『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「きみは、きれいなひとだね」
と、僕を見つめて、彼は言う。
「どこが?そんなことないでしょ」
と、僕は言った。
「きみは、きれいだよ。こんなにきれいな人は初めて見た」
と、懲りずに彼は続ける。その眼差しは真剣だ。
真剣に、僕の手元に注がれている。
「……魚をこんなに綺麗に食べるなんて」
僕の手元の焼き魚。彼の熱い視線を受けながら、僕は食べ進めて骨だけが残った魚の最後の一切れを静かに口に運んだ。
【美しい】なんてきれいな食べ方なんだ!
美しい
君は美しいと聞いて思い浮かべるものはあるかな。
例えば、
キラキラと輝く純白のダイヤモンドだったり、
澄み切った青が渡る海を思い浮かべたり、
スレンダーで美人な女性を思い浮かべたり
なんて、もっと多くあるかもしれない。
でもね、美しいに定義なんてないのだよ。
人それぞれの美しさがあるのだからね。
それにしても、本当に君は美しいね。
……え?自分は醜いだって?
ははっ、さっきも言ったじゃないか。
美しいに定義なんてないのだよ。って。
だからね、これを受け取って欲しいんだ。
「私と共に研究を続けて欲しい。勿論、就職先は僕の隣だよ。」
「どうかな、受け取ってくれるかい?」
_𝐞𝐧𝐝_
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
作者の小七です。
明日明後日の更新遅めになりそうです。
作者は受験生なので。
今回は、美しさとは何かを研究している大学の教授とその研究を手伝っている大学生のお話。
書き足すかもしれません。
美しい____
【美】
・美人の美。
・美しい。
・うつくしい
・ほめる
・よい
「羊」は「羊の首」
「大」は「両手両足を伸びやかにした人」
「羊」と「大」を組み合わせて、
「大きくて立派な羊」を表す。
【憂】
・憂慮(ゆうりょ)の憂。
・憂鬱。
・うれえる
・心配する
・うれい
「貢」は「人の頭部を強調」「思考」
「心」は「人の心臓を強調」「気持ち」
「夂」は「下向きの足」「足あと」
「貢」「心」「夂」を組み合わせて、
「沈んだ気持ちで静かに歩く様子」を表す。
私の名前は美憂。
大きくて立派な羊が沈んだ気持ちで静かに歩く。
美しい、というのはそれ自体で価値のあることではない。
外から見て初めて美しさに価値が生まれる。
だからもし、何かを美しいと思ったら、正対するのがよい。
あなたが目を離した瞬間、美が一つ潰える。
美しい
綺麗なひと。
なんて、すてきなのかしら。
どのアングルからみても、完璧ね。
モデルさんみたい。
えと?僕が何か?
!!
ごめんなさい。男性でしたのね。
あなたがなにを考えているのか
悩みがあるのかも
どこの誰だかも知らないのですが
誰かを待っているのか
なにかを待っているのか
それもわかりませんが
すっと一本の草花のように
ひっそりと立っている姿に
穏やかな感動をおぼえます
ただ生きて
そこに立っているだけなのに
あなたの命の拍動が見えるようで
なにかいじらしくて
人間という生きものの美しさに
胸を打たれずにはいられないのです
そんなふうにして
わたしはあなたを見ています
あなたがどんな闇を抱えていようとも
わたしには見えています
それは秘められていない美しさ
あなたの気づくことのない
美しさです
#美しい
船を漕ぐ。水面の桜染めを裁つように。
深い夜の中に彼の金糸が輝いている。
私と彼の間に言葉はなく、櫂と水の音だけが響く。
「……!」
今宵は満月。雲一つ無い空に輝く月は見物だろう。それが異国の地なら尚更だが──彼がカメラを構える気配はない。
『夜の海を渡り征く者は』
お題
「美しい」
美しい
美しいという言葉で思い出した句があります。
清水へ祇園をよぎる桜月夜
こよひ逢ふ人みなうつくしき
与謝野晶子
