『秋晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ぼうぼうと雑草茂る空き地に
曲がり角だらけの帰り道に
高く遠く濃く伸びた影に
薄灰色の空に
跡を付けても流れていく
静止したまま足元に散る
俯いて一瞬の目眩と
瞬きで切り取った少し前
乾いた咳を一つして
唇を噛む
砂利の味
ああこの景色は
どうしようもなく秋だ
金木犀も 彩づく木々も無いけれど
青も無いのに、晴天だ
振り返った時にだけ
見えるもの、なんだ?
(秋晴れ)
秋晴れ
ただ空の写真を撮っただけでこんなに輝いて見えるのはなぜだろう
海を見に行く
日焼けしそうなくらいの陽射し
海の音を聴いて
空を見上げて
とんびが飛んでるのをのんびり眺める
気持ちのいい時間
〜秋晴れ〜
泣いたって平気だよ
ひなたにいればすぐに乾くから
(秋晴れ)
何かを始めることに手遅れなんてないんだ。
いつだって思い立った時がスタートなんだ。
年齢だの体力だのそんなことを言い訳にするな。
やろうと思えばなんだってできる。
人生泣いても笑っても一度きりだから。
時間はみんなに平等だから。
悩むよりも嘆くよりも憂うよりも、どうせ同じ時間を過ごすのなら僕は笑っていたいんだ。
だから決めた。
失敗するかもとか、考えない。
正直言うと見えない未来に挑むことって怖いけれど、でも、やらないほうがもっと嫌な気持ちになると思うから。
どこまで行けるかなんて分からないけど、やらないで後悔するくらいならいっそ、とことんやってから後悔したほうがいい。
いや、とことんやったのならその時は後悔なんて感じないはずだ。
とにかく信じられるのは自分だけだから、僕は行くよ。
拳を空に向かって突き上げた。
雲一つない綺麗な青空。
気持ちのいい秋晴れ。
きっと、僕を応援してくれている。そんな気がした。
秋晴れのある日。
陽気につられて散歩に出た。
家の裏手の山道を歩いていると、茂みから鹿が飛び出してきた。
しばし見つめ合うこと数秒。こちらが散歩の足を緩めなかったからか、鹿はまた茂みに飛び込んでいった。
陽気に釣られるのは、人間だけじゃないらしい。
ポカポカと晴れそうな
秋晴れの日は、朝から忙しく
冷える朝の空気を感じながら
金木犀の香りがする道を抜け
ゴミ出しをする。
行きと帰りと、フワフワと漂う
よく育った大きな金木犀は
可愛らしい花を幾つも潜ませている。
髪を結い、エプロンをかけ
洗濯物を放り込みスイッチを入れ
次に干す、毛布をあれやこれやと
収納棚から吟味する。
3度目の洗濯が干し終わったところで
時計を見ると、昼までにはたっぷりと時間がある
少しだけ窓を開け
心地良い風と、柔らかな陽射しを
浴びながらゴロンと寝転がり
読みかけの本を…と、思ったが
あまりにも、心地良いので
今日は誘惑に負ける事にしようと
静かに目を閉じた。
【お題:秋晴れ】
今日は
運動会だ。
正直、
運動会は
好きじゃない。
予行練習を含め
事前準備で
ヘトヘトな上に
たくさんの人に見られて
しかも
その前で
喋らないといけなくて
当日は
大抵
予想外のことが起きる。
緊張の連続で
ほら、
もう
吐きそう。
主役は
わたしじゃない
はずなのに。
今日
晴れて良かった。
悪天候で
順延なんかしたら
体が保たないよ。
無事に
乗り切れますように。
#秋晴れ
秋になって空は澄み切って清々しいはずなのに、
時折悲しい気持ちになるのは私の心がまだ夏の空に
留まっているから。
━━━━━━━━━━━━━━━秋晴れ
明日は秋晴れ
きみをデートに誘うにはぴったりなのかな?
