『私の日記帳』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「私の日記帳」
お気に入りのノートを用意して、何について書こうかな―とノートとにらめっこ。
普通にあったことを書くのもいいけど、何か特別に工夫して書きたい。
と思って実行するのは、せいぜいこの日だけ。3日坊主にもなれない。
その分、日記を書きたくなる日は、とても特別な1日な気がする。
その日は、どんな日よりも記憶に残したいから―
そんな日が訪れたら、また会おうね。
私の日記帳
高校3年間ほぼ毎日書いた
それは
好きな先生のことばかり
25年経った今もとってあります
パスタ美味しいいぃ!
明日はピザ作るぞぉ!
時には自分の意志を貫き通したい
「向かい合わせ」
「今回のアルゴスの行動は、どうみる?」
「一応、まとめてみました。」
「流石、アカデミー主席卒業だな」
「また、からかわないで下さいよ。それより、見てください。時間は昨晩のセレーネ時間で、って何やってんですか!」
「いいから、続けて」
そう言いながら先輩は、オレのデスクの前に向かい合わせになる位置まで自分の椅子を持ってきて座った。
「いいですか、あの時、へーリオスの活動がかなり活発になっていて、あのまま活動が激しくなってたらガイアへの影響が出てしまうところでした。」
「それは、また自転に影響が出るとこだったってことか、ってそれだけか?」
「それだけって!もしそうなってたら1年後のガイアへの常駐監視員配属がまた延期になるとこだったんですよ!」
「そういば君、志願してたんだったな」
「そうです!」
「ワタシにあたるなよ」
「すいません、つい…」
「何にせよ大事には至らなかったんだ、後はミテラ様とお偉方が解析してくれるさ」
「先輩は、いつも呑気ですね」
「そう見せてるんだよ」
ホントこの人は知り合った頃から謎だらけの人だよ、この間の『レディア』って人の事もはぐらかされたまんまだもんな…
そういえば博士とも親しそうだったよな
今度聞いてみるか…
「おい、なにブツクサ言ってる?もうそろそろ時間だぞ、引き継ぎちゃんとやっとけよ」
「え!先輩、椅子は?」
「あと、よろしくな」
「ちょ、ちょっと!」
引き止める間もなく出て行ってしまった。
今にみてろ、絶対、あの人の謎を暴いて見せるぞ!
ピピピッ
「おはようございまーす」
ヤバ!
「私の日記帳」
私はあまり日記帳をつけたことがない
正確にいえばつけても途中で辞めてしまう
何故だろうか、理由は分からない
けれど一つ、理由を思いつくとすればあれだろうか
白紙のノートに今日あった事を殴り書きするのは割と良かったように思う
あとで読み返すとこんな事もあったな、とか懐かしいな、とか振り返ってみるのも良かった
ただそこには本当の喜怒哀楽の気持ちが記されてなかった
懐かしさ、だけで終わってしまう日記
上辺だけの楽しい事
上辺だけの哀しい事
怒りは私も悪かった、なんて反省してマイルドに終わらせている
喜びはカラフルなペンで書き余白にシールを貼り上手に着飾っている
そう、日記帳はなんとなく書いていますって感じのお飾りで、その時の感情を思い起こす為のアイテムにすぎなくなっている
本当の私の日記帳は記憶、あるいは心にあるのではないか……
言い訳になるかもしれないが毎回そう想い途中で辞めてしまうのだ
「私の日記帳は心の中に」
なんて名言か?カッコつけか?
そんな事はどうでもいいけど、ただ一つ分かっているのは誰も私の日記帳を見ることができない、これが唯一の利点
昨日も今日も、きっと明日も明後日も平凡な日なんじゃないかしら。
10代のころから続けている日記を書こうとペンを握る手がピタリと止まる。
だってわたしの今日は在宅ワークの合間に昼食を買いにコンビニへ行ったり、お天気が悪いからコインランドリーでお洗濯物を乾かしたりだったり、そんなことしかしていないんだもの。
別にSNSに投稿された人たちのようにキラキラ輝かしい生活を送りたいとかいうわけではないけれど、それでもやっぱりほんの少しの変化や潤いは欲しいなと思ってしまうの。
だって未来のわたしがこの日記を読み返したとき、懐かしむことなんてできるのかしら?
