『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君と私の先の終点はもう交わることはない
同じで在ればいいと思っていた
視線の先に見るのは同じ景色
そうだとよかったのに
最後の時まで思い込んでいれば
それだけで、幸せだった
今日本当に頭が痛くて文を書く状態でないので、単刀直入に書かせて貰います。
業務連絡になってしまうけど、今日頭痛いので神社行ってから、うちの近くの角にある公園で待ってます。そこで会えたら嬉しいです。普通にあったらダメ?私ちゃんと会ってあなたのこと知りたいです。今年入ってから一度もお話してないですし。
今夜はこれが私の素直な気持ち。待ってます。頭痛いので多めに見てね。以上。
終点に着く
電車を降りる
海に行く
石を詰める
海へはいる
さようなら
終点
人生には終点がある
終点を自分で決められる人もいれば
決められない人もいる
決められない人は
終点が迫ってくる
その速度なんて分からない
決められる人は
自分が終点に向かっている
その速度は自分次第
でも誰がどっちとか
周りは分からないし
自分にだって分からないことがある
だから周りに無責任なことは
できないししちゃいけない
自分が他の人の速度を早くしてしまうかもしれない
自分にはもっと
雑に扱うことをしちゃいけない
傷つくことをしちゃいけない
速度が勝手に早くなってしまうかもしれない
1番大事なのは
終点までの時間の使い方
自分で速度を変えず
周りに影響されず
楽しく過ごそうよ
それは誰でも自分で決められる
終点
「もう、終わりにしなさい。
あなたが家のお金を使って友達と遊んでいるのは前からわかってるのよ。」
帰ってきた息子に向かってやっと言えることができた。
私はまだ息子が小さい頃に夫と離婚した。
だから息子には寂しい思いをさせて来たのかもしれない。
でも、息子はあまり寂しそうな素振りを見せないし、多分私と過ごす時間がなくても平気だと思う。しかし、少しでも寂しかったらと思ってせめてお金を多く渡していた。それでも足りないのかお金を勝手に使う。
だから少々家のお金を使っていても見逃していた。
でも、最近は極端にお金が減ってきている。
だからもうこの問題に終点を打たなければならない。
「べつに、いいじゃねえかよ。
うちに帰ってきても誰もいねえし、どうせ帰って来ても何もすることねぇんだからダチとぐらい好きに遊ばせろよ。」
やっぱり寂しい思いをさせてる?のかもしれない。
だけど、どうしても仕事を早くに終われなくて、帰ってきて「おかえり」も言ってあげられないし、一緒にご飯を食べてあげられない。
そうしないと私が少し働いたところじゃ食べていけないのだ。
だから遅くまで働く。息子のために。
「ごめんね。でも、これ以上お金を外に持ち出したらきついのよ。
できる限りお小遣いを増やすから・・・・・・・」
申し訳ない気持ちと理解してくれという気持ちでいっぱいになりながらそう言う。
「うるせぇよ。」
そう言って息子は自分の部屋に入っていった。
ある日
息子の高校から呼び出された。
何か問題を起こしたのだろうか。
不安に思いながら学校へ行くと
息子は友達と喧嘩をしたようだった。
先に手を出したのはうちの息子で相手の子を少しだけ怪我させたみたいだ。
「本当に申し訳ございません。
もう、このようなことがないようしっかりと言い聞かせますので。」
相手の保護者に謝る。
「いえ、いえ。うちの息子も悪いですからしかも傷も大したことないんですから頭あげてください。大丈夫ですよ。」
相手の保護者は私たちを責めたりせずにそう言ってくれた。
ありがたい。
感謝の気持ちを込めてもう一度会釈してから息子と学校を出る。
帰り道の途中に息子に何でこんなことをしたのか、聞くけれど何も答えず走って家に帰ってしまった。
息子が先に帰ってしまい、その後を歩いて追いかけていると
「あの!すみません!翔のお母さんですよね?」
息子の同級生なのか追いかけて来た。
なんのようだろうか?
