『終わらせないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
終わらせないで……。
このまま、終わらせたくない。
あのゲス女に、台無しにされた人生を。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者・今井貞夫の娘、人でなしの今井裕子。
終わらせないで……。
まだ、第二幕が終わったばかり。
ヤマ場は、これから。
何より、フィナーレを観ないと。
#終わらせないで
バイト先から現場に派遣されて働いている。
私の現場はどうにも採算が採れない中、さらなる価格の低下を求められているらしい。
行くとこなくなるから、どうか終わらせないで欲しい。
採算が合わなくても、人件費を削ることは許さないが。
貴方との幸せな時間が続く程
貴方との楽しい時間が続く程
”永遠”を望んでしまう。
...でも、永遠なんて無理だから
せめて、せめて
この時間が一秒でも長く続いてくれますように
そう願わずにはいられないの。
---二作目---
この気持ちを言ってしまったのなら、多分お前との関係は終わってしまう。
元の関係には戻れない、ただ会ったら気まずいだけの関係に成り下がってしまう。
...それは嫌だった。
嫌われたくないし、失望されたくもないし、離れたくも無い。
だから俺は、この気持ちに蓋をする。
気付かれないように、溢れ出ないように、強く強く鎖を巻き付けて。
暗い暗い心の奥底へと仕舞い込む。
...でも、どうか。
この気持ちを持っておく事だけは許して欲しい。
友達という関係も。
あいつを愛おしいと想ってしまう気持ちも。
どれも全て、終わらせたくは無いからさ。
#終わらせないで
132作目
【終わらせないで】
「では、そのようにお願いします」
仕事のできる上司、冴島さんはクールにそう言って話を終わらせようとする。
冴島さんは私に仕事の指示をしただけ。これ以上話す理由なんてないのは分かっているけど、私はまだ冴島さんと話していたくて。
「す……すみません」
「はい?」
私の席から立ち去ろうとしている冴島さんに声をかけると、不思議そうな顔をして振り返る。
「先日作成したポスターのレイアウトに変更点があるので、再度確認していただきたいのですが――」
適当な理由をつけて、私の席に彼を呼び戻す。冴島さんは眼鏡を指でくいっと上げると、パソコンの画面を覗き込んだ。
「ああ……なるほど。フォントの色と場所を変更したんですね」
「ええ。前回のものとどちらが良いかと思いまして」
「そうですね、両方とも色は綺麗ですし、視認性も良いと思います――」
どんな内容だっていい。少しでも長く、好きな人と話していたい。
あなたにとってはただの仕事の話だとしても。私にとっては大事な時間なんです。お願いだから、まだ終わらせないで。
終わらせないで
「…別れよっか、」
「……え、なんでっ、」
そういって、あなたは出ていってしまった
毎日俺のために作ってくれるごはんも
あなたが俺にくれた誕生日プレゼントも
…凪のものが、俺の部屋のどこを見渡しても
まだ残ったまま
暗い部屋で一人リビングに蹲って、1人泣いた。
涙が枯れてしまうくらいに。
泣きたくても泣けない、俺の心には穴が空いたみたいで
それを埋めるのはやっぱり凪だったんやな。
「ごめん、好きって素直に言えへんくて。
喧嘩して、いつも謝ってくれるのは凪やったし、
今更遅いって分かっとる。もう二度と、元に戻れんのも
俺が一番分かってる。でも、終わりたくないっ、
終わらせないで。話、したいな、」
そう、凪にメッセージを送ったのは
凪がこの家を出ていって一週間が経とうとしていた時だった。
何も食べれない。喉を通らない。不安で、毎日寝れない
それだけ依存していたのに、凪の悩みにも気付けない俺って馬鹿やな、そう自嘲している時に
ドアが開いて真っ暗な部屋に光が射し込んだ。
「…ねぇ、何やってんの。
俺のこと呼んどいて、あんなメッセージみたら
戻るしかないじゃん、俺だって辛いんだよ。
…何も言わずに出ていったのはごめん。
紬にとっては、俺はずっと側に置いて置くだけの人間じゃないかなって思ったの。いつしか紬からの好きも聞けなくて、辛かったんだよ、?」
「…っ、ごめん、俺、離れてからっ、…
凪の大切さに、気付いた。…側に置きたいだけやったかもしれん、これから、辛いことばっかり思わせちゃうかもしれん。でも、必ず、凪を幸せにする。もう、
あんな思いはさせんっ…やから、また、…やり直したいっ…こんな……勝手なんは分かっとる。やから、考え直して…お願い、凪……」
「……絶対、俺のこと、幸せにしてよっ、?
