『街へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
未曾有のウイルスが蔓延して、
私達の生活は一変した。
外出自粛を余儀なくされて、
人は街からいなくなった。
ニュースで見る街並みは異様だった。
仕事に学校、買い物さえも、
どうしても外出しなければ
いけない人達を、
時間短縮の営業に追い込まれた店舗を、
いわゆる「自粛警察」といわれる輩が
非難して、本物の警察が出動した。
そんな風に街は変わった。
今は、行動規制も無くなり、
街は、元の姿に戻って来ている。
駅前も商店街も観光地も、
これまでの時間を取り戻すかのように、
活気にあふれている。
未だ終息のきざしが見えない世の中でも、
人は、街に戻りたいんだ。
「街に出よう!」
何も気にせず出かけられるようになる事、
心から、願っている。
「街へ」
素直、そう言われたかったのかもしれない。母は二言目には「母さんは素直だから」「私はばか正直だから」と言う。その度に「貴方と違って」という枕詞が透けてみえる気がする。
街へ
「魅惑」
夜空の星よりも
手に届く星を求め
憧れの街へ揺られる
きらびやかな
ライトに彩られた
規則的な石だたみを
かかとを鳴らして
くるくる歩く
ロウソクを溶かすような
ギターのリズムに合わせて
切り揃えられたての
髪の毛が跳ねる
魅惑的な場所に
行くのは
とっても恐ろしい
こころときめくのは
いっしゅん
そのうちに
帰りたくない
という欲望と
たたかわなくては
ならない
自分を騙して生きている
自分に出会ってしまうのが
怖いのだ
#街へ
「やさしくつよく」
はじめに
優しくありたい、
が先にあった
人に対して
生き物に対して
自分から出る
言葉も
行いも
みんな愛から
生まれればいいと
優しくあることを
信条としていた
わたしに
ある先生が
声をかけた
いつも、みんなに
優しくいるのは
しんどいでしょう
どんな状況でも
一筋の光となるような
優しさを
持ち続けるためには
優しさよりも
もっと
強さが必要なんだよと
いま
強くなりたい
地中ふかく根を張る強さ
まわりを枝で包み
葉をつけて
木影でやすむ
あなたの木漏れ日になる
#優しさ
『街へ』
今日は久しぶりの街へデートに来た。
特に目的も決めず、ウィンドウショッピング。
新しく見つけたお店に突撃しよう!ということだけ決めて、街を歩いていたら、おいしそうなドリンクのお店に遭遇。期間限定の出店らしい。
早速、彼と別々のドリンクを注文して味見する。
「あま~い!」
「こっちは酸っぱい。」
「えー、飲ませて!」
と、ドリンクを交換。二人居れば二度おいしい。
「でもおいしい。クリーム混ぜると甘酸っぱくなるね。」
「どれどれ。」
おいしくて顔が綻ぶ。新鮮な味に出会えて嬉しい。
「ねー、あっちは?なんか美味しそう!」
なんだかんだで食べ歩きになってしまった。あとで体重見るのこわいな~。
「これは食べなきゃな。」
「ん~!お肉おいしい!」
彼と居ると楽しい。何でも一緒に受け入れてくれて、楽しんでくれる。こだわり強すぎる人だと一緒に楽しめないから、こうやって何でもウェルカムな人の方がいいな。
街には沢山の新鮮な出会いがあって面白い。たまに目的もなく歩いてみるのもいい。
今日はお腹いっぱいの楽しいデートになった。
山と海に面した自然の恵みが豊富な地元を離れたのは、19際になろうかという時分だった。生まれた頃からこの小さな海の町で育った。田舎とまではいかないまでも、街というには小さすぎる。そんな町で幼い頃から沢山の友人や師に恵まれ、数え切れないほどの思い出を育んだ。そりゃあ私だって人間だ。誰かを疎ましく思ったり、憎んだりしたことだってあった。
小学2年生の頃。時期こそ覚えていないが、道徳かなにかの授業をしていた。みんなで机を丸く並べて、ディスカッションのようなことをしていたのかもしれない。誰かに名を呼ばれたら中心に置いてある机の前に立って、テーマに沿って自分の思いや考えを発言する。クラスの全員が発言するよう、時折、まだ発言をしていない児童に先生から名を呼ぶ声が挙がっていた。物心ついた頃から話すことが大好きな私は、誰よりも早く自分の想いを語っていたと思う。子供の話すことなので、もちろん支離滅裂だったと思う。けれど、クラスのみんなや先生は大きな拍手と嬉しい感想を返してくれた。
