『目が覚めるまでに』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
目が覚めるまでに
コールドスリープで未来の治療に賭けると君は言った。
昔見たSF映画に出て来るような透明なカプセルに入り、眠るまでの間、話をする。
何もしなければ、周りのみんなに世話してもらったりで大変じゃない?ここで眠れば、研究の役に立つし…。
私を待たなくてもいいのよ。誰かと幸せになって欲しい。お願いはひとつだけ。私を忘れないで。
夢か。起き上がって周りを見るといつもの片付けきれない本の山がある。今じゃ紙の本は貴重だ。もう紙を好きには使えないから。
何度も夢に出て来るのは誰だろう?あの場所はどこだろう?地上か?だとしたら、施設はもうないだろう。あの大災害で大地は自力で回復するには何万年もかかるだろうと言われている。生き残った先祖たちがやっとこ衛星軌道上にコロニーを作って、月面や火星へ移住をした。
それでも地上にいたい…いや、取り残された人々がまだいるかもしれない。
まだ遠いな。もう一眠りしょう。夢の続き見れるかな。
次は名前をきいて、あの場所がどこか聞こう。探してみたくなった。
目が覚めるまでにどれだけ話せるかな。
僕の事覚えているといいけど。
僕は次の移住先になる遠い星に向かう長い眠りにつく。
肌に張り付いたシーツを、慎重に剥がして起き上がる。
掛け布団がずり落ちる。
横ではまだ、あの子が柔らかな布団に包まれて眠りこけている。
頬をシーツにくっつけて、安心しきった、疲れきったように口を半分開けて、規則正しい寝息を立てている。
そっと一束の髪を梳く。
さらりとした髪が指の間をすり抜けてゆく。
そんなつもりじゃなかったなんて、今じゃもう体のいい言い訳だ。
それでも目が覚めるまでに、私は立ち去らなくてはならなかった。
私とあの子は一緒に実在できないのだから。
私とあの子は住む世界が違うのだから。
昨日の夜、あの子は相当荒れていた。
実在する人間の声も、幻想の中の私たちの声も、あの子には届かなかった。
轟々と泣きながら、あの子は幻想の私を引き摺り出して、そのままベッドに引き込んだ。
…そこから後のことは、私の記憶は曖昧だ。
なんだかよく分からないままにそのうち、心地よい疲労感がやってきて、そこが冷えたような冷たさと怠い温かさを感じながら目を閉じて……
目が覚めたら、横であの子が寝ていた。
私も馬鹿じゃない。
いくら私が肉体を捨てた存在だとしても。
いくら私が人の想像の中にしか存在しないものだったとしても。
いくら私が魂だけの存在であっても。
…この状況の意味するところは分かった。
あの子が私たちを現実の友人だと思い込み始めたのはいつだっただろう。
あの子が私を、親友と呼んだのはいつだったろう。
あの子が私に熱の籠った瞳で笑いかけるようになったのはいつだったろう。
いつ、私が消えていたらこうなることを防げたのだろう。
ここはあの子の病室。
心と感情がすっかり壊れてしまったあの子の。
あの子の幻想の中の、私の先輩は、遠い目をして、そうとだけ教えてくれた。
白い掛け布団が微かに上下する。
あの子の体だ。あの子の呼吸だ。
あの子の目が覚めるまでに、私は消えなくてはいけない。
私は幻想の友人ではなくなってしまったから。
私はあの子の現実を知ってしまったから。
このまま残れば、きっと私は、あの子の拠り所になってしまう。
実在しないのに。
だから私は消えなくちゃいけない。
目が覚めるまでに。
シーツを剥ぐ。
腕をゆっくり抜く。
最期に見たあの子の寝顔は、危うくて、儚くて…でもいつもよりずっと穏やかだった。
キミの目が覚めるまでに
朝ご飯とハーブティー用意して
プレゼントを枕元にそっと置いておくよ
まだ目覚めぬキミに
お誕生日おめでとう
【目が覚めるまでに】
忖度や数字の感覚や漢字やスペイン語や裁縫やひとづきあいや
あらゆることが得意な、
完璧な大人になっていますように
ついでに弱音も上手に吐けますように
涙もろかったりよく笑ったりしますように
あと胸も大きくて足は細くて顔も美しくて
そんななのに人から嫌われませんように
目が覚めるまでには
夢をみた日のこと
朝起きて記憶を思い返してみるが
ほとんどの夢を覚えていないことの方が多い
記憶できていなくて夢の中に出てきた人も
思い出せない
せめて良い夢ぐらいはしっかり記憶できていたらいいのになと思っている
『目が覚めるまでに』
まず聞こえてくるのは、君の息の音。
すうすうってまるで絵本に出てくる羊みたいな寝息をしているの。
ふんわりとした微睡みに包まれて私がその音色に聞き入っていると、決まって君は私をぎゅっとする。…お気に入りのぬいぐるみを抱え込んで離さないこどもみたい。そんな大きなこどもがどうにも可愛らしくて愛おしい。
だから、私は大人しく君のぬいぐるみになってあげるの。温かなお布団と君に挟まれて、少し熱いくらいだけれど。
でも、君はいつだって私の前では格好つけだから。目が覚めてぬいぐるみを抱きしめていることに気が付いたら、顔が真っ赤になっちゃうんじゃないかな。
だからね、もう少ししたらぬいぐるみはもうお終い。いつもの私に戻るの。
君の目が覚めるまでに。
「目が覚めるまでに」
ほら、急いで!
