『私の名前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題:私の名前
#4 Title【わたしに名前がなくても】
わたしに名前なんてない
名前があるのは
名前をつけてくれたヒトがいないと。
わたしに名前なんかない。
でもわたしを大事にしてくれるヒトがいる。
名前なんかなくても、
名前をつけてくれるヒトがいなくても、
わたしに名前がなくても、、、わたしは、、
わたしは、存在しても、
この世に居ても、いいらしい。
私の名前
真っ白な空間。そこにぽつりとある白いベンチ。
そこに座る一人の栗色の髪の少年がいた。足をぷらぷらと動かして、暇を潰していた。
すると白い霧が漂い始める。しばらくしてから現れた、全身黒い服を着た黒銀の髪の青年。
右手に茶色の分厚い本を持っていた。大きな欠伸をしながら、栗色の髪の少年のところへ。
そして、目の前に立った。
「ん、待った?」
「待っていたよ、ずーっと待っていた」
「そっか、ごめんごめん」
全くもって詫びている感じはない黒銀の髪の青年。そのまま、栗色の髪の少年の隣に座った。
右手に持っていた本を自分の隣に置き、左ポケットに手を突っ込んで棒付きキャンディーを取り出す。
「いる?」
「うん、最後にもらっておくよ、ありがとう」
くすくす笑って、棒付きキャンディーを受け取る栗色の髪の少年。
「んー、そだな、今日で最後だな。……今度は幸せにな」
「……そうだと良いなぁ」
「大丈夫、俺が言っておいたから、安心しろ」
栗色の髪の少年の頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でる黒銀の髪の青年。
すると、ちりーん、ちりーんと鈴の音色が白い空間に響いた。
霧が少しずつ晴れていく。栗色の髪の少年はベンチから静かに立ち上がる。
さっきもらった棒付きキャンディーを右のポケットに入れた。
「んじゃぁ、お願いします」
黒銀の髪の青年にお辞儀をする、栗色の髪の少年。少し震えていた。
「たとえ離れ離れになったとしても、見守っているから」
「……うん、ありがとう」
へにゃりと笑う栗色の髪の少年。すると、足元がガラス張りの床に変わった。
そして、少しずつヒビが入り始める。下は果てしなく雲、雲、雲。
「……最後に教えて、お兄さんの名前」
「俺の名前……?」
「うん、名前。あるでしょ?」
栗色の髪の少年の言葉に目を丸くする黒銀の髪の青年。少し考えてから、頬をポリポリとかいた。
「黒鴉(クロア)……って名前」
ぽそっと呟くと同時に栗色の髪の少年を突き飛ばした。
栗色の少年が立っていたガラスの床が割れて、それらと共に下へと落ちていく。キラキラと光りながら。
黒鴉と名乗った黒銀の髪の青年は、踵を返し、ベンチへと戻る。
そして、どかっと座ると茶色の分厚い本を手に取り、開いた。
「幸せになれよ」
ページを愛おしそうに撫でる黒鴉。そこには、栗色の髪の少年の情報が書かれていた。
――
黒いカラスが木の枝にとまって、家の窓を見つめていた。
しばらくすると、その家の窓が開く。そこには栗色の髪の少年がいた。
「あれ、カラスが珍しい。おはよう、カラスさん」
栗色の髪の少年の言葉に反応するように鳴く黒いカラス。
「ふふっ、返事してくれているんだ、かわいいね」
クスクス笑いながら、右のポケットから棒付きキャンディーを取り出す。
そして、封を破って口にカポンっと入れた。
しばらく、コロコロと舐めていると何かを思い出したかのような表情をする。
「……ねぇ、なんか僕はキミのことを知っているような気がする。キミの名前は?僕はね――」
黒いカラスは栗色の髪の少年の名前を聞く前に、翼を広げて飛び立った。
