『衣替え』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の家では季節の始まりに「衣替えの日」が設定される。
その日は朝からそれぞれの部屋が騒がしくなり、全員がバタバタと忙しく動く。
父と母の部屋では母の指示のもとで父が動き、着々と衣替えが行われている。時々「それはそこじゃない!」と母の声が部屋に響く。
幼い妹2人の部屋では衣替えの途中でファッションショーが始まったようだった。2人はいろんなスカートやワンピースに着替えてモデルごっこを楽しんでいる。母が覗きにくるまでは衣替えが進むことはないだろう。
家族の騒がしい声を聞きながら私は一人部屋で衣替えを進めていく。家族の存在を感じながら季節の移り変わりの準備をするこの時間が私は好きだ。
#衣替え
「衣替え」
どんなに夏が長くとも
寒い朝がやってくる
どんなに夏が辛くとも
冬には辛さを忘れてる
この冬の緊張感と厳しさときたら。
ぬくもりを求めているのに
人と距離をとらねばならぬなど
矛盾と社会の間に立って
頭を抱える辛さときたら。
衣替えをするたびに
辛い記憶をタンスに仕舞い
新たな辛さを身に纏う
そしてもうすぐ 冬が来る
待ちに待った衣替え
やっと長袖を着れる。
マジ最高!
テーマ:衣替え #343
「衣替えしちゃいなさい。
もう寒くなってきたんだから」
母に言われて渋々衣替えを始める季節。
そんな母ももういない。
「もう、いつまで経っても
薄着のままでいないでよね!」
自分の息子に同じ言葉を向けるようになった。
息子は面倒くさそうに(気だるそうに)私を見ると
ため息をついて衣替えし始めた。
私もこんな時期があったな。
小さい頃の私にそっくり。
母も思っていたのかな、こうやって。
私はフッと笑ってしまった。
さぁ、私も人のことをいっていられない。
自分の衣替えもしなくては。
切なくて愛しさが衣替え
君に出逢えた恋模様
逢えない時間が切なくて
恋して夜が長すぎて
出逢えて想えて切なくて
君を想うと寝れなくて
ひとりの夜が長すぎて
ひとりの夜が寂しくて
また逢えたら嬉しくて
明日逢えたら嬉しくて
秋の夜長の恋模様
恋しくて切なくて
君を想うと嬉しくて
想うと明日が遠すぎて…
衣替え
季節が来て
衣装を替えるように
あのひとを脱ぎ捨てるの
サッ
気分転換してくると言うと、彼はいつもハク(飼っている犬の名前。毛が全体的に白いので見たままの名前だ。)を連れて2時間、長いときは3時間くらい散歩に出掛ける。帰る頃にはハクもくたくたで、水をじゃぶじゃぶ飲んで玄関の冷たいタイルの上で息を切らしている。
どこまで行っていたのか聞くと、いつも同じ場所ではないので気まぐれでどこか遠くまで歩いているようである。今日も出ていってからもう2時間半も経つがまだ帰ってこない。待つ気もなく一人で食べた夕食の食器をシンクに運んでいると玄関の鍵を開ける音がした。と同時にハクの水を浴びるように飲む音と、彼がハクのドックフードをお皿に入れる音で、一気に夕方のリビングのひとときが外の活気に飲み込まれる。
テレビを消して玄関に向かうと、上がり框に腰を下ろしてドックフードを食べるハクを眺める彼がいた。
「今日はどこまで行ってたの?」
もういつもの質問と化している問いだが、彼は毎回面倒くさがらず答えてくれるので、私も遠慮はしない。
「東中学の近くの寿司屋で引き返してきたよ。」
「結構車通りの多いとこ歩いてきたんだね。」
東中学の門を出ると国道があり、その国道を右にまっすぐ進んだところにある回転寿司屋のことだ。家からだと5kmほど距離があるだろう。
「往きはね、帰りは結構裏道使ったからハクも歩きやすそうだったよ。」
いつの間にかドックフードが入っていたお皿は空っぽになっていた。ハクはまた水をじゃぶじゃぶと飲んでおり、そのせいで玄関のタイルが濡れていた。この時の玄関タイルは水だけではなくハクのよだれも飛び散っているのでよく滑るということを毎年夏に学んできている(暑い時期はハクのよだれの量がすごいのだ!)。そのため、ハクを犬小屋に帰した後は玄関の掃除を欠かさない。
彼が玄関を掃除している間に、冷めてしまった晩ご飯を温める。ダイニングテーブルにコップと箸を出す。サラダにかけるドレッシングを準備する。ご飯をよそってもらうためのお皿を準備する。一緒に夕飯を食べていたなら、この手間がなかったんだなとふと考えていた。この時間は彼のためであるのだ。この事を彼は小さなこととして受け流しているのか、心のすみで感謝しているのか、それとも気づいていないのか。ありがとうというには小さすぎる気もするのはわかるのだが。なんだろうこなもやもや。