彼に興味を持った。否、正確に言えば彼を初めて認識したのはそんな授業中のこと。一際、身長の低い男の子が名を呼ばれて中央の机に向かったのだが、その動きも一際ゆったりとしていた。名は「シュンスケ」くん。クラスでも身長の低かった私よりもシュンスケくんは更に低かったんだ。そんな彼がクラスにいたことも知らなかったのは、授業が終われば無邪気に駆け回る子供だったからであろう。そんな私も、彼のことが気になって仕方がなくなっていた。どんな子なんだろう。何をして遊んでいるんだろう。好きなものはなんだろうと色んなことを考えた。が、考えるよりも動くことの方が早かったかもしれない。彼に声をかけていた。確か一言目は「ねぇねぇ。なんしょん?いっしょに遊ぼうや」だった筈だ。「筈だ」と言ったのには理由がある。私は人見知りをしないので誰にでも簡単に話しかけていくような子供だった。それこそ大人にも躊躇なく。
シュンスケくんと友達になってから、毎日のように彼の家へ遊びに行っていた。彼や彼のお兄ちゃん、お兄ちゃんの友達やその友達の兄弟。大所帯で毎日騒いで「スーパーファミコン」で遊んでいた。笑顔と笑い声で溢れ、それはとても楽しい時間を毎日毎日。シュンスケくんにはイタズラもしたんだ。彼がトイレに行けば、そっと忍び足で近づいて施錠されていない扉を思いっきり開け放つ。すると彼は一瞬驚いた顔をするが、直ぐに満面の笑顔で「もー!しめて!」と怒る。悪いとは思っていてもなにぶん年端も行かぬ子供、また直ぐに同じことをするんだ。
そうか。思い出した。彼と出会った道徳の授業、あれは春だ。二年生になってすぐに道徳の授業。将来の夢や目標をテーマにして、併せて自己紹介をしたんだ。それで彼のことを知って興味を持った。何故ここで、こんな大事なことを思い出したのか。それは私にとって、この先いつまでもずっと忘れることが出来ない出来事が記憶を曖昧にしているからだ。とても切なくて悲しい、胸が張り裂けるような辛い出来事だった。
彼と出会った道徳の授業から、夏休みまではあっという間だった。毎日重い瞼をこじ開け、眠い目をこすりながら登校した。授業は楽しかったし、小休憩や大休憩には友人たちと沢山お喋りをした。昼休憩には、美味しいご飯をみんなと一緒に笑顔で頬張った。夏休みまであっという間に感じたのは、そんな毎日を送っていたからだろう。夏休み中は、宿題や友達との約束で忙しなかった。50円玉を握りしめて市民プールに急いでは、兄弟や友人たちとじゃれあって、沢山泳いだ。シュンスケくんと遊ばなかったのは、夏休み前に風邪をこじらせて休んでいたからだった。いつ治るか分からないし、治っていても遊びに行っていいのかわからなかった。あんなに非常識なくらい、毎日遊びに行っては騒いでいたのにどうしていいのかわからなかったんだ。「シュンスケくん、風邪が治ったらまた一緒に遊ぼうね」そんな内容の手紙を書いた。長くはないが、彼を心配して筆を走らせた。大事に手に持って彼の家に届けに行ったが、郵便ポストがどこにあるか分からなくて窓や玄関に挟めないかと試してみたものの、無理だった。それで諦めて帰ったんだ。彼に会えなくて寂しくて泣きながら帰った。
夏休みが終わった。みんな思い思いに学校へ足を運ぶ中、私はシュンスケくんのことだけを考えていた。風邪は治っただろうか、元気になったのだろうか。はやる気持ちと不安の両方を胸に抱え宿題で重くなったランドセルを背負って歩いた。校門を過ぎて校舎が見えて気持ちを抑えられなくなった私は、シュンスケくんに早く会いたくて教室までなりふり構わず走った。
