『相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
青春の憧れだった相合傘
友人が恋人としているのを見て
羨ましいと思っていた
叶うことはなかったが…
大人になってから、相合傘をしても
青春時代のような甘酸っぱい感情にはならない
まぁ、青春時代にはない安心感はあるので
それで良しとしよう
そう言えば、相合傘はもう一つあったなぁ
いたずらで黒板などに書いてたアレ
今もあの文化は残っているのだろうか?
【相合傘】
傘の弧からはみ出す肩
一人用の傘に二人で入る
外側の腕は
優しい雨に濡れた
相合傘
好きな人と
水族館に行くという
夢があって
片想いだけど
叶って
雨が降り
わたしだけしか
傘持ってなくて
相合傘
思わぬ展開
もう一歩
勇気があればなあ
なな🐶
2024年6月19日1536
雨の日わざと傘を忘れあなたと一緒に帰った
バス停まで送ってくれてありがとう
帰り際あなたの後ろ姿を見て気付いた
あなたの肩が濡れていた
私の肩は濡れていなかった
あなたは気づかれないように、
当たり前かのようにしている
そんな所も好きだよ。
いつか、あなたと
恋人として相合傘をしたいな
#相合傘
6月19日 19:08
「相合傘」
予期せぬ相合傘
「傘もってなかったから助かった」
私の下心を微塵も感じてない風に笑う君に
緊張してうまく話ができない
「左肩濡れてない?大丈夫?」
君に心配されて無言で頷いた
「…なんか緊張するな、こういうの」
無言で頷いた
「悪くないけど」
真っ赤になって俯いた…私の心臓、静まれ。
大好きな人とぶつかった
今相合傘なんてどうでもいい
【相合傘】
「ほんっとにお似合いだよね~」
「私もあんな彼氏ほし〜い」
と、相合傘をしてるカップルに言ってた女友だち。
そ〜かもね。だけどそれは今のうちだよ。
だって
私とあの娘はお似合いさん♡
【相合傘】
雨降りの日は
勇気を出して君を誘って
相合傘
傘に当たる雨粒の音を聞きながら
お互いに小声で告白をし合ったよ
気持ちが通じ合って
いつしか僕らは
愛々傘
二人しかいない傘の中
二人だけの秘密の時間を過ごすんだ
相合傘
幼稚園 ☂️ 父と
小学校 ☂️ 友達と
高校生 ☂️ 彼氏と
社会人 ☂️ 別の彼氏と
今 ☂️ 小さな彼氏と(夫も)
相合傘って
愛の深さが
あらわれる
無意識に
相手が濡れないようにして
自分が多く濡れていたら
好きが溢れている
濡れても寒くないなら
心が温かいんだね
2人でいれば
雨も彩りだす
虹か出てなくても
心に架かっている
雨の日は心に余裕を持ちたい
相合傘
1つの物を2人で分けるってなんだかいいよね。
小さい頃よく父親に言われたなぁ
食べる時は必ず一緒にいる人に分けなさいって
それに、あんパンなら半分こして必ず大きいほうを相手にあげなさいって。
これを今でも守ってるなぁー
雨の中
2人で1つの傘の中
声が1番美しく聞こえるらしいよ
もうすぐ嫌いな梅雨だけど
あなたと傘がさせるなら
悪くないと思えるわ
*相合傘
相合傘
それは
心を不安から守り
大切な人と繋げてくれるもの
好きな人
大切な人
相合傘で
守ってあげてね
シトシトと降り注ぐ雨。
朝の天気予報で快晴だと謳っていた天気予報士を
恨んでやる。
(…この降り方なら走れば帰れるな。)
そう思い走り出そうとした瞬間、クイッと俺の上着を引っ張る感覚がして後ろを振り向く。そこには同じクラスの
女子、俺の片思いの相手がそこに立っていた。
―なんだ?どうして俺の上着を掴んで…
追いつかない頭をフル回転させ言葉を放つ。
「…どうしたの?」
もっと何かなかったのかって自分でも思う。でもこの言葉だけでも出た俺を褒めて欲しい。
彼女は上着を掴んでいた手を話して、耳を赤くして言った。
『……傘』
「え?」
『…傘、無いなら一緒に入る?』
「…え?」
必死にフル回転させた頭がまた機能停止した。
これは、これは相合傘が出来るという事か?