俺だって、まだ紬のこと忘れられないんだから。
もう二度と、俺にあんな思いさせないで、
三度目はないから。俺のこと、時間がかかっても
側に置きたい存在じゃなくて、愛して、ずっと側にいたい存在にしてよ、?」
「…うんっ……絶対、大事に、幸せにするっ…
今も、これからも愛しとるで。…俺の愛、一生
受け取ってや。」
「…もう、ほら、立って?どうせずっとご飯食べれて無かったんでしょ?…俺も、全然食べる気になれなかったの。
ごめんね……ご飯、一緒に食べよう?……って、ほんとに立てないの?ほら、お姫様抱っこするよ?笑」
ほんとに良かった、また、凪とやり直せる。
絶対、幸せにするでな、凪
「…やめてや、笑立てるしっ!」
あのとき、終わらせないで良かった。
今の世界に合わせて男の子同士の恋愛も書いてみました!
賛否両論等あるかと思いますが…
いつもみてくださって、いいねもありがとうございます。
終わらせないで、止めて、勝手に終わらせないで。こっちが残ってるのこっちに来て。そのまま進まないで何でそんなところに立ってるの?
お願いそのまま終わらせないで私は貴方がいないと生きていけないの、貴方もそうでしょう?だからどうかそっちに行かないで1人で勝手に死にに行かないで。あなたの人生を終わらせないで。
私も生きて行けなくなるじゃない。
【終わらせないで】
カツ、カツ、、
スチールの階段を一段一段のぼるたび、ローファーの靴音が宵闇に響く。
『はぁ、、はぁ、、』
一段と踏みしめてのぼるたび、運動不足か、興奮しているのか息が上がる。
暑くなりマスクを取った。マスクは夜風に巻き込まれて吹き飛んでいった。
『ふー、、綺麗。』
階段を登ってビルの屋上に着く。
『今日はオリオン座流星群か、、』
空を見上げれば、綺麗な星々が瞬き刹那に落ちていく。
二つ三つ四つ、、たくさんたくさん綺麗な星が落ちていき、私の瞳に光を映す。
『はあああぁ、、』
大きく息を吐き、屋上の緑芝生の上に思いっきり寝転がる。
背中がチクチクしててくすぐったいけれど、それよりも私は川水の様に流れていく星達に夢中になっていた。
三十分後。
そろそろ寒くなって来たな、、帰らないと。
でも、、もうちょっとだけ。
六十分後。
本格的に寒いなぁ。カーディガンじゃ足りない、、。
でも、、星は降り続けている。
『うぅ、、さむ、、』
嗚呼、、帰りたくないな。
『何で帰りたくないんだい?』
後ろから声が聞こえて、振り返る。
『やぁ。』
シルクハットを被った西洋風の男が私の後ろに三角座りをして空を見ていた。
何かのコスプレだろうか。
『、、誰?』
『ハハハッ、、やっぱりこの星の生物はみんな疑り深いねぇ。』
いや、問題は誰なのかじゃなくって、私の心を読んだことだ。
『僕には昔っから不思議な力があってね。心が読めんるんだよ。』
、、、、、、まぁ、綺麗な星に免じてそう思うことにしよう。
『、、帰りたくないのは、家が苦しいから。』
『難しい表現をするんだね。苦しいって、、どういう意味?』
『苦しいのは、お母さんが原因なんだ。生まれた時から完璧を求められて、テストだって、家事だって、自分のお小遣いだって管理されて、何でも完璧に完璧に、、それがとても苦しい。息ができない。』
一つこぼせば、二つ三つ。
ポロポロ言葉が溢れて、コスプレ男に吐き出していく。
『ふ〜ん、、それは辛いね。どうしたいの?家に帰ってもお母さんに完璧を求められて君は苦しいんでしょ?』
『うん。苦しい。私、、このままずっと、この星を見てたい。』
そう呟くと、体がフワリと浮かぶ。
シルクハットの男がいつのまにか真正面にきており、私の手を取る。
私の体が浮き、空中歩行している様になる。
『私、、浮いてる、、!』
『うん。そうだね。君を永遠の流れ星ショーに招待するよ。どう?』
妖艶に笑うシルクハットの男。
永遠。ずっとこの綺麗な星を見ていいの?
