『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
彼の肩に寄り掛かりたくて
好きだなぁと思う心地良さを持続したくて
電車で寝たふりをした
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
"寝たふり"をしていたつもりなのに
電車の揺れと肩の暖かさで
あっという間に眠りに落ちてしまった
駅に着けば
「またね」で別れる寂しさがあるのに
勿体無いくらい残念
でも
「よく寝れた?
ごめん、寝顔が可愛らしくて起こせなかった」
彼の大きな手がポンッと頭に
優しく目に飛び込んだ、その笑顔の瞬間に
今日は昨日よりも恋に落ちていく
#落ちていく
がんばっていないことが こわい
しあわせなことが こわい
いつかバチが当たるんじゃないかと思いながら
この豊かな日常をすごしている
#落ちてゆく
「死にたくないんだ。」
柚音はそう言った。柚音とはかれこれ6年の付き合いになる。中学2年生の頃に知り合い、高校はたまたま同じところで、進みたい大学も同じだと分かり、この友達未満の関係は続いていった。柚音には私と違い、仲の良い友達がたくさん居るはずなのに、何故か私にそれを告白してきた。
『死にたくない』と。
とはいえまだ私たちは大学生だ。まだ人生の折り返し地点にも辿り着いて居ないだろう。末期の癌が見つかった、とかでも無いようだ。彼が否定した。
「どうしてそう急に?」
「もうすぐテストあるじゃん」
「まあ、そうだね」
「俺勉強してないんよ、あんまり」
「そうなんだ」
「直前になって焦ってきてさ」
「そりゃそうだろ」
「どうして勉強しなかったんだ、って思って」
じゃあこの話している時間を勉強に使えば?とは言え無かった。彼がどことなく、本当にどうしようも無くなった顔をしていたからだ。彼はまた口を開いた。
「そうした時に、なんていうかもう死んでしまおうかって思ってさ。」
いつも明るい彼とは思えないことを言われて、何も言えなかった。悩み事なんて何も無いと思っていた。今日呼び出されたのだって、勉強を教えて、とかだろうと勝手に考えていた。彼は続ける。
「これ以上このどうしようもなさを感じていたくなくて。寝る前の時間が、とても長く感じて。」
「...そう」
「これ考えている暇あるんだったら勉強せいや!って感じなんだけどね。きっとみんなそう言うんだ。」
「だから、俺を?」
「うん。ごめんね、友達でもないのに」
「いいや、別に大丈夫。友達じゃないから、柚音の仲間に話す心配も無いだろうしね」
「本当に、俺はずるいやつで、嫌なやつで、こうやって被害者面することしかできないけどさ、」
「うん」
「いつか大人になって、幸せになった時に、今日のことを肴にして笑えたらなって思う」
「うん」
「そもそも卒業できるかわかんないけどな、大学」
「そこはちゃんと卒業してくれ」
あはは、と笑い合う。いつもの彼に戻ったようだった。その事に安心したことをよく覚えている。心理学なんて学んでいなかったから適当に相槌を打つことしかできなかったから。
あれから何年も経った。柚音が今どこで何をしているか、元気でやっているかなんて今の私には検討もつかないが、どうか健康で幸せになっていることを願う。
卒業アルバムを見ながら、そんなことを考える。少し煤けた写真にはいつの日かふざけて撮った、笑い合う私と柚音のプリクラが貼ってあった。
【118,お題:落ちていく】
落ちていく 風を切って 空を蹴って
恐怖は無い 恐れも無い ただこの感覚が心地よい
東雲の空を眺め上げ 1つ欠伸を噛み殺し
『来世は長生きしてみたい』
そう小さくこぼした、消え去る間際の命の火
落ちていく
私は君のことが好きなんだと思う。
君がこくこくとうたた寝している五時間目。
私は隣の席でそれをこっそり盗み見ている。昨日は気づいたら夜中の二時を過ぎていたとか。なんて、夜更かしなんて関係なく、大抵君は五時間目にはうたた寝を始める。先生に指されて、寝ぼけた返事をしては私に答えを聞いてくる。ありがとう、と無邪気な顔で笑って、しばらくしないうちにまた眠る。
「いつものお礼」
そう言って君はチョコレートをくれた。いつも食べてるよねと、いつものように無邪気な笑顔で。
ああ、好き……かも。
私はまだ素直になりきれない。なりきれないまま、少しずつ、落ちていく。
『落ちていく』
俺はいじりをしている┃私はいじめられてる
┃
反応が可愛くてつい ┃私は何もしてないのに
やってしまう ┃どうして?
