『秋風』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【秋風】
四季それぞれに良さがあると思う。
春は暖かさや花の匂いに、出会いと別れを感じる。
夏は蝉の声と燦々と降り注ぐ陽光に、小さいとき
家族とたくさん遊んだ光景が蘇る。
秋は色づく葉と金木犀の匂いに、温かさを感じる。
冬は凍てつく寒さと葉の落ちた木に、寂しさを
感じる。
秋は特に好きな季節。
秋風に吹かれて歩いていると、とても気持ちいい
のだ。
秋風。ちょっとこれテーマにするには遅かったかもしれないよ?
いいですか、私の住む場所ではもう冬です。誰が何と言おうと冬です。寒いです。
もう寒さで目を覚ます季節になりましたし、ヒートショックに怯えてお風呂に入る季節になりました。
米とぎ、皿洗いで悲鳴をあげる季節になりました。
フローリングは私の足の熱を全て奪っていきます。
どうですか?これはもう冬と言えるでしょ。
いや分からないわ。私が秋風に気付けなかっただけなのかも。来年までお待ち。
また会いましょう。
冷たい秋風の吹く、
綺麗な満月が浮かぶ、
夜の日に。
〜また会いましょう〜
〜秋風〜
木枯らし過ぎたから最早冬。本当に四季が無くなりそうだ。雨夏雨冬。春秋なんて無かったみたいになってくんだろうな。海外のニュースはみんな干ばつか洪水してるし、世界から日本人が居なくなるのと四季が消えるのはどちらが早いかね。
それはそうと一番寒いのが好きだ。マスクして帽子被ってりゃあいいんだもん。ぐるぐる巻き物してさ。
お題:秋風
秋風が目を刺した。
あなたへの愛も尽きた。
凍りを望み、冬に向け涙す。
あなたは知っているだろうか。
そのハンカチが風に溶けることを。
気づいているだろうか。
吹いて、ふいて、黄落して
吹いて、ふいて、落ち葉舞って
吹いて、ふいて、止まって
秋風が喉を刺した。
あなたとの愛も尽きた。
雪解け願い、震え春を待つ。
わたしは知っているだろうか。
あかぎれ作る秋風が止むことを。
気づいてるだろうか。
吹いて、ふいて、吹雪いて
吹いて、ふいて、まって
吹いて、ふいて、とまって
■■
秋風が吹く
――男女の愛が冷めること
秋を吸い込むことだけが
幸せを噛み締める行為だと思います
季節は巡るものなので
過ぎ去ってもまた迎えてくれるからです
寂しさと豊かさを纏う
秋が一番好き
それはそれとして、最近は秋のターンが短すぎて
とても不服
『秋風』2023/11/1516
最近急に寒くなってきてついこの間までエアコンだったのに
気がつけばストーブの時期になってた。今年は秋風を感じるのがあっという間だったな
違いはわからないがお前が秋風だというのでそうなのだろう。四六時中吹いていて、私はただ晒されている。無風とやらもあるらしいがここはひっきりなしである。風たちがこうしてずっと喚いているから寂しくはないが、お前の声を容易く聴き逃してしまうので私はそれなりに必死だ。お前は無の魔法使い。いつか私にやさしく言った。
「止めて欲しいか?」
出会った最初の日だったような気もするし、今しがた言われた気もする。
「何を?」
お前は片眉を吊り上げる。私のからからに乾いた喉から出る小さな音をお前は難なく拾って見せる。止めて欲しいものがあるとすれば、いまこの瞬間。お前が笑ってみせる、不機嫌になってみせる、疑ってみせる、またねと私に背を向ける瞬間、やさしいだけのいまこの瞬間だよ。
木枯らしを巻き上げ秋風が横切った。
秋風が立ち去ればいよいよ冬だ。またふわりと枯葉が舞う。
今度は髪の毛が揺れる。
去年はどうしていたか。
今年も忙しくなるだろう。
『晩秋に憂う』
冷たくなった秋風は缶コーヒーに甘さを求める切なさだ 信号待ちで吐く息は日に日に白くなっていく
心の靄は濃淡か 飾られることのない油絵か 枯葉を踏んで歩いていると 日常が古着になっていく 予備のボタンよ目を覚ませ 朝と夜が歪み合うその前に
秋風。
最近は、秋もずーっと暑いし、寒い。つまり、変化が厳しい季節に吹く風なんてものも、きっと辛さがある。
私はこの時期関係なく、冷たい風が吹き始めた頃に感じる想いがある。それは、あなたへの恋心だ。僕と同じように、風の寒さで背筋がシャンとする様な、心臓をグッとする様な、吐く息にすがる様な思いを感じる人は、少なくないはずだ。
