『衣替え』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どれだけこねくり回しても目頭は溶けないで
ふゆのゆめをみた 寒くて、臆病に横たわる心臓の
鼓動が、寝息が、甲高く鳴る叫び声が 全部冬、
全部いつもと変わらないから 嫌いな冬
左耳から聞こえてくる ひぐらし 虫けらみたいに装って
僕、隣町 フェードアウトしたうつつ 。
消えたい塊の灯火が消えて 心がねじけたの
殻にこもった亀 何も言えなくなった
何も悪いことをしていないよう、
謂れのないみみず そんな塊 外にいる虫、蛙に挨拶をした事があるのかと 目がどうしてか 湯船にぷかぷかと浮いているの それもまた 何も言えないんでしょう
衣替え
夏服と冬服を入れ替えるように、自分が被っている何かを着替えることはできないだろうか。
半年毎に、自分も真新しくできないものだろうか。
そんな馬鹿げたことを考えていたら、隣を歩いていた彼が、上着を私に着せ掛けながら、笑う。
「まだ、衣替えしてないの?」
こうして笑いかけてほしかったからだ。
とは口にしないで、私は上着に残った彼の温もりを感じている。
秋の服は好きだ。厚着できるから、組み合わせでオシャレができる。落ち着いた暖色が映えるから、私の好きな色に包まれて過ごせる。夏の終わり頃になると、毎年長袖を下ろしたくてウズウズしてる。
だけど、好きだからこそ時々考えてしまう。
(私の身長があと5cm高かったら、この服たちももっとちゃんと着こなせるんだろうな)
(私なんかがこんな服着ても浮いてしまうよな)
自分のことを特別かわいいとも思わないし、クール系だとも思ってない。お洒落もメイクも好きだけど、ダイエットするとかファッションの勉強をするとかではない。私はいつも中途半端。そんな私がいい服を着たとして、写真のモデルのようになれるわけがない。
秋は好きだ。こんな中途半端な私でも、受け入れてくれる気がするから。
衣替え
夏が始まって衣替え。
冬が近づいて衣替え。
毎年恒例の、衣替え。
衣替えをする度に、また新しい季節が来たな、と思う。
あと何回、衣替えをするのだろうか?
衣替え
衣替えって意識
したことないの…
さむくても…
あつくても…
おなじ…
変わらない…
へんなの…
今日、久しぶりに衣替えをした。寝ていたら、誰かが近くを歩いている気配がした。起きると目の前には、泥棒が入っていて走って包丁を取りに行った。バレてなかった。慌てて刺しに行った壁は真っ白だったから。
(最初から呼んでください。)
くる、とまわったら、コートの端が浮かんだ。
「素敵でしょ?お気に入りなの」
鏡は何も答えてはくれない。答えたら怖いから別に答えてもらわなくていい。鏡はひとりごとを言うのに最適な相手なのだ。なくなったら困る。
「素敵だね」
不躾な声が右耳に入ってくる
「…居たのね」
「うん。衣替え?こっちじゃ、今日結構暑いのに…早くなぁい?」
不躾で、不愉快で、ユーモアの一つだってない声は華麗に無視してブーツを履く。
「じゃあね」
「えぇ?ちょっと待ってよ。来たばっかなんだ、ね、久しぶりなんだし話そうよ」
開いたドアを閉じながら、不躾な声の主ににっこりと笑う。
「いやよ」
「…つれないね、君って」
#14 ベットから起き上がる朝。
いつものように目覚めている朝は、本当は当たり前のことではない。当たり前だと思っている事こそ、特別だということに世の中のほとんどの人々は気づいていないのだろう。
今日は、休みだ。
最近は毎日忙しく、オフの日なんてなかった。
やっと休みだし、どこかに出かけようと、服を選ぶ。
そろそろ、衣替えもしないとなぁ。
そう思いながら、鏡の前で服をあわせていた。
選び終わると、服を脱ぐ。
いつも必ずあの傷を見ないといけない。
何気なく、着替えるときは、時々、手が止まる。
目を背けたくて思い出さないようにしているのに。
ため息をついて、すぐに手を動かした。
「今日は、ありのまんまの自分で楽しもう」一人呟いた。
___衣替え
お題 衣替え
衣替えの季節が来て棚を開けると
あなたが最後にくれたコートが見つかった
未だに捨てられないまま
いつの間にか二年が経ち
想い出も薄れていく
今もたまに想うけど
好きだったのは愛してた頃のあなた
衣替え?
転職って衣替えが
1番したいかも(*^-^*)
人っていつか死ぬって
分かってたんです。わかってるふりをしていたのかも知れません。
少し前、私の大切な人が亡くなりました。
あの日からもう、2ヶ月は経ちます。
2ヶ月過ぎてやっと、亡くなってしまったんだなって
実感してます。
まだ、涙は沢山出てきます。
人が本当に死ぬのは、忘れ去られた時
なんて言葉をよく聞きます。
私は思います。
忘れることなんて、出来ないと。
そして
忘れないから、絶対忘れることなんてないから
もう1回会わせてほしいって。
沢山のありがとうを目を見て、もう一度言わせて欲しいって。
毎日ちゃんと生きていたら
夢に出てきてくれますか_?
