『理想郷』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたの望む理想郷は
探せば探すほど
見つからない
今の場所から離れたら
違和感が増すだけ
だから理想郷を
今の場所で作るのだ
作り方は以外と簡単
要らないものを捨てるだけ
ただそれだけ
残ったものは
好きなもの
あなたは
お気に入りのものに
囲まれて日々を過ごす
それが、あなたの理想郷
題「理想郷」
理想郷____
2022/10/31 小説日記
時々想像するんだ。
私は誰からも頼られる優しい人間。でも、親友はそうではなくて、いつも私に意地悪をしてくる。嫌がらせをしたりパシリ扱いする。
だからその親友のせいで学校を休んだり親に心配してもらったり、先生に話を聞いてもらったりする。
だけど、実際、親友はそんなことしない。ただ、一緒にいるとちょっと苦しいだけ。でも、それは親友のせいじゃない。
わかっている。そんなこと。
わかってるんだ___
不安で涙がでた。だけど、本当のところ不安とは思ってない。苦しいくて涙がでるんだ。
いつも頭に思い浮かぶのは彼女のこと。今回は久しぶりにテスト勉強をいつもより頑張った。だから、余計不安になった。「こんなに不安になるのに親友は毎回頑張って勉強をしているのか」と思うと苦しくなった。
彼女が苦しいと私も苦しいということじゃない。私がいつも隠して泣いていて彼女はいつも正直に苦しいと言えてそれが少し辛いだけなんだ。羨ましいだけなんだ。
テスト前もテストが終わったあとの彼女の発言やその時の状況を想像している。正直、不安になったり苦しいと感じるのはそれを思い浮かべたときだ。テストじゃない。
彼女の気持ちや不安や苦しさ。
私を焦らせる言葉や目。
それを考えると同仕様もなく苦しい。
そんなことで苦しむ私は馬鹿だろうか。
アホだろうか。
弱いだろうか。
心が狭いだろうか。
我慢できていないだろうか。
優しくないだろうか。
それでも、
「苦しい」
という感情があることに変わりはないし、
それが否定できないのが悔しかった。
時々想像するんだ。
私が100%の被害者になることを___
自分の理想が詰まった場所。
それが理想郷。
戦争も暴力も悪口も陰口もない、とても平和な場所。
いるだけで落ち着いて、心が穏やかになってポカポカと暖かくなってくる。
好きなものに囲まれて、幸せが溢れる。
そんな場所だと願ってやまない。
理想郷ってどんなもの?
苦しみも、悲しみもないのかな。
ずうっと、みんなが幸せそうに笑っている場所?
それはいいね。なによりだ。
でも、それって本当に人間なんだろうか。
悩みも後悔も、人を形作る大切な一部。
それを置き去りにして幸せになったって意味がない。
乗り越えてこそ、幸福がある。
もし、生まれ変わる先に理想郷とこの世界を選べたら
あなたは、どっちを選ぶ?
友人たちと酒を飲みながら、馬鹿げた話をする。本当にくだらない、会社では口にしないような思いつきの数々。誰もが夢見る花咲く理想郷にはとても住めないかもしれないが、こうした日々を幸福だと感じるのだ。
貸した金が返せない?
いいよいいよ、そんなの返さなくても。でも、約束は約束だからここの港、もらうね。そのうち、君達も僕らの仲間になるといいよ。お金もたくさんあるから、すごく幸せだよ。
ただ、僕らの素晴らしい文化や風習を尊重して見習ってくれればいいんだ。
あれ?僕らの仲間が、まだあの島に捕らえられているね。今はなんか勘違いしてるみたいだ。それに関係ない人達も邪魔をするけど、早く解放してあげなきゃ。だって僕らはひとつなんだから。
選挙なんかで人と争ったりしなくてもいい、理想の国に、きっと帰れるようにしてあげるからね。
#理想郷
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「懐かしく思うこと」
「ダ・ヴィンチ・コード」という小説をご存知でしょうか?
ハーバード大学の象徴学者が活躍するサスペンスもので、トム・ハンクス主演で映画にもなったベストセラーだ。モナリザが表紙に描かれており、書店で見たことがあるという方も多いと思う。
もう何年も前に読んだ小説で、よくストーリーも覚えていなかったこともあり、最近暇にまかせて読み直していた。
ある日、読書中の私に娘が言った。
「あっ、その表紙に描いてある絵の作者、知ってるで。美術の時間に習ったもん。」
「へえ、誰よ?」
「ドナルド・ダビンチやろ?」
違う。
君の頭は、ディズニーか?
