『脳裏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
〚脳裏〛
その瞬間、脳裏に浮かんだのはあの子の笑顔だった―――
さあ、皆さんはこれをきいて何を思い浮かべましたか?
想像は人それぞれ。
頭の中ならば、なにを考えても怒られないのだから、自由に想像してください。
皆さんの脳裏には一体、何が映ったのでしょう。
#49 脳裏
別れてください
まるで鈍器で殴られたような
気分だった、そのまま貴方との思い出を
傷口から流れ出る血液と一緒に
さよならできたらよかったのに
2023/11/10
脳裏
気にかかることが
脳裏をよぎる…
でも…
わたしは無力…
ふあん…
神様に祈る…
目を閉じて
あなたを助けてください
おねがいします
おねがいします…
何度も何度も…
黒いものを見ると脳裏に何かが浮かぶ。
そう。あの黒い虫。
【脳裏】40 kogi
最近、脳裏に浮かぶのは苦しかったあの頃。
たくさん練習してるのに、なかなか上手く歌えなくて指摘された。
すごく辛かった。泣きそうになった。
家に帰ってからは、部屋に閉じこもって悔し涙を流した。
それでも、練習はやめなかった。上手くなりたかったから。心が折れても、泣きながら練習した。
そんなことがよくあったけど、いつの日か努力が報われて、上手くいって、褒められたことがある。その時は、「よく頑張ったぞ、自分…!」って自分を褒めたっけ…。
今ではあの頃の自分に感謝してる。あんなことがあったから、歌がうまくなれたし、少しだけでも強くなれた気がする。
あ〜、今日も指摘されちゃった。練習頑張ったのに…。
また練習頑張らなきゃ。よし、今からでもやろう。
きっと、わたしはどこまでもうまくなれる。どこまでも強くなれるはず。
古ぼけた彼のすむアパートの
隅っこにいるカナリアは
小心者の僕を嗤うように歌った
僕の辿々しい話声に
カナリアの歌声がかぶると
彼は部屋の隅を見て微笑んだ
彼とおおくすごすしたのは
黄金色のカナリアだったから
今彼は黄金色の女と寝ている
真っ白でしんと静まり返った世界にハルは居た。
手足の感覚を確かめながら、ハルが起き上がると
ハッと気づく。白の正体は雪だった。
だが、その雪は冷たくない。いや、冷たくないというよりは温度がないと言った方が正しそうだ。
音を確かめてみる。
「こんにちは。」
無機質な世界にハルの鼻にかかった声がこだまする。
どうやら、音はあるようだ。
パチンといった音と同時に
目の前に真っ白で小さく美しいきつねが現れた。
ハルが目を見開いていると
「そなたは、なぜ此処に来たのじゃ。」
と色なく問われた。
「……わからないわ。」
白狐は続けて言う。
「そなたは、わからねばならぬ。」
…?
「何をわからないといけないの?」
表情変えず、白狐は言う。
「そなたは、此処に来た意味を探さねばならぬ」
その言葉を言い残し、白狐は風と共に消えていった。
ハルは瞼をそっと閉じた。
そこには、あたたかで繊細な笑顔をしたあなたが居た。
「脳裏」
あなたの『脳裏』には何があるの
私の脳裏にはあなたの薄い唇とその感触が
会えないことが辛い
#96 脳裏
頭の中ってことだけど。
脳内って言うと、まぁ同じようにも使うけど。
こっちは物理的な、肉体的な感じがあるね。
内側を裏と表すのは、日本語らしくて面白い。
そうだね、器の内側は、外から見れば裏側だよね。
こうして、今繰り広げられている思考が脳のどこで行われているか?
脳のどこが活性化しているか見る機器をつかったって、そこで本当に文章が組み立てられているのか、なんて。そんなの見えやしない。
脳は私たちに見えない裏側の世界を持っていて、そこでは言葉たちが走り転げ、弾けてはぶつかって、溶け合って、そして思考という奇天烈な反応に繋がっていく。
そんなのがまさに脳裏を過ぎった。
脳裏に焼き付いて離れないあの光景。
目を閉じていてもありありと思い出してしまうその光景に、朝から気分は急降下していた。
「どったの?なんかあった?」
「聞くも地獄、語るも地獄な嫌な夢見たんだよぉ」
「えー?なになに?ききたいっ!どんなの?」
「人の話聞いてた?」
「大丈夫大丈夫!!」
「もぉー…」
「ほらはやく!」
「お風呂掃除機してる夢みたんだけどね。
何を思ったか、浴槽を傾かせて裏側を見ようとしたんだよ。そしたら床一面に…(自主規制)が…」
「ギャーー!!!!!やめろぉぉー!!!!!!鳥肌立つわ!!!」
「いやだから聞くも語るも地獄だって言ったじゃん!!!」
「そんなのって思わないじゃん!バカー!!!
