『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君のそばに落ちていく
心うちに秘めたもの
サラサラと
消えていく
何かが、ゆっくり落ちていく
だけど何が、落ちていくのかは私には分からない
ゆっくり、ゆっくり落ちていく
ダメだ。
抜け出さなきゃ。這い上がらなきゃ。
アイツに迷惑かけたくない。
関係を壊したくない。
忘れなきゃ。
そう思っても、些細なことでまた落ちていくこの恋は、誰のせいにすればいい?
【落ちていく】
あー...ヤバい
クソねむてぇ......
この子の声聞くと、めちゃめちゃ
ふわぁ
ヤバいムリすぎる
声オルゴールか何かですか?
え、なに、ティラノサウルスが何だって?
ブルドーザーに乗ったキリンと
タイマン?
ヤバい全然聞き取れん
てか何それスゲェ気になるんだけど
あ、なんか今見えた...
太極拳してるキリン見えた
くそ...夢か...
うぅ...
いつの間にか寝落ちしていた
という夢を見た
“落ちていく”
猫って可愛いよね。
猫ってもふもふだよね。
猫っていいよね。とにかくいいよね。
猫ってさ、自由だよね。
猫ってなれるかな。
なりたいな。なれるかな。
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目ぇ開けたら猫になってた。
しばらく、このままいた。
ずっとこのままがいいな。
ずっとこのままでいたいな。
ずっと子の姿がいいな。
ずっと眠っていたいな。
ずっとずっとずぅっと寝ていたい。
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おはよう。
じゃあまたね。
また1枚の葉っぱがひらひらと落ちていく。
自分の命が少しずつなくなっていくのと
同じように…。
病室からその木を眺め始めて、もう半年。
今は安定しているけど、
またいつあの痛みがきて苦しむのか、
そう思うと生きることがつらい。
窓の外から聞こえる笑い声が羨ましくて、
耳を塞ぐ。
深く深く眠って、
そのまま目覚めなければいいのに。
何度そう思ったか。
自分は他の人とは違う。
不平等な世界の悪い方に自分は生きてる。
何をやっても意味がない。
誰も自分のことなんて気にしてない。
そう思っていた。
それでも、諦めたくなかった。
だから、ひとつのアプリを入れた。
いろんな人がいろんな悩みを話していた。
自分と同じ悩みを持つ人もいた。
自分が発信すると、
顔も知らない人たちが話しを聞いてくれた。
悪い方にしか考えられなかったことが、
少しずつ前向きに考えられるようになった。
また明日も話せるように、
頑張って生きようと思えるようになっていた。
また悪い方に落ちていく、
そんな不安もある。
でも、ただ生きてるだけなのは寂しい。
そう思えるようになっていた。
自分が自分らしく生きれるように、
まずはこの病室を出れるように頑張ろう。
いつか出れたら、行きたいところへ行こう。
テーマ 落ちていく
君を抱き上げると
君はだらりと力をぬいて
落ちていく
なんだか気だるい表情で
落ちていく
君を抱いた恍惚感で
私も堕ちていく
雫が落ちていく
砂時計の砂が落ちていく
本やカップが落ちていく
気持ちが落ちていく
雪が溶けていく
氷が溶けていく
心が溶けていく
雫はやがて水となり満ちていく
時は進み砂時計の砂は沈みきった
落ちた本はまた戻し
割れたカップは戻らない
気持ちは揺れるもの
変化を恐れること無かれ
落ちていくのもまた楽しい事なのだ
人に落ちていく瞬間というのは、割と身近にあって、本当に一瞬なんだと思う。
週末の夕方。
電車の中にいるのは、目が死んでいながらも休みに希望をもつ人々だ。私もそのうちの一人なのかもしれない。
就職が決まった時に母が買ってくれた鞄。
そこには私のたくさんのミスと、誰かの怒号が詰まった書類が山のように入っている。
私が家に帰るのは、1ヶ月ぶりだった。でも、会社ではそれがなかったことになる。残業代も、残業記録も残っていないからだ。
『次は〜』
電車のアナウンスは聞こえず、私は最寄りより少し遠いところで電車をおりてしまった。
