『繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君はまるで
一晩だけしか咲かない花のように
静かに姿を消した
やわらかく淡い香りを残して
やがてそれも消えていった
はなびらの
ちりゆくさまは
嗚呼まって
別にきずつけた
わけじゃないよ
繊細な花
好きと愛してるの違いを聞かれた時、あなたは答えられますか?
僕が聞いたのはとても興味深い話だった
『好きならば、あなたはその花を手折る
愛してるならば、あなたはその花を育てる』
そうか、だから僕は僕の意思で君を手折ってしまったのか
月下美人のように儚い美しさは永久に閉じ込められない
#繊細な花
繊細な花
あれやこれやと手をかけてやらねば咲けない花があり、
誰かが世話を焼く必要もなくアスファルトを突き破って咲く花がある。
手をかけただけ美しく咲くとは限らないが、
手をかけただけ愛おしく見えるのだろう。
#繊細な花
いつものようにあの花は僕に語りかけてきた。
植木鉢に入れ、学校から帰ると部屋で僕と話しをする。
裏庭に咲いていた花、わがままでいてそれでいて可愛くて綺麗で僕はどうしてもあの花をそばに置きたかった。
あの花は日光を嫌い、些細なことにも気を使うような繊細な花だった。
けれどあの花と話しをするのは僕の唯一の生き甲斐であり、あの花を守るためなら僕はなんでも出来ると思った。
ただ問題が一つあった あの花は水の変わりに別のモノを毎日欲しがった
それが生き物の血液だった。
はじめは注射器で猫とか犬の血を採取していたが日に日にあの花が求める血液の要求量は増えていった。
僕はあの花が枯れないようにするならなんでも出来た。
動物を殺して血液を集めることにも慣れ始めた頃
あの花は僕に語りかけてきた。
「アタシ、人間の血を飲んでみたいわ」
紫の彼は奇麗で魅惑的で、誰もが認める存在だ
時に厳しくも、蝶よ花よと育てられたから
白い彼は無垢で無辜で、密やかな存在だ
自然に任せられ、自由に伸び伸びと育てられたから
水では満たせない紫の花を、愛でるも手折るも許されるのはたった一人の白い彼
渇き続ける白い花を、咲かすも枯らすも委ねられているのはたった一人の紫の彼
ゆめゆめ忘れるな
危うく繊細な花であり、また人であることを
「繊細な花」
どんな花だろうか
触れると儚い音をたてるだろうか
まるで涙を堪える君のように
『繊細な花』 No.94
その街には、「いきたガラス」を作ると言われるほど腕のいい、ガラス職人のビルがいた。
毎日繁盛、ガラスも一日で何十枚も売り上げがあった。また、ガラス目当てじゃない客もたくさんいた。ビルは話が得意だったので、くる客みんなを笑顔にした。
そんなある日、かわった注文が入った。
「娘が、余命宣告を受けた。花を作ってほしい」
との、一言だった。
最初聞いたときは、「他を当たってください」と言うつもりだった。ガラスでちょっと置物を作ることはまだあったが、ましてや花なんてとんでもない。そんな注文は、受け取れない。
そう言っても熱心に頼む父親の心に負け、ビルは電話越しに頷いてしまった。
顔は見えないけれど、相手側がパッと笑顔になる。そんな気がしたのを最後に、住所だけ聞いて受話器を戻す。
──…花、か。
ビルはガラス工房のほうを見て、がっくしと肩を降ろした。受けてしまった。趣味程度の努力で、余命宣告の掛かった娘さんに作らないと行けない。
ろくでもないものを持っていって、父親と娘が目を丸くする姿がくっきりと浮かぶ。
ため息をつきながら、計画書と鉛筆をもった。
そこから、本当の戦いが始まった。
設計をどうするか悩んで、悩んで、悩んだ。
父親の言うには、娘はひまわりが好きなそうだ。
ひまわりは可愛らしく作ることも考えたが、そんなことをしたらビルは特技を最大に行かせん。と首を振り、普通のひまわりを作ることにした。
他にも、花びらは何枚にするかですごくなやんで、
ひまわりのモデルを入手するにもとても困った。
丁度ご近所さんがひまわりを育てていたので、結果的に近くに答えがあったことを知ってとても悔しかった。
あとは、ガラスでつくるだけ。
そう思っていたときに、また聞き覚えのある声で電話が届いた。
「娘が、死んだ」と。
ビルは、とりあえず「あぁ、それは…本当に…」
と、残念に思った。花が、間に合わなかった。
もっと、早く花を作っていれば。
そう、父親に言われた気がして、なぜかはらがたつ。急いで電話を終わらして、ビルはもう、花を作るのをやめた。
それから数年後、ビルは、店を隣町に繰り越すことにした。この街では随分世話になった。だから、今度は隣でも試してみたら?という妻の一言が引き金だ。
部屋を整頓していたら、ぐしゃぐしゃの設計図の束が棚から出てきた。
いっそこのまま、ゴミ箱に…とは思ったが、惜しいので、今までを振り返ることにした。
あぁ、ステンドグラスも作ったなぁ。これは、姪っ子に送ったキリンの置物か。八百屋の窓もつくったし、ひまわり…─
ひまわり。それで、ビルは硬直した。
…ひまわり。良い案が浮かぶ。
ビルは、この街に花を贈ることにした。
案さえ浮かべば、大丈夫。あとは焼くだけ。にしても、何の注文だったかな。…どうせ、自分の趣味ごとだろう。
染色してから、ビルは花を街におくった。
街はたいそう喜び、みんなで、「とくに、この花びらに描かれた模様が美しいわ」と褒めた。花びらの中にまたひまわり畑を描くというビルの発想は、だれも思いつかないような考えだった。
「あとは、このひまわり摘みをしている女の子も素敵ねぇ。」
…。頭に亀裂がはいる気がした。女の子、ひまわり。父親、余命宣告…─一気によみがえる。
…他の人からの注文を、街に贈呈してしまった。
繊細な表現で見事に描かれた少女は眩しかった。
ビルの目を焼き尽くすほど。
いや、焼けていない。
泣いているのだ。
ドライフラワーのある部屋でセックスするのって、
妙にエロティックだと思う。
「繊細な花」
触れれば、かしゃりと音をたてて崩れそうな、
雨の日のサンカヨウの花
※水に濡れると花びらが透明になる(こともある)花です。ぜひ検索してみてくださいね。
どんな色でどんな形か
育つ環境で無限に変化する花
可憐な花や豪快な花
歪な花や毒々しい花
どんな花になるかは咲くまでわからない
しかし中には
咲かないまま枯れてしまうものや
誰にも愛されないまま枯れてしまう花もある
この花が何のために生まれ
そして何のために咲くのか
確固たる答えは未だに明らかになっていない
一つだけ言えることは
真実に囚われたものから枯れていくということである
~繊細な花~
この『繊細な花』というお題なのだけれど
たとえばあなたはこれを見て
すぐに" その終わり "がきてしまうような
いのちとしての儚いお花をイメージする?
