『神様だけが知っている』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
からだ中が痺れて痛い。
きっと無意識のうちに緊張しているんだろう。
ああ、お腹が痛いなぁ。頭も痛くなってきた。
休むわけにはいかない。立ち止まったら、どんどん遅れていく。みんなはどんどん先の方へ行っていまう。
置いてかれる。
……仕方ない。すべて忘れよう。何も考えないようにしよう。(……って、毎回同じことを考えている気がする)
寝て、忘れようか。
……寝たくもないなぁ。……。
はあ……。
……おやすみなさい。(もう二度と目覚めなくていいのに)
【神様だけが知っている】
神様だけが知っている、私が彼女を殺したことを。あの人だけが知らない、私の口が悪いこと。
「夢にまで見たこの瞬間。」
「性格の悪さが顔に滲み出てらァ。」
こんなの小説でしか聞かなかったセリフ。言ってみたかったの。知らないよ。
「悪い?」
あえて、つっけんどんにして返してみる。
「悪くない、知ってるからね。」
どこまで知ってるなんて野暮なこと。神様だけが知っている。でもこいつは私の神様なんかじゃない。きっと、神様なんていなかったって思うには早すぎるから信じている。でも、いつまで続けていられる? せめて、この家から出るまで。彼女の心を殺してしまったと知られるまで。あの人が私の心を奪ってくるまで。プログラムには記されていない感情が私の邪魔をする。だからだ。人の真似は上手かった。彼女を殺すのだって容易かったはず。
「もう帰ってこないの?」
「分かんない。」
神様はなんのために私を産んだんだろう。あの人は何のために私の知らない間に感情をつけてしまったんだろう。好きになったら負けになる。彼女はきっとあの人が好きだった。だからだ。負けるのは嫌だった。馬鹿だなぁ。あの人を見て悲しくなるのは立派に恋と呼んでもいいものなのに。
「神様だけが知っている」
あの選択の時、結末がわかっていれば
今日という日の最善の選択がわかっていれば
いずれも幸せだっただろう。
でも分かんないから人生は楽しい。
時には殻に閉じこもりたくなるけど、
全てが私の財産になる。後に繋ぐ意志になる。
時には泣いて、時には沢山食べて
大きくなった私を皆に見て欲しい。
《神様だけが知っている》
自分が何者なのか、
なぜ生きているのか、
分からなくなる。
自分をこういうものだという断定がない。
生きている理由も見つけられない。
とても生きづらいんだ。
どうしようもなく頭を抱えて、
何も考えられなくなり、布団に潜る。
「自分の運命だとかは全部神様だけが知っている」
なんだよそれ。ずるいじゃないか。
こうやって悩むことも、明日を生きることも
全部運命で決まってるんなら
感情ってなんのためにあるの?
自分の意志より運命が大事なら
もう僕じゃなくていいじゃん
「神様だけが知っている」
私がもう随分昔から
この世の仕組みに気づいていることを
過去の出来事が今を経由して
どの選択肢を選んでも
未来へと繋がっていることを
神様だけが知っている
なぜ何も仰らないか
それはまだ今が完結でも
人生の終点でもないから
だから神様の声を聞くまで 大丈夫。
だからあなたは知らなくても 大丈夫。
「神様だけが知っている」
「神様だけが知っている」
「そろそろ、教えてくれても良くね?」
「まだ、そのときじゃないからのぉ」
「アタシ、アンタが人間じゃないこと知ってるんだけど」
「バレておったか」
「アンタが神様の使いの狐ってことも知ってるから」
「最近、力が弱っておるのぉ」
「アンタなんのために私のそばにいるの?」
「なんでじゃったかのぉ」
「アタシ、知ってるから」
「それも知っておるのか」
「約束してね。アタシのために死なないって」
「耳も悪くなってきたかものぉ」
「アンタ、設定では高校生じゃないの?」
「どうだったかのぉ」
「約束、守ってよね」
「神様が許してくれるかのぉ」
「そのときは一緒に逃げようよ」
「連れっててもらおうかのぉ」
「約束だから」
「約束だからのぉ」
お題「神様だけが知っている」
心の中で思う
口には出さない
神様、あなただけが知っている
それだけでいい
私の願い
神様だけが知っている
神様だけが知っている。
天国と地獄の作り方。
天国と地獄の人口の比率。
でもたぶんきっと、天国は暇なんだろうね。
今日もわたしは生きてるよね?
痛いよね?たしかに感じるよね?
ふと空(から)に問いたくなるように
日々ありがたく平穏に生せてもらってる
私は何をやるべきか
どうすればいいのか
色んな意味での大人の怪我
恐れず、何かをやれるのかな
ほんと
神様だけが知ってる
俺の神様へ
メール急に届いてびっくりしたでしょ?
