『花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
花束
泣くことに慣れたあなたへ
失うことに慣れたあなたへ
さようならに慣れたあなたへ
贈り物に乾いた気持ちを。
麻紐でまとめた
まとまりのないお祝いを。
小さな君からの花束がたくさんの幸せを束ね
私のもとへやってくる
永遠に刻まれた記憶は心安らぐ香りとともに
私の心を明るく染めたのだ
紅葉のような小さな手を握り
新たな命の輝きへ贈る
「産まれてきてくれてありがとう」
☆花束☆
毎年あぜ道に咲く
白くて小さな花
部屋に飾らせてねって語りかけて
花束にした。
私の一番好きな花になった。
あの日 何気なくあなたがくれた花束
不器用な手つきで束ねて
はい!って笑顔で差し出した。
小さな胸は震えてキュンとなった。
今でも鮮やかに浮かぶ
遠い日の景色…
生まれた頃より身近にあった
幸せなことと知りもせず
ゆとりが必要なこととも知らず
その一つ一つに慈愛を持って
世界の端に生きる 声のないものに
目を向けて優しく灯す
花泥棒などと言ったものだが
野山よりも強く美しくそこにあった
あなたが心豊かで
きっと誰より優しいひとだったから
鏡のように映し出されたこころだったのだと
当たり前のようにあったものは
簡単には手に入らないもの
ずっとそばで見てきた
何もこの身に残ってはいなかった
あなたのように 凛といきいきと
寄り添う優しさを身に纏うことはなかった
それはあなたが心豊かで
きっと誰より優しいひとだったから
世界の端に生きる声のないものに
目を向けて優しく灯す
その一つ一つに慈愛を持って
幸せなことと知りもせず
そこにあったのは あなたの包み込む優しい心だった
#花束
花束
プレゼントに花を贈るなんて
なんか勿体無い、花より団子だよ
花なんて‥‥‥と思っていた
24歳の誕生日に、花束をもらった
相手はバイト先のお客さん
でも嬉しかった
団子より嬉しかった
貰って初めてわかった
花束がリボンを緩めて、ベンチに座っていた。
わたしは花束の横に座って、「もらっていいですか?」と聞いた。
花束が「どうぞ」という。
リボンを締め直すと、花束は嬉しそうに笑った。
花束
夫から、花束をもらった
どうしたの?なんで?
そう聞くと
日頃の感謝を込めて
と言われ驚いた
私のほうこそ日頃の感謝を込めて
何か送らなければならないのに
何て素敵なことだろうか。
私はお礼に夫のためだけに
夫の好きなオムライスを作って
そのオムライスにケチャップでこう書いた
LOVE🖤
花束
もらったこともないし あげたこともない
もらうと嬉しいのかなぁ?
花は好きなんだけど 花束はなぁ~😅
―花束―
日頃の感謝は
白ダリア
尊敬の意を
モスローズ
奇跡の出会いに
青バラ5本
咲きかけの恋情
紫のリラ
群青リボンでまとめて束ねて
想いの詰まった花束を手に
届け届けとこの想いよと
高まる気持ちはまだ鳴り止まぬ
私達のあの丘の上で
色とりどりの野花を摘み取る
君に手渡した私の花束
君はそれをギュッと抱き締めた
君は毎日その花束を見つめ
慈しむように水を注ぐ
花瓶に満たされたぐらつく水の上で
花々はゆらゆらと揺れながら
君は花束に水を注がなくなった
水のやり過ぎは根を腐らせるから君は正しい
私は色褪せた一輪の花を見つけ
そっと花瓶から抜き取った
君は花束を眺めている
世界が終わったような顔をしている
萎びて痩せ細った花
また一枚の花弁が花瓶の側にはらりと舞う
君は花瓶が置いてある机に顔を寝かせ
ぱらぱらと落ちた萎びた花弁を見つめている
君の顔色は花弁の色と似ている
私は一枚の花弁を拾い上げ
口元に運んでそれを食む
味気のない花弁
口の中で粉々になる
そこに微かに残るあの丘の香り
君が去った世界で
君に送った花束を
私は今も噛み締めている
「−花束−」
花嫁の投げたブーケが偶然手元に降ってくる。
物語みたいな展開を、まさか現実で体験するとは思わなかった。
「よかったじゃない」
友人はそう言ってくれるが、たぶん花嫁の知りあいからは恨まれているんじゃなかろうか。というかこういうのって普通仲のいい人間めがけてトスするもんじゃないの? 私は花婿側の知人だし。
花を包んでいる白い紙を指先でなんとなく弄ぶ。
……結婚ねえ。
正直、まったく興味がない。少なくとも今は自分自身のことに精一杯で、そこまで考える余裕がない。
もちろん、過去には積極的に動いたこともあった。そのすべてが私にとっては最悪な終わりを迎え続けて、いつしか熱を失った。