早くしないと目が覚めちゃう!
必要なものは持った?
忘れ物はない?
...よし
じゃあ、行こっか
さようなら
これであなたから解放される
やっと自由になれる
これからは自分の好きなことをして生きていくんだ
最後に
地獄でいーっぱい苦しんでね
(斧を振りかざし首を斬る)
お題「目が覚めるまでに」(雑記・途中投稿)
目が覚めるまでに……夢を見ている?
寝るから続きは明日!
目が覚めるまでに家を出るから。君が起きる前に家を出るから。だからどうか、今は君のそばで君の顔を見させて。お願い。
夢での出来事
覚えています?
寝る前一番考えていた
ことなどが出るようです
でもその夢もまた
誰かにプログラムされているかもしれませんね
目が覚めるまでは、幸せな夢に包まれていたい。
現実は常に厳しいものだから。傷つく事に慣れるのは容易い事ではないの。
目が覚めるまでに、強い人間になれと言わないで。
目が覚めるまでは、何も知りたくないのよ。
─── 目が覚めるまでに ───
両親の目と言葉はマジだった
なんでアタシまで行かなきゃいけないの
仕事なんだからパパとママだけでいいじゃん
アタシはグランマの家に行く
てゆかウチじゃなくて他の家にしてよ
仲の良い友達
お気に入りのショップ
いつも可愛く仕上げてくれるサロン
全部手離せってジョーダンきつい
人類の未来や進歩なんて
今日を楽しく生きたいアタシにはカンケーない
マジ無理
散々ケンカして駄々捏ねてみたけどダメだった
結局アタシも行く羽目になっちゃった
コールドスリープが解除されるまで
今の可愛いネイルがもってればいいな
題名 目が覚めるまでに
寝てから目が覚めるまでは
一瞬に感じる、
死んでからも人生は
一瞬に感じる、
だから人生は
死んでも後悔しないように
楽しかったって、
思えるように、
生きようぜっ‼︎
って思える様になりたいなぁ…
まっ、私には無理なんだけどね…笑
目が覚めるまでは、さ、
理想の自分で、
居させてよね笑
まあ、私はもうとっくに、
後悔しかないんだけどね…笑
私の目が覚めるまでに、
貴方の目が覚めていてほしい。
貴方が悪夢から解放されて、
元気になっていてほしい。
私の目が永遠に閉じたままに
ならないうちに。
目が覚めるまでに
死んでしまいたい。
黒くてドロドロした中に居たくない。
見たくない。
せめて綺麗なものを見ながら死にたい。
目が覚める前に貴方の夢がみたい。
ずっと横顔を眺めているだけ、というのでもいいから。
貴方を側に感じていたい。
目が覚めたら、何度もその夢を反芻して。
今日も私は仕事に向かう。
嗚呼、まずいなぁ……。この状況は極めてまずい。
なんとか理由を考えないと。
事の起こりは30分ほど前。生まれて初めて出来た彼女が俺の家に遊びに来た時に遡る。
大学に入るまで女性とは縁がなかった俺は部屋も自身の身体もいつもより入念に綺麗にし、歯もしっかり磨き、ゴムも——って、それは今はどうでもいいや。
まあとにかく万全の準備を済ませて彼女を迎え入れようとしていたのだが……まさかこんなことになろうとは。
ピンポーン。
インターホンが鳴る。本当に、彼女が来た……!