予約送信出来るって知って送っちゃった。
これが届く頃には全部終わってるから安心してね。
君に言いたいことがあったんだけど
直接は無理だった。ごめんね。
君が苦しんでるのに気付けなくて、助けれなくて
ごめん。本当にごめん。遅くなってごめんね。
もし、もし次があるなら俺頑張るから
今度はちゃんと守れるように強くなるから。
許さなくていい、俺が全部悪いから一生恨んでいいから。
君は俺の神様だって俺を救ってくれたあの日から
今も変わらず、ずっと思ってる。
君の為ならなんでもする。
地獄にも行くし、どんな理不尽にも耐えるし
何度だって自分が代わりになるから。
だから来世でも君の傍に居させてください。
遠くから見守るだけでもいいから
俺の我儘を許してください。
さようなら。
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20230704 神様だけが知っている
神様だけが知っている
神と呼ばれるその人は今日も、いってらっしゃい、とおかえり、を繰り返す。
帰ってきた魂に、体験してきた人生を聞いて。時に喜んだり、時に悲しげに泣いたりしていた。
魂の声は神様にしかわからないから、私たち天使はただ魂を導き、連れていくだけ。
だから、その魂がどんな人生を歩んできて、次はどうなりたいのか、神様だけが知っていた。
かなり昔に、魂になって帰ってきた私は、神様にこう言った。
「……もう、新しく何かになりたくないです」
幸せとは程遠いような人生だったけれど、覚えておくにふさわしいと感じられた一生だったから。せめて、もう少しだけ、このことを覚えていたい。
新しく変わってしまえば、その生が終わるまで思い出せはしないだろうから。
そう思って、そのことを伝えれば、神様は優しく微笑んで、ここにいることを提案してくれた。
純粋な天使のように、魂は真っ白ではないし、所々欠けてしまっているけれど、今日もこうして魂たちを導き、その声が聞こえないかと耳を傾けた。
私が好きなこと
私が苦手なこと
私のいいとこ
私の悪いとこ
私の趣味
私の思考
私の未来
私の好み
私の全て……
きっと寿命も知ってるんだよね?
──恐ろしくも思えるけど
私の色んな部分、知った上で
見守ってくれている
時に見たくもないもの見せられる
そんな時に道連れ
全部含めて
間違いなく
優しい存在
これからも
私の全てを知った上で
お付き合い下さい、神様──
(2023.07.04/神様だけが知っている)
神様だけが知っている。
この世から戦争が消えないこと、亡くなった誰かが天国か地獄に行ったこと。
私が今生きている理由。
みんながいま生きている理由。
神様だけが知っている。
生まれる前皆神様に、
自分のことを少し教えたのだろうか。
そしてその知っていることは成長した僕らは知らない。
神様だけが知っている。
「神様だけが知っている」
今日泣いていた君は
明日は笑えるようになるかもしれない。
今は、泣きたいだけ泣いていい。
未来のことなんて、
誰にも分からない。
また明日は明日の風が吹く。
神様だけが知っている
貴女への想い、まだ秘密の儘…貴女の存在を知ったあの日から、もうどれほど経っただろう…想いの程を伝えたい…でも…
神様だけが知っている
私はよく努力しろって言われる
私は頑張ってるんだけどね、ㅎ
別にわかってくれって
言っているわけではない
ただ認めてほしいだけ
私はできるって
きっとこれは神様だけが知っている
ひぐらしの声に紛れて二人の子どもが駆けてきた。男の子はキョロキョロと辺りを見回し、見知らぬ場所にへの不安を露わにする。それを見た年上の女の子は、村の外れにある神社だと説明する。結構遠くまで来ちゃったわね、と腰に手を当てて困った様子だ。どうするのと問う少年に、少女はお参りしようと提案する。ちゃんとお家に帰れるように、神様にお願いするの。
幼馴染たちは手を添えてカラカラと鈴を鳴らす。小さな二つの手と頭。お姉ちゃんと無事に帰れますよーに。二人でずっといられますように。
ぱたぱたと去って行く二人を、微笑みとともに見送る。その後ろ姿が、大きく成長した背中と重なった。私は知っている。20年後、二人が再びここを訪ねてくれることを。
明日の私にはきっといいがたくさんあって、
明日の君にもきっといいことがたくさんあるの。
根拠なんてないけどね、
きっとそうだって思うの。
明日のことなんて誰にもわかんないから、
だから今だけは、そう思っていたいの。
【神様だけが知っている】
神様だけが知っている
彼も私も
知らない
知りたくない
現実を
#13【神様だけが知っている】
神様が何者なのかは
神様しか知らない。
それは
私たちが知らなくても良いことだから。