「はい。そうですけど、何か?」
そういうと男の子はほっとしたように笑顔で言ってきた。
「俺、翔の親友の隼人と言います。
あの、今回の件確かに先に手を出したのは翔だし悪いのも翔だと思います。
だけど、責めないでほしいんです。
今回喧嘩した相手は翔のお母さんのことをバカにしてそれで翔はイラついて殴ったんです。
お母さんのことをすごく大事に思ってるんだと思うんです。
それに、お母さんの体が心配だって言ってました。
自分がいることでお母さんに迷惑かけてどうにかしたいけどできなくて、反抗してしまうって。
お母さんが頑張ってるの知ってるのに自分はお母さんに迷惑かけてばっかりだって。」
翔がそんなことを・・・・・
隼人くんは私の顔を見つめて続けた。
「多分寂しいんだと思います。
いつも夜近づいて時計を見るたびに寂しそうな顔してるんです。だから少しでもいいんで、お母さんも夜一緒に過ごすとかご飯を一緒に食べるとかあいつと一緒にいてやってくれませんか?」
そうよね。寂しいに決まってるわよね。
まだ高校生なんだもの。家に誰もいないなんて。
勝手に寂しくないなんて決めつけるのは間違っていた。
「ありがとう。」
翔のことを大切に思ってくれている親友の隼人くんにお礼を言って帰り道を急いだ。
家に着き、息子の部屋に声をかけた。
「翔、ちょっと出て来て?」
そういうと少ししてから出て来てくれた。
「あのね、翔。
お母さん仕事が大変でね。
毎日翔と、夜一緒にいる時間少なかったよね。
翔と過ごす時間がなくなっていくうちに翔とどう接すればいいか分からなくなってきて翔には寂しい思いをさせたわよね。ごめんね。
これからは翔との時間できる限り作りたいと思ってる。」
思いのままに伝えた。
すると息子はこっちを向いて照れくさそうに言った。
「別に、母さんが忙しいのはわかってるよ。
俺がいるせいでお金が掛かってるのも知ってるし、俺が負担になってると思ってると余計にどうすればいいかわからなくなってイラついて夜遅くまで母さんが働いたお金少しでも寂しさ埋めたくて、使ってた。ごめん。
だけどさ、母さん。たまにでいいから一緒にご飯食べたり話したりしたい、と、思う。」
最後は消え入りそうになりながらもそう言った。
「そうよね。ごめんね。寂しい思いさせてしまって。
母さん頑張るから。頑張って早く仕事終わらせて翔との時間作るから。」
私も本当はもっと翔といたかったのよ。
さすがにこれ以上は照れ臭くなって言葉を止めた。
「うん。でも無理はやめて。」
いつのまにか息子はたいぶ成長しているのが目に見えて分かった。
私達のこのはっきりしない、すれ違ってた親子の時間はもう終わりにする。
これからは暖かい優しい親子の時間を築けていけたらいいと心の底から思った。
完
お題《終点》
記憶の水槽、揺り籠。
幸福に満ちた日常もあれば、不幸だと思えるような夜の底もある。
それぞれの夜明けが、あなたを待っている。
それぞれの歩んだ先の、答えがちゃんとある。
あなたの歩んだ道は《正解》でしたか?
