「その人の顔、私そっくりだったんです。」
瞬間、ハッとした僕はすぐに愛人の部屋を飛び出し、本来の彼女のもとへ飛んで帰った。
ドアを破るようにして彼女の部屋へ飛び込むと、うなされている彼女の上に覆い被さるどす黒い闇の、血走った眼と目があった。
裏返しの欲望は、垣根を超えて同棲していた。
裏返し
なんでも映せてしまう世界
素直な気持ちも映せますか?
思いのひとつひとつを重ね集めて
出来上がっていく色彩の形
その名を心と名づけては
思いの先を見ようとしていた
それが今は何故だろう
言葉にすれば心の裏返し
違うそうじゃないって
何度もブレーキをかけた
ほんの一瞬の出来事
でも、それが全てだったりもする
今、わたしの傍にある声
少しずつ変化する気持ちに
言葉が追いつけない
いや、わざと裏返す
自分を消さない勇気を持つこと
裏返しの本音はそう語っている
わたしに向けた伝えは優しく
まだ何かへと向かって行けと
その光を遠くへ灯す
心の表側への素直さは
その光のある方へとつながる
そこへ向かっている時は
幸せな時かもしれない
その扉を叩くかは
自分自身への問いかけ
夢際で見た様々な思いが
全て表だったわけではない
そこから見えるもの
そここら考えられるもの
雲間から見える光から注ぎ込む全て
もっと見たい場所へ行けばいい
もっと伝えたいことを伝えればいい
それを乗り越えないと表はやってこない
裏返しは今のわたしの全て
思いの全てを乗り越えろと
まだ見ぬ明日から
心の真をついてくる
ここにいるのが奇跡なんだから
その色の表すところへ
それ全てがまだ見ぬ色に
彩られているのだから
なんでも映せてしまう世界
それでも表現出来ない色彩を
思いのひとつひとつを重ねて
改心と心の一部に名づけた
ポンッと軽い力で押しだされた。
視界の端に映った顔はいつも通りの穏やかな笑顔だった。それにつられて笑おうとしたけど、なんでだろ、頬が引きつって笑えない。
ガツン、ガツン、ガツッ、ガンッ
人体からしてはいけないような音と激しく回る視界に思考が追いつかない。身体中が痛いし、鉄錆のような匂いがまとわりついてきて鬱陶しい。
こんなことよりも笑わなくては。姉さんが笑っているのだから笑わなければ。ああ、何もみえない。耳鳴りが酷くて姉さんの声が聴こえない。
「お姉ちゃんはね、あなたのことが大好きなの」
優しい陽だまりのような匂いが微かに香った。
よく知る姉さんの香りだ。目も耳も役に立たないから確認もできない。動かしているはずの腕や足も激しい痛みで麻痺してしまって本当に動いているのかすら分からない。
でも、あの優しい姉さんなら、側にいるはずだ。
「可愛さ余って憎さ百倍、頭のいいあなたなら分かるでしょ」
ごめんなさい、姉さん。心優しいあなたを悲しませてしまう僕を許して。きっともう姉さんとともに生きることはできない僕を許して。
「お姉ちゃんのために死んでくれてありがとう」
【題:裏返し】
嫌いなのは好きの裏返しって言うでしょ?でも私には日本の言葉遊びってよく分からないわ。
私の考えは嫌いな人は嫌いでいいのだけど、何故だか私はあなたしか嫌いじゃないのよね。早く消えてくれないかしら?
…ごめんなさい。少し言い過ぎたわ。
ほんとは大好きよ。
照れちゃって。そういうところが好き。
私はね、あなた以外の人間に興味が持てないの。持とうとしても、気持ちが悪くなる。
私にはあなただけしかいらないってことに気づいたわ。
…大丈夫よ、安心して。捕って喰べたりしないわ。
嘘よ、冗談。ふふ。
_2023.8.22「裏返し」
"裏返し"
「そういえば…」
いつもの休憩スペースで自販機のコーヒーを啜っていると、何かを思い出したかの様な口振りで話を切り出した。「なんだ?」と聞き返す。
「ある時を境に急にあからさまに距離をとったり、会話中院内の看護師に声をかけられ応対した後は、ムス、とした表情をして「どうした?」と聞くと「別に?」と口を尖らせ拗ねた言い方で、表情を変えることなくそっぽを向いて、スタスタとどこかに行ったり…」
「うっ…」
それは、飛彩に恋心を抱き始めた頃の俺の行動だった。あの頃の事を思い出すと本当、自分の女々しさに嫌気がする。
「初めはよく分からなかった。が、今思えばあれは裏返しだったんだな」
「…。んだよ急に」
むず痒さにコーヒーを啜って聞く。本当何でそんな事今思い出すんだよ。
「その会話していたのがここだったな、と…。丁度今の様な位置に座っている時だったな、と急に思い出した。それだけだ」
「…、あっそ…」
話しは終わりかと思ってコップに口をつけ、再びコーヒーを啜る。
「今の貴方は、そんな頃とは嘘の様に俺と一緒に居たがったり、2人きりの時はくっ付いてきたり、本当に可愛い」
「っ…!?」
急に恥ずかしい事を言われ噎せて、ゲホゴホ、と咳き込む。
「大丈夫か?」
と、俺の顔を覗き込んでくる。
「っ…」
お前のせいだろうが。咳き込みながら、キッ、と睨んで目で答える。
「済まない」
