『花畑』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
★花畑
花はまっすぐであたたかい。
花を見ると嬉しくなる。
好きな人には花をあげたくなる。
花言葉はついつい調べてしまう。
私は花が好き。
だけど、花の名前が全然分からない。
道端に咲いている花の名前、多分答えられない。
最近暇すぎて虚無ってるから、この機会に花のことをもっと知ろうと思う。
いろんな花の絵を描いて、自作お花図鑑でも作ってみようかな。
―花畑―
淡路島の
お花畑で摘んだ
十二本のコスモスの一輪が
車のトランクに
ドライフラワーとなって
咲いていた。
思い出の残り香がした。
【花畑】
見たもの聞いたもの自分なりに創造して
作り上げた世界は他の人にとっては間違いらしく
踏み潰されて粉々にされた
だからもう何も見えないように
もう何も壊されないように
残骸が舞う場所で歩みを止めた
時が止まったこの場所でも遥か遠くに見える星は
何故だか変わらずに綺麗に見えた
日夜飽きずにその星をただ眺める生活をして幾星霜
星が一際輝いて見える夜
ひとつ風が吹き抜けて
あの星が瞬くリズムが耳元で鳴った気がした
それだけのことなのに止まらない涙が地面を跳ねる
それが視界に捉えた途端に広がる花々
あの星に毎日、朝も昼も夜も、ずっと願い続けていた夢
『ここにいる気づいて』
あのテレパシーは確かに受け取られて
何もなかったこの場所に光がさす
だから僕は誓ったんだ
この優しい歌声が永遠に続いていくように
花畑───
花がこんなにも咲いているのに私は孤独に感じる
私の周りを花が囲ってる
花の力強い生き方に
私は埋もれてしまっている
私に押しつぶされても負けないぞと花は言っている
ひとつひとつが違う咲き方で違う色で
そんな花たちに私は憧れる
花畑
実家の庭はごく普通の庭で、色々な木々が不揃いに生えている。それに加え木の形がヘンテコなのだ。
木の腕がバツっと根本から切られてわざと(?)生えてこないようにしてあるし、細い木は紐で縛られて広がらないようにしてある。
まばらに植えた花畑になるはずの種も、葉が生えてきたと思ったら雑草と間違えられ抜かれてしまったことも何度もあった。
これらは全て祖父の仕業で、幼いながら私は植物が拷問を受けているようで可哀想だと思っていた。
でもそれは思い違いだったのだ。
祖父が他界してから雑草は生え放題、木はアホ毛のように伸び放題…無法地帯の一歩手前になっていた。
人の物も勝手に断捨離してしまう祖父を憎たらしく思った事もあったけれど、失ってから祖父のやってきた事がいい事でもあった事に気づいた。
生きているうちに感謝の気持ちに気づけなかった分、たまには実家に顔を出して、庭のお手入れをしてみようと思った今日でした。
花畑
▼雑談
花畑と言えるものを写真でしか見たことがなく、きっと本当に見たらどこまでも広がる花の鮮やかさに見とれてしまうんだろうな。
そしてそんな感動を胸に、美味しい物を食べて帰りたい。
日々家
「花畑」
お前は目は開いているが周りの景色が見えていない。
自分の頭の中の世界に溶け込んでる。
きっとお前には私がぼやけて見えているはずだ。
手を振ってでもしなければ
私が後ろにいることにも気が付かないだろう。
私がカッターを握っていることにも。
【#86】
お花畑に行きたいんだなあ
なんか…こう…綺麗な場所に行きたいんだなあ
まあ最悪お花畑でなくてもいいんだなあ
人生そんなもんなんだなあ
私、夢見た。
誰かがお花畑で笑っていた。
それは私の愛してた人に似ていた。
「結婚しよう。」、そう言われた。
そこで私の夢は途切れた。
いや。現実だった。
チャレンジ59(花畑)
ひまわり畑に行ったことがある。種を取る直前で、花の盛りは過ぎていた。びっしりと種をつけ、重みに逆らわず、うつむいた感じに咲く姿は、胸に迫るものがあった。
ひまわりの種を食べながらビールを飲むと美味しいが、最近は食べるのをやめた。あの時のひまわりに、自分の老後を重ねたから。あんなふうに年を取りたい。
「綺麗……」
彼女の薄く整った唇から、儚げな声が漏れ出した。俺も小さく頷いて、彼女と同じ方角に目を向ける。
