「最近寒くなってきたよね。」
「ね〜」
なんて普通の会話をしていた。
空は青いのに、寒い。震えが止まらない。
「上着欲しい〜」
「もう今日は帰ろう。寒いし」
「うん。ばいばーい」
家に帰るとお母さんが料理をしていた。
「最近寒くなってきたでしょ?今日はシチューにしてみたんだけど、味見してみる?」
いい香りがふわりと鼻をとおりすぎた。
「いい匂い〜。味見する」
温かさと旨みがいい感じにマッチして美味しかった。
「美味し〜!」
「良かった〜。あ、そろそろ衣替えの季節じゃない?」
「そうだよね。さっきも友達と早く帰ろって言って帰ってきた。」
「じゃあ明日から長袖にしましょうか。」
「さんせーい!」
翌日
鳥のさえずりが聞こえた。
「ん〜…ふわぁーあ…朝だ。あ、長袖用意してある…」
「あら、起きた?おはよう。朝ごはんできてるわよ。」
「おはよー。すぐ行く〜。」
(布団から出たくないなぁ…冬の始まりがこんな寒いだなんて…。)
「やっぱ今日朝ごはんいらない!一日中寝とく!」
「はあっ?!体に悪いわよ?早く起きなさい!ほら!起きろ!」
布団をぺらりとめくられる。
「ちょっとお母さんやめてよ〜…もうちょっと暖まりたいのに…!」
「朝ごはん食べたらまた寝ていいから…。」
「じゃあ食べる。それかこっちに持ってきて。」
「無理よ。」
「はい…」
やっぱり布団から出ると寒い。足と耳が冷たくなるのを感じる。
「ひいい!寒い…」
ブルブルと震えながらもイスに座り、朝食を黙々と食べ始める。
今日も明日も寒いから、衣替えしよ?
お題 衣替え
10/22/2022, 10:24:20 AM