……たぶん、あれがなかったら、細々とでもいい出会いってやつを探していたかもしれないわね。
うっかり思い出しそうになった奴の記憶を振り払うように、友人を呼び止める。
「これ、あげるよ」
「え、いいの?」
「私より結婚したくてたまらない人のところに行ったほうが嬉しいって」
「そう?」
嬉しそうな友人の手に渡ったブーケは、私の目には眩しく見えた。
お題:花束
スマイル
向日葵
****
花束
でんしゃ とか
徒歩 だからさ
金一封のほうが
うれしい
「バレンタイン」
繰り返すだけの毎日だった私。
後輩君と、何か起こる予感がしつつ日々は過ぎた。
明日は世でいう『バレンタインデー』
そうして…私の誕生日。
特にお祝いするでもなく、毎年過ぎていく。
女子社員達は、義理チョコどうする?論争を繰り広げる時期。
その風習も、コロナ禍で消えつつあるようだ。
けれど、本命チョコはバッチリ残り
色々浮き足立っている、女子社員を羨ましく眺めていた。
「んっ?羨ましい??」
一瞬不思議な気持ちが頭をよぎった。
たぶん、魔が差して買ってしまったチョコのせいだ。
あげる気もないから、カバンの中にしまい込んである。
欧米では、男性が花束やプレゼントを渡し愛情を示す日らしいけど…
日本では関係ないし、私にも関係ない。
そうして迎えたバレンタインデー。
当日も、打ち合わせにその他の業務にと
慌ただしく過ぎていく。
チョコや誕生日なんて忘れる程に。
あっという間に終業時間。
珍しく全部の業務が終わり、定時上がりが出来た。
「先輩!時間になったので今日は上がりますね。」
「うん。珍しい事だからゆっくり休んで。」
「先輩もゆっくりして下さい。お疲れ様でした」
「ありがとう。お疲れ様。」
カバンから出すか、もたついてる間に、後輩君はいそいそと帰ってしまった。
『彼女いるのかな…?』
チクンと胸に痛みが走る。…あれ?私…
まさかね…と頭をふって、帰宅する事にした。
駅への道すがら…カバンからスマホのバイブ音
画面には後輩君の名前。どうしたのだろ?
ちょっと嫌な予感がして、出る。
「どうしたの?」
「あっ!先輩今どこです?」
「駅に向かう途中だけど…?」
やっぱり、少し焦り気味の声。何かあったのかも。
「ちょっとミスしちゃったかもで…途中の公園来て貰えますか?」
「作った資料は、手元にあるんで確認お願いします!」
予感的中…でも、ミスしてたかなぁ?
私の見落としもある可能性は否定出来ない
「わかった。すぐ行くから待ってて。」
と一言…すぐに切って、指定された公園へ急ぐ。
程なくして到着し、公園内を探す。
いた!
細身の長身…ベンチに座っていてもわかる。
憧れてる女子社員が何人かいるのも知っている。
優しく、人懐こい性格だからモテるのだろう。
そんな事より…
「お待たせ!…でどこなのミスって?」
噴水前のベンチに、座ってた後輩君が立ち上がる。
「先輩!お誕生日おめでとうございます!」
…の言葉と同時に……
目の前には可愛ミニブーケの花束。
何が起きたかわからず、混乱してる私。
「…誕生日、知っててくれたんだ?」
「当然です。先輩は、相棒ですから。」
「ごめん…私、誕生日知らないよ?」
「あー、それは知らなくて良いです。多分、笑うから…」
いつもハッキリ明朗に話す後輩君が、珍しく口ごもる。
「あっ!」
私は、今ならと…カバンからチョコレートを出す。
「これ、貰って?」
「!!!…いーんですか!? 彼氏にとかじゃ?」
思いがけずに喜ぶ後輩君。気のせいか顔が赤い?
「彼氏なんて…もう何年もいないよ」
「嬉しいです。…ならば、遠慮なく頂きます。」
私の手から、にこにこと優しく受け取る後輩君。
その姿を見た私は…今自覚した。好きなんだなと。
ストンと何かが落ちて、ワクワクとどきどきしてくる。
貰ったミニブーケを見つめ、そういえばと….
「結局、誕生日はいつなの?」
「…笑いません?……3月14日です…」
下を向きながら
少し顔を赤らめる後輩君が、可愛く思わず笑ってしまう。
「やっぱり、笑うじゃないですか!!!」
こうして、私の久しぶりの恋は、スタートしたのだった。
……………
『よかった、先輩喜んでる。』
『…でも、まだ気づいてないだろなぁ…俺の気持ちに。』
「長期戦で頑張るかな。」
ミニブーケを見ながら、微笑む先輩を見て
俺は、やっと本気になれた恋に決意をした。
墓の前供えられてる花たちが
花束に見えて 君がいなくて
真っ赤な薔薇の花束をポーンって投げてドカーンって爆発させたらひらひらって沢山のはなびらが虚空をかすめていくでしょ?
