落ちていく。堕ちていく。
貴方の隣へおちていく。朽ちて、朽ちてこの世界の糧になる。
真っ当に生きることが出来なかった。今更それを悔やんだところで何かが変わる訳では無いけれど、人間というのは後悔という感情を無くすなんてことは出来ないのだろう。
自分の足を体を手を。全てを引き摺って過去に戻そうとする。
その後悔のせいで、私は今も前に進むことが出来ないのだ。
変われない行動と変わってく心。反比例して上手く馴れ合わないから、今日も私は口を滑らせる。
余計な一言が多くなった。それは、他人をも遠ざける呪いの言葉。
言わなければ、もっと言い方を変えれば、もっと良い未来だったと思うけれど。
嗚呼、ほら。これもまた、後悔。
人間の中に、ランキング……いいや、ピラミッドがあるらしい。優劣を付ける、上位種と下位種の境目が。
今を生きる者たちは、いつだって上を目指す。キラキラと光り輝く世界が見える位置に我先にと。
私にも生きて、生きて、生きていくうちに、何とか上に辿り着いた時期があったと思うけれど、登った瞬間に見えたもっと上の存在に恐れと嫉妬と憧れを与えられ、上手く飲み込みきれずに吐き捨てた。
この世界は、器のでかいヤツが生き残る。
恐れても、嫉妬しても、憧れても、なんの感情にも屈しず全てを受け入れる器を持った者。
結局、そいつが王になる。
上にいても下にいても、他の場所にいても。王なのだ。
羨ましい。
◇
ひらり、桜がまいおちる。
じりり、太陽が地におちる。
ぽとり、重たさに耐えきれなくなった栗や柿がおちる。
ふわり、雪が空からこぼれ落ちていく。
ひとつひとつ、落ちていく。
階段を2段飛ばしで降りるように、爽快に跳ねて落ちていく。
人間というのは、まあ愚かで可愛らしいもので、自分よりも出来ない人を見ると安心できるのだ。ほっとして可愛くて醜くて、誰よりも私をあげてくれる存在。
その存在が居なくなることはない。みんな誰かの上でいて、下でもある。だから、狂ってしまうのだ。
どちらかなら、耐えられたのかもしれない。
真っ当に生きることが出来なかった。人を見下しバカにし、愛し損ねた。
だからこそ、真っ当な死に拘った。
ふわりと階段から足が離れる。
落ちていく。私の人間ピラミッドが。
落ちていく。貴方の隣へ。
堕ちていく。貴方の下へ。
下がいないと安心できないのは皆同じ。
だからこそ、貴方の下へ行くのだ。貴方が死なないように。安心して狂ってしまえるように。
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最近上手く描きたいことがうかびません。
困った困った。
そいえば、母親に「あんたの愛を感じたことない」と言われました。マザコンだと思ってたのに、当人からそう言われてしまえば、一体全体私の愛はどこに行ってしまったんでしょう。
誰に、私の愛は向いているのでしょうね。
真っ当に死にたいです。真っ当とはどこから何でしょうか。
何が真っ当で、何がそうじゃないのか。誰も教えてはくれない。正しくあれという癖に、正しい道はひとつでは無い。
結局、間違えではなければいいんです。
ちょっとくらい、失敗してもいいんです。きっと。
貴方が、どこにいても幸せでいてくれると、私は嬉しい。
11/23/2023, 1:44:38 PM