だから、この季節を好む人も多いのだと思う。
だけど、ここ数年で季節が移ろうという感覚がおかしくなっている。気温も、自然の装いも、会話の内容も、イベントも、服装も、何もかもが、さも自分は関係ないですと言わんばかりに佇み、吹き抜ける嵐のように、他方へと荒れてしまっている。
その分、心の気持ちの思いの感情がまとまらず、背中を押すモノも何も無い。
秋風よ。
早く背筋を伸ばして、足を踏み出させておくれ。
待っているから。
風ではありませんが
学生時代
わたしは美術科で
日本画を専攻していたことを思い出します
卒業制作として
80号の日本画を描くにあたり
アホなわたしは
山奥の湖畔の風景を選んでしまい
何度もそこに訪れることに
段々と辟易するように
そうこうしているうちに
忽ち紅葉に
出来上がった絵をみて
教授がタイトルを一言
「初秋やな」
秋の思い出でした
「秋風」
私が秋風を嫌うのは
何もかも、目を閉じている間に
あっという間に運び去ってしまうから
そうして秋風がその腕に囲みこんだものは
二度と戻ってこないから
だから今年の誕生日は 独りだから
だから私は秋風が嫌い
「秋風」
【秋風】
秋風で君の髪が揺れる
その横顔からは儚さを感じた
また秋の乾いた風が吹く
君にもいつか春風が吹くことを願っています
<気象庁は13日、東京地方で木枯らし1号が吹いたと発表しました。2020年以来、3年ぶりとなります>
2020年。もう3年も経つか。
季節が秋から冬に変わろうとしている、
祖母が死んだのはそんな時期だった。
当時の情勢の影響で最期を看取ることはできなかったし、
葬儀もずいぶんと簡素なものだった。
小さい頃、両親の墓参りの度に祖母と2人で歩いていた道。
1人で歩くのは気が滅入って、私の足は遠のいていた。
「風っていう漢字の中が虫みたいなのじゃなくて木……
これなんて読むの?」
「凩、こがらし。木枯らしとも書くのよ」
木枯らし1号という風の存在を教えてくれたのも祖母だった。
秋風と冬風の間で吹く風。
時期は10月半ば〜11月末。その他に気圧配置、風向き、風速が定められていて、その規定内の風が初めて吹くと木枯らし
1号とみなされる。
そんなに明確に条件を定めるなんて趣がないね
と言う僕に対し祖母は、
秋の終わりがはっきりわかるから好きなのよ
ずっと秋でいてほしいけど、秋風だと思ってたのが実は冬風でした、なんて一番悲しいもの
と言っていたのを思い出す。
3年ぶり。祖母がいなくなって初めて、秋の終わりを感じ取れた気がする。
祖母に今年の秋の話をしよう。
一緒に冬を迎える準備をしよう。
あそこのお花屋、まだ開いてるかな。
「秋どこ行った?」
今年の夏はアホみたいにいつまでも暑かった…と思いきや突然の気温低下。一気に冬だ。君はそのせいでただでさえ柔らかそうな頬をぷくぅと膨らませてる。
「おれさー、秋の風って好きなんだよねー。なんかきもちーじゃん」
「嫌いな人とかいないんじゃね」
俺がそう言うと君は確かに!ときゃっきゃっと笑った。
「それがすっかり冷たい風がぴゅーぴゅーだよー。秋なんて一瞬だっよー秋の風がこいしーよー」
「…なぁ知ってるか? 秋風が吹くって恋人関係が冷たくなるっていう意味なんだぜ」
ホントは立つだけど説明すんの面倒だから吹くって言って君の顔を覗き込む。君の頬からぷくぅがしおしおと消えていく。
「…秋、きらいになった」
▼秋風
君の横顔。
茶色の髪が
秋風に揺れて。
こちらを見て僕に笑いかける、
そんな君が好き。
秋風、
どの風よりも大好きで
どの風よりも寂しく感じる
秋風がどこから吹いてきているのか
叔父はいつも、秋になると言っていた
秋風は大好きだ
叔父が、叔父として私と接してくれる最期の訳
秋風が吹いている
どこから吹いているんだろうか
風が通りすぎる。
寒くてポケットに手をいれた。
コケないよう気おつけないと…
秋風
秋風が吹き始める頃は過ごしやすく大好きな時期。家の中も気持ちよく過ごせます。戸建てなので、窓を四方開けて風を通す。わたしには何よりの贅沢です。
長くマンション暮らしで、風が通り辛かったから嬉しいんです。
ところが今年は、秋になっても吹いてくる風が熱風みたい。秋風ではなく、夏の風でした。
このまま毎年こんなのだったらと、ゲンナリしています。