『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
一風変わった…というか
世間にいまいち認知されていない仕事がある
ある意味技術者
ある意味ではアーティスト
だが周りの認識は、いくらでも代わりのきく使い捨て作業員だ
〜未完〜
【終点】
私達だけが終点を抱く
水が枯れても石が風化しようとも形を変えてこの世界にあり続けるだけで
物質的にはずっと「続く」のに人がそれを「終わり」と名付け終点が生まれた
人だけが終点を見いだすのは死という命の終わりに至るからか
この世で唯一明確な終点を人が抱えて生まれて来るからだろうか
獣のように知らずに済めば最期を思わず生きられたのか
終点は人の中にしかない
故に捉えてはいけない捕らわれてはいけない囚われてはいけない
目の前にある終わりは私達の中にだけある幻かもしれないのだから
終点
コントローラーを握りしめ、勝つ為の最善策を頭で練り上げる。そこそこの時間やり込んできたゲーム、あとは目の前に立ち塞がるラスボスを倒すだけとなった。
地道に敵をしばき倒していたお陰でキャラクター達はそれなり以上に育成されている。あとは体力管理とMP管理にさえ気を付ければ、勝算は充分にある。
ラスボスが繰り出す強力な攻撃をしのぎながら少しづつ体力を削り取っていく。ここまで来た俺たちならこの壁も乗り越えられる。そうだろ、相棒。
少しづつ盤面が進んでいく画面をしかと見据え、次の手を考えながら思考の片隅ではこれまでの旅路がエンドロールみたいに流れていた。
これで最後だ。主人公の放った光の斬撃がラスボスへと叩きつけられる。体力ゲージはついにすっからかんとなった。恨めしげによろめいたラスボスは惜しむように、やがて粒子となって消えていった。
軽快な音楽が流れ出し、見知らぬ誰かの名前が画面を通り過ぎていく。
「終わっちゃったなぁ。」
手の熱の余韻の残るコントローラーを手放し、画面いっぱいに映されたエンディングをぼんやり見つめた。世界はすっかり平和になったようで、これまで各地で出会ってきた人々が笑顔で登場してはフェードアウトしていく。苦楽を共にした仲間たちもそのなかにいて、終わってしまったという実感がじわりと胸を締め付けた。達成感は確かにあった。メインストーリーだけでなくサブクエストも網羅してきたここまでの道のりは長く、それらを乗り越えてきたという、やり遂げたのだという気持ちは大いにあった。
けれども、まだ彼らと旅をしていたかったんだと、俺を置き去りにする画面を前に、ぽつりと呟いた。
~終点~
僕はいつも学校がえり電車で終点まで乗って帰る。
その時、1人だけいつも一緒に乗っている女性がいる。
たまにちらっと見るとよく思う。
その女性の瞳は、何かに希望を抱き吸い込まれていきそうな程美しい。
そう思う。
同い年くらいだったと思う。
ある時僕にニコッと微笑みかけてくれた。
僕の心は一瞬で奪われた
その微笑みで何人もの男性を落としてきたのか
その瞳はあるスーパーアイドルに似ているような気がした
#3分後に心奪われる話
終点って、なんか寂しい。
どこにでも、誰にでもある。
いつかは来るけど、来て欲しくない。
「終わり」は、一旦区切られて、
新たな次が始まる感じがする。
でも「終点」は、もう何もない、
本当の終わりな感じがする。
此処は私がたどり着くべき場所だった
此の駅の名は....
# 90
ハッピーエンドなんて要らない。
世界が平和になんてならなくていい。
富も名声も権力も、ほしくない。
ただ、隣で君が笑って居てくれれば、それだけで良かった、幸せだった。
だから。
君を殺した世界なんて。
いらない。
テーマ「終点」
「終点」
この終わりはどこまでか
始まりはどこから
#終点
「次の銀河Fを過ぎますと、終点、ブラックホールに着きます」
ブラックホール…
二度と戻れないかもしれない。でも未知のものを体感できる好奇心が勝つ。
いや、でも人類初ブラックホール体験して
戻れなかったら意味ないのか?