うぁぁあ!!!夢に見るぅうう!!!!!」
『脳裏』
雨の日の公園、ブランコの上。
無情に降る雨粒がとても痛くて下を向く。それなのに視界はぼやけて一粒、また一粒と大きな雫が落ちる。
いつからこうなったのかな?
ついさっきまで、あなたと一緒にブランコを漕いでいたはずなのに。
あなたは漕ぐのがとても速くて、私はそれに着いていけなくて、次第に私たちはすれ違っていった。
そして私は嫌になってブランコを降りてしまった。
でも、今になって分かったの。
二人の速さは違っていても、行ったり来たりする内にいつか一緒に空を仰げるときが来るって。
時間をかければ必ず一緒に笑い合えるって。
それは会えない時間に比べれば僅かなものだけどね。
それだけで良かったはずなのに、あなたが待ってくれないから、って私が勝手にブランコを降りちゃった。
分かってる。公園のブランコは皆のものなんだから、もう一度乗り直すことは出来ない。
でも。
ブランコを二人で漕ぎ始めた頃のあなたの姿は、まだ私の脳裏に焼き付いている。
脳裏に浮かぶのは
優しいあの子の笑顔
脳裏に浮かぶのは
賢いあの子の読んでる分厚い本
脳裏に浮かぶのは
綺麗なあの子の青い瞳
脳裏に浮かぶのは
歪んだあの子の大好きな親友
脳裏に浮かぶのは
不幸なあの子の頭から流れる血
脳裏に浮かぶのは
可哀想なあの子の青白い寝顔
脳裏に浮かぶのは
大好きなあの子の小さくて可愛い姿
目の前にいるのは
涙をこぼして僕にすがりつく、あの子の親友
目の前にいるのは
宙に浮いて親友を慰めるあの子
目の前にいるのは
彼女を守ろうと僕を睨みつけるあの子
「あの子に近づくな」
可愛らしい、鈴を転がしたような声
「見つけた」
脳裏に浮かぶのは
あの子とふたりきりの、楽しい楽しい僕らの毎日。
3,脳裏
わたしの脳裏って結構厄介で。
幸せな記憶より、嫌な記憶の方が、圧倒的に多いんで
すよ。なんでですかね。
やっぱり幸せな記憶より、嫌な記憶の方が、印象に残って、脳が覚えやすいからですかね。
でも、わたしの家族は結構嫌なこと忘れてるんですよね。まあこの場合、嫌すぎて記憶から抹消してしまったのかもしれませんが。
なので、わたしは脳裏に今日も呼びかけるんです。
幸せな記憶で上書きしてねって。
2023.11.09
脳裏に刻まれた、あの人の泣き顔。
お兄ちゃんの人生をめちゃくちゃにしたあの顔。
でも、なんでだろう。
時折思い出すんだ。
脳裏。
脳裏に浮かぶのは
ゆうの香り。
脳裏に浮かぶのは
ツンでも
寂しそうな
ゆうの顔。
今日は配信が楽しみ。
脳裏に、あなたと過ごした日々が思い出される⋯⋯
蝿が止まったあなたの左眼を見つめながら
『脳裏』11/9
交差点
赤信号
車が迫る
赤で染まる
ガラス片が飛び散る
悲鳴が聞こえる
目の前で、道路へ飛び出た子の
悲惨な末路が頭を過った。
手を伸ばさなかった
数秒前、私が、、、いや気のせいだ
救えたんじゃないか、そんなの気のせいだ
貴様に、何が分かる。
明るく、軽い冗談みたいに義兄に言われた。
どこか、闇と重みが垣間見えた言葉だった。
義兄と私の生きてきた道が異なったことを……、
義兄と私では背負ってきたものの重みが異なったことを……、
義兄から突き付けられ、この時、初めて気が付いたのであった。
脳というのは
司令塔であり
貯蔵庫であり
他人に覗かれることのない
最後の砦である
/お題「脳裏」より
脳の裏は前頭葉ですよ、と思ったけど普通に考えたら後頭葉ですね。確か後頭葉の下部くらいのところにR領域があり、恐竜の脳、獣の脳と呼ばれるような太古の領域が隠れています。近くに海馬もあります。お立ち寄りの際はお越しください。
(今再確認したら大脳奥底ら辺でした。マップを書き換えておきます)