ハクの散歩が長い時だけじゃない。私が彼の当たり前のような、何気ない小さな期待に応えようとしている時、その期待に応えた分だけの見返りがあったかという疑問が浮かぶときがある。
#衣替え
季節が変われば、人々の装いも変わる。
それは、美しい。
その季節を象徴とする色に、多くの人々の装いも染まる。
この情景は、人々が豊かで無ければ、見ることは叶わない。
私のハンカチには、ふたつの大文字のアルファベットが少し重なるように
妻が、深く染められた絹糸で刺繍してくれたものだった。
この深く染められた絹糸を人々が躊躇なく買える、
そんな安定した、豊かな、平和な治世にしたかった。
今、私は……やっと、そう思える。
私の成したことは、間違ってなかったと。
この、私の治める地の人々を、この年も困窮されなかったと。
嗚呼、本当に良かった。
ああ、本当に良かった……。
目から涙が溢れて、溢れて、止まらなかった。
どのくらい、経っただろう。
気付いた時には、側に妻が居た。
優しく微笑みながら、私の頬をつたう涙を……
あのハンカチで、そっと拭いてくれていた。
衣替え
暑い日々が続いていた。まだまだ、夏は続くのだと思っていのに。
翌る日、急に朝がひんやりとして肌寒い。
布団にくるくると丸まってしまった。
日中は暑いが、朝晩はとても冷えるので体に応える。
寒いのは耐えられないので、押し入れからずりずりと冬物が入ったケースを引き摺り出す。
そして、夏物と衣替え。また寒い冬が来る。もこもこの厚手の服を眺めてから、せっせと入れ替えをした――
私は過去の自分が一番嫌い
過去の自分は常に愚かで幼稚でダサい
今の自分とは全く仲良くなれない嫌いなやつ。
でも、家族も友人もそんな嫌いなやつと私を比べる。
私の中の、昔と変わってない部分を見つけて喜ぶ。
もうやめて…。
だから変えた。
連絡先もほとんど消して
知り合いのいない遠くに住んで
過去は置いて来た。
でもあっという間に過去が溜まる
去年の失敗、
先月の喧嘩、
昨日の恥、
日々囁かれる悪い噂。
そろそろかな
また変えよう
なるべく全部
『衣替え』
服を畳んで、引き出しへ。
服を畳んで、引き出しへ。
単純作業を繰り返す。
そして、いざそれが終わったら、
「あっつ……」
気温が上がる。
もうクローゼットの中は冬服しかない……。
学生時代の衣替えの移行期間を思い出した
夏服と冬服のどちらで登校するか本人が決められる
たしか数週間だけそんな期間があった
浮かないようにするためか期間の初めでなく中盤から衣替えするクラスメイトが多かった気がする
そんなことを気にせずに初日から着てきた人がそれについて軽く笑われていた気もする
規律の中の選択自由が制服によって可視化される感じ
各々の意思が服装によって二分化する不思議な空間だった
徐々に皆が皆の服装を様子見ながら選んでるあの感じ
とても地味だけど教室に流れていた何か
それが妙に自分の印象に残っている
衣替え
またこの季節か。
去年は何着てたっけな。どんな組み合わせしてたっけな。
毎年毎年、何回も来てるはずなのに、
その度忘れてて、なんだろね。
聞き違いの代名詞の1つじゃないかな?
自分もよくからかわれてたっけ。
そうじゃないんだと気づいた時には、そうじゃなくなってた。
”衣替え”の季節は少しだけ腹立たしくて、少しだけ、寂しい。
間違えていたことを、からかわれていたことを思い出してしまうから。
それがもう、できないことだと解っているから。
衣替え
※長文です※
ある休日、家でゴロゴロくつろいでいた。
何もすることがなく、暇すぎたから、同じ町内の所を
散歩しに行くと、あたかかく、晴れだった。
「もうこんなにあたたかくなったんだなあ」
と思いながら歩いていると、
ふと、あることに気がついた。
(衣替えしなきゃ!)
寒がりな私は暑い日でも厚いジャンバーを着ていて、
こんなに寒くなっていると気づかなかった。
さらに、もう1つあることを思い出した。
(ジャンバー洗わないと…)
厚いジャンバー1枚、毎日毎日着ていたもので…
散歩20分で終わり、衣替えと、洗い物。
私の家での洗い物は、3日に1回くらい。
一人暮らしで、洗い物があまり多くないからだ。
衣替えでは、ついでにタンスも掃除。
「え〜?こんなホコリだらけ……ゴホッ、ゴホッ…」
ホコリいっぱいで掃除が終わるまで
咳をずっとしていた。
サッサと小さなほうきではいていく。
なんだかんだで、今回の休日は大変そうです。
「衣替え」
文章に全く関係ありませんが…笑
今週も頑張りましょう!