銀河Fで降りるか、終点まで行くか。
「銀河F〜銀河F〜」
僕は動かなかった。
桃鉄のように、終点抜けて日本に戻ることを祈る。
私の終点は幸せになること
今は辛いけどきっといつか幸せになる
そう願っている
地元以外の電車に乗る
終点の駅はどんな場所なのだろう
何があるところなのだろう
そんな思いを馳せながら、目的地で降りる
電車だけで、うんと遠出をしてみたい
してみたいだけで、しないけど
終電なのにいつの間にか眠ってしまったようで、車掌から終点の合図が響く。
ただの暗闇の中、何も無い駅に置いてかれた私はどこかにタクシーがないかを探しに駅前へと飛び出した。
タクシーどころか人っ子1人いないその駅は、まるで都会から電車一本とは思えないほど静かだ。
アプリからタクシーを呼び出そうとしたら、圏外だった。
−−−それどころか、スマホの挙動がおかしい。
磁場が乱れているのだろうか。いくらタップしても反応しない。必死に押していたら終ぞ電源が切れてしまった。
−−−背後からカラスの鳴き声が聞こえる。私は思わず身震いをして、どこか泊めてもらうところがないかを探すことにした。
幸いにも近くに交番があったので、そこで訳を話そうと足を運ぶ。
灯りはあるのに人は居ない。何故だ。
「誰か居ませんか〜?」
おかしいと思い、そう呼びかけ辺りを見渡すと、
−−−ガラス越しに、黒い塊がこちらを見ていた。
「今回のお題が『終点』で、配信日の列車トピックの謎事件が『JRの某トンネルで謎の緊急停止信号』。これはなかなか、ファンタジーな偶然よな?」
アレかな、誰か帰ってきたのかな?某所在住物書きは呟きックスアプリに関するリアルタイム検索で、ポスられた言葉や記事を追っていた。
存在しない列車からの防護無線。お盆直前。今回配信の題目が「終点」。先祖の「帰省ラッシュ」の物語でも組めば、数時間たらずでひとつ投稿できよう。
が。
「あっ、『謎』の原因解明されてる。しかも同トンネルで過去に事故。センシティブ……」
物書きは悟った。「そっとしておいた方がいい」。
――――――
スマホの予報を見る限り、東京の太陽は来週の水曜日まで当分お盆休み。
熱帯夜確定の、じめじめして、でも気温としてはまだマシな筈の、くもり&雨ざんまい。
仕方ないといえば仕方ない。だって台風が来るから。
8月に梅雨が戻ってきたみたいな酷い週間天気のこの頃は、外に出るのも何するにも、モチベが必要だ。
ごはん作りたくないのを雲のせいにしたり、
買い出しに出て、その買ってきた物を整理するのが面倒なのを雨と気圧のせいにしたり。
全部全部、HPだのMPだの、あとAPとかも。暗い天気はそういうのを、ゴリゴリ削ってくる。
今月5日に新しく部屋に仲間入りした、金魚と花火の風鈴を、外に飾る勇気無くてデスク近くに場所作って吊り下げてあるそれを、
手動でツンツンして、チリンして、頑張って重い腰上げて――、
「で、その雨とじめじめを嫌うお前が、何故わざわざ曇り空のなか、私の部屋に?」
「たまに来ないと先輩いつの間にかどっかに失踪しちゃいそうだから」
「はぁ」
金曜日のお昼。
風鈴をお留守番させて、頑張って外に出て、職場の先輩のアパートへ。
長い付き合いの先輩は、5:5の割り勘想定で、お金なり食材なりを持参すれば、
エアコンのよく効いた快適な部屋を、低糖質低塩分なランチとお茶とスイーツ付きで、シェアしてくれる。
今日のメインは鶏のトマト煮雑炊。
先輩が防災用の非常食ってことでローリングストックしてる白がゆと、常温保存可能な鶏ささみのレトルト、それからトマトポタージュの粉スープをお鍋にブチ込んで、それを温めるだけ。簡単な防災メシだ。
白がゆの賞味期限が4ヶ月後なのと、今朝先輩の故郷近くで大きめの地震があったから、せっかくだし、だって。