何も考えず、真っ暗な道をフラフラ歩いていた。それがなんか面白くなってきて、
「ははっ、は、ふはは。」
笑いながら歩いていると、急に人とぶつかった。
「あっ、すいません。」
ぶつかった人は、そういう私を気にせずスタスタ歩いていった。
東京の人は言わないのか、そういうこと。
そう思いながら顔を上げる。そこに広がっているのはキラキラした照明に囲まれた街だった。就職する前から絶対行かないと決めていた街。でも、体はその街へと足を進めていた。
ボロボロになった街。でも、輝いていた。
[あの、すいません。]
突然、男性から声をかけられた。茶髪で、何もセットしていないボサボサの髪だった。
「は、はい。」
[あの、ハンカチ、落としてます。]
「あ、ありがとう、ございます。」
[あと、、あの、靴擦れしてます。]
「え?」
足元を見ると、足には赤い靴擦れが出来ていた。
[あの、よかったら、手当します。僕、お店近くなんで。]
「あ、え、いや。大丈夫です。あの家近いんで。」
[でも、お姉さん、結構歩きづらそう、]
不意に目が合ってしまった。前髪の向こうから見えたのは、何も知らないような目だった。就職したばかりみたいな、。
[とりあえず、行きましょう。あの、靴も余ってると思うんで。]
「は、はい」
[あの、利用しよう、とか、思ってないんで。ただ、心配で、]
「え、、、はい。」
ボロボロだけどキラキラした街で私はこの人に落ちてしまったのかもしれない。落ちてしまっても、いいのかもしれない。
【落ちていく】
お題『落ちていく』
気がつくと俺はどこかで見たことあるコースにいた。
目の前には小さなモンスターが前後に歩いている。だが、俺はおそらく武器の類を持っていないため、そのモンスターをどかすには飛び越えるか、踏むしかないだろう。その先は崖になっている。向こう岸がちゃんとあることから、それを飛び越えろってことなんだろう。
ふと、自分の体が動かせるかどうか思い立つ。なんと、動かせない。一抹の恐怖を覚えながら俺の視界の左端に縦型の信号を持ったモンスターが現れた。
赤い信号が三、二、とカウントされ、一で緑が灯る。「ゴー」の掛け声でようやく俺は体が動かせるようになった。だが、どうやら俺の意思ではない。なにかによって俺の体が操作されているようだ。前へ進み、さきほどいた亀のモンスターが意外と大きいことに気がつく。それをなんとか飛び越える。
さて、次は崖を飛び越えないといけない。
先へ進み、天の声らしき女の子の声が「あっ」と聞こえた。
その瞬間、俺は崖で踏み込めずそのまま落下していく。
「あぁぁぁぁぁ、この下手くそォォォォ!!!!」
そのまま落ちて、気がつくと最初の位置にいた。
ふと、右の方に視線を向けると俺と同じ服を着た男のイラストの横に「×2」という文字が浮かんでいて、それが俺の残りの命の残量なんだと思い知る。
(これが夢であってくれ)
と願っている間にまた例の信号が現れて、カウントを始めた。
落ちていく
もうだめだーって。
私なんてって。
どうでもいいやって。
可哀想な自分になって、
なんなら周りのせいに
しちゃったりして。
そうすれば楽だよね。
それでいいのかな。
落ちたら上がるしかないし。
私次第。
頑張って、一歩、明るい方へ。
運命変わるかも。
「ごめんなさい……」
言葉がこぼれ落ちた。
「ごめんなさい…」
「ごめんなさい…」
なにに謝るわけでもない。
「ごめんなさい…」
「ごめんなさい…」
でもなにかに謝ってて
気がつけば言葉はわたしの周りにたくさん落ちて泉のように溜まっている。
それでもまだ
「ごめんなさい…」
言葉を落とす。
いつか蛇口が止まったら
そこは忘れられた泉になるから。
それまでは…
「落ちていく」
【落ちていく】
落ちていくことに諦めを覚え嘆くだけになりがち
沈んだままでは自分がダメになる
自分がどうなっていこうと
周りからしたらハッキリ言ってどうでもよくて
共感や相づちで終わられる
結局は自分で自分の思考を変えていくだけのこと
落ちる時は落ちれば良い
ただし、落ち続けて終わる⁈
上がる道は1つだけじゃなくて
何本も道はあること気づこう!
