『落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【落下】
ふわりと落ちて
落ちて落ちて
たどり着いた先には
なにがあるの
あなたの求めるものはあるの
あなたの苦しみを消してくれるの
落ちていく落ちていく
なにを失いなにを得られるの
落ちる落ちる
あなたのほしいものは
本当に手に入るの
落ちろ落ちろ
落ちよ落ちよ
その答えなど
あなたは知ることもない
全ては無に
感情も無に
あなたはきっと
いなくなる
アブダクションと言って、地球に旅行に来た者はなぜかUFOで牛を攫わなければならないらしい。よく分からないが、そういう伝統なのだそうだ。
攫う伝統ができているという事はきっと牛という生物は可愛いのだろう。キャトルミューティレーションと言って掻っ攫った家畜の内臓と血液を抜いて外側だけ地球に返すという行為もあるが何だその蛮行は。あまりに品がない。可愛い牛ちゃん(見た事はないが)が可哀想だろ。地球人から野蛮な生物だとか思われちゃうだろ。自分のような高尚な知的生命体はそんな下等生物のような愚かな真似はしない。
あ、ほら見えてきた。なんか白黒してる奴と茶色の奴がいるんだな。色にバリエーションがあるなんてその辺も可愛いじゃないか。1匹に目星をつけてUFOの内部まで吸い上げるための光線を出した。
ゆっくり浮かんで近づいてくる。予想に反して暴れない。意外と大人しいな。ペットにしてもいいかもしれない。何か地球の病気をもってるかもしれないから予防接種を受けさせないといけないのかな。躾は難しいだろうか。それよりも、ママ許してくれるかな。
どんどん近づいてくる。ん?意外と大きい?まぁ多少大きくとも問題は……。
完全に吸い込んだ。でけえ!!!え、大きい!!こんな大きいなんて聞いてない。怖い!!なんかモシャモシャ咀嚼してるの何!?草!?吸い上げられてる間ずっと噛んでたの!?
地球人(成体)の3分の1程度の大きさの我々にとって牛という生き物はとんでもなく大きかった。こんなのに暴れられたらひとたまりもない。抱っこしたかったのに。あ、でもつぶらな瞳は可愛いかもしれない。でもやっぱり怖い。
離れた所から少し観察するが、すごく大人しい。それにしても、攫ってどうするんだ。別に肉を食う訳でもなし。戦利品という事か?それ以上に牛の内臓やらを抜いた奴らは何を考えてるんだ。何がしたかったんだ。実物を目の前にしても先人の行動が理解できない。サイコパスか。地球への旅行が規制されたらどうするつもりだ愚か者どもめ。
誘拐までできなければアブダクションにはならないのだが、別に遂行できずとも罰則等はないので人間に発見されないギリギリの位置までUFOの高度を下げ、牛にパラシュートをつけてゆっくり落下させた。パラシュートをつける時にンモォ〜と鳴くもんだから恐ろしくてたまらなかった。あんなのんびりした生き物だ、のんびりしたあの鳴き声もきっと威嚇だったのかもしれない。
無事に地面に到着したらしい。何事もなかったかのように足元の草を食べ始めた。地球の草はそんなに美味いのか。
土産は無くなったがそろそろ帰ろう。次は押入れの奥で埃をかぶっている生物を小型化できる装置を持ってこようと思う。一応初めての星だし要るかなぁ?とは思ったが、荷物が多くなるのが嫌で結局置いてきたのが悔やまれる。
草を食み続ける牛にベスと名付け名残惜しそうにしばらく眺めた後、UFOは地球を後にした。
私の心が落下する。
男友達なんか無理なんだ…
普通の男友達が欲しいな…
なんて望んだらダメだよ。
私ってめんどくさいのかな…?
とてつもなく高い場所から下に落ちたら、地面に到達した時の自分はどうなるだろうか。
自殺願望がある訳ではないのだが、こうして高い場所から下を見下ろす度にふと考える。
高所恐怖症でも高所平気症でもない(と思う)が、高い場所から遥か下を見た時の、身体中を巡るなんとも言えないゾクゾク感が大好きだ。
何かいけないことをしてしまっているような背徳感と、少なからず命の危険がある事を本能的に感じているような恐怖。
そして、それらより多少上回る好奇心。
もちろん実際にやったら死んでしまう。
だからこそ、遊園地等にあるフリーフォールや渓谷にあるバンジージャンプが好きなのだ。
あれらは擬似的に落下体験ができるし、事故がない限りは死なないから。
「なるほど。だからキミは飛び降りが好きなのか。」
話終わると、隣に座っていた男はそう言って納得するように頷いた。
『言い方が悪いなあ!だから自殺願望はないって言ったのに。飛び降りが好きというより、あの浮遊感とか重力を感じられるのが好きなんだよ。』
「だからそれを飛び降りというんじゃ…………ああ分かった分かった、ごめんて。私が悪かったよ。」
不機嫌なのが顔に出ていたのだろう。彼は苦笑いしながら謝った。悪気がないのは知っているから、こちらもそれ以上文句は言わない。
それにそろそろ始めたいし。
腕を頭の上で伸ばしたり、腰を捻ったりするのを見ていた彼が「お、やるのか?」と楽しげに聞いてくる。
『そりゃやるでしょ。何のためにこんなとこまで来たと思ってるのさ』
「あはは、確かに愚問だったね」
そんな会話をしながら、1歩ずつ足を踏み出す。
下から吹き上げてくる強いビル風が気持ちいい。
ここはどんな景色を、感覚を味わえるんだろう。
『じゃあちょっと行ってくる』
「はいはい、今日も楽しいといいね」
『地上50階建てだよ?絶対面白いに決まってるさ!』
そう笑いながら空へ1歩踏み出し、今日もまたスリルを楽しむことにした。
「そりゃ自殺願望はないだろうね。今のキミなら、どんな場所でも、どんな高さからでも、いくらでも落下してスリルを楽しめるだろうさ。まったくキミみたいな人は初めてだよ。
死んでからもまだまだ色んな高さから飛び降りて、一番楽しい高さのを見付けたいなんて言うとはね!」
#落下(2024/06/18/Tue)
らくだのコブに何が入ってるか知ってるかい?