疲れか、星の綺麗さに感動してか、私はその提案がとても魅力的に見えた。
『Posso chiederti un favore?』
意味が通じたのか、シルクハットの男はうやうやしく私の手にキスをした。
『Ho capito.』
そう言いとうとうビルの外に飛び出す。
私は落下しながら美しすぎるオリオン座流星群を目に焼き付ける。
『永遠に、、この星が、、見れる』
グシャリ
ビルの下が騒がしいのを耳に入れながら、シルクハットの男はビルの屋上でタップダンスを優雅に踊る。
『永遠の星。とっても綺麗だねぇ。君の心は真っ黒だったけど、永遠のショーを見ている君の心は明るいね。』
シルクハットの男はくつくつと笑い、背中からはやした翼をはためかせ、上空に飛び上がった。
『アハハッ、、、僕の名前はルシファー。光を掲げる者だよ。』
もう声も聞こえないであろう女の子に向かって自己紹介をするルシファー。
彼女の終わらせたくない願いは、くしくも彼女が死ぬことによって実現した。
終わらせないで
終わらせるなんて簡単だ。
紙切れ一枚。たったひと言。
縁もそれだけで簡単にほどける。
それも円満に終わればいいが、後に残るのは大抵後始末の重圧と作業。
終わらせないほうが、先に進まないほうがどうやってもよく思えてしまうのは仕方がないことだ。
終わらせないで。
終わらせないで。
終わるなら、すべての権利を放棄して身軽になりたいわ。
凄く軽めの男同士の恋愛モノを書きました。
兄弟ものです。
気分を害される方もいるかもしれませんが、
誰か、見てくれると嬉しいです⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
✻✻✻
【終わらせたくない】
兄さん、好きだよ。
兄さんの低くて心地よい声も。
僕に向けてくれる優しい笑顔も。
変なところで鈍臭いところも。
全部、全部愛してるよ。
あぁ、この気持ちを貴方に伝えられたらどんなに楽なんだろう。
でも迷惑かな。僕のこと気持ち悪いって思う?
それでも僕、あなたのことが本当に好きなんだ
もし、この気持ちを伝えたら
貴方ははとても優しいから僕のことを傷つけないように遠回しに断るのかな?
それとも、本気にしないで
「冗談やめろよ」って笑う?
どちらにしろ、今までの関係ではいられなくなる。
ずっと、このまま近くで貴方を見ていたい。
終わらせたくないなぁ、この恋。
題.終わらせないで
きみの姿が分からなくなって
諦めて、さくらの枝を切ろうとした。
そんなとき、不意に聞こえた。
「信じて」って訴える声が。
手のかからないいい子って『親が面倒くさくない』からいい子ってことだよな。
腹ん中で本当は何考えてるか全く分からない。
一冊のボロボロの本を手に取った。
ある男の一生が書かれている。
家族に祝福されて生まれた子供が、社会に馴染めず、それでも生きていく物語。
喪失を抱え、もがき苦しむ物語。
最後のページには、俺を生涯愛していたと書かれていた。
ぽつり、と。紙に雫が一粒落ちる。
「別れよ」
なんで終わろうとしてるの。
付き合う時はお互いの了承を得たのに
別れる時は必要ないの?