逸る気持ちを抑えて俺は玄関の鍵を、扉を開け彼女を出迎えた。
「お邪魔しまーす。いやー、今日も暑いねー」
彼女は呑気にそう言いつつ靴を脱ぎ、部屋へと進み始めた。
それが悲劇のきっかけになるとも知らずに……。
俺の家、というか下宿先はごくごく普通のワンルームだから迷うことはなく、彼女は俺の案内なしに部屋へと辿り着ける。
その、はずだった。事実、彼女はこんな事になるほんの少し前まで、俺の前を歩いていた。
だが、それがいけなかった。
そう、今日は暑かった。当然、彼女は薄着だった。
そんな彼女を後ろから見れば、見えてしまう……。
彼女の——うなじが。
これを読んでいる若き男性諸君は「うなじ萌えとかおっさんかよ!」などと思っているかもしれない。
だが、女性の……それも好きな女性のうなじは魔性だ。そこに汗、という加点要素が加わればもうたまらない!
事実、
俺は、
そんな彼女の白いうなじに、
吸い込まれるように……
手刀をキメた——ッ!
何の気の迷いだろうか? 自分でも分からないのだが、彼女のうなじを見ていたら、つい手刀を打ってみたくなったのだ。
ちょっとした冗談、で済むつもりだったのだが……。
次の瞬間、
「うっ」
と、短い呻き声を上げ、倒れ込む彼女。
えええぇぇっ!
いや嘘でしょ!? そんな強くやってないよ? 冗談でしょ!?
予想外の事態に狼狽えた俺は、なんとか彼女が目を覚ますことを願って声をかけたり、身体を揺さぶったりしてみたが全然駄目。起きない。
くすぐり……は、恥ずかしいし、何よりそれで起きたら気まずいのでナシで。
とりあえず、こんな場所に寝かせておくのはよろしくないので、ベッドまで運ぶことに。まさか、こんな形で初めてのお姫様抱っこを経験することになろうとは。
彼女をどうにかベッドに寝かせた俺はまず一息つき、次いで今の状況を考えた。
彼女目線で考えれば、彼氏の家に来た途端に気を失い、目覚めた時にはベッドの上というわけになるのだが……もしかしなくてもこれ、かなりまずいのでは? 冷静になればなるほど、俺の置かれている状況のまずさが鮮明になる。
嗚呼、まずいなぁ……。この状況は極めてまずい。
なんとか理由を考えないと。
彼女の目が覚めるまでに——。
夢の中でしか会えない人
目が覚めるまでの
ひとときを大切に
(ねえ、もう用意できた?)
(まだだよ、だって時間はまだあるだろう?)
(そんなこと言ってらんないわよ、もうすぐなんだから)
(それもそうだな、あるにはあるしもう置いておくか)
(ああ良かった、用意がないのかと思ったわ)
(そんなわけないだろう、なんたって明日は特別な日なんだからな)
(それもそうね。ああ、早く明日にならないかしら)
(ドキドキするな)
(奇遇ね、私もよ)
薄らと覚醒した頭で、話し声を認識する。
中身までは理解できないものの、この声は両親だろうか。
小声で何やら囁きあっている。
覚えていたら、明日にでも聞いてみようか。
そんなことを思いながらぼくは眠りにつく。
――ぼくが枕元に置かれた誕生日プレゼントを目にするまで、あと数時間。
「目が覚めるまでに」2024/08/03
目が覚めるまでに
私は、時々、素敵な夢を見ます。
星がすきで、宇宙や天文について勉強していた時、夢のなかで、夢のような素敵な星空が表れてとても感動するのです。花火のように、しっかりと形が浮き上がって出てくるんです。これは星座なのかなぁ、くっきり形が見れてすごいなぁと夢の中で感動しています。目覚めて、夢だとわかっても、がっかりでなく、素敵な星空見れてうれしかったと思います。