『花畑』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
花屋の朝は時期により6時〜7時には始まる。
家から仕入れ先の距離によっては3時〜4時代に起き、でなければならない。
手入れなどをしていると手荒れや傷も絶えない。
しかし、やめられない。
自分だけの花畑を作れ、良い香り、お客様の笑顔が見れるのだから。
夢を見ていた。
目の前にさまざまな色のコスモスが
咲き乱れるお花畑が広がっている。
赤、白、黄色、ピンク、チョコレートコスモス。
その中のチョコレートコスモスを一輪摘み取ったら
花言葉のごとく、最愛の君との思い出がよみがえる。
初めて君を知ったあの日
君の気持ちを知ったあのLINE
放課後の教室でキスをした夕暮れ
私の何気ない一言から始まった大げんか
お互いの「ごめんね」が「愛してる」に変わった日
もう戻らないのが思い出だとしたら
私はこのチョコレートコスモスをしおりにして
恋愛小説の本に忍ばせることにしよう
その小説の名は『傲慢と善良』
花畑
小さな花が一輪 路傍の片隅にひっそりと
咲いていました。
小さな花の視線の先には、
綺麗な花畑が広がっていました。
(あ~あ私も皆と一緒に綺麗に咲きたい...)
小さな花の願いは、種となり その種が
風に吹かれて 花畑に飛ばされ
地面に埋まり そしてやがて芽となり
花畑に新しい綺麗な花が咲いたのです。
こうして小さな花は、皆の仲間入りが
出来たのでした。
夏の日に訪れた名前を忘れてしまったガーデン、そこではバラに力を入れているようだったが、季節が過ぎたのかバラは萎れているものや、枯れているものが多かった。少し歩くと汗をかくような暑い日で、体力が削られるとも感じたけれど、よく晴れて陽射しが眩しい中で空がきれいだったことを覚えている。
しばらく探索すると、木の下に身を寄せて百合が咲いてる一角に出た。強い陽射しが柔らかな木漏れ日となり、白い百合に揺れる影を落としている一瞬を切り取って写真に収めた。
ときどきその写真を見返すけれど、写真が特別美しいのではなく、それを見て蘇る記憶の中で追体験ができるトリガーになることが大きな価値であると思う。目を閉じて、思い出す鮮烈な青と緑と白。
お金を取って見せている大きな花畑を
遠くからぼーっと眺める。
花畑キレイだな。
でもせっかく作るなら
食べられるもの作れば
食料自給率が少しでも
上がるんじゃないかなー
と、艶消しなことを考えてしまう。
ヒマワリなら種は食えるし、油も取れるしとか
菜の花なら花食べられるし、油も取れるしとか。
そんなん、なにで儲けるか
作る人の自由なのにね。
(花畑)
花畑
四角く区切られた地面いっぱいに咲く、白い花。
豊かの気配が風に乗る。波のような起伏がかたどる丘陵のはるかには遠く山の緑が見える。ここはいつも風が渡る丘で、空も大きい。
……ジャガイモ畑だ。
人間の暮らしに密接した花。このイモが食べられる季節にどうやって食べようかな、ふふふ。その頃は季節の変わり目だ。…さようなら、おいしかったものたち。こんにちは、おいしいものたち。収穫の恵みよありがとう。
さて、これはイモ畑の話だ。お題は花畑。
菊花のおひたし、バラのジャム…ダメだ、食べ物ばかり考える。お腹が空いているわけでもないのに。
わたしたち だけの秘密と 小指出す
他所様の レンゲ畑も 秘密の花園
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雑木林の端を覗き込んで、丸太橋を渡り、木の根の階段をくだったその先に、一面のレンゲ畑があった。あまり人目につかないその場所は、所有権なんてわかっていない幼女だった私達にとって、宝石箱みたいなものだった。あの場所、開発されちゃったかなぁ。
見ることが減った気もしますが、白詰草もレンゲも田んぼに農家さんが植えてくださるのを見るとウキウキした気持ちになります。