そんなわけないでしょ。
勝手に
”終わらせないで”
友達のYくんに死のうかなって言ったときに「死なせない、まだ終わらせないで」って
言われたときは無責任だけどなんか嬉しかったな。
テーマ「終わらせないで」
「終わらせないで」
私達の関係は私が間違ったら終わる。
彼は私が彼のことを好きと言うことを利用して、私を脅している。彼にとって私は玩具だ。
私はそんな彼が好きなんだ。
―だから、どうか私との関係を終わらせないで…―
終わらせないで
私への思い。
あなたへの思い。
ずっとこの距離感でいいから
この先を見たいと強く思うときほど、
潜在的により強く切望している。
終わらせないで
今日、憧れの先輩からプレゼントを貰った、、
貰った時めちゃくちゃ嬉しかったです😖
先輩らしいセンスがあって、可愛かったです😿♡
何を貰ったかは言いたくないので
( 先輩もこのアプリやってるから )
部屋に飾っておきます(՞ ܸ. .ܸ ՞)"
「既読スルー」
話していたい、気持ちに反して
話題の小瓶はすっからかん
あなたとイタい、時間に反して
絵文字で反応はい終わり
好きって言ったじゃん
かわいいって言ったじゃん
でも、
距離取りたいって言ったじゃん
死んでほしいって言ったじゃん
お願いだからその言葉
もう既読スルーしたくないの
お願いだから、それで終わらせないで。
11.29.終わらせないで
終わらせないで
『おはよん』
LINEトーク画面の一番上のアイコンに私はメッセージを飛ばした。
開いた本にクローバーの栞を置いたアイコン。クローバーの栞はいつだか、読書家の彼女に私が押し花にしてプレゼントしたものだ。
数分後、リズミカルな通知音と共にメッセージが画面に現れた。
『おはよ』
たった3文字のそれに、私は胸を撫で下ろす。
今日も生きてる。
『今日いい天気だねー!調子どう?』
『あんまり良くない』
『そっか、今日帰り寄ろうかなって思ってたんだけど』
『いいよ』
やり取りの後、彼女は『ごめん。来ていいよってことだよ』と追加した。
彼女の気遣いに頬が緩む。LINE上ではどうしても文字だけのやり取りになってしまうため、言葉のニュアンスが伝わりにくい。自分と相手で受け取り方に違いが出て、誤解を招いてしまうこと多々ある。彼女はそういうことに、とても気を配っていた。
『分かった!着いたら連絡するね』
既読を確認して、私は画面を閉じる。
制服姿の高校生たちが私の横を走って抜いていった。
スマホの時計は8時2分を示している。
あの制服は私の母校でもある。あと数分でチャイムが鳴るだろう。生活指導の先生は厳しいから、捕まると面倒だぞ。まだ変わってなければだけど。
と、少年のたちの背に呟いた。
ピコン。スマホに彼女からスタンプメッセージが届いた。
律儀なところは全然変わってない。
幼馴染の彼女とは、学生時代をずっと共に過ごしてきた仲だ。
昔から真面目で、優しくて、優等生のお手本のような子だった。
勉強も運動も交友関係も、なんでも良くこなす努力家だったけれど、いつも誰かの目に怯えているように感じた。
思春期の多感な時期、彼女の心は壊れた。
何がきっかけだったかは分からない。
ある日突然、彼女は学校に来なくなった。
クラスメイトも、学校の先生も、彼女の両親も、兄弟も、私も、誰も理由が分からないまま、彼女はひとり、夜のなかで閉じこもった。
不登校になってからも、彼女と連絡は取り続けていたけれど、
結局、出席日数が足らなくて、退学してしまった。
制服を脱いで数年経った今でも、彼女はまだ夜の中にいる。
講義を終えると、真っ直ぐに駅に向かう。
