『窓から見える景色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#5 窓から見える景色
ラプンツェルのように
数多の星々を眺める君と
隣の一等星に見惚れた僕
2023/9/26
「窓から見える景色」
今宵は満月
くるべき夜を告げていた
名残惜しいが
己の住処へと還る刻が来た
決して振り向くな
前だけを見ろ
目映い光の中へ
いざ参ろう
窓から見える景色。それは、建物。家、学校、ビル、商業施設など、たくさん並んでいる。
窓の外を見たくない。
ここから見える景色は君とたくさん見てきた。だから私には特別だった。走り去るバイク。登下校の学生。散歩を楽しむ犬とその飼い主。そのどれもがかけがえのない瞬間だった。
でもそうでなくなってしまった。そうではなかった。
理解した途端苦しくて仕方がない。
堪えきれず涙がこぼれ落ちる。
乱雑に涙を拭い荷物を詰め込んだ鞄を肩にかける。
さようならもまたねもないまま、今日、私はここを去る。
題.窓から見える景色
君をつなぐ電波が途絶えた今、
この景色を送ることすらできない。
窓から見える景色
いまは閉めっきりで暗闇の
部屋にいます
外界を見ることがこわい
です
夜になり…
そっと窓から見える
景色は星々が輝いて
います
ほんの少し
…癒されて…
“窓から見える景色“
わたしの言う、窓から見える空模様を見るのが好きだ
空模様でも、夜になると星がたくさん見える毎日
わたしは、それを見て日々輝いていく
I.m.
窓から見える何処まで続く青い空に自由に羽ばたく小鳥達。
僕はその小鳥達に向かい詩を唱えた。すると、いつものようにイタズラな風が僕の詩の詠唱を邪魔してきた。
あーあ、君のせいで観客がいなくなっちゃったじゃん。
二重窓を覗き込むと
眼下に広がる街並み
あの丘の教会 ピクニックした公園
機体が旋回して
お世話になった小児科の角
幼稚園の庭も見えた
景色は急速に小さくなって
わたしたちの過ごした毎日も
急に遠のいて行ってしまうようで
泣いて笑ったあの日々は
きっと私たちを成長させてくれた
たくさんの思い出をありがとう
この街の乾いた風を
花々の香りを ひとひらの初雪を
忘れないよ
「窓から見える景色」
#222
愛 優しさ 想い 情
喜び 怒り 悲しさ 苦しさ
寂しさ せつなさ 辛さ ………
形の無いものは
心模様だけでも沢山ある
形が無く
目に見えないからこそ
心を澄ませて感じ取りたいと
思っているけれど
強すぎた夏の日差しに
心は
カサカサに乾いて
錆び付き始めている
透明な月の光を浴びて
錆び落しをしなくては…
# 形の無いもの (287)
電車に乗ると殆どの人間が目の前の画面だけに夢中になっている近頃の社会。
その光景を気味悪く思う自分は大抵、窓の外を眺めている。
買い物帰りの主婦、親と手を繋いで歩く子ども、スーツの裾で汗を拭うサラリーマン。
電車から眺めると彼らの姿はちっぽけだ。
しかしそんな彼らにも各々の生活があり、人生があるのだと思うと不思議だなぁと思う。
そして又、この自分もそのうちの一人だということも。
君もそんな小さな画面に張り付いていないで、たまには外を眺めてみてはどうだい?
意外と良いものだよ。
〝窓から見える景色〟
どうせこの窓から見える景色の延長線上にお前はいるんだろ
あとお前も
-窓から見える世界-
病院の窓から見える世界はいつも違う。暖かい日の光が生き生きとする草花に当たり、煌めく。じとじととしてあまり良い印象のない雨だったが、自分の心模様を表してくれているような気持ちになった。毎日感じ方が違い、見え方が変わる。そんなことに気がついたのは左手を骨折したおかげだった。最悪だと思っていたが、この時は良かったとかもしれないと思った。
2023.09.25
―私は叶わない恋をしている―
私の席からは反対校舎の3年フロアが見える。
私は友達の都合で早くに学校に着く。
それをいいことに今日もあなたを探す。
「あ、いた」
見つけたあなたはいつもの笑顔で挨拶してた。
「朝から見つけられるなんてラッキー」
そう思いながらSHRが始まる。
休み時間は基本席にいる。
ふと反対校舎を見ると、次の授業が保体なのか、体操服姿で廊下を走っているあなたを見つけた。
「、、、かわいい」
ポツリと呟いた。
帰りのSHRが終わり、この後は部活だ。
「今日は何が起きるかな」
あなたとの部活は毎日楽しくて、いつもワクワクしながら部室に行く。
部活の最中、窓の外をぼーっと眺めているとあなたは
「どうしたの」とニコニコしながら話しかけてくれる。
この景色たちを一生忘れることはないだろう
―私は叶わない恋をしている―
もうすぐ引退する先輩へ
――――――――――――――――――
#3
窓は窓でも
車窓から見る景色が好き
海や山が見えるとテンション上がる
ただただ田んぼだけの景色も好き
高いビルや看板見るのも好き
いつも見慣れている景色でも
天気によって違って見える
スマホ見てちゃもったいない
特養にいる、じいちゃん
じいちゃんの窓から見える
その景色は変わらない
外に出て
景色を感じてほしいのに
言葉と共に外を見る
チラッとセミが飛んで
チラッと雨が降って
チラッとトンボがやって来て
チラッと夕焼けが見えた
チラッと太陽が傾いて
チラッと雪が降った
景色は移り変わるのに
じいちゃんから見える
景色は変わらない
(2023.09.25/窓から見える景色)
"窓から見える景色"
一日の業務が終わり、明日の準備をしていると、ふと窓の外を見る。
「うおっ」
窓の外の夜空に綺麗な月が登っていた。模様が肉眼でも分かる程、あまりにも綺麗で驚きの声を上げる。
すると、手を止めて窓に近付き、窓の外の月を見上げる。
「はぁ…」
黄金色に輝く月に感嘆の息を漏らし、しばらく見惚れてしまう。
──このまま、吸い込まれてしまいそう。
うっとり、と月を見上げながらそんな事を思う。が、はっ、と我に返り頭を振る。
──んな事してる場合じゃねぇだろうが、俺。
心の中で自分に喝を入れ、そそくさと窓から離れて準備の続きを再開した。
私は春が好き桜を見ると明るい気分になるから、でも花粉症だから窓から見るのよ。
菜の花やつくしが生えてるのを見ると春だなぁって思うの。
私は夏、スイカを食べながら見る夏の風景は最高よ!
