『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
寝過ごした
バスの終点
ロータリー
あ、このまま乗ってていいですか?
「本当にいいんでしょうかねぇ」
バスの座席に腰を掛けた老婦人は、ゆっくりと口を開く。
「私だけバスに乗ってしまって。他にもこれに乗りたかった人がいたかもしれないのに」
わたしは彼女の顔を見つめながら首を振る。
「いえ、大丈夫ですよ。それにバスはまた次のがすぐに来ますし」
そうですか、それなら良かったと安心したような表情になった婦人に、わたしは穏やかに語り掛ける。
「どうでしたか、今度の旅は」
「ええ、とても良かったですよ。私には勿体ないくらいの想い出です」
「けれど、ずいぶんとご苦労もなさったのでは?」
「まあ、確かに楽しいばかりではありませんでしたけれど・・・・・・、それも含めて良い旅でした」
「それはそれは。そう言っていただけると、わたしもこのバスに貴方と一緒に乗ったかいがあります。・・・・・・あ、ご婦人。そろそろ到着するみたいですよ」
わたしが気付いたのと同時にバスが停止した。車体のドアが開き、婦人が優雅な所作で立ち上がる。
「では、これで。ここまで送っていただき、ありがとうございました」
婦人がバスを降りる前に、わたしのほうを振り向き丁寧に挨拶をする。
「いえいえ、わたしのほうこそ、ありがとうございました。どうか、良い、死後を。そして、来世を」
わたしが手を上げると、婦人が降り、バスの扉が閉じた。
わたしはわたしと運転手だけになった車内で静かに座席に座りながら、次の乗客を待つことにした。
【終点】
疲れていたせいか、路線バスの箱で腰を落としてウトウトする、、、どのくらい時間が過ぎたのだろう
気がつけば、窓の外は見慣れない風景
まいったな終点かぁ…
ページをめくると、また新しい物語がある
人は、感謝をする時、何に手を合わせるのだろうか
気がついたラッキーな自分に手を合せ己を褒めるのか
そこにいた、他人に「素直」に、感謝できるかだ。
そんな、日々の積み重ね
それが、日常。
近頃、笑ってないなぁ…
春夏秋冬…どの季節が1番好き?だなんて
野暮なこと聞かないでよースリサーサー。ヘイ🤧
人生のページ
まだまだあるんだよ、
長い歴史、果てしない時間
なぜ人は、答えや終点を知りたがるのだろう
それには、きちんと答えがある
「忙しくないから、」
人間は、自分磨きに一生懸命だと
何も考える暇がない。
あなたは、近しい人に
忙しさとは、良いことだよと
言葉をかけられたことがありますか?
忙しいとは、幸せ。
他人の噂の、忙しさじゃない。
忙しさとは、なんですか?
知らない人は、終点を知っているのですか?
あぁ、忙しさに感謝し
心に手を合せ、家族に感謝し
己を、癒やす
その、循環であの人にも笑顔を贈りたくなる。
ファンタジックって、素晴らしい。
才能とは、反面恐ろしいもの
まだ、個性を咲かせたモノ勝ち、
そんな、もんだって人生。
のらりくらり、しなきゃ
逆においてかれてしまう
てやんで、待ちやがれ!
今、いくぜ
終点?
円周率のこと??!
