『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
亜麻の花が揺れてる
限りなく透明な青色
涼しげな夏空のよう
大地と繋がっている
地植えの花は逞しい
鉢植えの花は優しく
水切れしないように
暑いとか雨が嫌とか
天に文句は言わない
友人を思い出した朝
今年の夏は暑いかな
ふと私が思ったのは
文句ではないですよ
亜麻の花が笑ってる
あの人がくれた夏色
『繊細な花』
【繊細な花】
少し触っただけでも壊れてしまいそうなほど儚い花
その花はとても生きずらそうにしていた
自分はここで咲いていていいのか
他の花たちの邪魔になっているのではないか
そんなことばかりが頭の中を埋め尽くす
隣の花が風に吹かれ揺れるだけでも反応してしまう
そんな過敏な花も
懸命に生きていた
水をしっかり得て
日を浴びて光合成をする
生きるために
誰かに必要とされなくても
花はずっとそこで咲き続ける
いつか自分を見つけてくれる人を待つように
ずっと……
繊細な花
ある人は薔薇を繊細な花だと表現した
いやいや棘があるだろうと思ったが
棘や毒を持ってまで美しさを持つ花は繊細だろうと返されて拍子抜けしたものだ
ほんの2002年まで青い薔薇自体存在しなかったくらい自分の色にも繊細なのだと
綺麗な形に育てるためにあえて花弁を数枚千切る必要がある種類も存在すると
なるほど繊細な花は奥深いのだと思った
それはそうとして漢字は複雑だけど
『繊細な花』
もうすぐ夏休み。
学園の中庭で、悪役令嬢は花々に
囲まれながらため息をついていました。
「自由研究のテーマはもう決めましたか?」
「それがちっとも思い浮かばないんですの」
「なんと、そんなお嬢様に
ぴったりの品がこちらに!」
見たこともない花の苗を取り出す魔術師。
「それは一体?」
「人恋花。別名メンヘラソウと呼ばれる花です」
「めっ……何ですのその名前は」
"人恋花"(別名:メンヘラソウ)
水、空気、適当な温度、日光、肥料の他に
愛がないと育たないとされる世にも奇妙な植物。
毎日話しかけてあげないと
すぐに枯れてしまうらしい。
「大切に育てると美しい花を咲かせます。
素材としての価値も高い」
「何だか面倒くさそうですわ」
「もちろんタダでとは言いませんよ。
お代はちゃんと払います。自由研究も兼ねて
高額バイトも行える、一石二鳥!」
こうして花のお世話をすること
になった悪役令嬢。
花は極度の寂しがり屋で
傍に誰かいないと不安になり、
話を聞いてあげないと
途端に不貞腐れてしまいます。
「ごきげんよう、今日も綺麗ですわね」
『どうせ他の花にも同じこと言ってるんでしょ?
アタシはそんな安い花じゃないわ』
『アタシのこと大事に扱ってくれない人
とは仲良くなれないの』
『この世で最も哀れな存在を知ってる?
それは忘れられた花よ』
『好きって10回言って』
「好き好き好き好き好き好き
好き好き好き好きですわ!」
「なんて美しい!」「可愛らしいですわ」
「エレガントですこと」「毎日頑張ってますのね」
「一緒にいると楽しいですわ」
悪役令嬢は紳士がレディを褒め讃えるかの如く、
毎日花のご機嫌を取り続けました。
そして気付けば彼女自身も花との時間を
楽しむようになっていたのです。
『……いつか離れ離れになったとしても、
アタシのこと忘れないでね』
翌朝、目覚めるとそこには驚きの光景が。
なんとあの花が、この世のものとは思えない
虹色の煌めきを放っているではありませんか。
『ありがとう。アナタのおかげでアタシ、
こんなに成長できた』
「まあ……立派になって、本当によかったですわ」
手のかかる娘を育てあげた親のような
気分になり、思わず涙ぐむ悪役令嬢。
ハンカチで目元を押さえていると、
「これはこれは、よく育ちましたね。
どうもありがとうございます、お嬢様」
どこからともなく魔術師が登場。
彼は黒いローブの下から鋏を取り出して、
ためらいもなくバチン!と花を刈り取りました。
「なっ!」
「はいこれ、お疲れ様でした」
淡々とお金の入った白封筒を手渡す魔術師。
茫然と封筒を受け取りながら、
悪役令嬢は花の最後の言葉を思い出します。
『アタシのこと忘れないでね』
「……ええ、もちろんですわ」
花と過ごしたかけがえのない日々は、
彼女の心にしっかりと
刻まれたのでありましたとさ。
繊細な花はまるで私の心を示しているよう
私の心は繊細だからあなたはいつも優しく接して扱ってくれるんだもんね、ありがと、笑
君は繊細な花のように儚く消えて
それでもなお私の胸には残り続けるなんて
図々しいと思わない?