先が見えない終点。
先が見える終点。
どちらにせよ終点だ。
電車は終点駅に着くと、折り返しで始発に変わる。
始発は終点へ
終点は始発へ
グルグルと繰り返される順繰りは
電車だけにとどまらない。
始まったものは何かしらの形で終わりへ
終わったものは新たな物事の始まりへ
出会いがあったならお別れがあって
お別れがあったなら出会いがある
始まりは終わりへ
終わりは始まりへ
万物全てその流れに乗っていると思えば
寂しくはない。
何事も終わりが必ずある
ただそれが早いか
遅いか
【終点】
✂ーーーーーーー⚠ーーーーーーー✂
友達に思ってたこととか
誰にもいえなかったこと
"ぶちまけた''
ある人と縁を切りたい、もうくるしい
辛い、つかれた
全てを言い放って最終的にたどり着いた僕の答えは
元好きだった人に言われた
"健常者だから生きなきゃ行けない''
だった
そんな僕に
"健常者だからって生きなきゃ行けないわけじゃない
自分の人生なんだから自分で決めな
それに健常者じゃないやつらが
皆生きたいと思ってるなら、そんなのは間違い''
嬉しかった
健常者だから生きなきゃ行けないって
言われ続けた僕には……
いずれは、そうなるんだろう。
なりたくて、なる訳じゃないけれど。
そうして、のぼっていくのかもしれない。
例えばそうなった時、何を思うのかな?
多分、色々思うんだろうな。
受け入れられないままだと思う。
それは、必ずしも納得できるものではないだろうから。
”終点”に立った時、何を思うんだろう。
とりあえず言えることは、今は何もないってことくらいかな。
その時にならないと解らないし、その時は今とは違うからね。
終点
書く習慣/128日目。
「 終点 」…
終点…意味は、
物事の終わり、最終の地点、終着点。
始点から始まり、終点にて終わる。
・←→→→→→→→🚃・🫷あ、終点です。
終わりがあるから、始まりができる
始まりがあるから、終わりができる
その点と点は、
・2つあるのか?・
・1つで一巡しているのか。
それは、369の法則の様で…
3と6で完結しているのか、
9で完結しているのか、
行き着く点は、わからない。
(てか、専門家でもないので知らない)
^ω^ )「まぁ…あんなわけわからん
めっちゃ動く点じゃないし…」
( ^ω^ )ん!?
・
↗︎
点P
( ^p^ )「やめろ〜!」
点Pは時速を超え…光の速さへと…
その動きは止まらない
学生時代、地味に時間を奪ってくる
動く点P…
私「もう動かないでくれ」
秋天「まさに、終天だね」
終点の無い秋天…
動く点Pは、まさに
永久の長い時間を、
光の速度で動くのであった。
では、また明日ァァ…
「始まりと終わり」厨二かな、
大きな穴
↓
・= _(◎ 」∠🪦チーン
↑ 人生の終点(生きてます)
閃光の点P
「終点」
終点に近づき友達が降りていって静かになっていく。
とうとう一人になってしまってからは、余韻に浸りつつも、一日の終わりを思いなんとなく寂しい。
終点……。
私の辛い人生に、終点はない。
陽の目を見ることもなく、このまま終焉を迎える。
そう。あの悪女の所為で。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者の娘、人でなしの今井裕子。
終点……。
考えてみれば、某ヒーロー番組のあの電車。始発と終点は、何処なのかな?
終点
みんなどこか自分の終点を探しながら生きているようにみえる。
"終点"
次は、終点──
という車内アナウンスで気がついて、当たりを見渡す。
「っ…、ん?あれ、なんで俺…。」
ここは、電車の中?知らない車内、知らない車窓の景色に頭が混乱する。
「確か、俺は──」
グラファイトに負け、CRに戻るなり免許剥奪を言い渡され病院を飛び出して、その後ビルのガラスに映る自分の姿を見て…なんだか、誰かに「来て」と引っ張られている様な気がして…。ダメだ、ここから先の記憶が曖昧で何故自分が電車に乗っているのか分からない。一先ず、現状できる事は終点で降りて状況を整理する事だ。
