『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
嬉しい時、照れた時、楽しそうな時、いつも笑顔のキミだけれど。
とても儚くて、いつか消えてしまうのではないかと思ってしまうんだ。
『繊細な花』
のようで、触れたら壊れてしまいそう。
一度じゃまだまだ
二度目で納得
三度食べたらヤミツキだ
繊細な花
か細くて儚くて…でも
その生き方も咲かせた花も美しい
内面が繊細な僕も美しい生き方をしよう
美しい花を咲かせよう
未来
変えたい日々が報われずに孤独で
涙流した夜がある
繊細な花は赤く染まっていた。
この花は育てるのが難しいとされている
白い花のはずだった。
繊細な花はうまく育たないことがあるが
上手くいった時は綺麗な白を披露してくれるのだ。
それがいまは赤くなっている。
悲しかった。
もうこの花を私は見れないから。
涙ひとつ零した部屋は
機械音が静かに響いていた。
─────『繊細な花』
繊細な花
ちゃんと世話しないと枯れてしまう花はたくさんある。
今まで花壇の手入れをしっかりしてこなかった。
キレイに色づくはずの植栽は枯れていき、我々に癒やしを与えてくれるはずだったが、それも果たすことができなかった。
植物と我々は同じ生き物で自分一人だけでは生きていけない。
支え合えながら生きていく。
その花は、とても堅固でぴしりと立っておりました。けれど、その強さは生来の物ではなく、とろけた中身を隠すようにして周りを固めているようなのでした。
また、見ているだけであれば美しく、清い小川のようでしたが、触れればたちまち目の前から消えてしまいます。そんな、ちぐはぐで気難しい、愛おしい花でした。
私の物にしたいと思いましたが、誰かの所有物にするには高潔で、我儘で、愚か過ぎました。私はそれを崩したいと考えていましたが、いつの間にか願望の中の花を見つめていたようでした。万華鏡を回して、本当では無い世界を楽しんでいるだけなのでした。
いつかその花に、「私と一緒に来てくれるか」と尋ねたことがあります。花の答えは沈黙でした。喜ばしくないことには、肯定の沈黙ではなかったことです。花に何かの縛りがあって、その場を離れられないのか、私が嫌なだけなのか。それはまったく分からないのですが、それ以上聞くことは許されませんでした。
花は、私の全てを奪いました。それも、意図的にです。私は怒りを通り越して呆れることしか出来ませんでした。けれど、そんな罪を犯したからにはもう、私と花とは共にいることはなりませんでした。
私は悲しみました。全てを奪われてもなお、私は花を愛していたからです。いえ、ここまでされたなら死なば諸共、という意志もあったのかも知れません。しかし、執着のようなそれは確かに愛でした。
もう一度、私は花に聞きました。「私と一緒に来てくれるか?」
花は答えました。
「あなたと私は二つで一つ、」その言葉を聞いて、私は嬉しくてなりませんでした。あの花が、ようやく私の愛を受け入れてくれたのです。しかし、花は続けました。
「けれど、共にいるのは毒を生むだけ。どちらかが欠けて一つになれる。」
ああ、それを聞いた時、私の身体は動きました。花の凛とした茎を持って、優しい砂土のベッドから引きずり下ろしました。
花はもう喋ることなく、ただ朝露を地面に幾滴か落とすばかりなのでした。
お題『繊細な花』
俺が知ってる 花 と言えば
チューリップ と バラ と
ひまわり と たんぽぽ だけだ
そんな俺に この中の どれが繊細で
どれがそうでないか ???
・・・・聞くだけやぼだろ
花の奴らに聞いてくれ
ッテヤンデー バーロー チクショー!
ッテヤンデー バーロー チクショー!
ッテヤンデー バーロー チクショー!
ッテヤンデー バーロー チクショー!
ッテヤンデー バーロー チクショー!
ッテヤンデー バーロー チクショー!
・・・・・・
・・・・
・・
僕が身支度をしていると、「からすうりの花ってみたことある?亅と脈絡もなく突然聞かれた。「いや。ていうかからすうりって何?」僕が聞くと、彼は「オレンジ色の実のなるやつ。」と答えた。
「鬼灯のこと?」僕は他の植物の名をあげてしまった。彼は苦笑して「違うよ別物。ま、都会では見ないかな。」
「それがどうしたの?」重ねて僕が質問すると、彼は「ん?あぁ、からすうりの花って夕方から咲きはじめて、次の日の昼前には終わっちゃうんだよ。花の先端が繊細なレースみたいに広がって暗闇に白い花が浮き上がって見えるんだ。甘い香りを放って特定の虫を誘うんだよ。」
「ふーん。」
「暗闇に白い肌を浮き上がらせて、甘い香りで妖しく僕を誘う、昨夜の君みたいだろ?」
昨夜の初めて溶け合った時を思い出し、恥ずかしくなって僕は慌てて話をそらす。
「と、特定の虫って?」
「蛾。」
「蛾?」
「そう。だから僕は蛾でーす。」彼はおどけてそう言うと、ひらひらと飛んできて僕にキスをした。
お題「繊細な花」
何事もない日々だった
ふとした仕草がついと目を引く
これが運命と云うものなのだろう
糸に手繰り寄せられるように
何度も夢に見た その瞬間
何事もない一日だった
「お仕えします」と跪いたあの日の記憶も遠く
かけがえのない筈の 特別な
これが運命と云うものなのだろう
蜘蛛の糸が絡み付くように
何度も夢に見た その瞬間
横たわるあなたを見下ろし
沸き上がる興奮に身を委ねて
振り上げた凶器を嬉々と煌めかす
特別な存在(3/23お題)
繊細な花
繊細な花は丁寧に扱わないといけない。
ちょっとでも触ってしまうと、曲がってしまったり
踏まれてしまうと、元に戻らなかったり。
そっと見守るだけ。
繊細な花
じゃあ君はこっち。玄関前に。
はい。
それで君はあっちの塀の前に。
うん。わかった。
じゃあまずは玄関から。ここの空いてるスペースに君を植えます。
はい。お願いします。
うんしょ。うんしょ。よし。水をたっぷりあげて……。完成。これからよろしくね。じゃあ次は塀の方へ。
うんしょ。うんしょ。よし。水をたっぷりあげて……。完成。これからよろしくね、芙蓉さん。
は?おれ、木槿(ムクゲ)だけど。
え?