それでも「愛おしさ」が私の中にある以上
決して抜けられない呪霊のような恋だった
触れたら壊れそうで
吹いたら散ってしまう
弱くて 儚い花
僕は君の事をそう思っていた
繊細なその花を扱うなんて
とてもじゃないが出来ない
いや
僕には出来なかった
...しようとしなかった、が正解かもしれない
だから手に入らなかった
だから盗られた
繊細な君を
高嶺の花の君を
幸せにする役目は
...僕じゃなかったんだ
今にも壊れそうなこの心を
繋いでしまっておかなくちゃ...
『繊細な花』
野に咲く花が綺麗だった
透き通るような白色だつた
周りの花より一際輝いていて
初めて花を綺麗だと思った
だから、摘んで帰ることにした
こんな場所じゃすぐに傷ついて枯れてしまうと思ったから
適当なコップを見繕って、テーブルに飾った
やはり綺麗だ、部屋の全てが違って見える
水を換えるのを忘れて、いつの間にか枯れてしまった
通りがかりにあの野原を見ると、見事な花畑になっていた
枯れた花によく似た花がたくさん咲いていたが
持って帰ろうとは思わなかった
野に咲く姿が綺麗だったのだ
繊細な花
と、聞いて私は飴細工のようなガラス細工の
滑らかさと細やかさがある職人技が織り成すような
そんな花を想像してしまったが
現実的な話、自分の中で知りうる限り思い浮かぶのが
【サギソウ】くらいしか出てこなかった。
サギソウは羽のように細かく間引かれたような花弁が
繊細さを醸し出す特徴ではありますが
繊細な花を示すには些か物足りないように思う。
想像で物語を広げようかとも思ったが
そもそも根本の``繊細な花´´でイメージできなくて
思わず調べてしまった。
すると本当に``繊細な花´´でしっくりするような花があった。
花の雌しべの中心部から花びらの中間部までは
普通の花びらのようだけれど
中間部から花先に向かって細い糸のように細かく内側にワンカール
まるで異素材の様な白い不思議な花
その名は【カラスウリ】と言うらしい。
彼女のコードネームは カスミソウ
派手では無いが繊細で清楚で可憐な姿
どこにでも溶け込んでしまう協調性の高さ
それでいて彼女の側にいれば
どんな男もスーパーヒーローになれた。
だから彼らは気付かないのだ。
その優越感は彼女が蒔いた餌であり
彼女は助けを求めるか弱いヒロインなどではないことを
___________
カスミソウの臭いはハエを誘き出すためなのだそうな。
美しいものには刺がある。
鋭い棘は触れることが許されないのかもしれない。
ひと時で壊れてしまうかもしれない。
それでも触れてみたいと。感じてみたいと思ってしまうから。
その刺ごと愛おしいと感じてしまうのはいけないことなのかな。
もし、いつかその魅力に負けた時。
きみは許してくれるかな。受け入れてくれるかな。
枯れて壊れて消えてしまったら。
生きた証はどこに求めればいいのかな。
- 繊細な花 -
お水を
あげすぎてもいけないし
手を
かけなさすぎてもダメになる
適度がいい
適当でいい
愛でるだけなら
自然のまま
ありのままで
いさせてほしい
----------------------------------------繊細な花
流れゆく景色、
小さな二つの箱は決められた道を進む。
ぎゅうぎゅうと押し込められたその中から
車窓の向こうをぼうっと見つめた。
右から左、色が流れて。
小さな太陽が通り過ぎた。
冬にはわたあめ。はらはら溶けゆく。
強かで、そして、たおやかな花。