一旦思考を止めると同時に電車が止まり、扉が開いた。まず自分が今どこに居るのか把握しなければ、と座席から立ち上がり電車を降り、駅の周りの景色を見る。
「田舎町か…?」
涼やかな風が頬を撫で、見渡す限りの緑が広がっていた。遠くで鳥のさえずりも聞こえる。駅を見渡すと駅名の書かれた看板を見つけ、ここが何処なのか確認する。
「えっと…はち、?。なんて読むんだ?えっと読み…やそ…いな、ば?」
看板には"八十稲羽"と書かれていた。
「聞いた事ない地名だな…。」
どうすれば良いか…、一先ず自分のいる地名は分かった。だが地名が分かっただけで、何処の町かまでは分からなかった。次にやる事は駅に入って、帰りの電車の時刻を確認だ。そう思い立って駅に足を向けて歩き出す。駅に入って駅員さんに話し掛ける。
「あの…。」
そう声を掛けると「はい?」とゆったりとした返事でこちらを向いた。
「えっと、帰りの電車の時刻を知りたいんですけど…。」
そう言うと駅員さんは「ちょっと待ってね」と言い、小さな引き出しから時刻表を取り出して「はい」と俺に渡してきた。
「ありがとうございます。」
お礼を言うと時刻表に目を通す。今の時間は…と無意識にポケットに手を入れると固く冷たい感触があり取り出す。良かった、スマホは持って来ていたようだ。反対側のポケットを触るとこちらも固い感触があったので取り出すと財布だった。財布も持ってきていたようだ。とりあえず安堵して、スマホに現在の時刻を表示させて、先程貰った時刻表と照らし合わせる。帰りの電車が来る時刻は今から大分後の時刻だった。
「マジか…それまでどうすっかな…。」
だが、また何かに引っ張られている様な感覚がした。それは何者かに「帰るな」と言われている様で、怖くなって自分の肩を抱き、身を震わせる。少し落ち着いた所で改札を出て、折角だから観光がてら見て回ろうと思い、駅前に出る。
と、駅前に1人の少年がたっていた。見た目は高校生くらいだろうか?銀色の綺麗な髪がそよ風になびいてキラキラと太陽の光を反射していて、その眼は駅前にそびえ立つ大きな木を見上げていた。地元の人か?と声を掛け聞いてみる。
「あ、あの。」
少年に近づいて声を掛けるとこちらを向いて
「はい。」
と聡明な返事をした。身長は俺より幾らか低いが背筋をピンと伸ばした立ち姿をしていて、身長差を全く感じさせない凛々しさと、動きから礼儀正しさを醸し出している。
「どうしました?」
優しくそう聞かれ、答えようと口を開くが出かかっていた言葉を飲み込む。誰かに呼ばれた気がしてここに来た、なんて誰が信じる?しかも、俺は24だぞ?そんな事言ってしまえば不審者か何か扱いされるのがオチだ。どう答えるのが正解か悩んでいると、少年が空を見上げて
「雨が降って来そうなので、一先ず場所を変えましょう。」
移動する事を提案してきた。空を見上げると今にも降り出しそうな暗い雲が空を覆っていた。
「あ、はい。」
そう頷いて移動するのを了承すると「では、ついて来てください」と踏み出した。俺は彼の1歩後ろを歩いてついて行く事にした。
電車に乗って 終点まで
初めての路線
聞き慣れない名の駅たち
沿線の病院や菓子店の広告
ここで暮らす人たちの纏う空気
踏切の音も違って聞こえる
乗客もずいぶん減ったらここが終点
知らない駅の改札を抜け
知らない街の商店街を歩く
ずいぶん遠くへ来たような
風に混じる潮のにおい
ああ、海が近いんだ
商店街を抜け 路地を抜け
堤防まで行こう
手を繋いで走り出す
広がる海を眺めながら
胸いっぱいに息を吸い込んだ
きっと忘れない 小さな旅
「終点」
#191
家出した。
持ち物はスマホだけ、心許ない衝動だ。
目的もなくバスに乗る。
けれど…
「お前らぁ!大人しくしねぇとどうなるか…わかるな?」
バスジャックとバスジャック犯。
突然のアクシデントに"行き先"が決まる。
「見せしめだ。この婆ちゃんをよく見てろ」