#112 【秋晴れ】
遠くに見える山が色付き始め
風に甘いに香りを感じる今日は
なんだか少しご機嫌な私の足元が
1ミクロン浮いている気がする。
何時迄も続くのではと錯覚しそうな季節。それもなんだか和らいだ気配を感じた。日陰を探して無駄に日光から逃げていた日々とおさらばである。
二日三日と日中の過ごしやすさに感謝しかない。
しかし今日はどうだ。
お気に入りのカーディガンを羽織り歩けば汗ばむ。
どうやら秋晴れ詐欺に遭っているようだ。
まったくここ最近の気候に振り回されてばかりだとカーディガンを脱いだ。
食欲の秋
澄んだ空気が
草や木や、どこかの家の料理の匂いを運ぶ
美味そうだ
夕焼けに照らされて
思い出される故郷
今日の晩飯は
※秋晴れ
今日は、
なんとなくブルー
うまく書けない
秋晴れの空のもと
ボーッとしちゃう!
こんな日もある…っと
自身に言いきかせる
まー
今まで1人でよく頑張ってきたね。
私の聞きたかった言葉だ。
秋晴れ
秋の晴れ
基本的に過ごしやすい
気温差があると後からダメージあり
特に10度以上の差がキツい
好きな季節ではあるんだけど
紅葉は綺麗だけど
一気に寒くなるんだよね
あと肉まんが視野に入りがち
夜空なら月
夕空なら夕焼け
朝日にはイメージがない
散歩には快適
買い物もしやすい
風邪気味にもなりやすい
冬に向けての僅かな休憩
秋だけで晴れとあまり関係なさそう
でも秋って基本的に晴れてる気がする
色々な秋を楽しめる
都合がいい季節、その晴れの日
久しぶりに外でたこ焼きが食べたいかも
【秋晴れ】
その夜は酷い嵐だった。
深い山の奥で薪拾いをしていたランは、力強くそびえ立つ大木を見つけ、その下に駆け込んだ。大木から張り巡らされた葉が雨を退けてくれたが、寒風は変わらず体温を奪い体を痛めつける。
なんとかこの夜をしのごうと体を丸め雨風に耐えていたとき、ふと後ろから声をかけられた。
「お嬢さん、大丈夫かい?」
ランと同じくらいの少女の声だ。
振り向くと、藁を束ねて作った甲羅のようなものと、笠を被った少女が立っていた。黒髪を可愛らしくおかっぱに整えている。
少女は優しく微笑むと、この先に使っていない小屋があるから一緒に行こう、と誘ってくれた。
小屋には小さいながら囲炉裏が備えてあり、ぱちぱちと温かな火が弾けていた。ランと少女は囲炉裏を囲んで二人で暖を取った。
「それにしても、こんな嵐の中災難だったねぇ」
「うん。でも、あなたに会えて本当によかった。あのままじゃ凍え死んじゃうところだったよ。あなた、お名前は?」
「あたしはヤマコ」
ヤマコと名乗った少女は、ニカッと歯を出して可愛らしく微笑む。
「ヤマコ、可愛い名前ね。ねぇ、ヤマコ。あなたが着ていたあの藁でできた甲羅みたいなもの、どこかで見たことがあるような気がするんだけど、なんて言う着物なの?」
「あはは、あれは着物なんていう洒落たもんでねぇが、蓑っちゅう雨具よ。この辺りじゃ着てる人はいねぇかなぁ?」
「私はあれを着ている人、見たことないな。ヤマコはこの小屋に住んでるの? 親御さんとかはいないの?」
「いんや、あたしもランと同じ村に住んどるよ。ランは気づいてねぇかも知んねぇけど」
「……あれ、私、名前言ったっけ?」
「あんれ、言うてなかったけ? まあ、もう夜も遅いもんだから、嵐が止むまでここで泊まってきな」
ランはヤマコの言葉に謎の引っ掛かりを覚えた。
確かにランは山の麓にある村に住んでいた。住民の少ない小さな村だ。ただ、狭い社会だからこそヤマコという少女が村にいないことを知っていた。
それに、自分の名前を教えた覚えはなかった。聞かれなかったからに過ぎないが、それがふとランの心に疑念を抱かせる。
