『神様へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
神様へ
いつもありがとうございます。
ですが、今回は、物申したい事がいくつかあります。
まず、なぜ、仕事ができる人の方が苦労するのですか?
なぜ、大人は、夢を持ちなさいと言うのに、夢が叶わなかった時のことは、微塵も話してくれないのですか?
なぜ、苦労していない人の方が、ずっと運がいいのですか?
是非教えて下さい。お願いします。
神様へ
神様へ なぜこの世界を作ったのですか?
神様へ なぜ人は生きなければならないのですか?
神様へ なぜ争いが絶えないのでしょうか?
神様へ なぜ人というものを作ったのですか?
あなたはこの世界を見てどう思っているのでしょうか?
教えてください。
たくさんの疑問に答えてくれませんか?
そして最後に
神様、あなたは存在しているのでしょうか?
神様へ
今、私はどこにいますか。
齢24の私には人生という長い旅路が重くのしかかっています。
早く手放して楽になれたらなって思う日もあります。
どこに行っても八方塞がりな気がします。期待しては虚しくなりそんな滑り台の繰り返しにもう疲れてしまいました。
私はご高齢の方とよく接する機会があって、常日頃若さを分けて欲しいとよく言われます。
私も歳をとったらそんなふうに人生に渇望するようになるのでしょうか。
昔はいつか報われるって信じて外で頑張っていた気がします。苦しくっても神様を信じて一日一日かけがえのない日々だと思って研鑽してきたつもりです。
特に理由もなくいつか誰かを助けられる人間になりたいと思って生きてきました。
けれども、今の私は、仕事も辞めて、ボランティア先にも行けなくなってしまいました。
どうやら楽を覚えてしまったみたいです。
今の私に神様を信じる資格はないような気がします。
もう一度、神様を信じて日々の積み重ねが大事だと思える生活ができるように変わりたいです。
神は居るんだろうな、とは思っていた。
だが、祈ったことはなかった。
俺のいちばんの望みは既に叶っていて、他に不足なんてひとつもなかった。
辺りはもう、夜になっていた。中天には月が白く輝き、遠くから獣の声がしていた。
舌を動かそうとすると、口の中で砂がじゃり、と動いた。それだけでもまあまあ最悪な気分だったが、この場で唾を吐く訳にもいかなかったので仕方なく飲み込んだ。大丈夫だ。産まれてこの方、風邪なんてひとつもひいたことがないのだから。
「お前を……、……売ることにする。」
青年は、まさに非常に悩み抜いた末の決断だ、といった様子で口を開いた。事実、ここに連れてこられてから何十分も、あるいは数時間も、俺たちはこうして顔を突き合わせていた。
「……それは、考え直していただくことは出来ないのですか。」
「……あぁ……、悪いな。」
青年はそう言うと、俺の数メートル手前に座り込んだ。このまま俺を見張りながら朝を迎える気のようだった。逃げるのは……、きっと難しい。俺は何とか上体を起こして正座すると、所謂土下座のような格好をした。
「お願いします。解放してください。」
「…………。……歳の割に、えらく行儀がいいな。」
「お願いします。このまま縄を解いていただくだけで構いません。村へはひとりで帰ります。俺が村へ戻る時間で、貴方なら遠くへ逃げられるでしょう。ですから」
「残念だが、逃げるための金が無いんだ。食料も武器も無い。食料はお前の村を襲って手に入れる予定だったし、武器は仲間がそれぞれ持っていったからここにはもう残っていない。」
「でも」
「お前を売るのが1番手っ取り早くて、楽で、得だし、俺は盗賊だ。攫った子供の説得なんかには応じないし、もう黙れ。寝ろ。明日は歩くぞ。」
「…………。」
なんとか説得の手立てはないだろうか、と俺は土下座の姿勢のまま考えた。青年はきっと盗賊に向いていないか、なりたてだろうと思われた。いつも見ている者たちと毛色がかなり違っていた。身なりは小綺麗で、子供の自分に怒鳴りも殴りもしなかったし、言葉遣いもそこそこ整っていた。
「……あの」
「もう黙れ……。」
地を這うような声だった。青年の雰囲気に気圧され、一瞬たじろぐ。だまれ……黙れ?そんなつもりはなかったが、何か気に触ることでも言っただろうか。青年を見上げると、驚いたことに、彼は酷く怯えている様子だった。その様相に声を出すこともできず、俺はまた砂の混じった唾を飲み込んだ。