(マジ!?これ夢!?)
動揺がバレないよう平然を保つ…が、
口角が無意識に上がってしまう…
―何やかんやあって俺たちは同じ傘に入って
帰ることになった。
普段は絶対に縮まらない距離。
でも今日は違う。
肩と肩が触れてしまえる程の距離。
"相合傘"という魔法がもたらした、
この恋が実る為の大切な1歩。
【どうかこの恋が実りますように】
#022 『理由はそれだけ』
雨が降っていることを忘れて玄関を開けてから慌てて低反発傘ベルトを取りに引き返すと、姉に「だから言ったのに」と笑われた。
うるせー、と返してからベルトを身につけ、起動させる。反発層が発生するまで約五分、その間は家を出られず玄関先に座り込んで待つ。発生に時間がかかるだけで、全身を包むのは早いんだけどなぁ。
「お先ー」
事前にベルトを起動させていた姉が俺を追い越していった。
今朝はいつもの地下鉄に間に合わないかもしれない。だが、自転車の傘差し運転は罰金が高い。結構な確率で見つかるし免停をくらう可能性があるから、濡れたくなければ待つしかないのだ。
原理はよく分からんが、規定粒度の水と湿気だけを反発してくれる「まとう傘」こと低反発傘ベルトは日本じゃ爆発的に売れた。自転車の傘差し運転がほぼなくなっただけじゃなく、傘を持ち歩くわずらわしさがなくなったと喜ぶユーザーは多いらしい。国のスタートアップ支援だとかなんとかで、意外に安価なのも好評だ。
ガレージに停めてあった自転車に乗り、駅へと急いだ。案の定いつもの地下鉄には間に合わなかったが、仕方ない。人混みの中、通路を急ぐ。
出口付近で同じ学校の制服を見つけ、俺は歩調を落とした。同じクラスの女の子だ。……今日も可愛い。
いつもは会わないのに、今日に限って会ったのは一本遅い地下鉄に乗ったせいか。だとしたらラッキーだ。
結構急いでも遅刻しそうな時間なのに、何やってるんだ? 声をかけるか迷いながら近づきかけたら、向こうが振り向いて目が合った。
「……はよ。遅刻するんじゃね?」
声をかけると、彼女は困ったように微笑んだ。
「今朝ね、寝過ごしちゃってあわてたの。それで傘、壊れてるの忘れて出てきちゃって。あたしの家、駅直結だから気づかなくて……」
彼女が差し出した低反発傘ベルトの起動部には、確かにエラーサインが出ている。
「濡れるの嫌だけど、走るしかないかな。傘を売ってるコンビニに寄るのも遠回り──」
「あー、入ってく?」
彼女が言い終える前に、つい食い気味に言ってしまった。
えっ、と小さくつぶやいた彼女の頬が赤くなる。しまった、深く考えずに言っちまった。
「いやその、今なら一緒に走れば間に合いそうだし? 多分ほら、このへん、袖をつかむだけでも大丈夫だから。せっかくここまで濡れずに来たんだからさ」
「あっ……うん。じゃあ、お邪魔しちゃっていいかな……」
彼女の華奢な指先が制服の袖先に触れる。起動しっぱなしだった反発層はすぐに広まって、小柄な彼女を包み込む。
「じゃ、ちょっと走ろうぜ。速すぎたら引っ張ってくれていいから」
ついつい早口に宣言して、俺は駅を出る。彼女は小走りについてくる。時々、腕や指先が互いに触れる。距離が近い。
走ったから、ってだけじゃ説明のつかない心臓の爆音を抱えながら、俺はいつもの通学路を急いだ。
お題/相合傘
2023.06.20 こどー
同じ傘を二人で分け合うと
結局ふたりとも濡れてしまう
それでも、貴方がひとり雨に凍えるくらいなら
私は何度だって 共に肩を濡らしましょう。