私の名前は私自身比較的珍しい名前だと思っていました。
全校生徒が多かった小学校に通っていたのですが、一学年は大体百二十人とか百三十人でした。
そんな中でも私と名前がかぶる人はいなかったし、名前を聞かれるときは、珍しいのか、一度「もう一回、いい?」と必ずと言っていいほど言われます。
そんな私が、中学校に入学すると、
「え?おんなじ名前の人!?やば!!」
なんと私の名前と読みが同じの子がいたのです。私も驚きました。
その子のことをなんと呼べばいいのか迷いました。なんだか、自分ではない人の同じ名前を呼ぶのは変な気分でしたので。
先生は下の名前でさん付けをする先生でしたので、「(名前)さん」と呼ばれると、二人で、
「どっち…!?そっち…!?」
なんて息ぴったりに言うこともありました。
今では理解ある良き友人です。
名前が引き起こした一つの奇跡でした。
_2023.7.20「私の名前」
title of the day 〝𝟮𝗻𝗱〟
- 私の名前 -
私の名前は滅多にいない名前で
田舎に住んでるからすぐに身バレする。
小学生の頃、自分の名前の意味や漢字の意味を
親に聞いて作文を書く、という宿題があった。
名前というのは特別で、漢字の意味も特別で。
〝名前〟というのはそれほど大切な物だと思っていたから
母親に自分の名前の意味や由来を聞くまでは
どんな思いでつけたんだろう、と楽しみにしていた。
聞いた結果は、「語尾に○をつけたくて、出産の入院中に読んだ漫画に○○○ちゃんっていう名前の子がでてきて、可愛いこの名前!ってなって、それで付けたんだよ〜」と。
私の名前は、特に意味もなく付けられた名前だった。
可愛い名前というだけで、つけられた名前だった。
当時は小学生で相当ショックだったけど必死に隠した。
友達のみんなは、「こうなってほしい」「こうゆう子になりますように」って、親のたくさんの思いが詰まった名前だった。
作文には、自分で考えた文章を書いた。
私の名前は、お父さんがくれた名前。
私が産まれる直前まで、考えてくれて
「家族を強い絆で結んでくれる
すごく大切で稀な存在であって欲しい。」
そんな想いからつけてくれた。
すごく大好きな名前。
だけど、たまにわからなくなる。
私はこの名前に相応しいのか、
家族にとってこんな存在になれているのか。
こんなに素敵な名前を貰ったのだから、
自信を持って言えるようになりたい。
遠い日の記憶の扉を開けた
むせかえるような緑の香り
大地を焦がすような陽射し
そこには古い墓があった
ああなんということだ
墓に刻まれた名前は
私のものだった
#私の名前
私の名前
親が付けてくれた、私の名前。
子供の頃は、ちゃん付けで周りの人が呼んでくれました。
大人になり母親になると、お母さんと呼ばれるようになりました。
子育てが終わって、お母さんと呼ばれる事も減りました。
夫は、わたしをお母さんと呼びますが、そしたら返事をしません。名前で呼んでくれたら、返事します。わたしもあなたを名前で呼んでますよね。
個々人として対等に暮らしたいし、名前で呼んでくださいね。
そこの処よろしくお願いします。
わたしの名前に、不満はない。
ごく普通の、いい名前だ。
世の中にはキラキラネームというのもあるらしいが、それはそれで個性がたくさんあっていいと思うんだ。
アニメのキャラの名前でもいいと思う。
「私の名前」
ひとからよばれて
それは自分のことだと想像できるもの
わたしを わたしだと決定づけるには
私の呼び名は まだ足りない
「おねえちゃん?」
「苗字?」
「なまえ?」
「ニックネーム?」
例えば今際の際に
この世から魂が旅立とうとした時
なんと呼ばれたら
私はこの世に留まろうと思える?