それが真っ赤なドレスがよく似合う貴方にぴったりだなっていうのは安易に想像ができたから、サプライズでやろう!って思ったの。でもいざ実行したらなんとその子泣いちゃって。
うーん…
でも そうよね。だって私、あなたと直接話したこと1度もないんだもん。残念だけど、あなたは私の事全然知らないもんね。
それにしてもあの子の泣き顔本当に可愛かったな。
これからも陰ながら応援してるね。
(影から)
#花束
花束って買ったことないな。どういう人がどういう目的で買うんだろ。
祝いの時にも訃報の時にも花はある印象だし、どんな時にでも需要はあるんだろうな。
花っていうとサボテンも花が咲くんだっけ。一時期サボテンを鑑賞植物として買おうと思ったことがあったな。結局は買わなかったけど。
サボテンは楽らしいけどそれでもやっぱ生き物はめんどうだからな。植物を生き物と呼ぶのが正しいのかはわからんけど。
とにかくたまにでも水をやらなきゃいけないこと。いつか枯れること。一番嫌なのが土台の土に虫がたかったらという不安。これらが嫌だからサボテンっていうか植物を買うのはためらう。
インテリアとしてなら手間がかからないのがいくらでもあるしな。
ただ植物が部屋にあると健康にいいってどっかで見た気がする。うろ覚えだけど緑は目や精神にいいとかなんとか。
それと植物から出るなんか、具体的にはわからんけどなんか体に良さそうな成分的なのが出てそうじゃん。
森林浴とかよく聞くしな。植物はインテリアとしてだけじゃなくて健康にもいいんだろう。
自然を部屋に置くって書くとなんかかっこいいしな。でもどれだけメリットがあってもめんどうが勝っちゃうなぁ。
感謝の気持ちを伝えたくて
君に花束を送るよ
「いつもありがとう」
─────『花束』
花はすき
君が好きだと言っていたから
花はすき
花を見ている君が幸せそうだから
花はすき
花が咲くように笑う君が好きだから
花よりも君が好き
同じ気持ちだね と笑い合うこの時間が大好きだから
この瞬間を集めて作った花束は
いつまでも綺麗で輝いて見える
2023.02.10. -花束-
「花束」
花一本一本に想いを込めて
貴方だけを想い
花を重ねていく
花言葉なんてあなたは気にもしないかもしれないけど私は結構気にするんだよ。
だから言葉の代わりに花を送る。
どうか貴方にこの気持ち伝わりますようにって願いを込めて。
言葉に出来ないことでも花でなら伝えられる気がするから。
願わくば花に込めた想いに貴方が気づいてくれますように。
貴方の元へ届きますように。
そんな願いを込めて花束を海に投げた。
大好きなあなた
もう会えないあなた
どうか遠くで笑っていますように。
そしてごめんね。
ちゃんと渡せなくてごめん。
本当はあなたの傍に置いておきたかった。
でも、出来ないんだ。ごめん。
本当にごめんなさい。
ああ。泣かないって思ってもダメみたい。
水面にちらばった花が私の想いを散らしてるようで余計に悲しくなった。
それでも私は貴方が好き。
この気持ちだけは散らさない。
ずっとあなたを想っています。
スノードロップ
薔薇
グラジオラス
ガーベラ
チューリップ
桃
マーガレット
カーネーション
ハナミズキ
ワスレナグサ
水仙
アンモビウム
チューリップ(黒)
純愛
愛
思い出
熱愛
愛の告白
あなたに夢中
真実の愛
愛を信じる
私の思いを受け止めて
私を忘れないで
愛して欲しい
不変の誓い・永遠の悲しみ
私を忘れてください
花束といえば、結婚や記念日など、華やかで素敵な場面でのプレゼントというイメージがある。なぜ、そういうシチュエーションでは花束が選ばれるのだろうか。
花束はそれほどまでに特別な存在だとは思わない。他にプレゼントできるものなんて、沢山あるし、そもそもそんなに多くの人がプレゼントしたいと思うほどに、お花のことばかり考えている人、お花のことが大好きでたまらない人なんて、一部しかいないと思う。
なんで花束なんだろう。花言葉があるから?
じゃあなんで花には、言葉や思いが込められているのだろう。〇〇言葉が他にもあっていいのに。しかも、自然に生えてるものを摘み取るよりも、自分でなにか手作りしたほうが思いは込められると思うけど。
花束=大切な人への贈り物、という風潮があるけど、そんな風潮に流され、なんとなくでプレゼントとして花束を選ぶようにはしたくない。