そう言えば、昔から娘は、言葉をよく間違えて覚えていた。「テレビ」は「テベリ」だったし、「柿ピー」は「カピキー」だった。「レオナルド」が「ドナルド」か。惜しいではないか。
そんな昔のことを思い出して、少し懐かしく思ったのだった。
理想郷
“理想”というのは誰しも持っていて、内容は人それぞれだ。自分の欲が満たされているところを理想郷と呼ぶも、嫌いな人が不幸になるところを理想郷と呼ぶも、自由。
けれど、その中でも自分の幸せを願うのではなく、他人の幸せを願う人もいる。他人というのは親族でも友人でも、そして赤の他人でも、誰でもいい。
とにかく、自分のことよりも他人のことを優先したり、大切に思うという心がけを持っていることは本当に素晴らしいと思う。
でも、自分のことも大切にしないといけない。自分も他人と同じ、“人間”なのだから。
自分を守れずして他人を守るなどできない。
ということで私にとっての理想郷は、みんなが他人のことを大切に思っているところ、ではなく、みんなが他人のこと“も”大切に思っているところ、なのだ。
みんなが幸せであってほしい。そして、みんながみんなの幸せを願ってほしい。それだけが私の望みです。
桜を見に行った。とても綺麗だった。海に遊びに行った。とても楽しかった。もみじ狩りをしに行った。とても嬉しかった。雪遊びをした。何かが足りなくて、何も楽しめなかった。君がいない世界はこんなにも醜く見えるんだね。次に目を覚ました時に見た光景はまさに理想を具現化したようなもので、空はピンク色で色づいており、少しの池があって、鯉や、見たこともない綺麗な魚がいて、水がとても綺麗で、木も、食べたいものが何もかも実っている。でも何かが足りない。虚しい。彼女が欲しい。彼女とこの景色を見たい。あぁ、どこ、どこにいるの、「○○くん!」あぁ、また君に会えた。君とならどれだけ辛い世界でもずっと、ずっと幸せだ。僕は彼女を力強く抱きしめた。
解説
春、夏、秋。次は冬だ。でもその前に彼女は死んでしまった。社会も醜く見えて、生きる希望を失った彼は彼女に会いに行くために自ら死を望んだ。彼女と再会はできたようだが、自殺をした人が行くところは決まっている。地獄だ。彼女は彼と行くことを選ぶだろうか…
自殺をした方が落ちる地獄はホントにあるのでしょうかね…自殺は「逃げ」。と言う考えよりも自殺と言う「方法」、「選択」があるだけだと私は思います。推奨はしませんけどね。もし私以外全員が亡くなってしまったら嫌ですから。以上自己満でした。
六畳半の理想郷。
愛しいあなたの首を添えて。
#理想郷
平和な世界
戦争のない世の中
これ以上死者が増えない世界
世の中明るくなる世界
星になったときに、あ~幸せな人生だなって思える世界
理想郷
自らの命を燃やして、今日まで生きてきた。
悠久の時に身を任せ、もらった命を大事に生きていく
差別も戦争もない世界。
緑豊かで、様々な生き物が生きる世界。
空に灰色の煙が蔓延しない世界。
核の開発もロケットの開発も必要ない。
地球を大事にできる世界。
理想を叶えるには、人間がいらない。
〜理想郷〜
祈れば叶った
母の病気を治してくださいと祈った
姉を志望校に受からせてください
そう願った
何度も何度も手を合わせて願った
それは全て叶った
「神様が」「天の人が!!」そう言って姉や母は喜んでいた
父は元々いなかったから生き返らせてくださいと願った
でもその願いだけは叶わなかった
「死者は生き返らせることはできません、それを願えばそれ相応の代償が伴うでしょう」
神父様にはそう言われた
それでも、ニコリと優しく笑うお父さんの姿が、家族みんなでご飯を食べるところが懐かしかった
お願い…します……
淡い光の差し込むステンドグラスは色美やかに光っている
「私は止めました、それでどうなってしまっても私はお救いすることはできないでしょう」
それでもいい…だから、お願いします
そう願う
グラッと視界が揺らぎ当たりが白くなる
その反動で後ろに倒れかけるが神父様が抱えて下さり間一髪頭を打たなくてすんだ
「これがあなたのお迎えになるでしょう、私が天までお送り致します。どうかお達者で……」
それが僕の聞いた神父様の最後の声だった
急激な眠気に襲われて目を閉じる
【ニュースのお時間です、今日未明○○県○○市の廃教会で遺体となって10代の男性が見つかりました。
体に損傷はなく警察は自○と考えて捜索しております】
ようこそ理想郷へ
私はここの神父です
ここはあなたの理想を叶るための場所
信者になればあなたの願いは全て叶うでしょう
ですが、死者を蘇らせるのはおやめ下さい
それ相応の代償が伴われます
ご自分の命はお大事になさってくださいね
守りの使いがあなたを天界へとお見送り致します
お題《理想郷》
どんなに遠くとも
いつかきっと、たどり着くだろう
あなたは自分の意思で旅立つことができるのだから
あると信じ飛び立てるあなたなら
現代は、自分に興味のないことは知らなくてもいい時代。