諦めだって他の道へ進路変更するために
必要な事だったりもするよ
諦められないなら
足掻いて努力の仕方を変えれば良い
同じやり方だから変わらないんだ
そう自分に言い聞かせている
自分の心は殺さないで
『落ちていく』
ごゆっくりどうぞ、と店員がテーブルに砂時計を返して置いていった。3分間砂が落ちていく間にポットの中の紅茶の葉が開く。アップルパイを頼んだけれど手を付けられていないのは向かい合う人から別れ話を切り出されたから。いつものデートに行くつもりでいつものお店でいつものパイと紅茶を頼んだのに、彼はそんなつもりでは来ていなかったのか。
どうしてと聞けば好きな人ができたという。どこでと聞けば職場の年上のシングルマザーの先輩だという。私みたいなふわふわと夢見がちな人ではなく、自立してがんばっているひとに惹かれたのだという。私だってかわいく見えるように仕草を研究して、私だって自分のお金で服もメイクもがんばってるのに、そのがんばりをそんな一言で片付けられるような見方をされていたなんて。
ごめん、の一言から沈黙が続いていた。彼の心が離れていることは理解できた。けれど私が劣っているというようなことを言われたのが許せなかった。
3分前の私からなにかが失われている。砂時計の砂が落ちきった時、彼は席を立とうとした。私はカトラリーの中からアップルパイを切るためのナイフを迷わず手にしていた。
朝霧那緒:小瀧 望・羽木茉優:出口夏希・稲生和航:髙橋文哉・雛草歩夏:髙橋ひかる・海野稀惟:菊池風磨・深瀬知種:畑 芽育
Story
会いたい……たとえあなたの中からわたしの記憶がなくなっていても………。
ゲームセンターで取った小さなブランケットを奪い合って
結局ほとんど掛けてくれてあなたはわたしの膝枕
少し寒くて少し暖かい眠り
「落ちていく」
「落ちていく」
体力も、記憶力も、肌のハリも、
どんどん、どんどん落ちていく。
では、増えたものはなんだろう。
体力の代わりに、経験値が。
記憶力の代わりに、思い出が。
肌のハリの代わりに、笑い皺が。
年を重ねて、少しずつ増えたものが、
私には愛おしい。
ある日、散歩をしていると穴を見つけた。
足の大きさ程の穴だったので、またいで通った。
次の日、また穴があった。
24インチのテレビくらいの大きさだった。
大きくなっている気がしたが、横を通った。
1週間後、その穴は玄関のドア程の大きさになっていた。
横に足場もなかった。
仕方がないので、他の道を通った。
1ヶ月後、様子が気になったので、穴まで向かうことにした。
もはや谷だった。
橋を架けなければ通れないほど、大きく、長く、果てなかった。
どうやら近所でも、話題になっているらしい。
路地なので迂回する道は山程あるが、不便だと。
だんだん大きくなる穴に疑問をもった。
夜に変化しているのではないかと考えた。
その日の夜、穴を見に行くことにした。
それは、ぶくぶくと黒い泡を出しながら、道路に侵食していた。
その音をしばらく聞いていると、人の声のようなものが聞こえた。
しかし何を言っているか分からない。
しゃがんで、泡に耳を近づけた。
ありがとう、と聞き取れた気がした。
と、いうのもいつの間にか、真っ逆さまに落ちていたからだ。
それは退屈な授業のようにも、一瞬にも感じられた。
底は、クッションが敷き詰められてるようだ。
さすがに頭から着地すれば、助からないと思うが。
ここまでで、何か分からなかったことある?
大丈夫?そっか。じゃあ、話を続けるね。
あ、そうだ、そうだ。
俺、暗闇に一人で不安だったんだよね。
落ちてきてくれて、ありがとう。
木の葉一つ、はらりと舞った。
夕暮れに染まる街で
今日の思い出を纏いながら
黄金にその身を輝かせ
くるりくるりと
落ちていく。
一つ、また一つと
風に背を押されては
その身を宙に踊らせゆく
その様を誰が憐れと思おうか。
テーマ『落ちていく』
落ちていくのは、そんなに悪いことなのだろうか。無理して抗って、誰かの何かを踏みにじったり、自分の心身の声に耳を塞ぐより、自然で安らぎのあることなのではないだろうか。どんな生き方も正解だけど、どうか自然体で、いつも静かに笑っていられるように。あなたの道は、あなたのもの。