そう考えると憂鬱になってしまい、ペンを持つ手とは反対に置いてあるコーヒーカップを手に取る。
……はずだったのに目測がずれてカップを倒してしまい、見る見るうちに机の上が黒の液体でビッショリと濡れて、それは広げた日記にも広がって
慌ててティッシュをつかみ取り、できる範囲で拭き取ったものの茶色く染まったページは残ってしまった。
お題:私の日記
『 私の日記帳』
今日あった当たり前の事を書くだけだと思ってた、だけどそれは間違いだった、君の事が好きになってから私の日記帳はただの日記帳じゃなくなった
忘却
日記。
いつかは決心して書いたことがある。でも、冗談抜きで3日で終わった。
5年日記なのに。
また、一年前に日記を書いた。前に使った日記。その時はクラス替えをして友達が全然いなくて辛かった。だから書いた。
でも、だんだんみんなと打ち解けて書かなくなった。
記憶は、どれだけ大切な記憶だろうがおかまいなしに消えていく。
だからこそ、いつまで経ってもちゃんと形のあるものに記しておけば、また思い出せる。今は思う。
あの時、続けておけば良かったなって。
<私の日記帳>
#私の日記帳
誰にも見せない鍵付きの日記。
中は全てDEATHNOTE。
私の全てが詰まってること素晴らしき1冊を皆さんにおすそ分けしましょうか?
………死ぬよ?
私の日記帳、と言えば聞こえはいいがこのノートはそんな大層なものではない。日常のふとした場面を書き留めた付箋をただただ貼っていくだけのノートで、故に少し分厚い。けれどなんだかんだこのノートを気に入っていた。
一日に一枚も増えない日があれば、半ページ一気に埋まる日もある。色々な大きさの付箋が常備してあるからか、パズルのようにみっちり隙間を埋めようとしたページさえある。これが案外気が楽なのだ。毎日付けなくていい、長文である必要は無い、日々のちょっとしたことを残しておくだけ。
「コンビニで中華まんが出始めていた。早くない?」
「虹が出てた。嬉しかった」
「君がまた誰かと付き合ったらしい」
とかそんなこと。さて、とファイルに貼り付けていた付箋をノートへと貼りかえる。今日は一枚だけ。
私の日記帳、そろそろ新しいの買わなくちゃ
[私の日記帳]
最近、不安になることが多い。
自分にうまくできるかわからない
ネットでも調べてみた‥どの情報をとっていいかわからない
私の不安は病気なのか‥
みんなに迷惑かけたくない‥
緊張・不安になると頭がまだ白になって集中できない
何て言っていいかわからない、息が苦しい‥
こわい
私の日記
そう書いてあるものを1ページずつ丁寧にめくる
○月✕日
今日は起きたら隣にテディベアがあった!
可愛いかった!まじで一生大切にする!
そう1ページ目に書いてあった
多分、大切だったのだろう
だって『私の日記』を書いた人は、
病院で
そのテディベアを抱きしめて
他界した
お題 私の日記帳
( 私の日記帳 )
過去に戻るための記憶
今を終わらせるための書き殴った文
私の日記帳。
そこには感情がたくさん描かれている。
一瞬一瞬思ったことを書き留めるノート。
引かれると思って見せてなかったけど、
君言ったよね。
最高じゃん!