┃
胸が熱い、もしや ┃胸が苦しい、
これは恋? ┃人生が辛い
┃
明日告白しようかな?┃死にたい!死にたい!
でも失敗したらどう ┃死にたい!生きてても楽し
しよう? ┃く無い!
┃
そんなことを考えながら、
下校道の歩道橋を登る┃学校の階段を登る
┃
明日が待ち遠しい! ┃もう明日なんていらない!
┃
あぁ、僕は日々恋に ┃あぁ、私は今故意に
落ちていく ┃落ちていく
落ちていく
私は傘をさすのが嫌いだ。
でも、傘をさして上を見た時の
雨粒が傘に沿って流れるのを見るのは嫌いじゃない。
雨がボタボタと傘にぶつかって、
粒と粒とが繋がって勢いよく
地面に落ちていく。
私にとってそれは重力には逆らえないと思ってしまう光景のひとつなのだ。
さよならなんて言えないよ
こぼれ落ちそうだよ
お前を諦められない
嘘なんてつくなよ
張り付いた笑顔
俺は知っている
お前の牙を知っている
俺を貫けよ
逃げてばかり
薔薇の檻は
この手で壊した
赤い手
お前のところまで
落ちてやる
だから俺の名
忘れないでいて
眠りに落ちるとは、死ぬことと変わりない。
というのは何で読んだのだったか。
赤子は、いつも朧げだった意識が急に母親から切り離されたあと、「眠る」ことがわからなくて泣くのだ、とそういう話だったような。
なるほど動物的に考えれば、意識が途切れることは死に直結するのだろう。
真偽ともかく、わたしのちっぽけな脳みそは、「眠る」ことが「怖い」ことだと妙に納得してしまったのだった。
明日なんか来なければいいのに。
目が覚めなければいいのに。
だのに、眠るのが怖いのは何故だろうか。
秋の夜長にぐだぐだと管を巻きながら、ヒロインぶった言い訳を言い募ってはいつの間にか眠りに落ちて、明日もまた仕事へ向かって。
「起きる」ことも「怖い」ことだと見て見ぬふりをいつまで続けられるだろうか。
新人なら、誰より早く出社して
職場の掃除をするものだ。
若い者は積極的にレクに参加するべきだ。
ノルマは果たす様にしなくてはいけない。
女性ならスカートを履く方がいい。
子育ては女性の仕事だ。
塗り固められて来たこんな常識たちが
私の体からひとつひとつ
剥がれ落ちていく。
今の常識は昔の非常識。
ーーー落ちていくーーー
それは無理です!
そこまで落ちたら無理です!
私には何も出来ない!
そんなとこまで落ちたら…
絶対無理です!
君が可愛いのが…
その笑顔が…
原因していますので…
責任を取って下さい!
君が可愛いのが悪いので…
文句は一切受け付けません!!
わかりましたか?
それで…
1度しか言わないので…
ちゃんと聞いて下さいね…
君に恋しました
恋におちました
君を大切にします
だから…
好きになった責任を取って
君を幸せにさせて下さい…
その笑顔を幸せにさせて下さい!!
