『落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
おちる、おちる、ちる、ちる、ちる、る、る、る、る
その声は誰のものか その言葉を発したのは誰か
ただ 反響して広がったそれを 思い出そうともがいても きっと掴みどこはないのだ
故に、故に、故に
忘れないと何度も掘り起こして 脳裏に刻んで その努力も虚しく 手のひらからすり抜けていく言葉
消えてゆく後悔 あとも残らない涙 忘れゆく命 それすら一生のうちの1秒にも満たない慟哭 いつかは無くす定めにある
だから、もう
君の声も 君の顔も 君の背丈も 君の暖かさも 君の髪も 君の匂いも
もう忘れちゃった 消えちゃった なくなっちゃった
君は最後、ぼくに
忘れないでねと笑って 屋上から飛び降りた
『じさつ』———【落ちる】
落下
りんごが落下、そしてキャッチ。手にして口にする。
禁断の果実は、りんご。万有引力の法則も、りんご。
例えで使われるのは、りんご。
本当は、パラシュートやバンジージャンプでも良かったのに、最初の言葉で「りんご」が出てきたので、りんご。
りんごの魅力は、ただ単に美味しい。
美しい赤色、黄色も魅力的。
もしもアダムとイヴのどちらかが、りんごアレルギーだったら、また違った関係性になっていたのかな。
りんごが食べれず、ヒステリーを起こすような関係性なら、普通に悲しい。
ニュートンも、りんごに気付かなかったら、何で表して発見したのだろう。
落下したりんごで、世界が変わる世の中。
『落下』
小さい頃は、話をした人はみんな友達で優しいことが正義で幸せな日々がずっと続くと思っていた。
少し大きくなって、人を疑うことを覚えた。
また成長して、嘘をつくことを覚えた。
その次は嫉妬、そのまた次はひがみ、妬み、恨み、恥辱、恐怖……
そうして私は堕ちていく。
はるか下へ落下していく。
スカイダイビングしてみたい。
ものすごい風圧と速度の中落下していく感覚を味わってみたい。
ジェットコースターの落下の比じゃないんだろうなぁw
そういえば落下で思い出した。
翼竜って正確には飛んでないんだって。
気流に乗って上昇して、あとはゆっくり落下するって聞いたことがある。
私、翼竜ではアンハングエラが大好き♡
脱線しちゃったw
「落下」でピンときたのは成長期…
私は、高学年からいきなり身長が
ビックリするくらい伸びた…
その時によく見ていた夢が
高い所を飛んでいる夢だ…
根拠はないが、成長期にはやたらと
空を飛ぶ夢をみるらしい…
そこで、「夢占い」を調べてみたら…
【以下ネットより抜粋】
1.理想の自分に近づきたい、目標を達成したい、成長願望
2.縛られていることから解放されたい、自由への欲求
3.性的な願望や欲求不満
1·2·3と成長期と密じゃないか!
まあ、ごく自然な成り行きなわけだ…
でっ…「落下は?」との質問に答えます。
私…一生懸命に飛んでるんだけど
いつもスイスイ飛べず、最後はカエル
みたいにバタバタして落下してた…
なんか不満解消出来てなかったのかな?
え〜……1·2·3…何番かはご想像に
お任せ致しますww
落ちる
墜ちる
堕ちる
地の果てその先どん底までも突き抜けて
#落下
落下
見えない気持ち…
落下していくの
何処までも落ち続ける…
不安で不安で仕方ない
今日は早く帰れた。
二人分の夕飯の支度をすると、電話がかかってきた。
それは、彼の先輩からだった。
彼が救助中、落下事故に巻き込まれたと聞いた。
全身が凍りついて、全ての色が喪われそうだった。
「心配しなくて大丈夫だよ、俺が送っていくから」
「ありがとうございます、待っています」
暫くすると玄関のチャイムが鳴り響いた。
夕食の支度を止めて、玄関に走る。
玄関を開ける前に、鍵が開けられて、松葉杖を付いた彼がそこにいた。
「あ、びっくりした。ただいま」
自分の状況を見て、気まずそうに苦笑いしながら〝ただいま〟の挨拶をしてくれる。
「おかえりなさい。あれ、先生は?」
「あ、そこまで送ってくれた……ってことは、聞いた……よね」
何も言葉を紡げず、頷いた。
私は彼の荷物を持ち、靴を脱がせる。
「ありがとう」
彼は居間にあるソファに座った。
「さすがに座らせてね。恥ずかしいー、ドジって落っこちちゃった」
困ったように笑う彼を見て、胸に火が点いた。
確かに心配した。不安だった。でも強がる彼を見て、違うところに痛みを覚えた。
一歩前に進み、彼に負担がかからず、彼の顔が隠れるように抱きしめる。
「無事で良かったです」
「うん。心配させて、ごめん」
「それもこわかったです」
「うん、でも大丈夫」
軽い声で安心させるように言ってくれる彼。
それが強がりだって分かる。
だから。
少しだけ、抱きしめる腕に力を入れた。
「……大丈夫じゃないです」
「いや、大丈夫だよ」
大丈夫じゃないよ。
絶対に大丈夫じゃない。
〝ドジった〟って軽く言ったけれど、絶対に悔しいって思ってる。もっと上手くできたはずだって思ってる。
