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終わらせないで

「…別れよっか、」
「……え、なんでっ、」
そういって、あなたは出ていってしまった
毎日俺のために作ってくれるごはんも
あなたが俺にくれた誕生日プレゼントも
…凪のものが、俺の部屋のどこを見渡しても
まだ残ったまま
暗い部屋で一人リビングに蹲って、1人泣いた。
涙が枯れてしまうくらいに。
泣きたくても泣けない、俺の心には穴が空いたみたいで
それを埋めるのはやっぱり凪だったんやな。
「ごめん、好きって素直に言えへんくて。
喧嘩して、いつも謝ってくれるのは凪やったし、
今更遅いって分かっとる。もう二度と、元に戻れんのも
俺が一番分かってる。でも、終わりたくないっ、
終わらせないで。話、したいな、」
そう、凪にメッセージを送ったのは
凪がこの家を出ていって一週間が経とうとしていた時だった。
何も食べれない。喉を通らない。不安で、毎日寝れない
それだけ依存していたのに、凪の悩みにも気付けない俺って馬鹿やな、そう自嘲している時に
ドアが開いて真っ暗な部屋に光が射し込んだ。
「…ねぇ、何やってんの。
俺のこと呼んどいて、あんなメッセージみたら
戻るしかないじゃん、俺だって辛いんだよ。
…何も言わずに出ていったのはごめん。
紬にとっては、俺はずっと側に置いて置くだけの人間じゃないかなって思ったの。いつしか紬からの好きも聞けなくて、辛かったんだよ、?」
「…っ、ごめん、俺、離れてからっ、…
凪の大切さに、気付いた。…側に置きたいだけやったかもしれん、これから、辛いことばっかり思わせちゃうかもしれん。でも、必ず、凪を幸せにする。もう、
あんな思いはさせんっ…やから、また、…やり直したいっ…こんな……勝手なんは分かっとる。やから、考え直して…お願い、凪……」
「……絶対、俺のこと、幸せにしてよっ、?
俺だって、まだ紬のこと忘れられないんだから。
もう二度と、俺にあんな思いさせないで、
三度目はないから。俺のこと、時間がかかっても
側に置きたい存在じゃなくて、愛して、ずっと側にいたい存在にしてよ、?」
「…うんっ……絶対、大事に、幸せにするっ…
今も、これからも愛しとるで。…俺の愛、一生
受け取ってや。」
「…もう、ほら、立って?どうせずっとご飯食べれて無かったんでしょ?…俺も、全然食べる気になれなかったの。
ごめんね……ご飯、一緒に食べよう?……って、ほんとに立てないの?ほら、お姫様抱っこするよ?笑」
ほんとに良かった、また、凪とやり直せる。
絶対、幸せにするでな、凪
「…やめてや、笑立てるしっ!」
あのとき、終わらせないで良かった。


今の世界に合わせて男の子同士の恋愛も書いてみました!
賛否両論等あるかと思いますが…
いつもみてくださって、いいねもありがとうございます。

11/28/2023, 10:22:42 AM