それとも
色あいや造形が単調ではない、
周りのお花とはちがう奥ゆかしさをもった
とくべつなお花をイメージする?
─
言葉を受け止めるひとによって
おはながおはなではないものにもかわってゆくし
おはながおはなよりもきれいなものにもなってゆく。
なによりも繊細なのは
ことばとわたしたちの結びつきだともおもう。
わたしはことばというものが
だいすきで、だいすきで、たまらない。
昔、花の置物を貰った。
硝子細工の花は透き通るような繊細さで、凛として咲いている。
花の名を冠しているだけの偽物だが、枯れることのないそれは手入れの必要がないということで人気がある。
割って落とさなければ数十年も持ち、引っ越しとかで捨てさえしなければ何十年も置いてあることが多い。
いつしかいつ誰に貰ったかわからなくなったけど、今日も私の家の玄関に、その花は鎮座している。
たいせつなわがまま
これはたたかいです
すきもきらいもわたしのもので
それらを冒すすべてから
存在を守る
意志を守る
譲れないものしかなくて
汚されたくない
その場かぎりの安寧は
わたしを削り
透明
水をかけ手をかけ気をかけ声をかけ
育った花を虫が齧った
お題:繊細な花
日が沈むと、山はそれまでとは打って変わって不気味な様相を見せる。夜の山には生きている人間は一人もいない。だが、そんな闇に包まれた山に、人知れず迷い込んだ者たちがいた。
あくる朝、一人の村人が山の中で見慣れない花を見つけた。その花は朝日を浴びて透き通り、不用意に触れればたちまち砕け散ってしまう硝子細工のように無垢な輝きを放っていた。
村人は花を無視して仕事を始めた。村人は知っていた。硝子細工の花の下には、永遠の愛を誓ったいたいけな子供たちが、二人静かに眠っていることを。
(繊細な花)
【繊細な花】
漸く咲いた 可憐な花
大事に育て やっと顔を見せてくれた
可愛い可愛い ボクだけの花
きっと触れたら 壊れてしまうから
穢れないように ガラスケースに仕舞っておこう
外の世界なんて 知らなくて良い
キミの全ては此処
ボクの全ても此処
大切に大切に 愛でてあげるからね
繊細な花は、すぐに枯れてしまう。
繊細だから傷つきやすくて、繊細だから枯れてしまう。
人間もきっと同じなんだと思う。
繊細な人は、すぐに消えてしまう。
繊細だからすぐに傷ついて、繊細だから生きられない。
けど、繊細な花が儚くて美しいように、繊細な人間も美しいのだと思う。
今はそう…思うしかない。
みんな産まれた時は、
心に繊細な花が咲いていると思う。
大抵の人は茎や根が太く、強くなる。
ただ、か細く繊細なままの人もいる。
すぐに枯れたり、折れたり、腐ったり。
誰もが生きやすい、世の中になります様に。
繊細な花。花ってどれも繊細だと思うけどがさつな花ってあるんだろうか。まぁ花っていっぱいあるからがさつな花もあるのかもしれない。
うろ覚えだけどサボテンも花を咲かすんだっけ。サボテンって花の印象ないよな。サボテンといえばまずとげとげな見た目、あとは砂漠にありそうとかそのくらいの印象かね。
サボテンって水をあまりあげなくていいんだっけ。それとも意外と水が必要で手間がかかるんだっけか。どっちか忘れちゃったな。
そういえばサボテンって食べられるんだよな。昔サボテンのステーキをテレビかなにかで見て食べたいと思った記憶がある。どんな味なんだろうな。
サボテンもそうだけどダチョウの卵とか熊の手みたいなあまり食べる機会のない珍味って食べてみたいと常々思っているんだけど食べる機会がないんだよな。
その手の珍味って食べようと思ったら遠出したり高い金を払わないと食べられないからな。そこまでして···となってしまう。
食べたことのあるちょっと珍しいものだと巣蜜くらいか。あまり珍しくもないけど。もっと蜂の子とかくさやとか、あるいはゴールデンカムイに出てくるようなジビエ的なもの食べてみたいわ。
あまり花の話をしなかったけどまぁええやろ。