おかゆが「低糖質」?って驚いて、先月、白がゆのパケを見せてもらったことがある。
お一人様分250gで炭水化物20gだった。
ふーん(白がゆ+ポタージュ+肉≒ポテチ)
「備えて、使って、補充して備えて」
雑炊を1〜2人用鍋、通称ぼっち鍋からお椀によそって、チーズを振って、それを渡してくれた先輩。
「この国で暮らす限り、防災はどこまで行っても終点が無いな」
自分の分もよそって、2個のグラスに冷たい緑茶注いで、ふたりしていただきます。
「それ言ったら、仕事とお金も終点無いよ」
だって貯めて出てって、仕事して貯めて出てってだもん。反論でもないけどポロリ言ったら、先輩もちょっと同意して、小さく何回か頷いた。
「ダイエットもきっと終点無い」
続けて言ったポツリにはご賛同頂けなかったみたい。
短く疑問の息を吸って、首を傾けて、
「極論食わなければ痩せる」
それができりゃ苦労しないよ的な、バチクソ極論のド正論を呟いた。
「いくらしにたいとねがってもしねないのにきょうもまたしにたいとねがう」
・__・
「いくら生きたいとねがっても生きられないのに今日もまた生きたいとねがう」
「今日楽しみだね!」
満面の笑みをして話しかけてきた
今日は好きな人と2人きりでプールに来た
夏休みの間は中々会えない
だから勇気を出して誘ってみた。
そしたらすぐに了承してくれた。
プールに着いたとき
知り合いに出会うかもと思うと少しそわそわしていた
「会わなくてよかったね」
ボソッと言うと君が笑顔で頷いた
閉店間際まで食べて、遊んでの繰り返しをしていたらどちらもクタクタだった
門限まで時間はまだまだあった
10分ほど歩いたところあったカフェ
そこで少し時間を潰した
電車の時間は6時37分
気づいたら6時30分だった
カフェを急いで出て2人とも一生懸命走った
時間ギリギリで電車に乗れた
プールで遊んだからか、一生懸命走ったからか
好きな子が眠そうにしていた
そしたら自分まで眠くなってきて一緒に寝てしまった
起きた時には降りる予定だった駅ではなく終点に着いてしまっていた
1時間近く寝ていた
自分は慌てているなか
「寝てたら終点まで来ちゃったね笑」
少しテンションが高くなって笑っている君
薄暗い中君が笑った顔が太陽のように眩しく見えた
ガタンゴトン、ガタンゴトンと音が聞こえる。
いつの間にか僕は眠ってしまっていたようだ。
車内を見回してみると、窓の外には水平線に沈みゆく太陽が見えた。
寝起きだから頭がいまいち回っていないようで、どこへ向かっていたのか思い出せない。
「次は終点、~駅、~駅」
駅の名前もよく聞き取れなかった。もしかしたら、とっくに目的の駅は通り過ぎてしまったかもしれないが、どちらにせよ、着いたら降りるほかないだろう。
ふと、頭の中に浮かぶ光景。
僕は横たわっているようで、誰かが僕の顔をのぞき込んでいる。顔はよく見えないが、どこか悲しげに見えた。
一瞬、心がなぜかざわついたが、寝起きの頭に夢の残滓が残っていることは、よくあることだと思い直す。
やがて、電車が止まり、ドアが開いた。
僕は立ち上がり、先ほどの光景を振り切るように、ドアの方へ歩き出すのだった。
終点、それは絶望かそれとも成れの果てか全世界の人間が今起きてる。戦争を終わらせる為に祈り、行動を起さないと、多分終わらない。
そして、僕が貴方が私が、全ての人々が自分自身が動くか率先して前線に立ち。祈ら無ければ、終着点へと向かわないでしょ。
だから、忙しい人は、一日に一度でも良いので祈って下さい。早く戦争が終わるようにと、余裕がある方は、力を貸して上げて下さい。そして、体力も余裕もなくても多種多様な宗教や無宗教でも願いは、祈りは、同じだと思うから
今日も早く戦争が終わらないかと願います。