落ちていく
真っ暗な世界を落ちていく
何も見えない世界を落ちていく
いや、自分は本当に落ちているのか
もしかしたら
何かに吸い込まれているのか
取り込まれようとしているのか
このまま落ちていったら地面に叩きつけられるのか
水の中に落ちるのか
でもその瞬間はきっと
意識なんてもうない
ほら
朦朧としてきた
最後に一瞬感じたのは
誰かの肌の温かさだった
私は彼をずっと見ていたい。そんな中毒性があると思うんだ。彼が運動するとこも、勉強するとこも、わかりづらい寝癖がついているとこも。あぁ私はもう貴方の沼に堕ちていったようだ
懸命に手を伸ばした。あなたも手を伸ばした。指先が触れた。私の手は空を掴んだ。
目が合った。あなたは優しく微笑んだ。
落ちていく。私の手は届かない。指はもう触れることはない。
堕ちていく。あなたは言う。ここに来ることはない、と。正しくあれ、私のようになるな、と。
でも、私はあなたと一緒にいたかった。私を育ててくれたあなたが堕ちるなら、私も共に堕ちたかった。
落ちていく。優しい笑みを浮かべたまま、あなたは落ちていく。私を一人残して。
叫び声が聞こえる。自分の喉から発されているのだと、しばらく気づかなかった。
背後に、複数の人の気配がする。
私の最愛の人を落とした、堕としたお前たちを、私は許さない。
ゆっくりと振り返る。
ねえ、あなたのところまで、私は堕ちるよ。そうしたら、またあなたに会えるよね。
親不孝者でごめんなさい。
大勢に囲まれても、私はちっとも怖くなかった。
落ちてしまえば、あなたに会えるのだから。
空から降りし 雨水が
鏡面となりし 湖に
幾重にも 波紋を 広げ
ざわめき立つ
人の心に 起きし ざわめきも
波紋も 風に あおられ 更にます
抑えようの無い ざわめきに
深く 深く 闇に 落ち
救いを求めて 手を伸ばす
さざ波になるまで 闇の底から
だだ ひたすら 静かに 時を
重ねし 待つ 日々 いつか
日のあたる場所に 帰るまで
落ちていく。彼女の瞳から、ぽたぽた。きらきら。
僕はその頬に手を伸ばした。
「泣かないでよ」
触れて、呼びかけたのに、こっちを見もしない。
「ねえ」
拗ねてるのかな。君が泣くまで気づけなかったから。
「ごめんね」
そう言って、僕より小さな彼女を抱きしめた。
震える肩も、漏れる嗚咽も、僕の心を締め付ける。
どうしたら泣き止んでくれるだろうか。
「そうだ。君が行きたがってた、あのカフェに行こうよ。一緒にパンケーキを食べよう」
すると、彼女が唐突に顔を上げた。よかった。
あーあ、目が真っ赤になってる。
僕は笑顔で彼女を見つめ、その口が開くのを待った。
「……嘘つき」
まだ涙を溜めた瞳が僕を睨む。
……いや、僕じゃなくて、僕の後ろを睨んでいる。
「嘘つき、嘘つき。ずっと一緒にいるって約束したじゃない」
嫌な予感がして僕は振り向いた。
そこには、花に囲まれて棺に横たわる、僕がいた。
広くて白い部屋に、漂う線香の香り。
瞬間、記憶が濁流のように押し寄せる。
ああ、どうして忘れていたんだろう。
僕は昨日、死んだんだった。
彼女の泣き声が聞こえる。
なぜか今まで気づかなかったけれど、見下ろした僕の手の平は透けていた。
透けた腕で彼女をもう一度抱きしめる。
「ごめんね」
落ちていく。彼女の瞳から、もう僕が拭えない涙が。
一度気づいてしまったら、そこからはもう。ただただ
自分の良いように考えて解釈して、さらに深みにはまっていく。
落ちると言えば睡魔
寝る前に、瞑想をするんです。
瞑想しながら寝落ちをする様な感じ。
いい夢見れそうな感じがすると思いますよね。