桜の下で美しい人がいるのか、桜を見ている姿が美しいのか、大切な誰かと見に行くために美しく装ってきたのか、思うあの人に会えて美しく輝いているのか。またその全てか。
なんにせよ素敵な光景なのでしょう。
早く暖かくならないかな。春が待ち遠しいと思う雪の日でした。
春、まだまだ遠いなぁ。
美しい
美しいばかりの世界じゃないけれど、僕たちはこの世界を精一杯生きて行こう。
【美しい】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
1/16 PM 0:10
「みんなに質問があります」
学食の席に着くと、
古結(こゆい)がそう切り出した。
「……何よ、改まって」
「『美しいもの』ってなんだと思う?」
「……美しいもの」
宵が促し、古結が答えて、真夜(よる)が
復唱する。いつもながら、連携プレーの
ように鮮やかだ。
「あのね、今朝見た占いのラッキーアイテムが
『美しいもの』だったの。
でも、美しいの基準って人それぞれなんじゃ
ないかなぁって思って。
そんなふわっとしたものをラッキーアイテム
です! って言われても困っちゃう」
「なるほどな」
「だからみんなにとっての『美しいもの』は
何かな~って聞いてみたくなって。
はい、天明(てんめい)くん」
「俺からか。――中村俊輔のフリーキック」
「おお~、さすがサッカー部。次は宵ちゃん」
「急に言われても……――猫の瞳?」
「あ~、不思議だし綺麗だよね。真夜くんは?」
「宵」
「うん、わたしも揺るぎなくそう思ってるけど、
そこをなんとか今回は宵ちゃん以外で」
一瞬、宵が何か言いかけたが、
結局口を噤んだ。
多分、言うだけ無駄だと思ったんだろう。
「…………。……推理小説」
「つまり、ロジックが美しいっていうこと?
すごく真夜くんらしいねぇ」
「……それで? 暁はなんなの?」
「宵ちゃん」
「ツッコミ待ちか?」
「……宵以外だと?」
「ショートケーキの断面!」
にこやかに古結が断言する。
本当に、『美しい』の基準は人それぞれで、
あまりにも範囲が広い。
(……俺も一回、『宵』って答え、
挟めば良かったのか?)
なんとなく、古結だけは
とても喜びそうな気がした。
『美しい 〜とある毒林檎の独白〜』
美しい。それは、我らが女王様を讃えるためにある言葉。
あの人こそ、世界で1番美しい。あんな夢見がちなお姫様なんかよりも、女王様の方が美しいのだ。
しかし鏡は、女王よりも姫の方が世界で1番美しいという。
そんなことは無い。あの鏡は曇ってしまったに違いない。姫さえこの世から消え去れば、鏡の中でも女王が再び世界一の美しさに君臨する。
女王もそうお考えになられたようで、そうして私を作り出した。
もう一度、その白魚のように美しい手に、世界一の美の称号を取り戻させてみせる。
『美しい』
午後二時、リビングで眠る娘のおでこが冬のやわらかい日差しに照らされている。
去年生まれたばかりの娘はすうすうと寝息を立て、ふくふくとした腹がゆっくりと上下している。
ふんわりとした頬、うぶ毛の生えた耳たぶ、すこし開いたくちびる。
光につつまれた娘のすべてが輝いて見える。
その光景は実に美しく、そして平和である。
世界では物騒なことも起きているだろうが、いま我が家のリビングは午後の日差しとやさしい空気で満たされている。
テーマ:『美しい』
住宅街にひっそりと営んでいるカフェ“ハチみつ“
私は長年ここで働いている。
ここでいろんなお客さんと触れあっていると様々な価値観があることを知る。私はそれに影響されてたくさんの物事に興味や疑問を抱くようになっていた。
そのせいか、今では物思いに耽る時間が一日の大半を占めるようになっていた。
店内にお客さんは一人もいない。何をするでもなく、ゆったりとした時間だけが流れる。こういう時間があるからついつい考え込んでしまうのだ。
ここ二日くらいは、人にとって美しいとはなにかがテーマだ。
人の言う美しいものはあまりにも多い。誰かが「醜い」と言ったものを、別の誰かは「美しい」と言う。