「お前、本当になんなんだ……。なんで怖がらない。なんでそんなに落ち着いている……。……あぁ、あの男がいるからか?お前を逃がしたら、あいつを連れて、俺を殺しに来るつもりなのか……?」
何を言っているのか、全くわからなかった。が、何故青年が俺を恐れているのかは理解した。要するに俺ではなく、父からの報復が怖いのだ。きっと村から逃げ出す前に、父が盗賊相手に大暴れしているところでも見たのだろうなと思った。初めに目が合った時も、彼は酷く怯えていたから。だからこそ、盗賊ではなく、盗賊に襲われている村人のひとりだと勘違いしてしまった訳なのだが。
黙れと言われてしまったのでとりあえず土下座の格好のまま首を振って否定したが、効果がどれだけあるかは不明だった。
「寝ろ。」
青年は繰り返した。
そもそも、俺は落ち着いているのではなく、感覚が麻痺しているだけなのだ。温室育ち、世間知らず。あまりに強い人が赤子の頃からそばに居たから、盗賊とかが普通に出るこんな世界でも危ない目にあったことがない。危険を危険だと認識はしていても、その実感が無い。ただそれだけだ。今だって現実味が無いと思っているし、なんならあまりに危機感の無い話だが、普通に眠気を感じてもいた。
俺は寝た。
夜明け前、空が白み始めた頃に青年は立ち上がった。
「行くぞ。」
それだけ言って、俺の腕を引いた。丁寧ではなかったが、乱暴でもなかった。
歩きながら、俺はぼんやりと辺りを眺めた。朝靄の中に木々の輪郭が浮かんでいた。それを見て、父はどうしているだろうかと思った。朝起きたら父が助けに来ないだろうかとも思ったが、『あの』父が未だ助けに来ていないということは、きっともう、父の元に帰るのは難しいのだろう。それよりも、何も言わずに居なくなってしまったのが、ひどく申し訳なかった。でもこれで良かったのかもしれないとも思った。俺がいない方が、父は自由に生きられるのだから。
青年は俺の歩幅に合わせて速度を落としていた。意識してそうしているのか、無意識なのかは分からなかった。
街が見えてきたのは昼を少し過ぎた頃だった。大きな街ではなかったが、人の往来はそれなりにあった。青年は人目を避けるようにして路地を選んで歩き、やがて雑然とした区画に入った。獣の臭いと、腐った何かの臭いが混ざった場所だった。
「ここで待て。」
青年はそう言うと、俺を柱に繋いで奥へ消えた。
柱に背を預けて、俺は空を見た。雲がゆっくりと流れていた。また父を思い出した。こういう時、父ならどうしただろうか。でも父ならそもそも最初に目が合った時にすぐに相手が盗賊だと気がつくだろうし、次の瞬間には目の前の盗賊を叩きのめしている。俺にはどちらも出来なかった。
しばらくして、青年が男をひとり連れて戻ってきた。品定めをするような目つきで俺を見る男だった。値段の話をしている声が聞こえたが、数字はあまり高くなかった気がした。まだ体が小さいから労働力としては価値が無いのか、と場違いにも少し悔しい気持ちになった。
青年が俺の傍に来て、縄を確認するような仕草をした。そのついでのように、小さな声で言った。
「俺が言えることでは無いが……、いい人に買ってもらえよ。」
まさにこの身が売られるという場面なのに、やはり現実味が無いのはいい事なのか、悪いことなのか。青年は街の雑踏に消え、俺は店の奥に押し込められる。こんな時でさえ俺の頭にあるのは、気高く美しいあのひとが、今日も幸福に生きられるだろうか、そうだったら嬉しい、という、ただそれだけなのだ。
神様へ
自分が情けなくて仕方がありません
一人で行動できない自分が
情けなくて辛いです
周りの人はできてるのに
自分だけができないんです
助けてください。
××××年、新年が始まった。
〈君〉と行く初詣もこれで最後。
だから、少しくらいサービスしたって構わないだろう。
だから、ちゃんと願いを聞いてくれないかな…。
なんて、傲慢だろうか
何も願わなくなってからもう何年も経った。
願うのはこれで最後。
神様の存在も、今年くらいは信じてもいいだろう。
丁寧に、お辞儀をして
ゆっくり手を合わせた。
こんにちは、聞こえてますか?