違うんです、落ちた夢の先はいつもカオスな世界
夢の中で銃撃ってるし(FPSのし過ぎな)、死んだり、未来に行ったり、テロを阻止したり。
FPSに関しては夢の中だけめっちゃ上手い、もはやプロ笑
常に異次元にいるから一向に熟睡できません。
どうか熟睡できる方法教えて下さい。
#どうしても日記になる
少しずつ色が落ちていく景色
変わったのは僕と世界のどっちだろう
落ちていく。堕ちていく。
貴方の隣へおちていく。朽ちて、朽ちてこの世界の糧になる。
真っ当に生きることが出来なかった。今更それを悔やんだところで何かが変わる訳では無いけれど、人間というのは後悔という感情を無くすなんてことは出来ないのだろう。
自分の足を体を手を。全てを引き摺って過去に戻そうとする。
その後悔のせいで、私は今も前に進むことが出来ないのだ。
変われない行動と変わってく心。反比例して上手く馴れ合わないから、今日も私は口を滑らせる。
余計な一言が多くなった。それは、他人をも遠ざける呪いの言葉。
言わなければ、もっと言い方を変えれば、もっと良い未来だったと思うけれど。
嗚呼、ほら。これもまた、後悔。
人間の中に、ランキング……いいや、ピラミッドがあるらしい。優劣を付ける、上位種と下位種の境目が。
今を生きる者たちは、いつだって上を目指す。キラキラと光り輝く世界が見える位置に我先にと。
私にも生きて、生きて、生きていくうちに、何とか上に辿り着いた時期があったと思うけれど、登った瞬間に見えたもっと上の存在に恐れと嫉妬と憧れを与えられ、上手く飲み込みきれずに吐き捨てた。
この世界は、器のでかいヤツが生き残る。
恐れても、嫉妬しても、憧れても、なんの感情にも屈しず全てを受け入れる器を持った者。
結局、そいつが王になる。
上にいても下にいても、他の場所にいても。王なのだ。
羨ましい。
◇
ひらり、桜がまいおちる。
じりり、太陽が地におちる。
ぽとり、重たさに耐えきれなくなった栗や柿がおちる。
ふわり、雪が空からこぼれ落ちていく。
ひとつひとつ、落ちていく。
階段を2段飛ばしで降りるように、爽快に跳ねて落ちていく。
人間というのは、まあ愚かで可愛らしいもので、自分よりも出来ない人を見ると安心できるのだ。ほっとして可愛くて醜くて、誰よりも私をあげてくれる存在。
その存在が居なくなることはない。みんな誰かの上でいて、下でもある。だから、狂ってしまうのだ。
どちらかなら、耐えられたのかもしれない。
真っ当に生きることが出来なかった。人を見下しバカにし、愛し損ねた。
だからこそ、真っ当な死に拘った。
ふわりと階段から足が離れる。
落ちていく。私の人間ピラミッドが。
落ちていく。貴方の隣へ。
堕ちていく。貴方の下へ。
下がいないと安心できないのは皆同じ。
だからこそ、貴方の下へ行くのだ。貴方が死なないように。安心して狂ってしまえるように。
───────
最近上手く描きたいことがうかびません。
困った困った。
そいえば、母親に「あんたの愛を感じたことない」と言われました。マザコンだと思ってたのに、当人からそう言われてしまえば、一体全体私の愛はどこに行ってしまったんでしょう。
誰に、私の愛は向いているのでしょうね。
真っ当に死にたいです。真っ当とはどこから何でしょうか。
何が真っ当で、何がそうじゃないのか。誰も教えてはくれない。正しくあれという癖に、正しい道はひとつでは無い。
結局、間違えではなければいいんです。
ちょっとくらい、失敗してもいいんです。きっと。
貴方が、どこにいても幸せでいてくれると、私は嬉しい。