スタート
最期ではなく途中
心は賑やか景色は豊か
待っている
待っている
※終点
あとは犯人を指し示すだけだ。名探偵の汚れ一つないきれいな手袋が一本の道標を立てる。純白に沿って空中を辿れば解答に至る。
「犯人はあなただ。執事のフィックスさん」
「まさか! 私がお嬢様を手にかけるなど……」
否定を更に否定して、名探偵が朗々と解答を告げていく。執事にとっては都合の悪いことに、事態は幕引きまであとわずかに残すのみでひとつに収束しようとしていた。警官も屋敷の面々もじっと執事を睨んでいる。髭の一本からでも自白を聞き出さんと耳目を駆使していて、俺はと言うと、やはり駄目だったのだと静かに大きな溜息を落とした。誰も聞き咎めない。馬鹿野郎ばかりだ。
「私は、私は……そんな……」
哀れなヤギが逆襲して俺を暴いてくれるというのならぜひそうしてもらいたいのだが、ついに執事の両脇に警官がついたので諦める。
この国で一番の名探偵すら俺を暴かないのだからそういう運命にあるのだと。全部諦めてしまった方が良いかもしれなかった。
「犠牲者が増えることもなく解決できたってことはやっぱ天才なんだよな! また評判が上がる!」
幼馴染が笑っているなら、まあいいかと、思ってもいいだろうか。いいか。田舎のファミレスはすっかり空いていて老人たちばかりコーヒーを飲んでいる。昼間の暗がりを残す店内に派手なファッションで向かい合って座り、俺たちは感想会を開いていた。
依頼帰りのパフェ食ってる名探偵に、次はどんな事件を贈ろうか、考えるだけで頬が緩む。
俺たちの最後はいつになるんだろうか。そのとき俺たちはどんな形をしているんだろうか。こうやって向かい合っていたい。それで、チョコレートがついてしまったからとテーブルに放られた純白の手袋が俺を指し示していれば。それはこの上ない終点だと、胸が震えた。
寮の前には、ドッヂボールができるくらいの芝生が一面に植えてあるんだけど、早朝の決まった時間に自動でスプリンクラーが作動する。
そういう光景にもアメリカだなぁって感じるんだけど、記憶が曖昧になっていく中で、私がそこにいたっていう証にも感じるんだよね。
夜通し話でもしてたんだと思うけど、もう夜が明けて、スプリンクラーが水を撒き出して、「行こう!」って手を引っ張られたんだったかなぁ、サカイと私は手を繋いで水しぶきを浴びながら走り回って。
たくさんたくさん笑ったね。
カラシ色に大きな水玉模様のパジャマもサラサラの髪もびしょびしょになったね。
心から楽しくて幸せだったサカイとの2人だけの時間。
この光景は一生忘れない。忘れられない。
あんなに幸せに笑えたことなかったよ。
サカイも同じように思ってくれてたらいいな。
一風変わった…というか
世間にいまいち認知されていない仕事がある
ある意味技術者
ある意味ではアーティスト
だが周りの認識は、いくらでも代わりのきく使い捨て作業員だ
〜未完〜
【終点】
私達だけが終点を抱く
水が枯れても石が風化しようとも形を変えてこの世界にあり続けるだけで
物質的にはずっと「続く」のに人がそれを「終わり」と名付け終点が生まれた
人だけが終点を見いだすのは死という命の終わりに至るからか
この世で唯一明確な終点を人が抱えて生まれて来るからだろうか
獣のように知らずに済めば最期を思わず生きられたのか
終点は人の中にしかない
故に捉えてはいけない捕らわれてはいけない囚われてはいけない
目の前にある終わりは私達の中にだけある幻かもしれないのだから
終点
コントローラーを握りしめ、勝つ為の最善策を頭で練り上げる。そこそこの時間やり込んできたゲーム、あとは目の前に立ち塞がるラスボスを倒すだけとなった。
地道に敵をしばき倒していたお陰でキャラクター達はそれなり以上に育成されている。あとは体力管理とMP管理にさえ気を付ければ、勝算は充分にある。