はじめまして。いもしない神様へ。
16年と11ヶ月生きてきました。2日後には17歳になります。
しかし、あと数ヶ月で終わるようです。
だから最後くらい神頼みをしてみようと思いました。
一つ、__がいなくなった世界でも〈君〉がずっと笑っていられますように。
もう一つは____。
願いを終えて、目を開いた。
隣には、まだ目を閉じて願う〈君〉がいた。
 ̄ ̄ ̄
ついに、か…。
自分でもわかる。もうそろそろだと。
〈君〉と過ごしたこれまではいつも楽しかった。
叶うことなら、これからも過ごしていきたかった…
窓の外には風に揺られて舞う桜。
〈君〉と出会ったあの日のように
暖かい日差しと桜の風景が見える。
ふと、机に置いてある〈君〉のノートが目に映った。
手にとって見てみると、これまで過ごしてきた__との日常と、
……〈君〉についての秘密や、想いが綴られていた。
初めて知ったことも多くあった。
〈君〉の気持ちをちゃんと知れていなかった。
…〈君〉は自分も同じなのに、普通のフリをして
__を支えてくれていた。
最後のページには、__や〈君〉の家族に宛てた手紙があった。
その手紙にも目を通して、端に
「__も好きだよ」
と、書いてペンを置いた。
 ̄ ̄ ̄
気持ちがいい。
だんだん眠たくなってきた。
これで眠ればもう二度と目を覚さないだろう。
隣で眠る〈君〉の横で、自分も横になった。
髪を、頬を、手を、唇を。
〈君〉がいつも__にしてたこと。
仕返しだよ、いつものね…。
やられてばかりじゃないんだから。
「ふふっ…。ねぇ__ 」
「大好きだよ、__のことが。もう、一緒にいられないけど
寂しくはないよ。__が隣にいてくれるからね」
__の手を握り締めた。
もう抗うことのできない眠気に身を任せ、瞼を落とす。
一筋の涙が頬を伝った。
それが、最後に感じた熱だった。
神様へ
5000兆円欲しいとは言いません。
2億円欲しいです。
『神様へ』
神様へ。
人生というものは不平等だし努力は報われないことのほうが多いけれど、しっかりバランスが取れていることをたった今、痛感しました。
帰宅早々、全裸でキッチンに立ち、カット野菜の袋にドレッシングを直接ぶっかけようとしている彼女の姿を目の当たりにして、都合のいいときにしか信仰しない神様に対して懺悔した。
張りのあるお尻の割れ目にあるホクロに見惚れながら、彼女に声をかける。
「……なにしてるんですか?」
「あ、れーじくん。おかえり」
恥じらいもなくヘラッと気の抜けた笑みで彼女は振り返り、俺を出迎えた。
「小腹空いてレタス食べたくなっちゃったんだよねえ」
「レタス……」
日常的に使う食材や調味料は、基本的に俺が管理している。
カット野菜なんて買った覚えがなかった。
仕事の帰り際に彼女が寄り道でもしたのだろうか。
「って、そうではなく。服はどうしたんですか?」
「え? ちゃんとランドリーボックスに入れたけど?」
脱いだ服の行方を心配していたわけではないが、それはそれとして、脱ぎたてホヤホヤの彼女の服が手の届く場所にあるという現実に悪い気はしなかった。
「ありがとうございます。あとで嗅いできます」
「バッチィからダメ」
頬を染めた彼女が間髪入れずに俺を鋭く睨みつけた。
……それは恥じらうのか。
イマイチ、彼女の羞恥心の線引きがよくわからなかった。
自発的に脱いだり肌を見せることに、彼女は抵抗がなさすぎる。
俺がひん剥くときはメチャクチャ恥じらうクセに、だ。
「メシは俺がやりますから、さっさと服を着てきてください」
