『空模様』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
本日の空模様は
雲が多めのまだら模様
何か空想にふけるような
形のものがナカナカ見つからない
ゆっくり動いてる
少し待とうかな
✴️124✴️空模様
あとがき
今日は満月なので
満月の御朱印をいただきに
神社を訪れました
待っている間に
心地よい風にアゲハ蝶が舞い
なんだか良い事が
起こりそうな予感🤭
空模様に君を見た。
天に羽ばたく元気な君。
病気で最後は苦しみに満ちた顔で羽ばたいた君。
だけど天に昇った君は笑顔だった。
「道化の天気予報」
さぁさぁ、ご注目!今日の空模様は…どんな感じかな?
見上げた空に雲がもくもく?おっと、君の心も同じかい?
でもね、聞いておくれ、道化師からのアドバイス!
その雲はちょっと手強いけど、風が来れば一掃さ!
「今日は雨!」って空が泣き出しても
心の中じゃ、傘をくるくる回してみよう!
水たまりも、跳ねちゃえば楽しいプール!
ほら、雨音がリズムになって、君を踊らせる!
おやおや、晴れ間が覗いてきたぞ?
その太陽、君に微笑んでるみたいだ!
「さぁ、今日も元気に行こうぜ!」って
心の中もぽかぽか、君の笑顔も満開さ!
でも道化師は知ってるんだ、たまには嵐も来ることを。
風がビュービュー、心を揺さぶる時もあるさ。
だけどね、その嵐が過ぎた後の空を見てごらん?
虹がかかるんだ、君の心にも!
だから、どんな空模様でも心配いらないさ。
君は君の空を描いていけばいいんだ。
曇りでも、雨でも、嵐でも、最後には青空が広がる!
さぁ、今日も元気に、空の下を歩いていこう!
そらもよう
うちの子に「そら」って名前をつけた
はれているときいちばんきれいだから
すみわたるようなこころのもちぬしであってほしい
くもがかかっていたっていい
あめがふっていたっていい
さいごはにじがかかるだろうから
そらって、きれいでしょ?
空は目に痛いほど青く、雲は堂々と白く
なんとも雑な夏真っ盛りの空模様だ。
こんな日はクーラーの効いた部屋から出ないに限る。
白熊か爽に牛マークの練乳チューブをでろーんとかけて
頭にキーンとはこないけど
おでこにツーンとくる激甘っぷりを堪能するのだ。
あ、でも国家コーラはゼロで。
(空模様)
いつからだろう、私が空に水色を使わなくなったのは。
空の絵を描くときは青と白をまぜた鮮やかな水色をキャンバスに塗りたくって、白の絵の具で雲を描いて、光芒はオレンジで。
そんな鮮やかな色、もう使えない。
青と黒を混ぜて、色を調節する。
少しだけ混ぜる白が、私の
微かに残る希望。
【空模様】
今日の空模様なんて聞かれてもただ雲があってちょっと絵の具で塗られたような青い空があるだけでもそんな毎日が美しいよね
〖 空模様 〗
あれ…空模様が可笑しい。
雨降りそうだな
さっきまで晴れてたのに、
ゴリラ豪雨だっけ
ゲリラ豪雨だわ
笑っていても 泣いていても
人生の岐路でも 市井の何気ない時間でも
産声を上げる瞬間でさえ たった一つの終いでさえ
貴方にも 私にも 誰にでも
平等に 不平等に 雨が降り 雨が止む
【空模様】
目の前のキャンバスを青一色だけで塗りつぶす。
ところどころにリンネルの繊維が浮き出て、ざらついた陰影を描く。
凍るほどに真っ青で、荒々しい手触りの空。
これが、今の空模様。
俺から君に届ける、精一杯の空だ。
あの日、俺の精一杯の告白を、君は鼻先の笑いで吹き飛ばした。俺の想像通りに。
「だってキミさ、美術室にこもって絵ばっかり描いてるオタクくんでしょ? あーしが好きになるわけないよね?」
ひと気のない放課後の教室。窓の外は赤く染まっていた。俺の心の色そのままに。
君は片膝を立てて机の上に行儀悪く腰掛け、挑発的な目で俺を見上げていた。短いスカートが裏側のすべてを見せるようにめくれ上がっていたが、だぼだぼのジャージを穿いているから、下着は見えない。完全武装。
「つか、なんであーしなの? 接点ないっしょ。同クラになってまだ一ヶ月だし」
「接点ならある。同じ病院に通ってる」
「ふーん。ストーカーじゃん」
君の目がスッと細くなる。
「君は透明病だと聞いた」
「プライバシーねぇな、あの病院」
舌打ちとともに悪態をつく。その荒々しい態度に俺は怯むが、いっそ心地よくもある。
「俺たちが同じ高校の二年生だと知って、看護師さんが気にかけてくれたみたいで」