でも、これを言葉にしたくない。
だから
「あなたは大丈夫ですよ」
それだけを伝えた。
会話になっていないと言われたら、その通り。
でも。
彼のまとう空気が変わった気がした。
「ありがとう」
そう言いながら、強く抱きしめ返してくれた。
おわり
お題:落下
「落下」
「メイドインアビス」みたい
だけどテスト期間だから無理だ
早くテスト終わって…
落下
ああ、どこまでも落ちていく。
このまま落ちて終わってしまうのだろうか。
それとも、ずっと永遠に落ち続けるのだろうか。
空はずっと続いて、私からまとわりつくのをやめてくれないのだろうか。
手で触れようとしても、落ちてるので掴めない。
そもそも物なんてない。
ああ、まだ落ち続ける。
私が落ち終われば白い花が赤く彩やかに光るだろう。
ああ、先が見えない。
まだ落ち続ける。
いつ落ち終わるのだろうか。
一瞬で終わってしまいたい。
#10
お題《落下》
言の葉が支える世界の理から落ちてゆく。
世界の真実を識る者は。
知った者は。
――きっと同じ結末だ。
もう後戻りはできない。
もう日常には戻れない。
それでもきっと……。
「必ず、また帰ってくるよ。あなたの、もとへ」
今頃私がのこした、最後の言の葉に触れているかな。
……泣いてくれるかな。
きっと、大丈夫だよね。
それは、永遠とも刹那ともいえる、愛おしい時間だった。――大切な人を想うのは。
「私が死ぬところを見ててほしいの、絶対に忘れないでほしいの」向こう岸に立つ君が俺に電話をかけながらそう言った。嫌な予感はずっとあった。胸がざわついて仕方がなかった。なのに足が竦んで動かなかった。“ブツッ……ツー……ツー”という音が鼓膜をふるわせてきたとき、落下していく君を追うように視線を這わせていた。ああ……もう終わりなんだって思いながら、ただただ立ち尽くしているだけしかできなかった。もうなにも取り戻せない。ただあの日に縋る。神にないものねだりをする。落下していく君が頭から離れない。俺はなにをしているんだろう。なにをしていたんだろう。ごめんな。
落下
落ちた先に受け止めてくれる誰かが居るなら、きっと恐怖を押しのけて飛んでいける。
日々家
"落下"
ハナが高い所から一人で降りられるようになった。
この前までは高い所に登って満足すると『降ろせ』といつも泣き喚いていたのに、目覚しい成長だ。
喜ぶべき事だし、凄く嬉しい。
だけど最近、ハナの成長に少し寂しく思う。
これから少しずつ、俺がいなくても生きていけるようになっていくのかと思うと、なんだか素直に喜べない。
俺が勝手に家族にしたのに、勝手に寂しがって成長を拒んで、傲慢にも程がある。
いつからこんな我儘になってしまったのだろう。
失うものは何も無いはずなのに、いつからこんなに、失うのが怖いと思ってしまうんだろう。
たまにビルの上から真っ逆さまに落ちる夢を見る。
ヒューーー、ドーーンの衝撃で跳ね起きるのがいつものオチ。
でもこのとき生きててよかったな〜って心から思えるのがなんか良い。
だからその日はいつもよりも濃い1日にしようって思う。
落下
おちるおちるおちる
どこまでいくのこれ
もうつかれたよ
きをうしなうまで
みをまかせよう
あとはしらない
落下
どこであろう。趣深い暮らしを両手に携えた広い石畳の一本道は上へ上へとうねっている。
いつもならそこを行商やらが行き交っているが。
ひどく賑やか。
今、数十を率いこの街を踏んでいるのは若い女のようだ。
どこまでも届く音を叫びながら衆は闊歩している。
私は上から彼女らを一瞥して、机の上に放られた本を手に取って眺める。退屈だった。
音が近くで止んだぞ。
窓から覗けば、あの女は上を仰ぎ、か細く歌っていた。
目の先は、ああ、あの少女の部屋か。
気づけば数十だったのは最早数えられないほどに増し、
皆が女を見つめている。
突然、壊れそうなほどの音を立てて開いた窓から可愛らしい顔が一瞬のぞき、すぐ消えた。
歌もそのうち消えた。
なんだ?
人混みのせいで見えない。
急いで階段を駆け下り、人を掻き分け。
気持ち良さそうに抱き合うふたりがいた。
赤が次々と落ちている。
少女か。
私は感動した。
心がどこまでも落ちていく。
【落下】
落下
って文字を見るだけで、からだのまんなかが震える
ような気がする
前世で何かあったのかな
落下
落ちていく。どこまでも
それは一瞬の出来事なのかもしれない
だけど当事者にとっては
永遠とも感じられるような
スローモーションの世界
こうなってはもう
どうすることもできない
ただただ重力に、風に
身を任せるのみ
もはや逃れること叶わぬ運命を
静かに受け入れようと
目を閉じる
今までの人生が
脳裏をぐるぐると回っていく
落ちているはずなのに
まるで飛んでいるかのような
浮遊感。高揚
すぐに全てが終わるはずなのに
永遠にこの気持ちが続くような気がして
私ひとり落ちたって誰も構いやしない。
【お題:落下】