彼女の手から、カットレタスとドレッシングを奪い取る。
「え? ご飯ってほどでもないじゃん。先にお風呂行きなよ」
「このまま見逃したら、袋に割りばし突っ込んで直接食べるでしょう?」
「ゔっ」
じっとりと疑わし気に視線を送れば、彼女は気まずそうに目を逸らす。
どうやら図星だったらしい。
「だって、……洗い物とか面倒じゃん」
「そんな食い方するくらいなら、洗い物は俺に任せてくださいって言ってるんです」
「それは、悪いじゃん」
彼女が悪びれる場所は、絶対にそこではない。
「変な抵抗していないで、この場で襲われたくなければ早くその魅惑のボディを隠してください」
「…………れーじくんのえっち」
指摘されて初めて自分が全裸であることを自覚したのか。
今さら奥ゆかしく膨らむ胸を両腕で隠したが、そんな防御力で彼女の魅惑度が落ちるはずがなかった。
「わかりました。観念してえっちな俺に食われてください」
「え、ちょっ!? まっ!?」
カプリと首筋に軽く歯を立てたあと、舌で粘ってやった。
「み゛ゃあぁあっ!!!!」
あわよくば、本当に襲えないだろうかという俺の邪な計画は、彼女の叫び声によって霧散する。
「ちょっと。なんつー声出してるんですか」
ため息混じりに文句を言ってみたが、彼女はキャンキャンと反抗してくる。
「れーじくんが舐めるからじゃん!!」
「うまそうだったんで」
本当に大丈夫か、この人。
これまで痛い目にも遭わず、無事でいられたことが不思議なくらいである。
ひとりで生きていくことはできるだろうが、ひとりにしてはいけないタイプだ。
「はー……。さっさと結婚しないと」
「それ、私に言ってる?」
「ほかに誰がいるんですか」
「そんな雑なプロポーズはイヤだなって思って」
なるほど。
意外とベタなシチュエーションを好む彼女らしい見識だ。
「わかりました。なら明日にでも夜景の見えるホテルディナーと、薔薇の花束でも予約します」
「そんな急に言われても困るから断るね?」
「せっかく同棲までしたのに!? 困る理由なんてどこにあるんですかっ!?」
「調子乗んなよ!? その同棲だって始めたばっかだからな!?」
ぷりぷりと眉を吊り上げて言い放つやいなや、彼女は踵を返してどかどかと派手に音を立ててキッチンから出ていこうとする。
「ちょっと、どこ行くんですか? 今さら俺から逃げられるとでも思ってるんですか?」
慌てて腕を掴んで行く手を阻めば、怒りの治らない彼女が勢いよく振り返る。
「恐ろしいこと言わないで! 服を着るだけだってば! いい加減にそっちも早くお風呂に行きなよっ!」
なんだ。
ようやく服を着る気になったのか。
全く。
こうでも言わないと服を着ようとしない彼女が悪い。
ホッとひと息ついて、俺はレタスとドレッシングを冷蔵庫にしまう。
そして、ネクタイを緩めながら風呂へと向かうのだった。
神様へ
善良な人々に幸あれ。
人を喜ばせただけ、
人に感謝しただけ、
人に感謝されただけ、
人を救っただけ、
そのぶんだけ、幸せをあげてください。
人を殺したり、
善意を悪用したり、
法に叛いたり、
心を傷つけたり、
そんな人には立ち直る機会こそ与えても、
同じ分だけの悲しみを味わうように
神様お願いします。
《神様へ》#26 2026/04/14
困った時の神頼み、とは良く言うけれど。
神様って、ちゃんと聞き届けてくれるのかな?季節やらなんやらのたびに、古今東西のありとあらゆる神様や仏様をダシにしてるわけだから、さすがに、ねえ…と思ったりはした。