うーん 水が入ってるって聞いた気がする
つくり話だと思わない?
でもさ、砂漠で水があったらいいかなって
かくにんしようかな Google先生に
やだ 負けた気がするもん
図書館行こうよ 本で確かめる
こんなところが良いなと思う
恋に落ちた時の思い出
浮遊を感じるのか
死を感じるのか
気絶するのか
もし高いところから落ちたらその時自分は何を思い浮かべるだろう、
石は落ちる。鳥も落ちる。
空は落ちる。地も落ちる。
星は落ちる。人も落ちる。
愛は落ちる。夢も落ちる。
優しさは落ちる。包む両手も落ちる。
全てのものが落ちて
受けとめ合う。
そして僕たちをつなぐ。
「落下」
落ちた と思った。
足元が崩れて落下していくような、急にふわりと無重力になったような、そんな感覚だ。
不快感はない。ただ今まで経験のないことだったので怖かった。
怖い?ちょっと違う。不安?それも違うような。
ただ知りもしないこの感覚は、ほんのり暖かくて、ふわふわして、なんとも形容しがたい。
「あ〜マジか。。」
これが噂の。まさか自分が??
女らしいなんて言葉とは程遠い、男勝りだなんだと言われて16年。
あたしは今日、
どうやら
初めて
恋とやらに落ちたらしい。
「どうするんだよこんなもの。。」
頭を抱えてしゃがみ込んだ。
吐き出した言葉は誰にも届かず静かに空気にとけていった。
落下、が今日のテーマだ。子供の頃、高いところから飛び降りるのが好きだった。これくらいならなんとか着地できるかな、というぎりぎりの高さから、思い切ってピョンっと跳ぶと、一瞬ふわっと無重力になって、それからズンッと着地の衝撃がくる。うまく着地できると、自分の体が強くなったように感じた。子供がこういうスリルを好むのは、自分の運動能力を鍛えるための本能的な行動なのかもしれない。今では私は、踏み台や階段から跳びたがる2歳児に「ピョンしない! そーっとおりる!」と叫ぶ親の立場になっているけれど、跳びたい気持ちはよく分かる。
《落下》
人間は落下を恐れているらしい。
今ある地位からの転落。株価の下落。業績の悪化。物理的な意味以外でもこのように落下はたくさん存在する。だが落下は人生に必ず付き纏ってくる。特に精神的に。
あなたは『落下』をどう対処する?
それとも一緒に落ちる?
