ヨルガオ(短編小説)

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「あ、いたいた。やっほー」

『………』

夜、公園のベンチに座っていると17歳ぐらいの女の子が話しかけてきた。

唖然とする俺を置いて、彼女は話を続ける。

「また残業してたの?相変わらずだね」

「早く帰って寝ないと。また体調崩すよ」

全く話についていけない。

そりゃそうだ。俺は彼女の事をまったく知らない。

「そういえば、おかあ……友梨は?」

『…なんで君が友梨の名前を知ってるんだ』

友梨は同じ部署で働く俺の幼馴染だ。

「…友梨の事、好きでしょ??」

『…は、はああ!?!?』

「ふふ、やっぱり。この頃から好きだったんだね」

『…君、一体誰なんだ…?』

「…私の名前?」

「……将来、貴方が友梨と一生懸命考えてくれる素敵な名前だよ」


ー私の名前ー

7/20/2023, 12:27:07 PM