とはいえ、だ。自力で何とか出来ない以上、藁にもすがるつもりで…あ、また失礼なことを。
夕暮れ時、地元にある神社で、俺は殊勝な顔つきで賽銭箱…の奥にいらっしゃるであろう神様にお祈りしていた。
「今年こそ、彼女が出来ますように」
来年、努力が実っていれば、晴れて大学生になっている筈の俺は、生まれてこの方、恋愛沙汰に全く縁がなかった。
高校デビューとやらにも失敗し、大学生になれたからといって、あまり期待は出来ないだろう。
であるならば、大学などという、弱肉強食の場(個人のイメージです)で無惨な姿を晒す前になんとか…と思うのは自然ではなかろうか。
「新学期早々、呆れるわね。今は、合格祈願一択でしょうに」
聞き慣れた声に後ろを振り向くと、なんちゃってじゃない巫女装束に身を包んだ女の子が立っていた。
神代燿、この神社の宮司の娘で、いわゆる幼なじみだ。そして、初恋の相手であり、小学生の頃にこっぴどく振られている。にもかかわらず、小中高と一緒だったという、勘弁して欲しいくらいの腐れ縁だ。
「関係ないだろ、ヒカルには」
「あら?神さまに向かって、それは冷たいんじゃない?」
頭脳明晰、運動神経抜群な燿は、当然ながらクラスの人気者でイベント事には何かと引っ張りだこな存在で、名字や実家の職と相まって、"神さま"とごく自然に呼ばれていた。
「別に…お前にお願いしてる訳じゃないし…」
自然と、目を逸らした。"ボーイッシュな美少女"という形容詞がぴったりな燿は、今の俺には眩し過ぎて。
「あら、つれないなあ」
ヒカルはこちらの気持ちなんて意に介さず、俺の顔を覗きこんでくる。
「私のこと、下の名前で呼んでくる男子は、晃斗だけなのにな」
いつもの人を惹きつける笑顔。だけど、そこに、少し寂しそうな何かがあったのは気のせいか。
「放っとけよ、どうせ俺のことなんて…」
振ったんだろ、そう続けようとしたら、燿に遮られた。
「あのさ、覚えてないでしょ」
「?」
「あの時、お嫁さんになってくれ。なんて言ったでしょ」
言った、ような気がする…かなりテンパってた筈だから、定かではないけど。
「そんなのさ…怖くなる時だって、あるじゃん」
そう、なのかな……
「それにさ…」
ヒカルが、珍しく、恥ずかしげに俯いた。
「あの頃の私は、恋愛することに憧れてて…ただ、好きな男子と、両思いになりたかっただけでさ」
そんなものか…。まあ、俺は本当にただのガキだったし、その辺りの細かい機微ってやつが解るはずもなかった。
「ねえ、晃斗はさ、あれから誰にも告ってないんでしょ」
それは、事実だった。気になる女の子が現れたとしても、そこまでには至らなかった。いざとなると、脳の片隅で、誰かさんの顔がチラついて、邪魔するから。
「だから、何だよ」
「私もさ、フリーだよ」
知ってる。片っ端から振りまくって、うちの高校の七不思議の一つに数えられてるくらいだ。
「良い機会だからさ、もう一度、告ってみない?」
「は?」
我ながら間抜けな声をあげつつも、夕陽が彩る耀の顔に見惚れてしまった。
鼓動が高まる。
幾ら鈍い俺でも、そのひと言が意味していることは、解ったつもりだ。
「からかってるとかじゃ、ないよな」
急に、喉が渇いているように感じた。
「さあ?試してみれば?」
余裕ぶってるようだけど。
「震えてんじゃん」
「うっさい」
見てろよ、神様。
背筋を意識して伸ばした。
あんたんとこの親戚みたいなやつに、今から、改めてお願いするから。
ちゃんと、聞いておいてくれよ、頼むから。
「燿、俺は、ずっとお前のことが……」
想いよ、届け!