犯人が握るサバイバルナイフは
夜間の信号の赤をギラリと反射する。
犯人と、ポケットの中の飴をくれたお婆ちゃんは
手を伸ばせば、すぐ届く距離。
俺は
この時、悔いのない人生の終わりを決めた。
#終点
あの人の、人生の終点が、ずっと遠くにありますように。
人生に一度は、どこに着くか分からない電車を
終点まで乗ってみたいなと思うときがある。
そして、終点まで乗って着いた場所を探検したい。
私は、そういうことをするのがとても好き。
友達と行くのではなく、1人で自由に行きたい。
音楽を聴きながら景色を見て、電車に揺られたい。
これらの想像は私に限界が来た時によく思うこと。
「変だと思われないようにしなきゃ」
私はこれを意識する度、とてもストレスを感じる。
多様性を認めようと言う割には、みんな必死で
自分の他とは違う個性や、真の意見を隠す。
みんな自分を抑圧する。
みんながするから、みんなと逆に正直に振る舞えば
なぜか浮いてしまう。
どうしてこんなのが出世術なのか。
こんなののどこが出世術なのか。
こんなので出世してどうなるのか。
どうして周りに合わせるために
個性を抑えないといけないのか。
自分に正直に生きただけで
どうして自分の居場所がなくなるのか。
心からこの出世術を使う私を美しくないと思う。
身の保身のために、私が美しくなれない出世術を使う
屈辱とストレスはとても大きい。
その出世術から逃れるために
たまに
私のことを1mmも知らない人達がたくさんいるところへ
どこ行きか分からない電車を終点まで乗って、
どこか分からない場所で誰の目も気にせず、探検したい。
と昔から思うことがある。
一時的な解決でしかないし、
時が経てば、また、出世術を使わなければいけない
元の場所へ帰らないと行けないから
もっといい方法は無いものかなと日々考える。
『終点』 No.115
気づけば、私は電車に乗り込んでいた。
とある秋の夜のことだった。
家に居るのが苦しかった。なにより、辛かった。
だから、ここを出てやると言い切って、僅かなパンと貯金箱を乱暴にもって飛び出してきたのだ。
冷え込んできた駅の錆びたベンチで横になる。
ハンガーに掛かっていたコートがあってよかったと本当におもった。
それから、目を閉じた。近くの草が広がる所からは、優しい虫の音が響く。
お腹がすいたな……。でも、このパンは明日ようだ。あぁ、懐かしい……
こんな時に思い出すのがお母さんの笑顔なんて、、
悔しい。
ぎゅっと目をつむった、その時だった。
キーーっと、大きな音が、静まり返ったさびれた駅に響き渡る。
はっとして目を開いて、私はとても驚いた。
え……?
そこには、立派な電車が止まっていた。
さぁ、おいで……とでも言うように、電車がプシューと音を立てて扉を引く。
ふらふらと電車へ近付く私。
顔に電車の光りが青白く反射する。
乗り込んだ途端に、電車のドアがバタンと閉まって正気に戻った。
嘘、嘘!乗っちゃった……!
どうしよう、発車してる!!
焦って足がもつれ、手すりで強く頭を打った。
そこからは、何もわからなくなった───
どれくらい経っただろう。
電車はいつの間にか止まったみたいだった。
不思議なことに、私は電車のソファの上で横になっていた。毛布も、かけてあった。
カーテンが開いてあったので、電車には朝の光が差し込んでいた。
だから、すぐに気がついた。
最初は少し怖かったけれど。
そう、
電車内にはツタやら苔やらがびっしり生え、ソファも綿が飛び出ていた。車体は全体的に寂びていて、電気は割れていた。
この電車は、最初からこうだったのだろうか。
いや、でもこの毛布は?
出発したはずなのに、外に出るとただの山中の駅に帰っていた。出発点から動いていない?
のちのち調べて分かったのは、
あの駅は何十年も前に廃線になったこと。
それから……
ときどき車掌さんの霊が、人を乗せて終点までさらっていくそうだ。
車掌さんの気まぐれで、私は助かったのだった。