(先週も言ってたような…)
多分、毎週言います笑
私今週発表会なんですよ…
来週の日曜日は私の誕生日です。
わーい🙌
……大変です…ね…
去年なんて誕生日と発表会の日が同じで🤣
あ…今日も最後の文長くなっちゃいました…笑
生き延びろ
君は笑った。
屈託のない笑顔。透き通っている。笑顔は輝き続ける。大丈夫。いつまでも祈っているから、心配しなくても、大丈夫。
これは、5年前に死んだもう一人の娘に捧ぐ愛の証である。
「ママは、恋愛禁止。男を見る目がない、というか、センスないんだよ。私がいいと言うまで、禁止だからね。」娘は言った。
恋愛禁止と言うからには、相当な理由があるのだろう。
衣替え。春秋物は、年中タンスにしまってあり、夏冬物を、衣装ケースからタンスへと交代で入れ替えている。
衣装ケースの中身を見るたびに、「こんな服、あったなぁ」と思うけれど、もう着ていない服も出てきたりして、「もう着ないなら、とっておいても…」と捨てるかどうか悩んだりする。
冬物は、今回はもう今月の始めに出してしまった。
セーターやひざ掛けを見ながら、「こんな季節がやって来るかぁ」と溜息をつく。
また来年、夏物と交代することを待ちながら、久しぶりのセーターをそのうち着よう。
「衣替え」
思慕
「くしゅっ」
ある日の兵法学の勉強中。ヴァシリーの部屋に来て、講義を受けている時に小さくくしゃみをした。顔をあげると、向かいに座っていたヴァシリーが怪訝そうにこちらを見ている。
「……ごめんなさい」
「………」
ヴァシリーは小さく息を吐く。体調管理がなっていないと叱られると思った。でも。
「最近、急に冷え込んだな」
「?うん、そうだね」
「お前に新しい服を用意してやらんとな」
「えっ。いや、いいよ。私が……」
「……俺が用意するものは受け取れないと?」
じとりと睨まれ慌てて「そんなことない」と訂正すれば、ヴァシリーは満足そうに小さく笑う。
「お前は俺の与えるものを大人しく受け取れば良い」
「……分かった」
ヴァシリーは椅子から立ち上がって私の背後に回ると、着ていた外套を私の肩に羽織らせた。
「とりあえず、講義が終わるまではそれで我慢しておけ」
「ありがとう」
その後は何事もなく講義は進んで行った。
数日後。季節は秋へと移り変わり、騎士たちの服装も厚着へと変わっていく。
その日に部屋にやって来たヴァシリーもいつもは寛げている外套を珍しくきっちり着ていた。
そして、彼の手には包みが。
「言っていたものだ。くれてやる」
「………」
驚きながらも包みを開けると、そこにあったのは上質そうな黒い外套。襟元と袖口にファーが付いていて、ふわふわしている。
「……いいの?」
「くれてやると言ったんだ。受け取れ」
無表情にそう言うヴァシリーとコートを私は交互に見る。
(でも、無碍にするのも良くない……それに、気になる)
着心地が気になって袖を通すと、とても心地が良かった。体温が外に逃げないから、すぐに温もりを感じるようになる。
「気に入ったようだな?」
「うん!とても!ありがとう、ヴァシリー」
私の反応に気を良くしたのか、ヴァシリーは満足げに笑うと私の頭をくしゃりと撫でる。
「お前はそうやって俺の与えるものに笑って受け取れば良い」
「なら、その分あなたの為に役に立ってみせる。多分、物よりもあなたはそっちの方が喜んでくれるでしょ?」
「はは!よく知っていたな。ミル」
「十年も一緒にいるから。それくらいは」
「そうか。だが、それでこそ俺の教え子だ」
機嫌良さそうに笑うヴァシリーに私も笑い返す。
普通の師弟と言うには少し歪かもしれないけど、少なくとも私は彼のことを師として慕っている。
いつかあなたの隣で戦えるよう、頑張るよ。
あなたはやっぱり私にとっての光。
少し肌寒くなって
クローゼットの奥から取り出した
ちょっと大きめサイズのチェック柄シャツ
タイトより 少しだけ緩めに
黒スキニージーンズにTimberlandのブーツ
仕上げに黒ニット帽
君が好きだったコーディネート。
そういえば
去年の今頃 君と最後に会った日も
このチェック柄のシャツ着てたっけ…
君を またね って抱きしめて見送った
あれが2人の最後に日になったけど
今なにしてるかな…
微かに残ってる
君の香水の匂いが
終わった 淡い恋の栞をゆらした。
- Your scent... -
衣替え╱10月22日 日曜日
そろそろ衣替え。
制服移行期間も終わり、冬服の時期になる。
今年も貴方のブレザー姿が見られるんだね。
私は一年のうちほとんどを長袖長ズボンのジャージ姿で過ごしてるけど、貴方は冬にしか上下着ないよね。
実は楽しみにしてるんだよ。
正直、冬服って着るのに時間かかるから好きじゃないんだけど、貴方の冬服を見られるなら悪くないかも。
小学校では毎日見てた私服も、中学に入ってからはなかなか見れなくて。
今年は見れたらいいなぁ。
"衣替えだから"って理由で、貴方から誘ってくれないかなぁ…
そうしたら、私はどこへだって行くのに。