赤、黄色、橙、それと紫……。色とりどりの花々が春の風に吹かれて、踊るように揺れていた。
「柊、どの花が好き?」
彼女は緩く微笑んで、俺に視線を合わせた。花が開くように、という表現がぴったりなほど、可憐な笑顔だった。
「んー、桜かな」
花畑を囲むようにして佇む桜の木を指差して答える。すると、彼女は笑みを増した顔で花畑に目をやった。
「ううん、確かにそれもいいけど、花畑から選んでよ」
俺は少し考えてから、紫色のライラックを指差した。
「だったら、これかな」
「ライラック?どうして?」
「百合に似合いそうだから、かな」
彼女は、私に?と首を傾げた後、納得したような表情で口を開いた。
「確かに、ライラックの花言葉って『青春』だもんね。JKにはぴったりだ」
「うん、やっぱり似合うと思う」
ライラックも桜も、『純潔』という花言葉がある。優しく微笑む彼女にぴったりだという意味でも選んだが、紫色のライラックには『初恋』、なんて意味もある。
そんな言葉は飲み込んで、隣に立つ彼女に笑いかける。いつかは紫色のライラックと一緒に、俺の恋心も伝えよう。
テーマ:花畑
私の頭の中はお花畑。いつもふわふわしたことしか考えられない。だからまわりから「ちゃんとしろ」「のろま」っていうふうにいわれる。でも気にしないようにはしてるけどやっぱり気になる。ちょっと気になっている彼は私の事をなんて思っているのかな?
今私は花畑に行きたいと思う。なぜならたくさんの花に囲まれるとすごく癒される気持ちになり、落ち着くから。
花と言えば春を思い浮かべる人が多いだろう。だが今は夏が終わり、秋に近づいている。それは花がちょうど散っていく時期である。なぜ花を見ると人は癒されたり、落ち着くと感じるのだろうか。
一面に花が綻んでいた。
風が吹く。
ふわり、と、柔らかい花弁が舞い、甘ったるい香りが広がる。
羽音を震わせて、マルハナバチが花の中を飛び回っている。
涼しい風が吹き抜ける。
花の茎は何の音も立てずに、静かに撓んで、萼が揺れる。
花びらが舞う。
僕のキツネはどこにいるんだろう、と思う。
満開に咲き誇る花は、どれも幸せのように、美しく、華やかで、儚くて。でも、どれも僕の大切な花ではない。
この素晴らしい花たちは、僕ではない誰かが慈しんで咲かせた、満開の花畑だ。
誰かの、誰かによる、誰かのための花畑。
僕を楽しませてくれるけど、僕だけのための花ではない、有象無象たち。
マルハナバチが低く飛んでいる。
湿った空気の匂いが、甘い花の香りの中に、僅かに混じっている。
切ないくらいに真っ青の空が、高く深く広がっている。
風が、肌を刺してゆく。
花びらが、また舞う。
僕は、この花畑の中で、自分だけの花を探していた。
自分だけの一輪に出会いたかった。
石造りの壁はどれも崩壊して、陽の光に当てられている。
ボロボロの石レンガの隙間にも、たくさんの花が顔を出している。
小さな花も。大きな花も。
花畑の真ん中で、僕は独りぼっちだった。
変わらない物はなく、世の中の物は全ていつか壊れるのだ、と僕は知っていたはずだった。
どんな熱烈な愛も、溢れる願いも、爽やかな尊敬も、いつかは変わるのだ、と。
人徳は一番アテにならないものだ、と。
僕は知っていたはずだった。
胸の奥から、切なさが迫り上がってきている。
鼻にツンと染みる。
誰でも良かった。
僕の一番大切なものを悟らせてくれる誰かが欲しかった。
変わってしまった人々に追われ、全てを捨ててしまった僕が、本当は何を大切にしたかったのか、誰かに教えてもらいたかった。
僕は、自分だけの一輪の花を見つけたかった。
でも僕は、独りぼっちだった。
風は振り返らずに、僕の肌を掠めて通り抜けていった。
花は見向きもせず、僕の足元で風を浴びていた。
この花畑にある全てのものは、みんな僕など気にしていなかった。
僕は、独りぼっちだった。
ふわり、と、風が抜けていった。
一歩後ろを、花びらと香りがふわりと通り過ぎた。
マルハナバチの翅が、低くハミングしている。
真っ青な空から何かが落ちて、頬を触った。
湿った空気が、もうすぐそこまでやってきていた。
いま、
ボーッとしたい
今日は疲れたよ!