「ってことは、まさか、香坂も?」
俺はゆっくりとうなずく。驚きに見開かれていく君の目を見つめながら。
「あと二ヶ月で消えるよ」
透明病。または幽霊病。もしくは空っぽ病。
文字通り、体が透明になって消えていく奇病だ。ウイルスや細菌で感染するような病ではない。だからこそ、原因は不明。本当に病気と言える現象なのかも、まだわからない。発症するのは、思春期の少年少女、つまり俺たちのような年頃の者ばかり。足の爪先からだんだん透明になっていって、数ヶ月もすれば全身が消えてしまう。
足首が透明になっても普通に歩けるから、肉体はそこにあるままなんだろう。だけど、全身が消え、身に着けるものまでも消えてしまうようになったら、いくら肉体があろうとおしまいだ。声は誰にも届かなくなるし、風すら起こせなくなる。ペンもパンも掴めない。つまり、生きる術がなくなる。そうなる前に――首が残っているうちに、患者は安楽死させられる。
あのあと、すぐに見回りの先生が来て教室を追い出された。空はすっかり暮れて紫混じりの紺色だ。うっすらとなびく雲がなまめかしい。
君と俺は帰り道を前後に並んで歩いた。君の家がどこにあるかは知らない。俺はただ君が行くほうについていくだけだ。君は危なげない足取りで、どんどん先に進んでいく。そのジャージの下は、もうほとんど消えているはず。俺はまだ、足首まで。
「香坂はあーしより一ヶ月遅いんだね」
君は首をちょっと傾けて振り向いた。上目遣いに俺を見る。
「だから同病相憐れんで最後に青春を楽しもうってわけ?」
案外、小難しい言葉を知っている。
「当たらずとも遠からずだけど、もともと君のことは気になってた」
「なにそれ、顔が好みとか?」
「そう。顔が好み」
「正直じゃん!」
君はけたけたと笑い出した。
「あーしも、あーしの顔は好みだよ」
とまれ、の路面標示を越えるようにぴょんぴょんと跳ねる。だぼついたジャージが揺れる。
「しゃーねーから、生存記念にモデルぐらいにはなったげてもいーよ。脱がないけど」
「脱がれたら大問題だ。そのままの君でいいよ」
「あれ、なんか後半のセリフえぐくね? 香坂ってそんなキャラ?」
君がきょとんと首をかしげる。これはたぶん、素の表情。
「絵ばっかり描いてるオタクくんかと思ってた」
「絵ばっかり描いてるオタクくんだよ」
箸にも棒にもかからない絵ばかりを。
「あーしはそういう趣味もなくて、空っぽだったからなぁ」
君が空を見上げる。金色に染まった長い髪が、夜の風に流れる。
「ダチがギャルやってっからギャルやってるだけだし。オタクみたいにハマる漫画とかもないし。音楽とかも全部聞き流してるし。なんかこう、流し流されまくってんだよね」
切れかけの街灯がまたたいて君を照らす。アニメーションのワンシーンみたいに。
「もともと幽霊みたいなもんだったから、ま、しゃーないなって」
君がまた俺を振り向く。
「キミは絵を描く趣味があるのに、なんで罹ったん?」
「わからない。それしかないからかも」
家に帰ったところで、部屋は空っぽだ。まっさらな机と、よれた毛布のベッド。キャンバスや絵の具を家に持ち込むことは禁じられている。美術部に入ったことも、いまだに内緒にしている。ましてや、美術の専門学校に行きたいだなんて、言い出せるわけがなかった。進路調査票はいつも、無難な大学を書いて提出している。
透明病のことすら、親には話していない。当然、クラスの友達にも。こんなことを話せる相手なんて、誰もいなかった。君以外には。
「ところで香坂ってどこ住み? まさかあーしの家までついてくる気じゃねぇよな?」
「学園町」
ゆるみかけていた君の表情は、たちまち一転、あからさまな嫌悪で強張った。
「方向正反対じゃん! ストーカーじゃねーか!」
暗い夜空の下、俺はあっさり追い払われた。
君にはとうに見抜かれていたと思うけど、君に寄せる俺のこの想いは、恋の情熱とかそういうものではない。同病相憐れむとかそういう感情だけではない。もっと透明で、なにもかもが凍りつくほどの――怒り。たぶん、俺は怒っているんだと思う。君にも、俺にも、空っぽの家にも。未来にも。
だけど、凍りついてしまった俺は自分でもその感情がわからない。だから、精一杯に絵を描く。俺と君のための、空っぽの絵を。