花畑というとあの牧場を思い出す。生キャラメルが流行ったなぁ。調べたらラクレットチーズやカマンベールチーズなどもあって美味しそうだった。
お花じゃなくて食べ物を連想するなんて。花より団子なわたしです。
あなたの頭に花の冠をのっけたら
「似合わないから」と私の頭にのせてきた
「ほら、君にぴったりだ」
微笑むあなたに頬を染めるわたし。
お気に入りの場所がある。
家を出て、およそ50メートル。民家と民家の間を縫うように小道を進んだ先に、さらに細い道がある。大人なら通ることを忌避するかもしれない、そんな場所。幼いこどもにとっては、秘密基地への入口だ。
木々の間を抜けた先、狭かった視界は一転して開けた空間が広がっている。たくさんの黄色い花々が出迎えてくれるのだ。
そこは菜の花の群生地だった。よく見ると、タンポポやオオイヌノフグリなんかも紛れ混んでいる。背の低い控えめな彼らはノッポの菜の花に押されて、あまり目立たない。
幼少期、ここは私の秘密基地だった。忙しそうな大人たちは寄り付かない、私のための、私だけのお花畑。私だけの場所だと思っていたけれど、ある日、そこには先客がいた。
私と同じくらいの背丈の、男の子。花に埋もれるように佇んでいた彼は、景色も相まって妖精か何かのように見えた。彼と仲良くなったのはすぐだった。出逢うたび、他愛の無い話をした。大切で、あたたかな、春の記憶。梅雨を迎えて、夏になり。意気揚々と向かったそこに、彼の姿はなく。
それからついぞ、彼と出逢うことはなかった。 遠くに行ってしまったのか、……何か、あったのか。それすらももう、分からない。
大人になった今でも、フラリとあのお花畑に赴くことがある。私も忙しそうな大人たちの仲間入りを果たしてしまったので、休日の晴れの日だけ、という条件付きではあるけれど。
とくに、春の間はできるだけ此処に来るようにしていた。目に優しい柔らかな黄色は、私の荒んだ心を癒してくれるから。それから、縋っているから。あのあたたかな日々に。
そうして今日も、大人の身では狭い小道を進み、いつもの、あの場所へ。私だけの、秘密基地。視界が開けるとそこには、一面の黄色が――いいや、黄色だけじゃない。
花に埋もれるように、誰かが佇んでいる。いつの日かの春の風が私の頬を撫ぜていく。あちらを向いて佇んでいた彼が、此方を振り向く。
嗚呼―――。
あの日の春が、戻ってきた。
テーマ「花畑」
花畑
私の国はこれと言った産業もなく国土のほとんとが山岳地帯と呼ばれる貧しい国だ。自慢があるとすれば、豊かな自然に育まれた綺麗で豊富な水があること。
そんな国だ。
水は至るとから湧いているので、青く透き通った池や民家の近くには井戸が多く、水を求めて動物や鳥もたくさん集まって来る。自分たちが食べる農作物を作るため、険しい山道を歩いて小さな農地へ向かうが、その途中で小さな小さな花が咲いているのを見つけた。
「こんなところにお花が咲いている」
妹はニコニコと嬉しそうに花に駆け寄っていった。
鬱蒼と茂る木々の間の小さなスペースに日の光が当たり、鳥が種を運んできたのだろうか、黄色の小さな花が咲いていた。
2、3輪の小さな花だか、この辺りでは花を見ることさえ珍しい。私たちにとってはこれでも立派な花畑だ。
「毎日見に来ようね。お姉ちゃん」
それから毎日、花畑の様子を見てから畑に通うよになった。1日中家事の手伝いや畑仕事に追われている私たちにとって小さな花畑は掛け替えのないものとなった。
でも、ささやかな幸せな時間は、水を求めて侵攻してきた隣国によって打ち砕かれてしまった。
空からはドローンの爆撃がやまず、地上では手に銃を持った隣国の兵士が次々とやつて来ては建物や畑を壊している。
私たちは住む場所を追われ、難民となり国を出なければならない。
私たちの国なのに。
私たちの家、畑なのに。
貧しい生活だったけど、そこには私たちだけの楽しい生活があった。