だから
綺麗な景色を見て
心をリセットしたい気分
できることなら
“どこでもドア”で
『花畑』の真ん中に行きたいさ
そんな時って、
あるよね、ね?
わたしだけかな
まー
花畑
夢を見た。
花畑の中、
小さな私が何も知らずに無邪気に笑い、
頭に花冠を乗せ、
蝶を追いかけて、楽しそうにしている夢。
「いつかね、わたしおはなばたけにすむの〜!
まるたでね、いえをたてて〜」
楽しそうだった。
羨ましいと思う反面
そんなことできるわけないだとか
現実を見たら?とか、
馬鹿なの、とでも
言わんばかりの感想を持つ自分とは大違い。
よっぽど小さな私の方が外身も中身も綺麗だ。
場面が進む。
私は少し大きくなっていた。
「お花畑には住めないみたいだから、諦める。
でも……頭の中は自由にしていいよね!」
想像?妄想?そんな世界に入り浸った。
少し残念そうに、寂しそうに
でもまだ楽しそうに花畑にいた。
また、場面が進む。
また背丈が伸びたようだ。
「私が、頑張らないと。
私はまだまだ。
もっとすごい人も
もっと辛い人もいる。
これくらい我慢しなくちゃ。頑張らないと。
しばらく、あの世界には行けないや。」
悲しそうに、名残惜しそうに
手を振り別れを告げ私は消えた。
しばらくして、パッと私が現れた。
もう、消えた時とは比べ物にならないほど成長していた。
「久しぶり。
また、これたんだ。
最近ね、思い出したの。
私、やっぱりこの世界が好き。
でも、頭の中では生きていけないから
現実を生きなきゃいけない。
私……本当は……
やめよう。
もう、現実を見ないと。
お花畑には住めない。
そろそろ自分が好きなもの探さなきゃ。」
私は花冠を編みその場に残して
逃げるように立ち去った。
しばらくして
小さな人影が現れた。
最初の小さな私だった。
花冠を見つけると嬉しそうに頭に乗せ
蝶を追いかけた。
夢はそこで終わった。
「花畑」 R6 9/17 mon
たくさん広がる花の中。
自分の好きな花を
探すことができるだろうか。
たくさんあっても好きなものは
見つからないかもしれない。
どこにでも、
自分の「好き」がある世界に
なって欲しい。
No.1
花畑
脳内花畑
そんな人に
私はなりたい
花畑と見間違えるほどにおおい
苔の生した石たちだ
布団くらい整えてくれよ、ほんと
野菊の花畑に
蜂や花虻が花から花へ
僕は夢中で写真を撮った
よく見ると可愛いんだよハナバチ
白と黄色の花が一面に
天国のように麗しく
全体を見ると向こうの方まで
笹原の中に花が彩りをあたえている
十月の空は青く透き通り
頂上へと続く土の線を照らしている
木々も疎らに影を落として
緑の中にグレーを描く
僕はいよいよ歩みを進める
青い空
笹原
野菊
木々の影
斜面は思いの外
急で厳しいが
これが味わいたくてここへ来た
ここを登れば東雨乞岳の頂になる
そして雨乞岳へ続く稜線が待っている