残念ながら、わたしの心の奥底に
隠されたほんとうの真実を
まだだれも探り当ててくれておらず
きっと誰もわたしを
きっと誰も私の魂を
この世に引き止めてくれはしない。
未練を残さず わたしは消えるだろう。
「私の名前」
わたしを わたしと決定づけるもの
それを探り当ててくれる人を探すため
わたしは まだいきねばならぬ。
「私の名前」
#29【私の名前】
私の名前は
母が漢字の画数に悩み
響きも大事にしながら考えて
たくさん書き出した候補リストから
父が選んだ。
「これでいいんじゃない?」
リストの一番目に書いてあったからという理由で
呆気なく決まった。
考える事を放棄したヤツがいう台詞
第3位だと思う。
幼少期に、おままごとで喧嘩して以来
ちょっとずつ嫌いだったけど
この話を聞いてから
また少し嫌いが増えた。
そんな感じだから、名前に由来などはない。
でも、母のこだわりは3つある。
「子」が付かないこと
なるべくシンメトリーな漢字を使うこと
誰でも間違えずに読めること
だから、私の名前はよくある名前だ。
高校生の時には
名前も誕生日も同じ子がいたくらい
ありきたりなもので
マンガやドラマには
意地悪で嫌な女として、よく出てくる名前。
それでもそれなりに気に入っている。
シンメトリー過ぎて
未だにバランスよく書けないけれど。
7/20 お題「私の名前」
私の名前はソル。―――すなわち、「太陽」。
天球を巡る、ただ一つの大いなる光。その名を戴く私の使命は、光のもとに人を導くこと。
ゆえに、人と交わってはならない。人に溺れてはならない。人に埋もれてはならない。人になってはならない。
私の名前はソル。―――すなわち、「孤独」。
(所要時間:8分)
「あ、いたいた。やっほー」
『………』
夜、公園のベンチに座っていると17歳ぐらいの女の子が話しかけてきた。
唖然とする俺を置いて、彼女は話を続ける。
「また残業してたの?相変わらずだね」
「早く帰って寝ないと。また体調崩すよ」
全く話についていけない。
そりゃそうだ。俺は彼女の事をまったく知らない。
「そういえば、おかあ……友梨は?」
『…なんで君が友梨の名前を知ってるんだ』
友梨は同じ部署で働く俺の幼馴染だ。
「…友梨の事、好きでしょ??」
『…は、はああ!?!?』
「ふふ、やっぱり。この頃から好きだったんだね」
『…君、一体誰なんだ…?』
「…私の名前?」
「……将来、貴方が友梨と一生懸命考えてくれる素敵な名前だよ」
ー私の名前ー
二文字だからさ、呼びやすいでしょ下の名前の方が。そこ照れるとこじゃないし…別に、変な思惑とかないし。
初めてあなたに下の名前を呼ばれた、あの瞬間の世界の煌めき。甘くとろけるようなその声で、簡単におちちゃう子がいるって事、忘れんなよばーか。
「私の名前」
私は、老人に拾われた。
雨が止んで、さんさんと降り注ぐ太陽の下、干からびた何かに私はなりかけていた。
そんな時に、老人に拾われた。助けられた。
飼い主に捨てられ、カラスとの戦いで痛み分けとなり、雨が体をうちつけ、今に至る。
老人は、私の顔をふいてやる。目やにがついていたが、それを綺麗にふきとってくれた。
体にもたくさんのノミやらがついていたが、薬か何かでふきとってくれた。
この人は、いい人だな、と、私は思った。
いや、油断してはいけない。いつまた捨てられるかもわからないからだ。
私は体を震わせて警戒した。
「よし、じゃあ、名前を決めましょうかねぇ」
老人は、おもむろに余り紙とペンをだす。
「チビ? いや、でも大きくなるかもしれないわよねぇ。 クロ? んー、見たまんまってのも面白くないわねぇ」
名前の候補を出しては、斜線をひいて消す。
そして、あぁ!、と、老人は思い出したかのように言う。
「雨の日に出会ったから、アメ!」
どうやら、私の名前が決まったらしい。
私の名前は、アメ。今日、アメ、という名前をもらった。
雨の日に出会ったが、窓からは暑いくらいに太陽の陽射しが差し込んでいた。
【私の名前】