とうとう彼に会えなかった。教室に飛び込んだ私の目に映ったのは、彼の机に添えられた花瓶だった。教室に入ってきた先生が挨拶を早々に、「みんなに大事なお話があります」と言った。先生は何を話すのだろう。彼の机に花瓶があるのは何故だろう。なぜ彼はいないのだろうと、考えをめぐらしていた私の耳に先生の言葉が飛び込んできた。「シュンスケくんは、ご病気で夏休み中にお亡くなりになりました」と震える声が教室の喧騒を吹き飛ばした。ずっと病気と闘っていたという。苦しいのに、痛いのにいつも笑顔でいた彼は兄弟や友人には一切、そんな苦しそうな姿を見せなかった後になって聞かされた。「楽しく遊んでいたいから、心配をかけたくないから」と彼なりの精一杯の思いやりと強がりだったそうだ。
今は同級生や友人とは縁が離れてしまった。それでも彼、「シュンスケ」くんのことだけはいつまでも色褪せない記憶として胸に焼き付いている。19歳になる前に地元を離れ、遠く宮城は仙台にひとり移住をした。地元が嫌になったとか、嫌いだからとかそんなことではない。もっと広い視野で世の中を見てみたかったから。新しい自分に出会いたかったからだ。
今私は新しい自分になって大きな街「杜の都 仙台」で彼のことを思い出して冬の澄んだ空を眺めている。いつまでも彼と過ごした時間は忘れることはないだろう。彼の笑顔を忘れることは無いだろう。
ネオン輝く宮城の大きな街へ、白い息を吐きながら改めて彼を強く想う。
彼はいつも私の記憶の中で、永遠に。
#街へ
久しぶりにこの街に帰って来た。若い頃に嫌いで仕方無かったこの街も今では、とても綺麗に見える。
本当に昔は、この街が嫌いで堪らなかった。陰気臭くそれでいて疎外的何か新しい事をすると直ぐに批判が飛んでくる。当時の私から見た街の印象はある時を境に時間が止まったのではないかと疑ってしまう程のものだった。
高校を卒業後は嫌いな街を出るために敢えて違う街の大学に進学した。その時の気分はとても良かった事を今でも覚えている。
しかし、時が立つほどに次はその街の嫌な部分が目に映る。
そこから、大学を卒業すると、直ぐに別の街に移った。
今度こそ大丈夫だと思った。だが、そんなことは無かった。
また、直ぐに次の街に移った。それな事を何回も繰り返す内に疲れていた。
今思えば私は、自分の住みやすい理想の街を探す事に執着していたらしい。とんでもない、馬鹿者で合った。
そして今に至る。
嫌いだった街は、好きな街へと変わっていた。
それは、私が変わったのかも知れないし街が変わったのかも知れない。
だが、今はそんな事はどうでもいい。
私は、今、この街で幸せなのだから。
「街へ」
僕の住んでいた街は
大きな神社があった
古い、由緒ある神社
神社の近くの公園で
子どもの頃はよく遊んで
たまに幼なじみとケンカしてたなぁ
今ではもう
思い出すことが難しいけど
あぁ、戻りたいな
この戦地から
街へ
街へ
ベッドの上で目を覚ます
窓の外は少しだけ明るい
どうやら寝坊せずに済んだようだ
置きあがりベッドから降りる
床が氷のように冷たい
暖かな布団のなかに戻りたくなる誘惑に耐えながらキッチンへと向かう
寝室よりも一段と寒い
冷蔵庫を開け中を覗く
卵はあと3つ使いきってしまおう
ハムものせて
昨日の晩御飯の残りのスープとサラダをつけよう
パンは昨日買ってきたばかりだから十分にある
あの人はパンとコーヒーだけでいいとはいうが
用意さえしてしまえば食べてくれる
さてさっさと用意してあの人を起こしにいかないと
どうせ昨日も夜遅くまで作業してただろうから
ほっといたら昼過ぎまで寝ているだろう
それはダメだ
だって街に行こうと誘ってきたのはあの人なんだから
起きたら行こうかと言ってたが
起こすなとは言われていない
忙しいあの人が一日中一緒にいてくれるというのなら朝から出掛けたい
俺の可愛らしい我が儘をあの人はグチグチいいながらも聞いてくれるだろう
さあ、一日が始まる
今日はあの人と街へ一緒に出掛ける日だ
絶対にいい日になる
【おでかけ】
街で生まれて
街で生きてく
たぶんこれからも
街で生きてく
2023/01/28 今日のお題:街へ
皆さんが街と聞いてイメージするのは何でしょうか。
おしゃれな街?夜景がきれいな街?それとも....