よく見ろよ、雌しべがまっすぐだろ。
あ、ほんとだ。
芙蓉のやつは、うえに曲がっているはずだぜ。
僕は、慌てて玄関に走る。雌しべは……。上に向いて曲がっている。
あの、君、お名前は?
え、あの、私、芙蓉ですけど……。
そ、そうか。
なにかありました?
い、いや別に。ちなみに君の花言葉は?
繊細な美、です。
そ、そうか。
あの、なにか?
いや。ちなみになんだけど、木槿くんの花言葉知ってるかい?
繊細な美、だったと思います。
そ、そうか。えぇっと。とにかくこれからよろしくね。
僕はまた慌てて塀の方へ戻った。
間違えたんだな。 木槿の花が言う。
ご、ごめん。だって君たちそっくりだから。
ったく。今更文句言ってもしょうがない。まあ、これからいろいろ頼むぜ。
は、はい。
とりあえず、腹減ったから、栄養満点の肥料もらえる?3丁目のホームセンターで売ってるやつ。高い方の。
わ、わかりました。
ちゃんと2人分な。俺たち、間違えられてちょっと傷付いたから。繊細だから。
はい。ごめんなさい。すぐに買ってきます。
【繊細な花】
だれにも話したことのない物語を持っているように
息をついたりうつむいたり目を細めたりしながら
花の名前について、ゆっくり話そう
もったいないからずっと奥のほうにだいじにしまってあった物語
あなたにはその花の名前を知る理由がある
繊細な花
毎日毎日、温度、陽当たり、湿度、風向き、栄養状態を確認している。この花はそれだけ手間をかけても枯れてしまう。何が足りないのか?愛情が足りないんだよ。
と、助言をもらう。そうか。固い蕾のままの花鉢を見る。愛情ってそれがなければ毎日の世話はできないのでは?腕組みして唸ってしまった。
彼女が遊びに来た。花鉢を見てからチラリとこちらを見る。そして、不服げに頬をふくらませる。
花鉢の側にある記録帳を見る。
事務的ね。これじゃ咲けないわ。
こちらを見て、ビシっと指を突きつける。
世話をしながら無表情、言葉のひとつもかけない、様子がおかしいって思うと根掘り葉掘り調べる、それも無神経にあちらこちら突っついて!
え?何を言っているんだろうか。心配だからだろう。
一言、言って欲しいだけよ。かわいいね、とか、今日はどうしたいって。
花に?そうか。ありがとう。君はかわいいのは当然だから言わなくてもいいよね?予定も決められるし、
そうか、話しかければいいのか。難しいなぁ。
感心して納得していたら、頬に強烈な平手打ちを食らった。そして彼女は潤んだ瞳のまま帰ってしまった。
何を間違えたのだろうか?
分からない。あっ、水やりしないと。繊細な花には世話が必要だからね。話しかけも足してみようか。
あぁ、彼女なんであんなだったんだろう。調べないと。
「繊細な花」
退職祝いにお世話になった上司にお花を貰った
私と仲が良かった同僚に相談して花屋さんでわざわざ買ってくれたようだった
同僚に相談しただけあって、最高に私好みだった花束。とても嬉しかったが生花なのですぐに枯れてしまった
引越しなどのゴタゴタで愛でる時間もあまりとれなかったのが非常に残念だった
余りにも残念だったので、貰ったその日に撮った花の写真をずっとLINEのアイコンにしている。かわいい
心って繊細な花のようだな
丁寧に大切にしないと
すぐしおれる
心の中は傷つきやすい
腐るのか折れるのか散るのか
誰にもわからない
その兆候に自分では気づけない
触ったら壊れそうで
でも触ることでしか得られない
近づいたとき本当のものがわかる
心は繊細な花のようなもの
・3『繊細な花』
今や禁止されたデザインベビー達がすっかり大人になった頃我々は『繊細な花世代』と呼ばれた。
あとは枯れゆくのみ。そのうち遺伝子操作された美しい者たちはいなくなってゆく。
実際には『自然に』産まれ落ちた後世の方が我々には繊細に見えたのだが。
たったの70年ほどしか生きられないなんて。
80を過ぎても青年の見た目の私は今もたいそうモテている。
【続く】
君はまるで繊細な花のよう
儚く崩れてしまいそうなのに
思いのほかたくましく生きている
生命力にあふれた君に それでも
優しく触れなければ
【繊細な花】
硝子の花をもらった
触れれば壊れそうな
薄く儚い花弁
空気に透き通り伸びる
細い茎
幻の繊細な花は
まるで君だった