私の名前は、ごくありふれた名前だ。漢字も
一般的なものだ。
わりかし気に入っている。響きがいい。
あだ名もあるけれど、これは名字をもじった
ものが多い。
今まで、あだ名や名字で呼ばれることがほとんど
だったので、私を名前で呼ぶのは、もっぱら家族だ。
逆に名字は珍しく、初めて聞いた人は、ほぼ漢字を
間違える。
なかなかのアンバランス。
まぁでもそれでいい。私を指し示す、たった1つの
名称だもの。
「私の名前」
あなたは私の名前を呼ばない
他に同じ名前の人がいたって呼んでほしい
呼んでほしいと思うけどたまにはねて飛んでくるそのあだ名をとても心待ちにしている
♯これは恋でしょうか。
私の名前
少し古臭い 、梅という名前
それでも、私は気に入っている
どんなに馬鹿にされようが、
どんなに貶されようが
大好きなおばあちゃんがつけてくれた名前だ
この名前を愛し、今日も明日も、
私は生きている。
私の名前
「……はね、宝石って意味もあるんだよ」
母が言った言葉。
両親には悪いけど、
"宝石"にはほど遠い。
自分はこの名前が気に入ってるけど。
こんな人だからさ、名前負けってやつにしか感じないんだよね。
同じ名前の、あの子はさ、宝石ってぴったりだと思うんだけど。
カスでしか、ないんだよね。
そう話した彼女。
やっぱり、素敵だと思った。
私、超能力とか、使えないんだけどね、心の声が聞こえたんよ。
それにしても、この2人、こんなにも無自覚なんだなーと。
いちお、私居ますけどーみたいな、
あの子は自覚ないみたいだけど、めっちゃ可愛いんだよね、あの子。
性格はパサパサ系に見せかけてめっちゃあったかいとことか。
実は奥手で初心なとことか。
綺麗な顔に華奢な体。
1000年に1人の王女(プリンセス)って言われてる、お姉さん : 咲妃さんと比べてるだけで、勉強も運動もトップクラス。
咲妃さんは正面から王女/姫(プリンセス)って呼ばれてるし、よく告られてるけどさ、
この子は陰で王子(プリンス)って呼ばれてるんだよ。
男女問わず人気なのってこの子くらいだし。
それに、咲妃さんは女子に一時期、嫉妬からいじめられかけてたって知らないでしょ。
それを察した私の兄である、陸が助けたんだよ。
この人達、10年以上両片想いしてたから、私が助言して、やっと付き合っただけだし。
王子(プリンス)だってさ、姫(プリンセス)に憧れてるから、宝石とは違うって思ってるみたいだけど、
王子(プリンス)って見れば、宝石の意味に納得できるよ、普通に。
嫉妬しそうーとか心の中(たまに陰で)でみんな言ってるけど、サバサバしすぎて嫉妬してもみんな実行できてないんだよ笑
その点は、咲妃さんとは真逆かもね、
いつも絡んでくる、(本人達はからかってるだけっていうけど、)幼馴染って言ってる萊都(らいと)だって完全に両片想いじゃん?
萊都が虫を寄ってこないようにしてるだけで、めちゃくちゃモテてるからね、告ろうとした奴には阻止するの、毎回手伝ってる私だからこそ言えるけど。
男女共に人気とかやばいわ相変わらず。
あの現場見た私だから言えるけど、小3で萊杜(らいりん)くんに初めて告られた(らしい)直後に私と萊都が歩いてきて、隣にいた萊杜くんが名前呼んだら持ってたもの全部落としたじゃん、あの時の萊都の表情やばかったんだよ、
夏祭りの2人の前でしたんだから、
『2人で行って来なよ
私は彼氏の健斗と行くから(イチャイチャしてこいー。)』
そろそろ付き合ってほしい。
「私の名前」
初対面の人には読みにくい名前。
外人が発音しにくい名前。
でも、大好きな名前。
私の名前
私の名前には『美しい』の『美』
が入っている。一卵性双生児の姉も
同じく『美』が入る。
いわゆるソース顔女子で、可愛いとは
言われないが、美人と言われた過去が
ある顔立ちだ。女優さんや何故か顔の
濃い俳優さんまで、似てると言われた
ことがある。とりあえず、名前負けは
していないと言っておこう。
キラキラネームでもなく平凡な名前
だが、私らしいと気に入っている。