朝起きる。
顔を洗う。
朝食をとる。
君が側に居てくれたらなって思う。
クローゼットを開ける。
お気に入りのブラウスとスカート。
燃えるような色の赤のリップを塗れば
『街へ行く私』が完成する。
お気に入りのブーツを履く。
紐を縛る。
ガチャリ、とドアを開ける。
そして誰も居ない家に、
「行ってきます。」
街へ行く私。
読んでくれてありがとうっっっ!
最近いいねが30超えたから嬉しい…!!
毎日好きな人に会えるって、とっても幸せだよね!
早く月曜日になれ....
っていうことで恋人が居なくなっても外の世界へ戦いに行く強い女性の朝を書いてみました!
またね!
この橋を渡れば、新生活が始まる。
背中に夕日を浴びながら、テクテクと歩いていく。
この川を渡ってみたくて、ひとつ手前の駅で降りた。
オレンジ色に反射しているビルディングたちを遠くに眺め、立ち止まった。
橋の真ん中辺りで、大きく息を吸い込む。
桜の香りと排気ガスの臭いが入り交じっていた。
息を吐き出しながら、顔がほころんだ。
再び歩き出す。
さっきよりも大きな歩幅で。
橋の終点には見えないバリアが張り巡らされている。
負けないように、気負わないように
僕は新しい街へと、一歩踏み出した。
#14 『街へ』
街へ出なくなって3年になる。
コロナで、失業したままだし、
以前のように映画やショッピング、友人とのランチをしなくなったので。
今は小さな町で、
スーパーと病院と美容院へ行くだけ
こんなまま人生が終わるのかなあと思ったりしてる。
街は、生きてる証だったのかもしれない
お題「街へ」
寒波と大雪でここ数日、自宅にこもっていた。
昨日あたりから、日差しが差し込み
路面の雪が溶けたので、図書館に本を返しに街に出かけた。
冬眠中の虫が土の中から這い出すみたいに、
ノロノロと着替え、化粧もどうせマスクだからと
簡略化し、車に乗り込んだ。
最近、ちゃんと生きてないなぁと運転しながら
ふと、思う。
返す本も結局、完読していなかった。
図書館に本を返し、再度、借りることもしなかった。
私は、読書家ではないけど図書館は、好きだ。
四年前に、オープンした真新しい図書館は、
広々として窓が大きくて明るくい。
どこでも読めるようにと、あちらこちらに椅子が配置され居心地が良い。
田舎町の外れに住む私は、
街に買い物に出るとマイ観光スポットと呼んで
必ずこの図書館に立ち寄っていた。
コロナで暫く、閉館を余儀なくされていたが
最近、また出入りできるようになり
嬉しくて、いそいそとまた、通いだした。
私は、人間関係があまり上手じゃないから
人と関わらず、本を手に自由に一人時間を
つぶせる図書館は、ほっとする空間なのだ。
併設されたカフェで一人でワンコインランチも
ささやかな楽しみだ。
春になったら近場の桜の名所巡りしたいなぁなどと考えながら、街の図書館を後にした。
自宅に戻ると我が家の愛猫三匹がエアコンの効いた
暖かいリビングのソファと椅子を占領して
気持ちよさそうに昼寝していた。
あっ、そうか。
椅子をこの三匹にいつも占領されているから、
図書館の「どこでも椅子」が居心地良かったのか。
私の図書館好きは、これだった。
ちょっと苦笑。
でも猫のいる暮らしは、幸せ。
街に出かける時間も幸せ。
そろそろ、日常生活をちゃんとしなくちゃね。
出かけるのが好きで
