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#繊細な花


いつものようにあの花は僕に語りかけてきた。
植木鉢に入れ、学校から帰ると部屋で僕と話しをする。
裏庭に咲いていた花、わがままでいてそれでいて可愛くて綺麗で僕はどうしてもあの花をそばに置きたかった。
あの花は日光を嫌い、些細なことにも気を使うような繊細な花だった。

けれどあの花と話しをするのは僕の唯一の生き甲斐であり、あの花を守るためなら僕はなんでも出来ると思った。

ただ問題が一つあった あの花は水の変わりに別のモノを毎日欲しがった
それが生き物の血液だった。

はじめは注射器で猫とか犬の血を採取していたが日に日にあの花が求める血液の要求量は増えていった。

僕はあの花が枯れないようにするならなんでも出来た。

動物を殺して血液を集めることにも慣れ始めた頃
あの花は僕に語りかけてきた。

「アタシ、人間の血を飲んでみたいわ」

6/26/2023, 5:21:38 AM