『花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私のことを大切にし、私のことを育ててくれた母。そんな母は、花束のように美しい、大好きな人
お題:花束
「気分が明るくなるような花束作ってください」
お客さんからそんな事を言われ気合いが入る
「何色がいいとかありますか?」
「明るい色がいいです」
「分かりました!お任せください」
明るい色で気分が明るくなる花言葉がある花なら
ガーベラ、サンダーソニア、ベニバナはどうだろうか
冒険心、愛嬌、熱中という花言葉だ。
ラッピングをしてお客さんに渡す
「わぁ!綺麗な花束ですね。ありがとうございます」
喜んでくれたようだ
「気に入って貰えたようでよかったです」
「また来ますね!」
次はどんなお客さんが来るのだろう
花束 2/10 (土).
「…これ、あげる」
そう言って私に手渡してくれた花束。少しぎこちないので、恐らく手作り。
スノードロップの花が、ふわふわ揺れる。
可愛らしい花だ。
「ありがとう、家に飾るね」
彼女は、静かに目をつぶり、はあ、とため息を付く。
それから、私の手を包みこんだ。冷たくて細い指が絡みつく。
そして、橋際の川に二人で落ちた。
「は、」
落下していく体と意識に困惑しながら、私は花言葉を思い出した。
【私は貴方の死を望みます】.
彼女は私の頬にキスを落とした
花には詳しくない。
だから、きれいだと思える花を入れただけだったんだ。
本当に知らなかったんだ。
菊花粉症なんて存在。
どうしたんだ急にこんな。
花を渡すのはそういえば初めてだ。
これはなんというかどんなプレゼントや言葉より気恥ずかしいかもしれない。
あれ、ひょっとして君もそう?
水を入れたグラスにうつされた赤いバラはこの部屋から少し浮いている。
うれしいよ。ありがとう。
今度はバラの花束を贈るよ。
100本以上のでかいやつ。
それは、ちょっと困りそうだな。
じゃあまずは7本だ。これで8本。
そのあとで100本。これで108本。
きっといつか近いうちに。
花束
花束
この先、私が花束をもらう機会が
あるとしたら、想像するに
娘の結婚式だろうか。
両親への感謝みたいなので
娘から渡される花束。
花束は、かすみ草が入った
ものがいい。
娘は何色のドレスを
着ているだろうか。
そもそも、結婚するお相手と
出会えているだろうか。
どんな仕事に就いているだろうか。
すぐ先の未来が見えていない今
将来は花束のように広がり真っ白だ。
花束は、かすみ草が入った
ものがいい。
【花束】
卒業式だとか成人式だとかで
大切な人からお花をもらうのを夢見てた.
まぁ実際はそんなことなくて。笑
私にとっては夢は叶わない夢なんだなー.
なので今日と平凡に多くを望まず
ただ推しのことだけを考えて生きていく。
今日は、彼からご飯に誘われている。
電話した時はなぜか、どこか緊張してた声をしていた。
何か、隠していることでもあるのだろうか。
不安になる。
今日はたまたま仕事が休みだっため、夕方に合わせるように支度を済ませ、駅に歩いていく。
駅に着いてみるとホームは、学校終わり、仕事終わりの人で混んでいる。
そんな時だった。鞄にしまっていたスマホの音が鳴る。
メッセージの通知オンだ。
『少し遅れるごめん!!
なるべく早く行くから、いつもの場所で待ってて』
私は、すぐに返事を書き彼に送る。
電車が駅に入ってくる。ここから三駅離れた場所まで電車に揺られ乗っていく。
混んでいる割には、席座れたのはラッキーだ。
スマホでSNSを流し読みしつつ、着くのを待った。
電車に揺られること十分足らず、目的の場所に到着する。相変わらず、駅のホームは混んでいる。
それを慣れた感じで進んでいく。
結局、目的の場所に着いたのは最初予定していた時刻よりも少し遅れた。
服装の乱れを直しつつ、彼を待つ。
そうして、もう一度スマホの音が鳴る。
『︎もうすぐ着く。待たせてごめん』
彼からのメッセージだ。返信を打っていると私の好きな声が私を呼んでいる。
『明美』
『涼介遅い。まぁいいわ、ご飯食べに行きましょう!!』
彼は何度もその後謝っていた。そうして、世間話をしながら彼が予約したお店に着いたのだ。
そこは、前に私が『一度行ってみたいお店なんだよね』って言ったお店である。
『え、ここって、そうだよね』
『うんそうだよ!君と一緒に来たかっただ』