#終点
これから実家に帰る
電車を3つ乗り換え4時間ほど
特に話す事もない
久しぶり
元気してた
大変だったね
他愛もない話しをして顔を合わせて食事
別に意味はいらない
元気にしてたらそれでいい
最後の電車に乗り換える
この電車で終点まで乗る
終点までなら寝てても大丈夫
うっかり寝過ごして終着駅まで来てしまった。
時刻表を確認するも、折り返しの列車はもう無い。乗ってきた列車は回送列車となり、車両基地を目指し出発してしまった。…参った。
駅には人の気配が全く無い。どこからか海のにおいがする。乗り過ごしたことが気になったが、ええい儘よと改札を出た。波の音が聞こえる方へ歩いて行く。
街灯はほとんど無い。スマホのライトで足元を照らしながら歩く。程なく、照らされる地面がアスファルトから砂へ変わった。海だ。
夜の海は怖い。黒いうねりが次々と押し寄せてくる。ライトで照らしても、光がそのうねりに飲み込まれていくかのように見える。
波打ち際から少し離れて、防波堤らしきものがある方へ歩く。テトラポットに近付いた時、コトンと小さな音が聞こえた。波の動きに合わせて、テトラポットに何かが当たる音。何が流れ着いたのか気になって照らしてみると、瓶が見えた。
緑色の瓶。レモンの絵が描かれたラベル。アルミのキャップで閉じられているその瓶に、何かが入っているのが見える。
興味が勝った。靴が濡れるのも構わず瓶を拾い上げると、防波堤に登り腰を下ろした。キャップをあけ、中に入っている紙を出した。くるくる巻かれた紙は細い紐で括られている。ちょうちょ結びを解き、巻かれた紙を開く。
『これを読んでいるアナタへ。
これを拾ってくれて、どうもありがとう。
突然ですが、1999年11月にワタシは銃で撃たれて死んで
いるはずです。
そう依頼したのはワタシだから。
人生が、どうにもつまらなかった。
何不自由無く暮らしていたけど、毎日が退屈で退屈で
仕方なかった。
どうにかして、この状況から抜け出したかった。
だから依頼した。
親の遺産を全て使って、ありとあらゆる伝手を辿って、
私を銃で撃ち殺してほしいと依頼した。
きっと騒ぎになったはず。
でも、すぐ忘れられたはず。
だって世紀末だから。
これを読んでいるアナタへ。
この手紙を持って、警察へ行ってください。
あれは他力本願で人騒がせな自殺だったと、警察に伝
えてください。
私にとっては、ちょっとした退屈しのぎだったんです。
ごめんなさい。
よろしくお願いします。
ワタシより』
黄ばんだ半紙に、筆で書かれた文字。
確かにそんな事件があったように思う。豪邸で一人住まいの若い女性が、自宅で撃たれて亡くなった事件。親の遺産で暮らしていて、働くこともなく社会と関わりを持たずに生きていたらしい。
この手紙を読むまで、そんなことすっかり忘れていた。きっと世間も同じだろう。
海に戻してしまおうかと思ったが、何かの縁だ、警察へ持って行くことにした。腰を上げ、砂を払う。見上げれば満天の星空。ふうっとひと息吐いて一歩踏み出した。
駅舎へ戻ると、人の気配がする。窓口に行き声をかけると、気の良さそうな駅員が出てきた。乗り過ごした旨を説明すると明朝1番の列車で目的の駅まで戻るように言われた。「大丈夫ですよ」という駅員の言葉と笑顔に安堵した。
ベンチに腰を下ろした時に気付いた。海のにおいがしない。波の音も聞こえない。つまりこれに呼ばれたのか。鞄の中でハンカチに包まれた緑色の瓶に目をやる。
『よろしくお願いします』
そう聞こえた気がした。
―――スナイパーとワタシ[緑色の瓶]
#38【終点】
【終点】
ずっと愛されてると思ってたのに
死ぬまでずっと愛されてると思ってたのに
貴方にも終点があったんだね
ふて寝で電車を乗り過ごした今日