/ 繊細な花
あか、みどり、きいろ。ふたつずつ、それは錆びた路の上を走る。揺れ響く音は隣の声を掻き消した。最寄りはきいろ。雨の匂い。しとしとと振る雨はやがて叩きつけられて染み込む。みずいろの傘、あめあめふれふれどしゃぶりに。
繊細な花
繊細な花ということを想像ししてみるとやはり優しいイメージでまた上品な感じだった
とゆうことは繊細なのはいいことで優しいイメージなのかなと思う
花というとバラやたんぽぽがあるがどれも繊細とは言えない気がする
一番繊細な花という言葉が似合ってるのはどれだろうか
僕的には桜かななんとも優しい色をしているでしょうでもって桜はバラのように花束にはできない、人にあげることができない桜が繊細な花といえるとでしょう
繊細な花
綺麗な花を咲かせる。
…という事は、
恐ろしく手間が掛かる。
取り敢えず、苗を庭に植えて、
毎日、水をやってれば済む、
なんて考えは、甘すぎる。
その花の性質を学び、
剪定、病気の予防、害虫駆除など、
様子を見ながら、様々な世話をし、
最適な量の肥料や水を与える。
相当な労力。そして、幸運に恵まれて、
繊細な花は、その美しい姿を見せてくれる。
そんな、繊細な花を育てるなど、
俺には、とても出来はしないが。
それでも。
お前という、繊細な花を守る事なら、
少しだけ自信がある。
だから…。
偶には、素直に弱音を吐いてくれ。
俺が、何とかしてやる。
彼女を花に例えると芙蓉(フヨウ)だ。
芙蓉は【繊細な美】という花言葉があるらしい。
その言葉にピッタリだと思う。
彼女は美人さんで感受性が高く、疲れやすい体質だ。
そんな彼女と入れるのは幸せだけど心配になる。
「僕を頼っていいんだよ?明日休みだしゆっくり休んで。」と言ったらハッと驚いた顔になり「そうだね明日はのんびりするね」と言ってくれたので一安心。
明日はいつも家事をやってくれてるからたまには恩返しのつもりで繊細な彼女を癒します。
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theme 繊細な花 2024-6-26
『繊細な花』
私が人生で始めた好きになった人は繊細な花のような人でした。
華やかな装飾で着飾ることもなく素朴な素顔のままの彼女。芯はあるが柔らかい雰囲気で包んでくれる心地の良さ。素敵なことだから照れずに素直に見せてくれたらいいのにと、こちらが笑ってしまうような優しさ。それら全てを兼ね備えた彼女は咲くは美しくも儚く散ってしまうような花のようでした。
繊細な花は触れれば壊れてしまいそうで、ただ見ていることしか出来なかった。散りゆく時さえ何も出来ずに、ただ美しいと思ってしまったのだ。
桜は散り際が美しい。
私たちには弱いものを愛でる習慣がある。強いほうが美しいに決まっているのに?桜は散り際こそ美しいと言われるし、未熟な赤ちゃんが可愛いく思えるし、女らしくといえば大抵はしおらしく小さく纏まった姿を指すだろう。
でもそれって、弱いものは消えてしまいそうだから惜しく感じるだけなんじゃないの?物を捨てるとき途端に惜しくなるのと似たようなもので。
可哀想は可愛いって言うけれど、それだって可哀想な弱い存在に同情して守ってあげたくなって、守ってあげたいのはそれを愛してるからだと錯覚を起こして後づけで可愛いが生まれるんじゃないの。儚げなものを美しく感じるのも、なくなりそうで惜しいと思うから、そうやって心揺さぶられるのを魅力だと思いこんでいるんじゃない?散って春まで咲かない桜は惜しいから美しいけれど、動物の毛みたいに花びらが一年中抜けては生えてを繰り返している桜があったらきっと大して美しくない。