学校の窓から見る夏の空も好き飛行機雲を見るといいことがありそうじゃない?
私は秋かなぁ?食べ物は美味しいし紅葉が綺麗!車の窓から見る紅葉は近くで見るのとは違う美しさがあるの。
私は冬が好き窓から見える雪が光を反射して銀色になるのを見るのが楽しいの。
通学路の雪を被った木を見るのも好きよ。
どの季節もそれぞれの美しさがありますね!
私は雪だるまを見るのが好きです。
鳥のように成りたい。
自由に、大空を統べる鳥のように。
賢く、力強く、優雅に羽ばたく、鳥のように。
鳥だったら、足枷が在ろうとも、遠くへ行ける。
鳥だったら、なにものにも、縛られない。
鳥には、鳥の世界が在る。
きっと、私の思うような世界では……無いのだろうな。
正直、羨ましい。
何よりも、自由で居られることが……。
浅ましいことは、わかっている。
自由とは、それだけ多くを背負う。
だから、身軽とは訳が違う。
もし、生き方を選べたなら………。
一度だけ、鳥のように………自由で美しく、鮮烈に生きたいものである。
20230925【窓から見える景色】読了時間 約3分
※注意※創作短編。
「僕さ、きみのこと嫌いなんだよね」
「は? 喧嘩売ってんのか、てめぇ」
食堂で向かい合わせになった同窓の男が、出し抜けに挑発的なことを言ってきた。
『急に、何故そんなことを?』という疑問よりも先に、血の気の多い口が勝手に応じた。
和気藹々としていた周りの空気が二人を中心に、一瞬で微量の電気を帯びる。
男は「ああ、ごめん」と前置いて、
「僕、素直な性格だから、思ったことをつい言っちゃうんだよね」
と、人好きする顔で笑った。
「答えになってねぇんだよ。俺と喧嘩してぇのかって、聞いてんだ」
頬の筋肉が、感情にあわせて無意識にピクピクと動いた。ふざけやがって。
二人は同年の同窓だったが、友人ではなかった。
接点と言えるものは、一度、球技のこぼれ球を片方が投げ返してやったという程度しか無かった。それもすら、双方の記憶に残ってはいなかった。
「喧嘩かぁ、それも良いかな。いつか、そんな事もあったねって成れたら良いね」
男は意味不明なことを言うと、半分ほどしか手を付けていない食事を残して、席を立つ。
勢い任せに立ち上がると、幾つもの仲間の手に止められる。落ち着けと諭されても、受け容れることは出来ない。
どんな怒声や罵声を背中に浴びせても、男は振り返らなかった。
彼らが戦闘機を操る教育機関を卒業するまでの間に、これに似た遣り取りが、数年続くこととなる。
――――――
――――――
それも昔の話、と呼べるようになった頃に、何故あんなことを言い出したのかと問い詰めた。
男は「ああ、あれね」と、ショットグラスを一気に呷る。人を食ったような態度は、いまさら直す気も無いようだ。
「君ってば、女にはさっぱりモテないくせに、男にばかりモテるんだもの。からかいたくなって、当然だろ?」
「何が、当然だ。それより、女にモテないのは余計な世話だ」
男にモテる、と揶揄されるのは今この男から始まった訳では無い。だが気分は悪かった。せめて人望があるとか、とにかく他にあるだろ。
お互い、何杯目かのショットグラスを呷った。度数の高いアルコールに焼けた声で、男は大口を開けて笑う。
「まぁ、そんな事もあったよね」
普段はけして見せない、悪餓鬼の顔。なんで、こんな奴が女にモテるのか全く解せなかった。
――――――
――――――
戦闘機が、夏の面影を遺した雲の中へ消えていく。照り付ける陽を、手で翳した。長い轟音が響き渡る。
男は現役のエースパイロットと呼ばれ、今日も戦闘機に乗っている。空を諦めた今も、男が見慣れているであろう、雲を敷き詰めた景色を忘れられなかった。
選ばなかった未来は、虚しいほど眩しかった。だが、後進を育てるという己の決断に悔いは無い。
いつか互いの命が潰えるその時、また思い出して言うのだろうか。
そんな事もあったか、と。
「地上だけに浮かぶ、青」END
Thank U 4 reading!