出かけたくなるようなお店だったらいいなと思って、『おでかけ日和』っていう名前を付けた。売っていたのは、旬の野菜とパクチーとベトナム雑貨。
けど、当然ながらわたしが出かけたくなるような青空の日も店は開けなくてはいけないわけで。いわゆる“おでかけ日和“にわたしはどこにも出かけられないっていうことに、名前をつけたあとで氣付いた。
なんてこった。
店舗を構えるってのは、ずっとそこにいなくちゃいけないわけで、好きなときに好きなところへ行きたいわたしにとっては、自分を束縛する行為をやってしまってたんたんだと後に氣付きましたとさ。
街へ
当てもなく…ただ…
彷徨っているの
さむくて…さむくて…
ふあんで…ふあんで…
まわりは楽しそうな
笑い声が聞こえて…
わたしの心は
冷たく…かなしいの…
街から家路にうつむき
加減でトボトボと…
かなしい…
どうして…
みんなのように
たのしめないのだろう
惨めな気持ち
涙溢れて…
自分を責める…
そのうち…つかれて…
眠ってしまった
ありふれた
街角も
君と
待ち合わせの
約束をした
そのときから
わたしの
特別な場所
# 街へ (21)
『でかける』
自宅を出てまだ3分 シャンプーの香りが陽ざしに溶ける 公園通りですずめが笑う 痩せたケヤキがラジオ体操を始めると 世界は朝で包まれる わたしはそんな世界を歩いてく 毎日毎日同じようで違う包み紙のような日常を
私の夜は暗い
静まり返った闇の中で一人孤独にうずくまる
そんな私に手を差し伸べた少女がいた
「街へ行こう」
つぶやく少女の冷たい手を取り
一緒に歩く夜道の奥に
輝くたくさんの光が見えた
初めて知る夜の景色に私と少女は涙を流す
涙で濡れた景色はぼやけても
美しい街の輝きが消えることは決してなかった
街へ行こう。特に理由はないけれど。
街へ行こう。目的地もまだ決まってないけど。
人混みに揉まれて。
どこかの屋台から漂う匂いに浮き足立って。
買う予定はない服を延々眺めて。
普段は使わない凝った文房具なんかに興味を持っちゃったり。
そんな、何もない、でもかけがえのない時間を味わいたいから。
街へ行こう。
街へ行こう。
……その前にまずは、お布団から出よう。
『街へ』
僕は街に行くのが少し苦手だ
限界集落ともいえるような
山間の静かな田舎に住んでいるせいか
普段から人との接触が少ないこともあって
人混みの中に行くと人酔いしてしまって
気分が悪くなる
人波も上手く歩けない
すぐに疲れて帰りたくなる
結局 目的も果たせず
何しに行ったかわからない
そんなことがよくある
何もない不便な田舎で
たまに自転車でふらふらと
一人でスーパーに行くくらいが丁度いい
こんなだから出会いなんてあるはずない
わかっているが
若い頃のような街への憧れのようなものは
薄れてきているようだ
年齢に関係なく活動的な人もいるが
そこまでの行動力もなくなってきた
とはいえ
このままここで朽ち果てるのも
なんだかなぁ~とも思う
キラキラした夢や希望を胸に
街へと旅立つことに憧れを抱いてた
あの頃にもう一度戻れたら
アイツとの約束も果たせたのかな?
「今からでもまだ間に合うぞ。人生はこっからでも挽回できる」
今ここにアイツがいたら
笑ってそう言うかもしれない
ってか 本当はそう言って
背中を押して欲しいのか?
歳を重ねても
相変わらず僕は迷ってばかりだ