あの日の出来事がきっかけで君と俺は話し込むようになった――ことはなく、いつもと変わらない、君と接点のない高校の日常が続いた。二週間経って、君は学校に来なくなった。君が透明病だという噂はとっくに広まっていた。お見舞いに行こうというクラスメイトはいなかった。俺はさらに二週間経ってから、病院の定期検診のついでに、君の病室に寄った。大部屋かと思いきや、個室だった。明日の処置のための配慮だろうか。
俺を見てはっとしたように身を起こした君は、首元まで包帯で巻かれていた。そうしないと、体の形がわからなくなってしまうから。毛布はちゃんと足の形に膨らんでいる。見えようと見えまいと、君はまだそこいる。
透明病患者は末期になれば入院する。入院したところで治せるような病ではないので、ここですることといえば、透明病による身体反応の変化の研究とか、君を安楽死させるにはどのぐらいの薬が必要かとか、そういう検査ばかり。最後の最後で、君はさぞうんざりしているだろう。
「なに、寝込み襲いに来たん?」
「もう下半身ないから、そういうのはできないな」
俺はベッドの横の丸椅子に、制服に包まれた腰を下ろした。椅子の薄いクッションの感触はまだ感じられる。足先はもう感覚が無いけれど。
「そのデカい荷物はなんなん?」
君は俺から警戒の視線を外さない。
「君をモデルにして描いた」
俺はキャンバスバッグを下ろして、昨日描きあげたばかりの絵を取り出した。乾燥剤のおかげで、絵の具はもう固まっている。
「あーし、こんなにちっさいの」
絵を見た君は一瞬ぽかんとしたが、すぐにけたけたと笑いだした。S10号、五十三センチ四方の、正方形の空。
「青しかないじゃん。あーしの名前、茜なんだけど?」
「名前は関係ないから」
名前なんてただの識別標で、君自身を表すものではない。
「触ってみて」
君の前にキャンバスを差し出す。
「うわ、えぐ、ザラザラじゃん。包帯みたい」
君はもう片方の手で自分の首元に触れた。
「ふーん、これがあーしかぁ」
ニヤリと挑発的な上目遣いで俺を見る。
「この絵、くれんの?」
「あげない。俺のだから」
俺はキャンバスを引き戻す。
「えっぐ。香坂ってそういうキャラだよね」
君はまた笑った。
そうか――俺はキャンバスを腕の中に抱えこむ。俺はそういうキャラなのか。君が放った言葉の感触に、俺はほっとしていた。君の中には、きっとたしかな俺の形がある。
君はまだ笑っている。ほとんど泣き笑いだ。もうすこししたら、泣き声に変わるかもしれない。
病室の窓から見える四角い空は、雲ひとつない真っ青だ。色がなければ、ただの空っぽに見えるだろう。だけど、君はキャンバスという形を得た。俺はまだ残されている腕で、ぎゅっと空を抱く。怒り、それすらも空っぽだった俺たちだけど、ここに空の形がある。たとえ体がこの世界から消えようとも、俺たちは永遠に、この空を描いて生きる。
『空模様』
空の、模様。
どんなに暑くても
寒くても
空を見上げる
今の季節なら
もくもくとした入道雲
日が暮れる前の
夕焼けの赤と
夜の青が
縞模様になっているのを
帰り道に眺める幸せ
そして
だんだんと日が落ちるのが早くなり
朝の空が高くなると
秋が来たなと思う
空模様
「あー、めっちゃ光ってるー」
土砂降りの雨模様。それに加えて雷も鳴り出した。
「こりゃ午後の授業休講だな」
「それはいいけど帰れるか?」
「……まー無理だな」
ごそごそとスマホを取り出し調べ始める。
そんな友人を横目に休講の決定を確認し、窓の外を眺める。
「あ、また光った」
「駄目っぽいぞー、電車」
「まじか、止まってる?」
差し出すスマホを覗くと、なるほど最寄駅を走る電車は上下線とも止まっていた。
「うわー、どうするよ?」
「んー、真田んところ行く?」
共通の友人、しかも学校から歩いて行ける一人暮らしの名前が出た。しかし――
「あいつんち、2人も入れるかな?」
一人暮らしであることを差し引いても狭いのである。趣味の、プラモデルの棚が大きな存在感を放っているのである。
「まぁ、とりあえず行こう、駆け込もう」
一階まで降りて外へ、一瞬怯みつつも叫びながら駆け出した。
生憎の空模様、しかし若者はそれにも負けず元気だった。
【空模様】 ※あるドラマを題材
僕の尊敬する医者がここを去ってから二年経った。
未だに忘れられない、あの顔に性格に声に行動に。
あの人は多くの患者を救ってきた。
あの人は多くの医者を殺してきた。
早く会いたい。でも居場所はわからない。
あの人は、すぐに消えてしまうような儚さを持っている。