神様へ
ちょっとだけ
好きなものを食べすぎても
壊れないお腹をください
兵士や庶民の命の重さを、権力者に解らせようとすること自体、不毛なことなのだろうか。
#届かぬ想い
雲ひとつ無い晴れ渡った空は良い。
また、唱歌“♪おぼろ月夜”に歌われているような夕暮れの春霞たちこめる風景も好き。
#快晴
“苦しい時の神頼み”はするけれど、具象として何かを思い描いてはいないし、その存在を感じられたことは無いかも。
#神様へ
今日も一日ベッドから動けなかった。
薬を飲むのもご飯を食べるのもトイレに行くのも体が動かない。
私はいつからこんな体になったのだろうか。
何をする訳でもなく、ただ一日が終わるのを待つだけ。
やらなくてはいけないことが沢山あるのに。
怠けているだけ、なのか。
いっそ病名がついた方が楽かもしれない。
いや、そう思うのは失礼だ。
みんな疲れてるのは同じ。
私が休んでいる間もみんなは働いている。
ただ私が弱かっただけ。
我慢が美徳の日本人に私はなれなかった。
〈神様へ〉
真夜中に、泣き声で目が覚めた。
廊下を渡って娘の部屋をのぞくと、ふとんの中でるいが体を丸めていた。来春に小学校へ上がるまで、まだ少しある。その小さな背中が、暗がりの中で震えていた。
「るい、どうしたの」
声をかけると、娘は顔を上げた。目が真っ赤だった。いつから泣いていたのだろう。
「あの子をたすけてって、神様にお願いしたのに」
絞り出すような声だった。
ああ、そのことか、と思った。
夕方のニュースに映っていたあの映像を、るいはずっと引きずっていたのだ。
同じくらいの年の子どもが、遠い町で、もう見つからなくなったというニュース。私が台所でご飯の支度をしながら流していたテレビを、るいはソファに座ってじっと見ていた。夕食の間も、お風呂の間も、あまり口を利かなかった。
「るい、ずっと考えてたんだね」
娘はこくりとうなずいた。寝る前にも神様にお祈りをしたのだろう。るいはときどき、手を組んで目をつぶる。どこでそれを覚えたのか、訊いたことはない。
「神様はいないの?」
るいが私の顔をまっすぐに見た。
私は答えられなかった。
いる、と言い切る確信も、いない、と教える勇気も、どちらも持っていない。娘が小さな手でお祈りをするとき、私はそれをやめさせようとは思わない。
でも一緒にひざまずいたこともない。神様、という言葉が、私の中でどこにも届かないまま宙に浮いている。
娘をふとんから引き上げて、膝に乗せた。もうすぐ六歳になる体は、それでもまだ十分に軽い。
「るいは、お祈りしたんだね」
「うん。ねるまえに。あの子がいえにかえれますようにって」
その言葉が胸に刺さった。るいが考えた言葉で、るいが選んだ言葉で、誰かのために祈っていた。
「神様に、ちゃんと届いたと思うよ」
そう言いながら、自分でも驚いた。嘘をついたつもりはなかった。
「でも、かえってこなかった」
「うん」
それ以上、何も言えなかった。るいの頭を胸に引き寄せて、背中をゆっくりとさすった。
答えなんて、出せない。こういうとき正しいことを言える母親に、私はなれていない。世界には理不尽なことが起きて、祈りが届かないこともあって、それでも人は祈り続けるのだということを、もうすぐ六歳の娘にどうやって伝えればいいのか、わからなかった。
るいはしばらく私の胸の中で泣いていた。
泣き疲れて眠った娘を布団に戻してから、私は自分のベッドに戻った。眠れないまま天井を見ていた。
答えは出なかった。明日も出ないだろう。