ラスボスが繰り出す強力な攻撃をしのぎながら少しづつ体力を削り取っていく。ここまで来た俺たちならこの壁も乗り越えられる。そうだろ、相棒。
少しづつ盤面が進んでいく画面をしかと見据え、次の手を考えながら思考の片隅ではこれまでの旅路がエンドロールみたいに流れていた。
これで最後だ。主人公の放った光の斬撃がラスボスへと叩きつけられる。体力ゲージはついにすっからかんとなった。恨めしげによろめいたラスボスは惜しむように、やがて粒子となって消えていった。
軽快な音楽が流れ出し、見知らぬ誰かの名前が画面を通り過ぎていく。
「終わっちゃったなぁ。」
手の熱の余韻の残るコントローラーを手放し、画面いっぱいに映されたエンディングをぼんやり見つめた。世界はすっかり平和になったようで、これまで各地で出会ってきた人々が笑顔で登場してはフェードアウトしていく。苦楽を共にした仲間たちもそのなかにいて、終わってしまったという実感がじわりと胸を締め付けた。達成感は確かにあった。メインストーリーだけでなくサブクエストも網羅してきたここまでの道のりは長く、それらを乗り越えてきたという、やり遂げたのだという気持ちは大いにあった。
けれども、まだ彼らと旅をしていたかったんだと、俺を置き去りにする画面を前に、ぽつりと呟いた。
~終点~
僕はいつも学校がえり電車で終点まで乗って帰る。
その時、1人だけいつも一緒に乗っている女性がいる。
たまにちらっと見るとよく思う。
その女性の瞳は、何かに希望を抱き吸い込まれていきそうな程美しい。
そう思う。
同い年くらいだったと思う。
ある時僕にニコッと微笑みかけてくれた。
僕の心は一瞬で奪われた
その微笑みで何人もの男性を落としてきたのか
その瞳はあるスーパーアイドルに似ているような気がした
#3分後に心奪われる話
終点って、なんか寂しい。
どこにでも、誰にでもある。
いつかは来るけど、来て欲しくない。
「終わり」は、一旦区切られて、
新たな次が始まる感じがする。
でも「終点」は、もう何もない、
本当の終わりな感じがする。
此処は私がたどり着くべき場所だった
此の駅の名は....
# 90
ハッピーエンドなんて要らない。
世界が平和になんてならなくていい。
富も名声も権力も、ほしくない。
ただ、隣で君が笑って居てくれれば、それだけで良かった、幸せだった。
だから。
君を殺した世界なんて。
いらない。
テーマ「終点」
「終点」
この終わりはどこまでか
始まりはどこから
#終点
「次の銀河Fを過ぎますと、終点、ブラックホールに着きます」
ブラックホール…
二度と戻れないかもしれない。でも未知のものを体感できる好奇心が勝つ。
いや、でも人類初ブラックホール体験して
戻れなかったら意味ないのか?
銀河Fで降りるか、終点まで行くか。
「銀河F〜銀河F〜」
僕は動かなかった。
桃鉄のように、終点抜けて日本に戻ることを祈る。
私の終点は幸せになること
今は辛いけどきっといつか幸せになる
そう願っている
地元以外の電車に乗る
終点の駅はどんな場所なのだろう
何があるところなのだろう
そんな思いを馳せながら、目的地で降りる
電車だけで、うんと遠出をしてみたい
してみたいだけで、しないけど
終電なのにいつの間にか眠ってしまったようで、車掌から終点の合図が響く。
ただの暗闇の中、何も無い駅に置いてかれた私はどこかにタクシーがないかを探しに駅前へと飛び出した。
タクシーどころか人っ子1人いないその駅は、まるで都会から電車一本とは思えないほど静かだ。
アプリからタクシーを呼び出そうとしたら、圏外だった。
−−−それどころか、スマホの挙動がおかしい。
磁場が乱れているのだろうか。いくらタップしても反応しない。必死に押していたら終ぞ電源が切れてしまった。