小屋には獰猛な強風が壁を叩く音と、ぱちぱちと火が弾ける音が流れている。
ランは記憶を辿りヤマコのことを想い出そうとしたが、そうこう考えているうちに眠りに落ちてしまった。
深いまどろみから目を覚ますと、既に嵐は止んでいた。囲炉裏には黒い燃えかすとなった炭が残されている。
ヤマコは小屋から姿を消していた。
キィと小屋の扉を開くと、地面には所々に昨夜の嵐の惨状が見て取れた。大きな水溜りには青々と輝く秋晴れの空が映されている。
ランは家族に無事を伝えるため、急いで村まで戻っていった。
山と村の境目まで来ると、視界が開け一面田んぼの世界が広がった。その中に、見覚えのある雨具を着た人物が立っている。
「ヤマコ! おーい、ヤマコ!」
ヤマコだ。ヤマコは本当にこの村の住民だったのだ。
ランは昨夜抱いた疑念が記憶違いだったのだと思い直し、田んぼに立ったその人物のもとまで勢い良く駆け寄る。その姿が近くまで迫った時、ランはそれが昨夜出会ったヤマコではないことに気がついた。
田んぼに立っていたのは、蓑笠を被った案山子だった。顔面にはへのへのもへじが書かれており、黒いおかっぱのカツラが被せてある。
へのへのもへじと言うと、口の部分が『へ』の形になっていて機嫌が悪そうな顔をしているが、その案山子はアルファベットの『V』のような口をしていた。そのにこりとした顔が、ヤマコの可愛らしい笑顔と重なった。
嵐の夜、私を助けてくれたのはこの案山子だったのたろうか。
真実の程はわからないが、ランは案山子に頭を下げて帰路に付く。
空には雲一つない晴天が広がっている。燦々と照りつく太陽が、ランの行く道を明るく照らしていた。
「秋晴れ」
秋の空はとても高い。
雲のかからないその高い空を見て
「空が遠い」
と 私が言う。
「天高く馬肥ゆる秋」
と あなたが言う。
その昔、中国の広い広い草原に済む
騎馬民族の軍隊が
草を充分に喰んだ丈夫な馬に乗り
遊牧民の討伐にでかけたという。
馬肥ゆる秋と口にして
空を恨めしく見上げたであろう
その遊牧民たちを想い
「哀しいね」
と 私が言う。
何も聞かずあなたが
「哀しいね」
と 返す。
だから私達の心は
螺旋のように絡み合い
高く高く空へと
秋晴れの空へと 昇ってゆく。
「秋晴れ」
秋晴れ
空を見上げると、雲一つない晴天で「清々しい」という言葉がまさにお似合いだった。
でも私の心に立ち込める暗雲は
一向に晴れてくれなかった。
原因は自分でも分かってる。
声優のオーディションを受けようか悩んでいるのだ。
ずっと受けてみたかった。でも、受からなかったら…
それが不安で下ばかり向いて…
上を向こうとしても、やっぱり出来なくて。
ぼんやりと足元を眺めていると、
もみじの葉が落ちてきた。
とても綺麗な赤色をしていた。
こうやって誰かに拾われるか
人混みの中で踏まれるか、どっちに転ぶかも
分からないのに…
それでもこうやって落ちて来れるんだ
……そっか。
やっぱり、やってみないと分からないよね。
まさか葉っぱに元気付けられるとは
思っていなかったけど。
でも下を向いてたからこそ気づけたんだと思う。
受かっても、受からなくても、
私の心にはなんの悔いも残らないよ。きっと。
―秋晴れみたいにね。
秋晴れ
ここの処で、やっと秋らしい天気になりましたね。秋晴れの朝は、家中の窓開けて、空気の入れ替えです。
秋晴れの心地良さを味わえるのは、心の健康があるからと痛感しています。ストレスで、心が不安定だった以前は、季節を感じるそんな余裕なかったし、自分のことで精一杯でした。
それから、忙しすぎても心に届きませんね。若い頃、季節の移り変わりも気づかないことありましたから。
この秋を慌てず急がず楽しもうと思ってます。