でも、るいが誰かのために祈れる子であることを、私はどこかでよかったと思っている。世界の理不尽から目をそらさずに泣ける子であることも。
窓の外が、ほんの少しずつ白んでいく。
今日もるいを起こして、ご飯を食べさせて、一緒に手をつないで保育園まで送っていく。それだけのことが、少しだけ大切に思えた。
かみさまへ、とるいが祈るなら、それでいい。私にはまだできないけれど。
神様へ
いつもぼくを見守ってくださり
ありがとうございます
神様のおかげでぼくは今日も元気です
先生はおっしゃいました
神様は遠い遠い空の向こう側にいらっしゃる
そこから世界の隅々までご覧になっている
どんなに暗い部屋だろうと
どんなに狭い道だろうと
何もしても、しなくても
何を思っても、思わなくても
神様は見ていてくださる
神様は全て見通していらっしゃる
だから、善いことを為すように
見ていてくださる神様に
胸を張れるような
そんな大人になれるように
努めなさいとおっしゃいました
神様、ぼくは善いことができているでしょうか?
神様、ぼくは、善い大人になれるでしょうか?
どうか、これからも見守っていてください
「神様へ」
拝啓、神様
私は今、人類で一番幸せです。
毎日私を、笑顔で生かしてくれてありがとうございます。
でも、不幸な人は数え切れないくらいこの世界にいます。
どうか、私の幸せを少しでも分けてあげてください。
"神様へ"
愛情の反対は無関心だとよく言われるけど。
そう考えると、信仰って凄いよな。
祈りに応えるものがなくても、
それでも"神の愛"を信じられるんだから。
『神様へ』
首を洗って待っててください
もしも私が死んだなら
必ずあなたに会いに行きます
そして、
全力でぶっ飛ばしに行きます
私の余りあるこの思いを
全身全霊全力全開
全てを込めてぶん殴りますので
どうか命をかけて
受け止めてくださいませ
―――ウオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!!!!
〜シロツメ ナナシ〜
タイトル「神様へ」
もし神様へ届ける願い事が叶うなら、
あなたは何を願いますか?
僕だったら「過去に戻りたい」と、願います。
僕の愛しき彼との時間をやり直して、
今まで僕が犯してきた罪無しにして最初からやり直したい、と
思っています。
そしたら今よりも幸せで、喧嘩も少なくやり過ごせたのかな。
僕達2人は何回も別れ話をしてきました。
その度彼は、別れる、と言いながらも
僕の将来を心配や僕を支えると決めたからなのか、
別れることはありません。
それに甘えて何度も何度も罪を重ねてきました。
それを把握した上で、
「神様へ、彼との恋愛をやり直したいので
過去に戻してください。」
と、願うでしょう。
叶わないのはわかってます。
自分の贖罪を背負ってこれからも信頼を取り戻せるように、
過ごしていきたいと思っています。
「ところで」
「ところで?」
「作った側とそれを意識しない側」
「なにがー?」
「お題だけど、創作されたものが創作物と認識されていないことはそれなりにある」
「ふむ?」
「あまりにも昔からある発明品は誰かに作られたと認識されないとかね」
「なるほど?」
「例えば数は途中から、ゼロは後からとか」
「抽象すぎるがするけど。で、何を言おうとしてるの?」
「特にないけど、俺がゴッドだ!も別におかしなものではないかなって」
「いや、それはおかしい」
お題『神様へ』