ピンピコ

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空模様

昼下がりの公園
今日は夏を象徴するような青に大きな白を散りばめた空模様だ。

君は、照りつける太陽にそっくりな笑みを浮かべこちらを見る。

取り繕う僕と、包み隠さない君の素直さ。

きっと君は日焼けなんて気にしていない。帽子だって君の好きな黒。
カラッとした笑顔で前へ向き直る。
何がそんなに楽しいんだろうか。
満足なんだろうか。
無邪気でいられるのか。

僕はじんわりと熱い鎖を掴んでいた手を緩め、無意識のうちに作業とも化していた足を止める。
風は穏やかになり、僕を誤魔化していた疾走感は徐々に失われていく。
心臓が胸を打ち、汗が噴きだし、肌がじとっとしていくのを感じる。この感覚が、僕は嫌いだ。

「気持ちいいな。」なんて。君は何も変わってない。
木陰にいる僕の心はずっと湿って、君へじとっと縋っている。
まだ君は前へ前へと漕いだまま、汗に気づかない。

8/20/2024, 4:42:58 AM