自分の好きなことで周りを固めていれば、その人にとっては理想郷なのだろう。
それはいっときの幻かもしれない。
「地獄へようこそ、お兄さん」
下卑た笑みを浮かべた悪魔が言った。
この地獄にあるのは暴力。
力ある者が上に立つ世界だ。
まさに、弱肉強食。
弱者を守り、強者を縛るルールなど存在しやしない。
生まれて始めて自分を抑えつけていた枷がなくなったようで、心からの笑みを浮かべる。
ああ、これこそが俺の求めていた理想郷だ。
白濁のスポーツドリンクを注いだ小さなペットボトルキャップに八匹もののアゲハチョウが群がり、羽根をパタパタとさせながらぎゅうぎゅうと押し合う。
手元の争奪戦から目を背けるように一面ガラス張りの温室を軽く見渡すと、それだけで沢山の色の情報が飛び込んでくる。俺に花や木の知識はないが、春夏秋冬いつでも何かしらの花が咲いているので、植える植物がきちんと考えられていることだけはわかる。
ぶうぅ〜ん……
不意に、聞いたことのある不快な羽音が聞こえた気がして振り返る。すると、すぐ真横にあった扇形の葉っぱから大嫌いなアシナガバチが飛び出してきたので、驚いた俺は慌てて身体を逸らした。
途端に、ぱあっと四方八方に逃げ出す七匹のアゲハチョウ。しかしながら、一匹の図太い個体はなお留まり、ライバルがいなくなったのをチャンスと見たか、堂々と真ん中に居座っていた。その様子を見ていると、俺も少しだけ落ち着きを取り戻してきて、キョロキョロと警戒しながらもスポーツドリンクを注ぎ足した。
ここはとある昆虫館。簡単に言えば沢山の生きた昆虫達と標本が展示されている建物だ。今俺がやっているように温室に放たれた蝶々との触れ合いもできる素晴らしい場所なのだが、いかんせん辺境な上に針葉樹林に隠れており、知っている人間は俺含め極わずかである。
……いや、もしかしたら俺にしか見つけられない場所なのでは、と本気で疑う程に、いつもいつも誰もいない。とても静かだ。
しかし、騒がしくて悪臭のする都市部が好きではない俺にとって、いつも穏やかで花や土の良い匂いがするこの温室は、誇張なしで理想の環境であった。
もっと早く、暗闇の真っ只中にいた頃にこの情景を知れていたら、俺は間違いなく、この場所こそ幸せという感情を知れる、いつかの絵本で見たキラキラの理想郷だと勘違いしていただろう。
ふと、足元の花壇の中、金のダリア一輪の影に隠れた黒い羽根が見えたので、そちらにも餌をやろうと顔を近づける。
それは確かにカラスアゲハだった。しかし、胴体がない。二枚の黒い羽根が脱ぎ捨てられた靴下のように無造作に、土の上に落ちているだけであった。ダリアの葉が陽光を遮り、その黒さを一層深めている。
あぁ、理想郷にも死はあるのか。
何故だか、俺はそんなことを思った。
理想郷
理想郷
いくら食べてもなくならないチョコレート。
チョコレートの森。
チョコレートの海。
チョコレートの花。
あと虫歯にならないこと。
理想郷
誰もが憧れ、その場所に行くことを望んだ。
とある冒険家は意気揚々と探しに行き、何年経っても戻ることはなかった。
ある人は言う。彼は理想郷を見つけることなく、故郷にも帰れず、見知らぬ土地で最期を迎えた、と。
ある人は言う。彼は見つけることができた。理想郷と呼ぶにふさわしい場所を、そしてそこで永遠に暮らすことにしたのだ、と。
本をぱたり、と閉じて隣に座る女性に問いかける。
「理想郷はどこにあるの?」
彼女は微笑んで、こう言った。
「北にあるのよ」
何年も前にした会話なのに、昨日のことのように思い出せる。だからなのか、気がついたら足は北を目指していた。
だんだんと寒くなる気候に、心がわくわくと子どものように高鳴る。
でも、北の最果てには何もなかった。あるのは地平線と大きな青い空だけだった。
そのまま北に歩き続けた結果、一周して戻ってきた。
「理想郷なんてなかったよ」
そう言えば、やっぱり彼女は笑った。
「探しているうちは見つからないのかもね」
「どうしたら理想郷に行けるの?」
「いつか、きっとわかる日が来る。そしたらきっと理想郷を見つけることができるわ」
それから何年も経って、病院から連絡が入った。慌てて駆けつければ、そこには随分と老いた母がいた。弱々しい体なのに瞳だけはあの頃と同じように優しくて。
泣きそうになるのをこらえるようにしていれば、彼女は微笑みながら、こちらに手を伸ばした。
「すこしだけ、北に行ってくるね」
「……え?」
「大丈夫よ。理想郷は、ここにある」
胸にそっと手を押し当てて、微笑んだまま彼女の時はとまった。
そして、彼女は北に行った。彼女の待つ理想郷はそこにあるから。
ああ、ようやくわかった気がする。理想郷は確かに北にあった。進み続けたその先にたどり着いたこの場所が確かに理想郷で、愛する人がいる唯一の場所だったのだと。
頭の中で思い浮かべていた理想郷とはひどく程遠いけれど、それでも泣きたくなるくらいに美しく、とても残酷な世界が愛しかった。