って、
じゃあ少しだけ自分の感情を好きになってみるよ
私知らなかったの。
スライドレールの引き出しが外れるなんて。その奥に物を落としたら一生取れないと思っていた。どんな手を使っても取れないと思っていた。だからほっとした、外せると知って。だって落としちゃったんだもの。私の日記帳。
中学生の頃に好きになった人への想いを、まるでストーカーのように書き連ねたノート。甘酸っぱさに身を包み悶えながら最高…と青春時代の彼に想いをはせて読み返している私の姿なんて誰にも想像させたくないし、何より家族には一番見られたくない。向こうだって私がこんな恋愛体質だったなんて考えたくないでしょ。だから早めに拾っておこう。
私の手元に戻ったら寿命が来るまでひたすら堪能して、どこか遠くで灰にしよう。それが一番。もちろんこの想いと一緒にね。
ってあれ?
ない
え、なんで?奥に落ちたはずなのに。待って待って…何でないの?いつの間にかノートがなくなっていたから、後ろに落ちたとばかり…え?違うの?ノートは?ノートは⁉ノートは⁉⁉引き出しをひっくり返し半狂乱で探す脳裏に、一番考えたくない有り様が頭をかすめていく。
誰かが持っている
うそ、いやだ、まさか、違うと言って…涙目になる私をよそに遠くからこちらを誘う声がする。
ご飯できたわよぉぉおお
疑心暗鬼の日々が始まる──
「私の日記帳」
スケジュール帳の
隅のメモ(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧なんだ
それは悲鳴に近い叫びだった。
頁に書き殴られたのは血のにじむような想いと、理不尽を呪った感情の羅列。
楽しかったことや思い出を書き留めていたはずなのに、いつからか後ろ向きな気持ちばかり綴るようになっていた。紙をめくっても同じような内容ばかりでつまらない。まるで書き殴った人生そのものだ。
(そんなことを思っても、
また同じような気持ちを筆に乗せるんだろうに)
私の日記帳.
私の日記帳
10年日記帳。2002年からのやつ。
自室の机の上に今もある。
書き込みは、たまに気が向くと書いていた様子。
たまの書き込みが辛辣なのよ。
夫のこと、子育てのこと、実家のこと。
還暦過ぎ今読み返してみると、若かった自分のもがきが伝わってくる。
私の日記帳。私が通ってきた時間。
カリカリカリ
A4のキャンパスノートにペンを走らせる。少しずつ黒色に染まっていくノートを見て、思わず笑みがこぼれた。
「あれ?」
ふと自分の手元を見ると、インクが手に付いていた。いつの間に付いたのだろうか、ノートにインクが擦れなくてよかった。手に付いたインクを眺めていると、この日記を書き始めた当初のことを思い出した。
私はインクを集めるのが好きだ。青色、赤色、黒色、様々な色に揺らめくインクを見ていると、心臓が宙に浮いているような不思議な高揚感に包まれる。しかし、集めるばかりでは芸がない。折角の綺麗なインク、使わないのはインクがかわいそうだ。
そこで私は日記を書くことにした。日記であれば毎日とは言わずとも、高頻度でインクを使うことができるだろう。引き出しを開けて、誕生日にプレゼントされた万年筆を手に取る。万年筆の金の装飾が、部屋の白熱電球の灯に照らされ煌めいた。蓋を開けてカートリッジを取り出し、黒いインクを染み込ませる。
「うわぁ」
慣れていないせいかインクが手についてしまった。勿体ない。手に付いた黒を眺めていると、私がインクを吸い取っているように思えた。いつか私もこのカートリッジのように黒一色に染まってしまうのだろうか、なんて馬鹿なことを考えていた。
「ある意味ではインクに染まっているなぁ」
過去を思い出し、そう呟く。私の日常を全て日記に書き記して、記憶はインクに形を変えた。濃密とまでは言わないにしてもそれなりに厚みのある日常を送っていたと思ったのだが、文字に起こすと案外薄っぺらかった。
キャンパスノートは20冊目に突入したし、インクだって何度も買い足した。ノートの量としては多く感じるが、人生の記録と考えるととても少ないだろう。
私の人生が終わるとき、このノートはどのぐらい溜まっているのだろうか。紙の上の深みのある黒を見て、私もこのインクのように深みのある人生を送りたいなぁと考えた。
─私の日記帳─