不意に煙草の匂いがした。
…そうだ、あの人の実家に行けば居場所は分かる。
そう思い立ったとき、あの人に似た誰かが横切った。
空模様
昼下がりの公園
今日は夏を象徴するような青に大きな白を散りばめた空模様だ。
君は、照りつける太陽にそっくりな笑みを浮かべこちらを見る。
取り繕う僕と、包み隠さない君の素直さ。
きっと君は日焼けなんて気にしていない。帽子だって君の好きな黒。
カラッとした笑顔で前へ向き直る。
何がそんなに楽しいんだろうか。
満足なんだろうか。
無邪気でいられるのか。
僕はじんわりと熱い鎖を掴んでいた手を緩め、無意識のうちに作業とも化していた足を止める。
風は穏やかになり、僕を誤魔化していた疾走感は徐々に失われていく。
心臓が胸を打ち、汗が噴きだし、肌がじとっとしていくのを感じる。この感覚が、僕は嫌いだ。
「気持ちいいな。」なんて。君は何も変わってない。
木陰にいる僕の心はずっと湿って、君へじとっと縋っている。
まだ君は前へ前へと漕いだまま、汗に気づかない。
朝は雨の音で他の音がかき消されるくらいだったのに、もう今は雲の隙間から光が差し込んでる。
まるで自分の心の様子みたい。
ずっと雨ばかりではないな。
雨が降れば晴れるし、そう思えば自分の心にもいつか光は差すよね。
雷が多くて大変。
夕方なのに真っ暗。
もっと穏やかに変わってくれればいいのに。
降れば災害、降らなきゃ酷暑。
人のこころの写し鏡なのかな。
『空模様』
ジリジリと肌を灼くような熱気が黒土と芝生の広がる野球場を包んでいるのがテレビ越しにもよくわかる。地方大会を勝ち進み、全国大会へと進出した母校の野球部には想い寄せるひとがいて、そのひとがいつ映るともわからないせいで試合中はテレビの前から離れられない。
野球場へは気軽に応援に行くには遠く、天気予報も変わるほど。雨が降ったら洗濯物を取り込んでおいてねと母からの厳命に試合を応援しつつも窓の外から見える空模様も一応気にはしていた。目が離せない試合展開に手に汗握り、一時とはいえ危機を脱した瞬間に何か忘れている気がしてふと窓を見ると、先ほどより暗い雲の立ちこめた空から雨が勢いよく降りしきっていた。
弾かれたように立ち上がりドタバタと洗濯物を取り込もうとするのを阻むように試合が動きを見せ始める。早く取り込めばいくらでも見られる、と自身を奮い立たせたけれど、あの人がバッターボックスに立ち、大写しになった瞬間に完全に足が止まった。そして、よく晴れた青空に大きく打ち放った白球が映えてやがて柵を越えていくのを目撃した瞬間にすべての意識を野球場に持っていかれた私は、降りしきる雨のことと濡れそぼりゆく洗濯物のことなどすっかり忘れてしまうのだった。
"空模様"
今日は雲ひとつない青空。
私たちは付き合って4年目を迎えた。
彼の迎えの車に乗り、私たちはある場所に向かった。
その場所は、旅館。
お互いに温泉に入り、浴衣に着替えて部屋に戻る。
ご飯を食べて、たくさんの思い出を話した。
すると突然、彼の表情が変わった。
私は何かしてしまったのか、と不安になった。
「俺と結婚してください。」
彼が結婚指輪を私に差し出し、プロポーズをしてくれた。
「よろしくお願いします。」
私は、嬉しくて涙が込み上げてきた。
その時の空は、雲ひとつない星空だった。
一面まっしろでとてもきれい
今日はいい日になりそうです
おきたのお昼
「今日も光と音だけなんじゃない?」
にわかにかき曇り、あやしい空模様になってきた窓の外を見る私に母が言った。
隣県は連日午後になると強烈な雷雨になるのに、川を境に、こちらの町はピカッと光ってしばらくしてゴロゴロ鳴っても、雨だけが降らない。
母がそう言うので、私も油断していた。
冷房のきいた部屋で昼寝していた。
突然ザーッと大きな音を立てて大粒の雨が降り出した。階下にいた母が慌てて雨が吹き込んできた窓を閉め歩く。
「母さんそれより洗濯物!」私が叫ぶと庭に干してあった洗濯物が、雨水をそれはそれはよく吸収していた。最近買った新発売の柔軟剤が効果を発揮したようだ。「柔らかさと吸水性バツグン!」がうたい文句だったから。
私はずぶ濡れになりながら重くなった洗濯物を回収する。それを見ていた母が「もう!誰よ音だけって言ったの!」と言うので、「あなたですよ毋上。」私が苦笑して答えると、母はため息をつきながら、洗い直しのため洗濯機に向かったのだった。
お題「空模様」