きっと夢に出てきてくれるよね。
明日も、頑張って生きるから見ててね
「最近寒くなってきたよね。」
「ね〜」
なんて普通の会話をしていた。
空は青いのに、寒い。震えが止まらない。
「上着欲しい〜」
「もう今日は帰ろう。寒いし」
「うん。ばいばーい」
家に帰るとお母さんが料理をしていた。
「最近寒くなってきたでしょ?今日はシチューにしてみたんだけど、味見してみる?」
いい香りがふわりと鼻をとおりすぎた。
「いい匂い〜。味見する」
温かさと旨みがいい感じにマッチして美味しかった。
「美味し〜!」
「良かった〜。あ、そろそろ衣替えの季節じゃない?」
「そうだよね。さっきも友達と早く帰ろって言って帰ってきた。」
「じゃあ明日から長袖にしましょうか。」
「さんせーい!」
翌日
鳥のさえずりが聞こえた。
「ん〜…ふわぁーあ…朝だ。あ、長袖用意してある…」
「あら、起きた?おはよう。朝ごはんできてるわよ。」
「おはよー。すぐ行く〜。」
(布団から出たくないなぁ…冬の始まりがこんな寒いだなんて…。)
「やっぱ今日朝ごはんいらない!一日中寝とく!」
「はあっ?!体に悪いわよ?早く起きなさい!ほら!起きろ!」
布団をぺらりとめくられる。
「ちょっとお母さんやめてよ〜…もうちょっと暖まりたいのに…!」
「朝ごはん食べたらまた寝ていいから…。」
「じゃあ食べる。それかこっちに持ってきて。」
「無理よ。」
「はい…」
やっぱり布団から出ると寒い。足と耳が冷たくなるのを感じる。
「ひいい!寒い…」
ブルブルと震えながらもイスに座り、朝食を黙々と食べ始める。
今日も明日も寒いから、衣替えしよ?
お題 衣替え
「久しぶり」
そう言って君は手を振ってくれる。そして君との再会を喜ぶ。突然寒くなったものだから、着る服を探すのに戸惑って少しだけ集合時間に遅れてしまったのだ。
君は早くも秋色を散りばめた服装だった。
街だって、すっかりハロウィンに向けて彩られている。最近まで夏だったのに。
夏の終わりは何度も何度も過ごしたはずなのに、毎年終わってしまうと寂しさが残る。長い夏休み、賑わう夏祭り、あのときの花火の音や、君と話したこと。何もかもが、毎年積み重なって、突然に寒くなる夕暮れ時に全て流れ込んでくる。
だから寂しいんだろうな。
君は僕に笑いかけてくれる。無垢な瞳で。
僕だけがこんなにも、あの夏を引き摺っているのだろうか。
僕もしよう。衣替え――――
『ホントノハナシ』
僕は衣替えをしません
おかしいと思うでしょう
衣替えをしないなんてへんでしょう
いい加減変えろと
暑さや寒さで死んでしまうぞと
何度も何度も家族は季節の変わり目に言いました
おかしいと思うでしょう
なぜ変えないのだと思ったでしょう
だけどもう
自分自身どうでも良くなったんです
暑さや寒さを感じてるときが
唯一生きてると感じるから
自分の体をぞんざいに扱っているとわかっていても
唯一生きてると感じるから
ただそれだけなんです
次第に寒くなってきましたね。
夏眠していた冬服が顔を覗き……それまで活動していた夏服は冬眠を始めます。
私は衣替えをするのが下手なので服たちが自分で動いてくれたらいいなと夢見ています。
#衣替え
衣替え
苦手です、衣替え。
自分ひとりの分でも上手くいかないのに、以前は子どもたちのもあって
苦戦しました。
夫は自分でできる人。助かります。
片付け、性別は関係ないようです。
当たり前ですね!
上手にはならないので、
楽しみながらの作業にしたいと思います。
『衣替え』
追い立てられるように
季節に
箱を開けると
ファッションショー
忘れてる服にわくわく
着替えては鏡をみつめ
タンスにつめていく
冬が来るよ
唇の内側で留めておいたまま、持て余したの重すぎる呪い
ほら、口の端にくっついたままのホイップクリームみたいな
隠しきれないくせに気づいてもらえない好意、重いくせに身軽なフルーツサンドさながら
寝穢い熱が誘う、いまでも人生の重心は君でできていること、勘づいてはいるけど
「三木、似合ってるね。」
彼が言った言葉。8月にデートで言われた。
「えへへ…ありがとっ。」
「三木?その服、どこで買ったの?今度僕も行きたい」
彼が言った言葉。12月にデートで言われた。
私の衣替えの楽しみ。彼に褒められること。
「三木…。似合ってるね。」
彼の瞳には、ウエディングドレスを着た私。
「龍樹だって、似合ってるよ。」
私の瞳にはきっと、タキシードを着た彼が映ってる。
長そで 半袖
衣替えの季節の女学生は
眩しいね