返して欲しい。
前と同じ暮らしを生活を返し欲しい。
どうして私たちだけが虐げられ、我慢を強要されるのか。
あの花畑はどうなってしまたのだろう。もう2度見ることの叶わない花畑を思い、ぬかるんだ道を裸足で歩き難民キャンプへ向かう。私たちはどうなってしまうのか。
誰にも分からない。
暗い道が続いているだけ。
#019 花畑
見渡す限り、一面の花、花、花。
様々な色で満たされたこの空間に、
あなたと私だけが立っている。
世界から切り取られてしまったような感覚と、
祝福されているような感覚が入り混じる。
ああ、幸せだ。
このままこの幻想的な世界に埋もれてしまえれば良いのに。
花畑
昔、ある国の王様が、
見渡す限りの花畑をお妃様に贈りました。
色とりどりの花が咲き乱れる花畑は、
夢のように美しく、芳しい香りに満ちていたそうです。
わたしは一輪のシロツメクサを手にとって、
押し花にしようとその童話の本に挟みました。
そう、あなたがくれた花を。
花畑…
綺麗で可愛らしい
癒される
お手入れされた方々の
努力と汗の結晶
素敵なひとときを
ありがとう
✴️153✴️花畑
草負けする輩なので
遠くから眺めさせて
もらってます🤗
こんなにも多くの花の中から
あなたはわたしを見つけてくれた。
とても小さな花びらですが
あなたの笑顔になれますか?
「花畑」
僕の周りには、お花畑がある
いつから居たっけ?って思いながらも、探索している
ここで寝たら、気持ちいいんだろうなぁ
あの日見た花畑のことを今でも時折思い返す。
かつて体験した不思議な出来事。
滅んだ未来の世界に咲き誇る一面の花畑。
気がつけば知らない場所にいて不安そうにしている僕にあの人が見せてくれた景色。
今まで見た事がないくらい、綺麗な景色だった。
子供みたいにはしゃぐ僕の姿を見て貴方はほっとした顔をしていた。
それから、一緒に終わった世界を数日のあいだ歩いて、帰る方法がわかった。
出来れば一緒にいたかった。一人残して行くのは嫌だった。
それでも僕は、自分の世界に帰ってきた。
やらなきゃいけないこと、貴方に託されたことがあったから。
もう二度とあの人に会うことは無い。
それでも、あの時見た花畑とあの人の笑顔はずっと忘れることはないだろう。
何も無い更地にゲンゲの花々が揺れている。その上を私は侵略し続け
咲き誇る花々を踏んで進む。躊躇う気持ちを持つ資格はない。
『花畑』
📍
お題『花畑』
いつのまにかどこかの草原にいたようだ。青空の下、あたり一面赤とか黄色とか青とかの花が咲き乱れていて、花びらが風に舞っていて、思わず目を奪われた。
しばらく立ち尽くしていると、「おーい」と俺を呼ぶ高い声が聞こえてくる。
振り返ると、まっしろなワンピースを着た嘘みたいに可愛い女の子がいた。
「君は?」
「私は花の妖精、ねぇ、一緒に遊びましょ」
いつのまにか俺のちかくに来ていたのだろうか、彼女は俺の手を取ったかと思うとお互いに腕をつかんで、意味もなくあははと笑いあった。なんだか幸せだし、楽しい思いをしていた。
肩を揺すられて目を覚ます。薄目をあけ、まばたきを繰り返す。ここは教室で、クラスメイトの視線が俺に集まっている。よりによって男しかいない。いつものむさ苦しい景色だ。
教壇に立っていた先生が笑いながら
「おぅ、起きたか。幸せそうにウフフアハハ笑ってるとこ悪いが、教科書を読み上げてくれ」
と言ってきた。その瞬間、クラス中が笑いに包まれる。となりの席のやつがニヤニヤしながら、教科書の読む場所を指し示してくれている。
夢からさめた残念さと、それが周囲に伝わってしまったことによる恥ずかしさから感情がぐちゃぐちゃになりながら、教科書を読んだ。情緒が複雑になりすぎて内容が頭に入ってこなかった。
それからしばらくの間、俺のあだ名が「笑い袋」になったのは言うまでもない。
なんだかもういっそのことお花畑にでも飛んでいきたい気分だ。すべてから逃げ出したい…