フレンチのフルコースを食べるとは聞いてたけど、ここのお店は相当お高いお店だ。
そうして、緊張した面持ちで入ったためか、あまり覚えていない。
『緊張しててなんも味覚えてない』
『僕もだよ。あのさ、僕と結婚してくれないかな』
それは唐突だった。洒落た雰囲気とか何もない感じに振り返りざまに、持っていた紙袋から数本の花が束になった花束を持って私の前に止まったのだ。
『マーガレットの花… ありがとう。これからもよろしくお願いします』
その後、結婚記念日には互いにマーガレットの花束を送り合うのであった。
【花束】(300字)
会社の屋上に、花束がぽつんと置かれている。そのせいで、飛び降りがあっただの事故だのと、昼の社員食堂が騒がしい。意味ありげに置かれた花束を見ると、人はなぜか悪いほうに捉えてしまうみたい。僕はまったく逆の意味であれを置いたのにね。
あの場で飛び降りようとした人がいたのは事実。でも、僕は結局そうしなかった。だから、あれは新しい僕の誕生を祝う花束だ。僕から僕へ贈る、僕を祝福するための花束だ。
そんな嬉しい花束も、見る目しだいで簡単に意味が転じる。深夜の屋上から見下ろしたネオン街が案外、ちゃちな玩具じみていたように。世界のそういうペテン師ぶりが面白くなって、僕はあの花束を意味ありげに置いてみたんだよ。
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人騒がせないたずらはやめましょう。
いつも♡ありがとうございます。励みになります。
おかげさまで昨年お題30本マラソンを走り切って、その成果が1冊の文庫本(一次創作同人誌)になりました。
2023/4/26のお題『流れ星に願いを』から2023/9/23のお題『声が聞こえる』までの31本+書き下ろし1本をまとめています。
どこかのなんらかのイベントで『#書く習慣と眠る習慣』というタイトルの本を見かけたら、それがまとめ本です。タイトル被りがなければ、たぶん本物です。よろしくお願いいたします。
ピンポーン
玄関のインターホンが鳴った。
誰だろうと思いながら、女性はモニター越しに様子を伺うと、外には帽子を被った超絶イケメンの若い男性が立っていた。
「宅配でーす」
「あ、はーい。すぐ行きます」
慌てて玄関の扉を開けると、さっきの男が両手に一杯の花束を抱えいた。
男は女性を見つめると、美しく微笑んだ。
「この花束を、美しく愛しい貴方に差し上げたいのです」
「えっ、これを?私に」
突然の出来事に困惑する女性。
「どうか、受け取ってくれませんか」
男は頭を下げ、女性に花束を差し出した。
名前も知らない男性に、ドラマでも見たことの無いような展開。
上目遣いにこちらを見つめる男性と視線が重った。
「はい、受け取ります」
女性は胸のときめきの赴くままに、男性から花束を受け取ると、にっこりと微笑んでみせる。
「ありがとうございます」
男性もにっこりと微笑むと、右ポケットから1枚の紙を取り出した。
「では受領にサインをお願いします。代引きで5,500円です」
花束が届いた。
差出人は未来の自分だった。
随分と柄にもない事を。
ひとしきり笑って、そのあと花瓶に生けた。
数日経ってドライフラワーを作り、壁に飾った。
きっと何年後かにこの花を見て、
あの日の自分に花束を贈るのだろう。
そしたら、笑ってやってくれ。
テーマ『花束』
〝花束〟
控室で、出番の終わったあなたに、花束を渡した。
私を慕ってくれていたあなたは、
今や雲の上の大スター。
花束なんていいよって笑っているけど、
無知なあなたは知らないでしょう。
その花の意味を。
花束なんてものは私に似合わない。
私自身が花だから。
花束がいくら綺麗でも
私に敵わない。
お題 : 花束 #42
愛する君に、腕いっぱいの花束を。
ありふれたものだっていい。
ただ、一つ一つ摘んだ花のような日々を、大切にしててほしいんだ。
それが僕から君へのキモチ。
花束/スマイル
春の訪れを思わせるような
花束を贈られるのは嬉しいけれど、
それよりも
あなたの笑顔がなにより嬉しい。
#169
花束を1つお願いします、
承りました。ピンク系似しましょうか?赤系、白系などご希望はありますか???
特にないです。
お姉さんのおすすめで。
承知しました。少々お待ちください。
~5分後~
完成しました。
お代はえーっと、
380円です。
ちょうどお預かりしました。
あの、
はい?