雲が落ちる
滝のように
光が少しだけ透けた
穴の中に緩衝材として
俺の中に緩和剤として
入ってきてくれればいいのに
落下
うっかり、みたいなね。よくあるんですよ。あの子も。まぁ僕なんかにもすぐに、ごめんごめん!って言ってくれるあたりは可愛いなって思いますけど。さすがに僕も許してやれない時もあるというか。何回か脅したりしたんですけどね。そんなに雑に扱われたら亀裂入っちゃってもう戻んなくなっても知らないぞって。まぁ僕ら片時も離れないんだから仕方ないっちゃ仕方ないか。日中も家でもなんなら寝る時も一緒だしな。たまのうっかりくらい許してやらないと。愛想つかされちゃったらいやだし。でも最近ちょっと僕の調子がおかしくて。すぐに体力無くなったり、目の前が真っ暗になったり、頭痛なんかもしちゃって、あの子と過ごせる時間ももうちょっとなのかなぁ。
、、、え?体がダメんなっても脳みそだけを入れ替えて生き続ける方法があるらしい??!君との記憶(メモリー)が消えないなら、、、
『ゴトッ』
「こんにちは」
【落下】
ただ今、高さ50メートルの位置におります。
地面がとても遠く、地上の喧騒からも離れております。風が構造物に当たる音が聞こえております。
で、私が乗っておりますシート。落下いたします。
自慢の超高速タイピングで入力しておりますが、そろそろ落ちそうです。
係員にバレてはいけないので、スマホはジャケットの内ポケットに押し込んでから、飛び出ないように握りしめておきますね。
ではまた。
…………
書きたくなったら書く。それが私の仕様だった。
書きたいという衝動の種類は、詩から、小説、エッセイ、評論まで多種多様だった。
学生時代の私は、講義中、部活中、葬儀中、食事中、移動中、あらゆる最中に衝動に襲われては、その衝動の言いなりになってきた。
食事中、家族に注意されたし、移動中にもスマホをポチポチしていたので、よく轢かれそうになった。
いやはや。トラックが私を引き摺って泣き叫ぶことにならなくて良かった。身体が軋んで血飛沫が舞う姿なんて見たくないよね。
ついに社会人になった。会社に入っても作品を執筆していた。それも社内で。それも「就業中」に。私は書きたくなれば書いてしまう仕様なのだから仕様がないと、心の奥底では思っていた。
ちなみに書いていた作品は、先輩が超絶イケメンで優しい男だけど、心の内では様々な葛藤を抱えていたらどうしようという趣旨の作品である。
それが上司にバレた。さらに、私の仕様はどうしようもないほど理解されない。そのまま改善することができず、私は退職することになった。
もう無理。もう全て忘れたい。
そんな気分を一新すべく私は、遊園地を訪れた。
スリル満点の落下系アトラクションが良いなぁと思って、フリーフォールへ足を運ぶ。平日の昼は空いていて、すぐに乗ることができた。
シートに座って少し待っていると動き始めた。ギューンと機械音が聞こえて、どんどんと高度が上がっていく。
が、同時に衝動が急激に高まってきたのである。
私は隠していたスマホを取り出して書き始めた。
【落下】
突然翼を失い
けたたましく落下した
勢いが凄すぎて
もといた所には
まだ残像が残ってる
トムとジェリーみたい
幸い失った翼がクッションになってくれて
大事には至らなかった
動けそうだ
残像が残ってるうちに
何食わぬ顔して
もといた場所に戻れるか
先に残像も落下してしまうか
きっとここが勝負所
落下
・・・痛い。
何がどうなった?
なぜ私はここでバラバラに砕けている?
そうだ。落ちたんだ。
あの11階の窓から。
私は少し重く頑丈につくられていてね、
表面も触り心地が良いと評判でサラサラなんだ。
この長所で君を守るんだ。
君が生きている間は私が支えてあげるって、
そう決めていたんだ。
私の短所はね、君のことしか考えてこなかったせいか、
衝撃に弱いんだ。
ごめんね、ずっと一緒に居られなくて。
ところで、なぜここに居るんでしたっけ。
「罪悪感は最初だけ」
どんな汚い手を使ってもいい。
ほんの僅かな罪悪感を抱くだけで、貴女を手に入れられるのなら。
初めは、そう思っていた。
消えていく罪悪感と、それと引き換えに得るものは、ある種の快楽だ。
貴女が気が付かないうちに、見えない檻に閉じ込めていく。
一生気付いてほしくない。
その一方で、気付いて絶望に塗れた表情を見せてほしいとも思う。
罪悪感なんて、もう抱かない。
────落下
受験期に1回だけ、限界で自殺しようと思ったことがある。
飛び降りしようと思ったけど出来なかった
落下した時、もし、周りの人を巻き込んでしまったら…とかあと普通に恐怖で全く足が動かなかった
落ちていく
テストの点も
人気度も
気にせずそのまま
堕ちていこう
雨水が
傘に落ちて
音が鳴る
綺麗な音だよ
聴いてみて
今日はえげつない雨でしたね。
雨は好きですけど頭が痛くなってしまいます。
午後には晴れて夕日が綺麗でした。
#落下
高度4,200mから時速200㎞/hで落ちていく
パラシュートが開くまで、時間にして約60秒
あれほど一瞬で、長い長い60秒はそうそうない
感動か絶叫か、一度開いた口は
風圧で全開のまま
それでいて空気が一向に入ってこず
落ちながらこのまま窒息するのではと思った瞬間
パラシュートが開いた(今度は胃が出るかと思った)
ただ純粋に、物理的に、地球を感じながら落ちていく
20代で体験してよかったことのひとつ
『落下』
空から天使が降ってきた、綺麗な羽根には大きな傷があった。僕は怪我を治そうと思って、手を差し伸べた。
「人間に助けらるほどボクは弱くない」
そう言って、僕の手を振り払った。
でも、怪我してるから僕が手伝ってあげる
「人間の癖に物好きだな」
不満そうに呟いた。
この天使はどうやら、雲の上にある国に住んでいて、たまたま雲の隙間から落ちたそうだ。
「怪我、手当てしてくれてありがとう、これで雲の上に戻れるよ」
良かったね 次は落ちたらダメだよ
僕みたいになっちゃうから