それとも、勇気づけられているのかな。弱いものは、そこにいるだけで弱いのはあなただけじゃないよって慰めてくれるから。散っていく桜は、いつか老いて散っていく私と同じ境遇を先に辿ってくれるから。
感情なんて案外いい加減だし、言葉があるからいけないんだよ。感情は文脈なのだと思う。
だからきっと、あの人は私じゃなくてあの子を選んだんだな。弱くて、繊細で、可愛くて、美しいあの子を。
私はいつだって強くありたくて、というより強くないと生きてこられなかった。泣き叫んでも可哀想なふりをしても誰も助けてはくれないのだと、幼い頃から身を持って知らされていたし、強くあるしか生き方を知らなかった。
けれど、あの子もあの子なりに自分の環境に適応してあの子が出来上がったのだろう。もしかしたら弱く振る舞うことでしか生きてこられなかったのかもしれない。
理屈を後づけしてただ嫉妬をしているだけの私は、どうしようもなく醜くて弱い。けれどこの私の弱さは美しくはないのでしょうか。
わからない。わからないよ。
わからないから、花占いで決めてしまおう。花びらをちぎって、美しい、美しくないって決めてもらうの。
全部散らしてしまえば、きっとあの桜みたいに美しくなれるよ。
『繊細な花』
「案外、大丈夫なものですよ」
彼女はそう言うと僕に向かって微笑んだ。
都内の高級ホテルの豪華なスイートルームで、夜景をバックにベッドの上で寛いでいた。先程まで最上階のバーカウンターで飲んでいたところを、彼女に声を掛けられたのだ。六本木のバーや麻布のクラブで数回一緒に飲んだことがある子だ。
まさかここでも会うなんて、と隣に座った彼女と盛り上がり、スイートルームに興味があると言われたので宿泊予定の部屋まで連れてきたのだ。
いい歳の男女がホテルの一室でやることなんて決まっている。
シャワーを浴び終えて部屋に戻れば、彼女はキングサイズのベッドの上に寝転んで夜景を眺めていた。僕がすぐそばでベッドに腰を下ろすと、彼女はようやく僕の存在に気がついて隣に座った。彼女もきっとこれからやることに覚悟を決めているのだ。
やることは決まっている。彼女も腹を括った。それでも僕は内心かなり動揺していた。
僕は女性経験がほとんどない。
本来なら彼女をリードしなきゃいけないんだろうけど、正直どうしていいかわからないのだ。男は力が強いから、万が一にも力加減を間違えて怪我でもさせてしまったら。そんなことが頭をよぎっては消える。臆病な自分に嫌気がさす。
いつまで経っても手を出してこない僕の様子が変だと思ったのだろう。彼女が「もしかして」と発した。たったそれだけでも、何を指しているか察せてしまった。だから頷いて、今考えていることを馬鹿正直に伝えたのだ。
そしたら冒頭のように、彼女は笑ったのだ。
宙に浮いたまま行方を探っていた僕の手が、彼女の手に捕まった。手を繋がれたまま、彼女の頬へ誘導された。
僕の手のひらが彼女の頬に触れた。
「そうっと、優しく。それさえ気をつけてくだされば、簡単に折れやしません」
「そうっと、優しく」
彼女の言葉を繰り返しながら、彼女の頬を撫でてみた。彼女の白くてきめ細やかな肌が、僕の手のひらに吸いついてくる。クセになる肌触りだ。ずっと触っていたい。
彼女は夢中になって頬を撫でる僕をクスッと笑った。