卒業後、私は家から通える距離の大学に進学した。進学を機に他県に出る人もいるけれど、やりたいこともなくて、将来のこともぼんやりしていたから、興味がある学部に進むという無難な道を選んだ。
彼女の近くに居たかったというのも理由にある。
一度だけ、彼女の口から死にたいと言われたことがあった。
友達同士で言う死にたいなんて軽口ではない。彼女の中の苦しみや辛さが深く滲んだ言葉で、心臓をギュッと掴まれたような感覚を覚えている。そのときの私はそんなにまで彼女が追い詰められていたことに驚いたし、なにより彼女の告白がショッキングで言葉が出なくて、顔を歪ませる彼女をただただ抱きしめてあげることしか出来なかった。
だから、私は大学の授業に心理学を取っている。
人の心の仕組みを理解したかったから。人間の心理を勉強すれば、彼女の心の傷みに少しでも寄り添えるかもしれないと思ったから。
あるとき、心を病める人の気持ちを否定しないようにと、何かで見聞きした。
死にたいの言葉によくそんなこと言わないでと返してしまいがち
だ。言われた方もびっくりして反射で言ってしまうこともあるが、
自分の気持ちを否定されたような気持ちになって、より悪い方へ行ってしまうこともあるそうだから、そう思ってるんだと肯定してあげてください、と。
あの出来事から彼女が本当に死んでしまうのではないかと不安になって私は毎朝彼女にLINEを飛ばし始めたのだ。
返ってくるかはその日の体調によるけれど、既読が着くだけでも、私のメッセージを見てくれる気力があることにほっとする。
あの時、迂闊に彼女に対して何も言わなくて良かったと振り返って息を吐く。
でも、勇気を出して言ったSOSを、私は受け止めてあげられたのだろうか。
彼女の家に向かう途中、駅中のコーヒー店に寄った。
お土産に新作のフラペチーノを2つ購入する。彼女が元気な頃、新作が出るたび通っていた。コーヒーがすごく好きなわけでもなかったけれど、ホイップクリームが乗った甘い飲み物が私たちのツボだった。
『来ったよー』
数分後も待たずに、ワンピース型のルームウェアを着た彼女が出てくる。
『やっほ』
『いらっしゃい』
『調子どう?』
『今はだいぶいいよ』
そう言う彼女の表情に笑みが見えた。
『お土産買ってきたから、一緒に飲もう』
『新作?もうそんな時か〜。ありがとう』
彼女の部屋は相変わらず床のあちこちに本の山が出来ていた。
一体何冊あるのか。
読書好きなのも、昔から変わっていない。
私はたまに彼女のところに来ては他愛のない話をする。
話しているときも、見た目も普通の人となんら変わりはない。
心を病むことを重く捉える人が多いけど、心も人間の身体の一部
だ。頭やお腹や足が痛くなるように、心にも痛みを感じる。体が風邪を引くように、今ちょっとだけ心が風邪を引いているだけ。
いつか治る。
でも、心は繊細だから。
何をきっかけにトリガーが外れるかは分からない。
彼女が不登校になった理由を私は未だに知らずにいる。
こんな風に会って、話して、笑っていてくれる彼女の傷みが。
フラペチーノを口に加える彼女の横顔を見た。
『ねぇ』
『ん?』
『今度さ、時間あるとき一緒に出かけない?』
彼女が伏し目がちで言った。
『…いいよ!どこに行く!?』
勢いよく出た私の声が裏返る。
彼女はそれがおかしかったのかケラケラ笑った。
外に出るの、勇気いるだろうに。
長い夜を彼女は今もひとりで歩いている。
死の衝動が彼女の中でも無くなってはいないだろう。
でもね、夜も明けるから。
貴方の人生、これからだよ。
だから
どうかまだ
命を終わらせないで
彼女の笑顔に、そう願わずはいられない。