これを、あなたに。
いつも通勤しながらあなたの事見てました。
僕と結婚を前提にお付き合いしてください。
え、、、
ありがとうございます😊
#花束
「ハツカネズミの墓に花束、本来の大きさよりバチクソデカいけどオオアマナの花束、ショットガンを隠したバラの花束に、ブーケっつーより花籠のカタチで贈られてるようにしか見えない某フォルムチェンジアイテムの花束。結構いろんな場面で使われてるのな」
ぶっちゃけ第一印象、「結婚してください」のバラの花束くらいしか思い浮かばなかったわ。
某所在住物書きは「花束」に映画やらゲームやら、他の単語を付け加えて、愛の告白以外の花束使用例を探した。某名探偵の映画は、花束ではなく花嫁らしい。
「哀悼、隠蔽、物語のキーアイテムに、それから?」
他には何があるだろう。物書きはスマホを見続けた。
――――――
2月も残り約3分の2。今日は3連休の最初の日。
本当は、昔々一緒に二次創作で盛り上がってた友達と一緒に、ちっちゃいオンリーイベントに行って聖地巡礼の旅に出て、原作者様の生家がある県まで行こう、ってハナシだったんだけど、
なんか、友達が勤めてる職場でバチクソ面倒なことが急きょ発生したらしくて、延期になっちゃった。
東京から聖地までのキャンセル料とか、連絡とかは、全部友達側がするってすごく謝られたけど、
しゃーないのは、しゃーない。
また今度一緒に行こうって、リアルで泣いちゃってるらしい友達をグルチャでなだめて、
要するに、今日の私は、フリーになった。
何しよう。どこに行こう。
ぶっちゃけ東京は暇つぶしに事欠かない場所だけど、
なにせ、物価が高いし、だいたいお金がかかる。
「100均あたりでウィンドウショッピングでもすれば良い」? だって買いたくなるじゃん(真理)
別のグルチャで確認したら、職場の長い付き合いな先輩が同じくフリーらしくって、
予算5:5想定で、お金と食材少し準備して、
つまり100円の残高と半額大容量サラダだけ持って、先輩のアパートへシェアランチに行った。
今日はポトフの予定。300円でお腹いっぱいポトフとスイーツとお茶楽しめるとかすごい。
結局ここが、イチバン安いし、イチバン気を使わないし、居心地が良いのだ。
ハイグレードな防音防振だからほとんど無音だし。
先輩もあんまり干渉してこないし。
なによりごはんが低糖質。おいしい。
「せんぱーい。おはよー」
もうすぐ朝11時だから、全然朝じゃないけど、
アパートのドアを開けて、リビングに目を向けると、
先輩は、なにやら少し小さめの花束を手に持ってて、
じっと見て、バラみたいな花をひとつプッチリ取って、シーリングライトの照明に当てて、
それの、花びらを、2枚かじって食べた。
先輩いわく、先輩の故郷の雪国は、「エディブルフラワー」なんて言葉が出てくるずっとずっと前から、
花を、食べてきたらしい。
「先輩!それ!?」
「行きつけの茶葉屋から貰った」
「ゼッタイ食用で先輩に渡したんじゃないよ!飾ってほしいんだよ!バンパイアしちゃダメだよ先輩!」
「キャンディーブーケだぞ。食うだろう」
「きゃんでぃー、ぶーけ……」
ほら、お前にも。 近づいて、先輩の手の中のブーケを見る私に、ひとつ青いバラをプッチリ。
貰った青はすごく精巧な飴細工で、透き通ってて、宝石みたいに光ってる。
「キャンディーだ」
ポツリ言って、私も、花びらを2枚かじった。
パキッ、パキリ、ぱりぱり。
「サイダー味だ。おいしい」
とうとう先輩がバンパイアになった。そんな早とちりが、実は飴細工の花束でしたのオチ。
「茶葉屋の近所の和菓子屋が、バレンタインの企画として作った試作だとさ」
私に花束を渡して、先輩が種明かししてくれた。
「お前がこの前、『ここの宝石飴がバチクソ綺麗』と言っていた、あそこだ。今日中に試食を食って、3個の良いところと6個の改善点を見つれば、500円分の割引券をプレゼント、らしいぞ」
せっかくだから、見つけてみろよ。
先輩はそう言って、私から半額大容量サラダを受け取って、キッチンへ。
「3個6個、500円……」
先輩がシェアランチのポトフを作ってくれてる間、私は500円の割引券が欲しくて、
パキリ、パキリ。花束をかじったり、光に当てたり、香りをかいだり、メモを打ったりしまくった。
心に思い描く
美しい花束
いいんじゃないかな
大切な
自分のために
色とりどりの花束
〜花束〜
母は花が好きな人だ。だから、棺桶に祭壇の花を折って入れて燃やすなんてかわいそう、お花は全部持って帰って家に飾ってくれた方が嬉しいと常々言ってた。「夫も言ってました。」母が葬儀場のスタッフに話している。「そんな風に言われる方は初めてです。」と葬儀場のスタッフも困惑している。結局、小さな花束と一人1~2本ずつ、花を折らずに供えることになった。
通夜の夜、出来上がった祭壇を見ながら、母は「棺桶にあの辺の花は入れないでね。持って帰って飾るから。」と言った。祭壇に飾られた遺影の中の父が笑ってる気がした。
葬儀がすみ、残った多くの花はたくさんの花束になった。父から母への最後のプレゼントだ。その花束を孫たちが持ち、祖母である母を囲んでいる。
『花束』
飾る花瓶がない。
愛情の伝え方も、受け取り方も分からない。