「気に入っていただけましたか?」
「あっ、いや、あの……はい」
「では次ですね」
今度は彼女の腕がこちらに伸びてきた。僕は咄嗟に身構えて硬直してしまった。両手は膝の上で強く握り、眉間に皺を寄せて、目を固く閉じた。
次の瞬間、ベッドの軋む音と共に甘くて芳しい匂いに包まれたのだ。
「そう硬くなさらないで」
彼女の声が、耳のすぐそばで聞こえた。彼女の艶やかな声が、色っぽい息遣いが、耳から伝わってくる。
彼女の細い腕が、どうやら僕の背中に回っているらしい。彼女なりに力を込めているようだが、締め付けも何も感じない。彼女に触れている部分だけが、異様に熱を帯びている。
「さぁ、私の背中に腕を回していただけませんか?」
「えっと、それは」
「先ほども言ったでしょう」
そうっと、優しく。
彼女の発するセリフ一つ一つが、僕の頭を溶かしていく。酒に酔った感覚に近い。頭がクラクラするのだか、不思議と気持ち悪さや不快感は一切ない。
俺は膝の上で拳を握っていた両手を、彼女の背中に沿わせた。力を入れないように、でも彼女を自分の腕の中に閉じ込めるように、抱きしめた。抱きしめたら、より一層彼女の香りが強く感じられた。
目をそっと開けると、彼女の頸辺りが視界の端にあった。少し汗をかいているのか、しっとりと濡れた頸が堪らなく魅力的に映った。
俺は彼女の肩に顎を乗せて、頸に鼻を寄せた。スンと鼻がなってしまったが、より濃さの増した彼女の香りが吸えることに、興奮を覚えた。
彼女はあぁ、と声を漏らした。僕はその声にビクッと肩を揺らす。やがて彼女の手が、僕の肩まで這い上がってきた。
「ドキドキしてしまいます」
「君が誘導したのに」
「そんな意地悪を仰らないで」
貴方だからここまでも、これ以上も許しているのですよ。
彼女の言葉に、思わず腕に力が入った。もっと近くで彼女を触れたいと、感じたいと思ったからだ。
慌てて力を緩めて、彼女から少し体を離す。彼女の顔を正面から覗き込むと、目が合った。目を潤ませていながら、どうしようもない熱を帯びた瞳だった。
その目に吸い込まれるようにして、顔を寄せる。彼女の方も顎を少し上げた。そうすると、彼女の魅惑的な唇が否が応でも視界に入った。
美味しそうだ、と思った。
思った時にはすでに僕の唇を彼女のソレに合わせていた。可愛らしいリップ音が鳴り、一瞬の柔らかい感触に戸惑った。もう一度味わいたくて、唇を重ねる。何度も繰り返しているうちに、深くキスを交わしていた。彼女の鼻から漏れる声に、ゾクゾクと背筋が震えた。
唇を離すと、彼女は肩で息をしていた。そうだ、男の僕と女の彼女では体力も違う。自分勝手にキスをしたが、彼女のペースに合わせないと呼吸ができなくなってしまう。
ごめん、と咄嗟に謝れば彼女はまた大丈夫、と言った。
「私も、気持ち良かったので」
頬を赤く染めて恥じらう彼女が、とても愛らしかった。女は花のように繊細かと思ったが、意外とタフで大胆なようだ。
僕はもう一度、リップ音が鳴る程度の軽いキスをした。
「もっと深く、貴方に触れたい」
「えぇ、もちろん」
微笑んだ彼女の腕が、僕の首に回る。僕はベッドに彼女を押し倒して、覆い被さった。
するとまもなく、首の後ろに冷たくて鋭利なものが触れた気がした。彼女の顔を覗き込むと、今まで見たことないほどの険しい表情を浮かべていた。
「触れるものならね」
体は許しても、心は許してないから。
次の瞬間、目の前が真っ赤になり、全身に激痛が走った。
『繊細な花』