「ぜってぇ、ゴホッ、思ってねぇだろ、常習犯が…」
咳き込みながら悪態をつくと、「思っている」と微笑みながら背中をさすってきた。収まって顔を上げて横を見ると飛彩の顔が目の前にあって、驚いて思わず、ガタッ、と立ち上がって素早く後ずさってしまう。
「…フフ」
「っ、んだよ」
軽く笑われ、キレ気味で聞くと
「…。照れ屋で恥ずかしがり屋なところはいつになっても変わらないな、と」
反論しようと思ったが、実際に付き合い始めてから今も変わらずなのでなにも言えず、ぐぬぬ、と唇をわなつかせる。飛彩が元の席に戻ったため俺も元いた席に座る。座ると、気持ちを落ち着かせるために再びコーヒーを啜った。
裏返しても何も変わらないなら、楽な方を選んでいたい。その方が傷つかなくて済むから。
裏返し
「嫉妬は愛情の裏返しの表現である」なんて言い訳しても、スマホも勝手に見たし、時々、後をつけたりもした。
「おまえの嫉妬は度が過ぎる。も〜耐えられない」
だってあんたがよそよそしい態度とるからいけないんでしょ。
結局、浮気はしていなかったみたいだけど、、、。
彼のお説教が止まらないので、「嫉妬は愛情の裏返し」の裏返し〜で思い出した事を考える。
誰でも一度はやった事があるだろう。靴下の裏返し。靴を脱ぐと靴下の指のところ左右両方からピロピロピロ〜って糸がでている。
まーいいかって直さずまた靴を履く。
流行の服を試着して、定員さんに見てもらうと
「お客様〜こちらの服はこちらの方が背中になります」
と言われた事がある。
そんなくだらない事を想像していたら可笑しくなって軽く吹き出す。
吹き出した私を見て彼氏が
「おまえ今、笑っただろ。何が嫉妬は愛情の裏返しだ!おまえは俺をバカにしているのか!」
も〜裏返し裏返しってうるさいよ〜。また笑ちゃうよ〜。
ふと彼氏のTシャツを見るとタグが表に出ている。
やだ〜Tシャツ裏返しじゃん。
も〜耐えられない。爆笑。
あ〜彼氏出て行っちゃった。
Tシャツ裏返しなのに、、、。
一人称の物語は、いつも主人公から見た世界しかわからない
主人公が恋焦がれる人物は、なぜかいつでもつれないそぶり
だけどくるりと視点を裏返すと、そこには深い理由があって…
そんなふうに、君の冷たい態度にも、やむにやまれぬ事情があって、本当は君も僕のことを…
なんてこと、あるはずないよね、ははっ
裏返し
私は
明るい、表面上では。
優しい、表面上では。
でも、自分の奥の奥の性格はどうしようもないほどねじ曲がっていた。
そういう人ほど自分を偽る。
周りの目に怯え、目立たない為に。
あなたの周りにもきっと居るよ?
フッと風が吹けば裏面がちょっと見えちゃう人が。
裏返し
8/22 お題「裏返し」
君と僕は裏返し
このフィールドで向かい合う
最初は君と僕は半分ずつ
君が先に動いて
僕をひとつ、君にする
そこからは混戦
フィールドの端を占拠したら
勝ちは見えたようなもの?
僕と君と、僕らのフィールド
な〜んだ?
「オセロ!」
「正解!」
(所要時間:7分)
『裏返し』
親が怒るのは愛情の裏返し
兄が着てる服はいつも裏返し
先生が怒るのは期待の裏返し
洗濯の靴下はいつも裏返し
嫌いは好きの裏返し
好きは嫌いの裏返し
私の言葉はいつも裏返し
特別な人
手が小さいかなって
私と手のひらを合わせた。
胸が高鳴りドキドキ
私の手が大きいのかなと
照れながら答えた。
たったそれだけのことが
心から離れない。
きっと私は、恋してる。
あなたは優しくて気さくな人
誰にでも親切にしてくれる
私は沢山いる中の一人でしかない。
そんなことは、わかっているだけど虚しい。
好きな人の反対は
嫌いな人ではなく、
特別な人ではないということ
私を好きにならなくてもいいあなたの特別な人に私はなりたい。
私はハリウッド映画が好きだったから、ユニバーサルスタジオ・ハリウッドに行った時は、大興奮だった。
トラムに乗ってスタジオツアーがメインだったけど、大好きな作品「バックドラフト」のアトラクションは、爆発や炎が凄くてまるで映画の中にいるみたいだった。サカイがネズミのキャラクターの大きなぬいぐるみをプレゼントしてくれたね。そのキャラクターの名前が分からなくて…教えてくれたんだけど、全然覚えられなくて、今も分からないまま。自分ではぬいぐるみってイメージじゃないけど、サカイはちゃんと女の子扱いしてくれて、なんだか照れくさかったなぁ。
そうそう、サカイはおさるのジョージが好きだって言ってたね。
そのぬいぐるみ、今もあるよ。絶対に捨てられない。
人生は
選択の繰り返しです
これ迄数々の選択肢が有りましたが
八割くらいは失敗してきたようです
過ぎたから解りますが
あの時
投げたコインを裏返したら
わたしの人生はもっと変わっていたのだろうか
いや
其の数々の失敗は
今のわたしを育て上げ
あなたが見つけたんです
あの失敗が無ければ
今の幸せは訪れなかったかも知れません
知らず知らずのうちに
正解を導き出していたと
今は確信できます