相合傘
朝、登校したら黒板に落書きがされていた。
そう、定番中の定番の落書き。ハート傘だ。
私と、私のことが好きな人の名前が書かれている。
私はみんなにヒソヒソと笑われながらそれを消した。
そして名前を書かれてしまった彼はずっと俯いている。
許せない。こんな落書き。いや、相傘と言う風習をこの世から消したい。
心から願った。
家に帰ると、あったはずの私の傘がなくなっていた。
しかし私は、妹が使っているのだろうとソコまで気に留めなかった。
日付が変わった。今日は雨だった。まだ傘はなかった。そして道行く人は、傘をさしていなかった。大雨だったにも関わらず。
私が相合傘を世界から消してしまった。そして、それと同時に傘も消してしまったようだ。
確かに、傘が存在したままだとふとした時に一つの傘に二人入ってしまうことがあるかもしれない。それなら、神様からしたら傘を消す方が手っ取り早いのだ。
私は傘を開発した。この傘がない世界にもう一度傘という文化を芽生えさせるためだ。
朝、登校したら黒板に落書きがされていた。
雨の夜は、どこもかしこもきらきらと、妖しい光に満ちている。雨で銀色にそまる歩道を、ひとりじめにするのが私は好き。
だから君の傘の下は、息苦しくって溺れそう。
いつもはみえない透明な膜が、私たちを包み込んでいるのがわかる。
いっそのこと傘をとじて、この雨の夜に飛び出そうよ。2人で本当に溺れてしまうのが気持ちいい。
「相合傘」
道路側を歩いてくれる
傘を傾けてくれる
歩くペースを合わせてくれる
横を見るだけで
胸がギュッてなるよ
歴史の授業で使った資料の片付けを進んで買って出た
内申点を上げるというより、授業の合間の時間に話しかけられるのを防ぐためだった
家に仕込まれた人心掌握術でいかようにもできるが、
今日はあまり人と話す気分ではない
避けられるのなら避けたい
そんな心情など露知らず、先生は眉を八の字に下げすまないねと言い、準備室の鍵を手渡した
気にしないでくださいと人好きのする笑顔で鍵を受け取り、資料を持って廊下を歩く
それなりに重いが日頃鍛えてることもあり、さほど時間をかけずに準備室へ到着した
一度資料類を置いて、鍵を開け入室する
あまり人が入らないのだろう、室内は少し埃っぽい
教室に早く戻りたくもないが、ここに長居もしたくないのでファイルに書かれた番号や背表紙を確認しながら資料棚へと戻していく
作業が終わり戻るかと棚から踵を返したその時
視界の隅に捉えた文字を視野の中心に置く
ホワイトボードの隅、赤いペンで小さく書かれた相合傘
よく知った人間の名前と、たまに話す程度の女の子の名前
この学校にアイツと同姓の生徒も先生もいないので確定だろう
あの子がアイツのことを好きだったのは意外だった
俺と話したい奴なんて家柄目当てだと思っていたが、もしかしたら隣で無関係面で呆けてたアイツに少しでも近づきたかったからなのかもしれない
極度の面倒くさがり屋で寝てばっかりでも成績はトップクラス、顔もスタイルも良いからなぁアイツ
声をかける勇気もなく、こうして秘めた想いを書いたのだろうか
誰にもバレないように、でもあわよくば本人に知ってくれたらって期待もしちゃって
その様子を想像してみて、微笑ましさに口角が上がる
心の底から同意するよ
上から滑らせたクリーナーはあまりにも軽く、初めから何もなかったかのよう
こんなささやかで可愛らしい恋ですら
握り潰さなきゃ気が済まないほどに俺もアイツが好きだから