そのもの自体が美しいと思うのはもちろん、そこまでに至る過程が美しいと思う人もいる。
そうなると、この世の全ては美しいということになる。
が、少し腑に落ちない。
人は美しいものを追求する。動きや結果、過程などを、より美しいものにするために。例えそれが世界で一番美しいものだとしても。
それは本当に美しいと思っているのか疑う行為だ。現状に満足してないからそうするのではないか。
これよりも美しいものがあるはずだと思っているから人はそれを追求するのであろう。しかしそれはまだ美しくないと思っている証拠なのではないだろうか。
いや、もしかするとその過程こそが人が感じる“美しい”ものの正体かもしれない。なるほど、過程が美しいというのはこのことか。
人は、今の“美しい”よりも未だ見ぬ“美しい”に心を奪われているのだ。
チリンチリンと、来店を告げる鈴の音が軽やかに鳴り響く。それを聞くやいなや物思いに耽っていた頭を瞬時に切り替える。さぁ仕事の時間だ。
お客さんは若い女性の二人組で、通されたテーブルにつくなり店内の雰囲気に小さくはしゃいでいる。注文するメニューを決めているときも何だか楽しそうにしている。
注文を受けて店主が品物を提供するまでのあいだ。それが私とお客さんが触れ合う時間だ。
私は、ゆっくりとした足どりでお客さんの足もとまで行くと一声吠えた。
「わふっ」
すると二人ともこちらに気づいたようで、私を見るなり黄色い歓声をあげた。
「え〜かわいい〜〜 なんていう子だろう」
ハチって言います。店の名前にもなっています。
「でもちょっとブサイクだね」
それは聞き捨てならない。
「わかる。丁度いいくらいのブサイクだよね。君ブチャイクだね〜〜」
そんなん可愛く言ってもダメージ変わらないんですが。
まぁ何を言っても私――犬の言葉は人には伝わりませんがね。あ、この人おいしそうな匂いする。舐めとこ。
「や〜ん本当かわいい〜ブサカワだね。君ブサカワよ」
何だそのブサカワというのは。ブサイクと可愛いってどっちかじゃないのか。絶対に交じりあわないものだろう。
「あ~ブチャカワだ〜ブチャカワブチャカワ」
こちらの人間は可愛く言えばなんでもいいとでも思っているのか。あ、この味は鳥だ。鳥食べて来てるよこの人。
その後もひたすらブサカワと呼ばれて撫で回される私。
ブサカワってなんだろう。
物思いに耽るときに使う題材がまたひとつ増えた。
いつもと違う景色が見たい。
そう思ったなら
一歩踏み出してみない?
自分のスピードでいいから。
リズムが生まれたら走り出してみない?
まだ自分の中にはなかった、
まだ誰も見たことがなかった、
自分の力で辿り着いた、
そんな美しい景色。
見てみたくない?
ミックスボイス。
ふくよかな歌声は、美しい。
真剣な表情。
頑張っている人の眼差し。
自然の色合い。
ある時ある方は真実の鏡に尋ねました。
鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しいのは誰?
鏡はある方の姿を写し出しました。
それは目の前に映るのは自分。
ある方は大変喜びました。
それはもう恨みを込めたあの女よりも私の方がいいと
鏡は答えたのです。
しかしながら、真実の鏡は嘘をつきました。
それは、真実の鏡などではなく
ただの鏡なのだから。
【夢見る世界】
好きな人と一緒にいる世界。
あなたはどんな世界を夢見ますか?
美しいものは
壊したくなる
美しいものは
閉じ込めたくなる
美しいものは
奪いたくなる
美しいものは
守りたくなる
たしか2Bを買ったはずだけど、筆箱から出てきた鉛筆には「2美」と刻印がされていた。
どれぼど美しいのかと、ノートに美しくない言葉を走り書きをする。
"この世界は、最低だ。"
別に2Bで書いたのと変わらないけど、隣の席の子は泣いている。
「4美」だったらどうなっちゃうんだろ?
#美しい
美しいの査定
生き方
見た目
在り方
評価