−−−背後からカラスの鳴き声が聞こえる。私は思わず身震いをして、どこか泊めてもらうところがないかを探すことにした。
幸いにも近くに交番があったので、そこで訳を話そうと足を運ぶ。
灯りはあるのに人は居ない。何故だ。
「誰か居ませんか〜?」
おかしいと思い、そう呼びかけ辺りを見渡すと、
−−−ガラス越しに、黒い塊がこちらを見ていた。
「今回のお題が『終点』で、配信日の列車トピックの謎事件が『JRの某トンネルで謎の緊急停止信号』。これはなかなか、ファンタジーな偶然よな?」
アレかな、誰か帰ってきたのかな?某所在住物書きは呟きックスアプリに関するリアルタイム検索で、ポスられた言葉や記事を追っていた。
存在しない列車からの防護無線。お盆直前。今回配信の題目が「終点」。先祖の「帰省ラッシュ」の物語でも組めば、数時間たらずでひとつ投稿できよう。
が。
「あっ、『謎』の原因解明されてる。しかも同トンネルで過去に事故。センシティブ……」
物書きは悟った。「そっとしておいた方がいい」。
――――――
スマホの予報を見る限り、東京の太陽は来週の水曜日まで当分お盆休み。
熱帯夜確定の、じめじめして、でも気温としてはまだマシな筈の、くもり&雨ざんまい。
仕方ないといえば仕方ない。だって台風が来るから。
8月に梅雨が戻ってきたみたいな酷い週間天気のこの頃は、外に出るのも何するにも、モチベが必要だ。
ごはん作りたくないのを雲のせいにしたり、
買い出しに出て、その買ってきた物を整理するのが面倒なのを雨と気圧のせいにしたり。
全部全部、HPだのMPだの、あとAPとかも。暗い天気はそういうのを、ゴリゴリ削ってくる。
今月5日に新しく部屋に仲間入りした、金魚と花火の風鈴を、外に飾る勇気無くてデスク近くに場所作って吊り下げてあるそれを、
手動でツンツンして、チリンして、頑張って重い腰上げて――、
「で、その雨とじめじめを嫌うお前が、何故わざわざ曇り空のなか、私の部屋に?」
「たまに来ないと先輩いつの間にかどっかに失踪しちゃいそうだから」
「はぁ」
金曜日のお昼。
風鈴をお留守番させて、頑張って外に出て、職場の先輩のアパートへ。
長い付き合いの先輩は、5:5の割り勘想定で、お金なり食材なりを持参すれば、
エアコンのよく効いた快適な部屋を、低糖質低塩分なランチとお茶とスイーツ付きで、シェアしてくれる。
今日のメインは鶏のトマト煮雑炊。
先輩が防災用の非常食ってことでローリングストックしてる白がゆと、常温保存可能な鶏ささみのレトルト、それからトマトポタージュの粉スープをお鍋にブチ込んで、それを温めるだけ。簡単な防災メシだ。
白がゆの賞味期限が4ヶ月後なのと、今朝先輩の故郷近くで大きめの地震があったから、せっかくだし、だって。
おかゆが「低糖質」?って驚いて、先月、白がゆのパケを見せてもらったことがある。
お一人様分250gで炭水化物20gだった。
ふーん(白がゆ+ポタージュ+肉≒ポテチ)
「備えて、使って、補充して備えて」
雑炊を1〜2人用鍋、通称ぼっち鍋からお椀によそって、チーズを振って、それを渡してくれた先輩。
「この国で暮らす限り、防災はどこまで行っても終点が無いな」
自分の分もよそって、2個のグラスに冷たい緑茶注いで、ふたりしていただきます。
「それ言ったら、仕事とお金も終点無いよ」
だって貯めて出てって、仕事して貯めて出てってだもん。反論でもないけどポロリ言ったら、先輩もちょっと同意して、小さく何回か頷いた。
「ダイエットもきっと終点無い」
続けて言ったポツリにはご賛同頂けなかったみたい。
短く疑問の息を吸って、首を傾けて、
「極論食わなければ痩せる」
それができりゃ苦労しないよ的な、バチクソ極論のド正論を呟いた。
「いくらしにたいとねがってもしねないのにきょうもまたしにたいとねがう」
・__・
「いくら生きたいとねがっても生きられないのに今日もまた生きたいとねがう」